back     index     next 『仁徳の将、ダスドレーシュ』へ 『要塞攻略』へ


どきっ☆男だらけの戦闘シーン

[ソラティス神殿 内部]

テュッティ「わざわざ迎えに来てくれたのね」
ヤンロン「手間をかけたな。すまない」
マサキ「ヤンロン、テュッティ!」
ミオ「良かった……元気になって」
ヤンロン「心配をかけてしまったが、 もう大丈夫だ」
テュッティ「今すぐ実戦にも出られるわ。 すごく調子がいいの」
マサキ「おいおい、ホントに大丈夫なのかよ?  ついさっきまで病人だったくせに」
ヤンロンポゼッションの副作用だからな。 だが、そのお蔭で色々と得るものもあった」
テュッティ「ええ、ガッドの心を理解したつもりよ」
ミオ「っていうと、具体的に何か パワーアップしたとか?」
ヤンロン「ほう、よくわかったな。 僕は新たな技を開発した。 その名も光焔万丈という」
ミオ「……また、難しい言葉使ってるなぁ。 確か、勢いが雄大な事の喩えだっけ?」
マサキ「それを知ってるお前も相当だ」
ミオ「それってやっぱ、魔術系?」
ヤンロン「ああ、道教の呪法の応用だ。 実戦で使う機会があったら見せてやろう」

インフォメーション

グランヴェール
光焔万丈
が使用可能になりました

テュッティ「私、カタラクトスプラッシュって 技を作ってみたの」
ミオ「大瀑布の飛沫、かぁ。 さっすが水系。似合ってる名前だね」
テュッティ「大技ってほどじゃないけど、 使い勝手はいいはずよ」

インフォメーション

ガッデス
カタラクトスプラッシュ
が使用可能になりました

マサキ「ふーん、大したもんだ」
ヤンロン「そういえばマサキはポゼッションを 体得したらしいな」
マサキ「ああ、まあな。けど、さすがに プラーナの消費が激しくてよ、 ここぞって時にしか使えねぇが」
テュッティ「私達はまだその境地にまでは 達せてないけど、プラーナの レベルアップはできたわ」
ヤンロンポゼッションか…… 確かにあれは強烈な体験だった」
テュッティ「ええ、何だか世界と一体化した様な……」
ヤンロン「ああ、精霊の意志を垣間見る事が できたのは得難い経験だった。
 できる事なら、使いこなせる様に なりたいものだが……」
イブン「二人共、焦るでないぞ。 精霊との会話はできる様に なったんじゃ。
 いずれ、ポゼッションも自由に 扱える様になろう」
テュッティ「イブン様、色々とお世話になりました」
イブン「気にせんでええ。 精霊の意志を代行したに過ぎんよ」
ヤンロン「そう言ってもらえると助かります。 ところでマサキ」
マサキ「ん?」
ヤンロン「あれから、何か変わった事は 起きていないか?」
マサキ「そうだなぁ…… ザッシュとファングが戻ってきた事 ぐらいかな」
テュッティシュテドニアスに動きはないのね?」
セニア「今のところ表だってはね。 けど、オンガレッドが色々と 何かやってるのは確かよ」
テュッティ「オンガレッドがシュテドニアスに いるの?」
セニア「あ、そうか。その辺は知らないんだっけ」
ギド「二人には私から色々説明しておこう。 フリングホルニの資料室に 来てもらえるか?」
テュッティ「そうね、そうしましょうか」
ヤンロン「わかった、教えてくれ」
マサキ「俺達も艦に戻るか。 色々世話になったな、イブン婆さん。 ありがとよ」
イブン「おお、達者でな」

[フリングホルニ 休憩室]

マサキ「くっそー!  誰だよ、ハートの6を止めてるヤツは!  パスだ、パス! パス2!」
プレシア「やったー! 1番!」
ザッシュ「えーと…… それじゃ、はい」
マサキ「なっ!?  ザッシュ、お前だったのか!?」
ザッシュ「す、すみません」
リューネ「謝らなくていいよ、ザッシュ。 これはそういうゲームなんだから。
 マサキだって、最初はさんざん やってたくせに」
マサキ「くそっ!  お前ら、覚えるの早すぎだろ」
リューネ「いつまでもマサキの一人勝ちには させないっての。ほい、ダイヤのQ」
マサキ「やっと出したか。ダイヤのK、と。 ハートの5は、まだかよ」
ザッシュ「僕じゃないですよ。ハートのK、と」
リューネ「じゃ、パス。これでパス1」
マサキ「何っ!?  お前か、リューネ!」
リューネ「マサキ、わかりやすすぎ」
マサキ「ちっ……負けだ、負け!」
ザッシュ「パス1です」
リューネ「じゃ、あたしが2番だね。 ハートの5」
ザッシュ「ブービーかぁ」
プレシア「お兄ちゃん、最初は強かったのにね」
リューネ「あたし達がやり方を覚えるまではね」
ミオ「おっ、なになに?  七並べなんてやってんの?」
プレシア「うん、お兄ちゃんにルール教わってね」
ミオ「あたし、強いよ~。 友達無くすくらい」
マサキ「……お前とはやりたくねぇな」
ミオ「あ、そうそう。アンティラスショップの 話、聞いた?」
マサキ「アンティラスショップ?  何だそりゃ?」
リューネ「あ、予算にあった広報ショップの事?」
ミオ「そうそう、それそれ。 なかなか売り上げがいいみたいよ」
マサキ「ちょっと待て。 一体何の話だ?」
プレシア「お兄ちゃん、予算会議の時 寝てたから……」
マサキ「あー……そ、それはいいから 何の事か教えろ」
ミオ「アンティラス隊のグッズを売ってる 店ができたのよ。もちろん、 あたし達直営のね」
マサキ「グッズだと?」
ミオ「ホロマイドやTシャツ、マグカップや フィギュア、その他諸々。あたし達の ホロやロゴ入りでね」
マサキ「な……何だ、そりゃ?  そんなもん、商売になるのか?」
セニア「それがねー、結構人気なのよ」
マサキ「うおっ!?  セニア、いつの間に……」
セニア「ミオの提案を聞いた時は、 どうかな~って思ったけど、 いやいや、どうして、どうして」
マサキ「……ミオ、お前の差し金か?」
ミオ「うん。セニアさんがアンティラス隊の 広報が必要だって言うからさ、 だったらいっその事って思って」
セニア「通販も好調だしねー。 生産が追いつかないくらい」
マサキ「儲かってるのか?」
セニア「予想以上にね」
マサキ「……世の中どうなってんだ?」
ミオ「それでさ、実際お店がどんな感じなのか、 視察しようって思ってね」
プレシア「わ、面白そう。見たい!」
リューネ「そうだね……あたしも気になるな」
ミオ「でしょ、でしょ。 だからさ、みんなで見に行こう!」
セニア「いいわね。今は時間もあるし」
ミオ「テュッティさんやウェンディさん、 メフィルも誘おうよ」
リューネ「マサキ、一緒に行こう」
マサキ「まあ……暇だしいいか」

[商店街]

マサキ「…………」
シモーヌ「どうしたんだい、マサキ?」
ベッキー「機嫌悪そうだね?」
マサキ「つーか、何で男が俺一人なんだよ?  居心地悪いだろうが」
セニア「まあまあ、店にはファングがいるから」
プレシア「ね、あの行列ってもしかして……」
ベッキー「……どうやらそうみたいだよ。 グッズ抱えてる客が多いし」
ミオ「これは……想像以上に 繁盛してるのかも」
セニア「まずいわ。あたし達がここにいるのを 知られたら、混乱するかも」
ミオ「じゃーん!  こんな事もあろうかと!  隠形の咒素子!」
テュッティ「……ミオ、用意がいいわね」
セニア「助かったわ。これ使って、裏口から 店に入りましょ」
マサキ「……何なんだ、一体」

[アンティラスショップ 店内]

セニア「ふう……何とか気付かれずに 入れたわね」
ファング「セニア様?  いつここに……」
セニア「ファング、頑張ってる?」
ファング「そりゃあ、まあ……」
マサキ「……ファング、お前何やってんだ?」
ファング「見ればわかるだろう」
マサキ「わかんねぇよ」
ファング「……荷物運びだ」
マサキ「何だそりゃ?  何でお前が……」
ファング「セニア様のお願いだ。 人手が足りんといわれてな」
マサキ「……パシリかよ」
ミオ「それにしても繁盛してるみたいね」
ファング「口コミやネットで評判がいい様だ。 ……俺が顔を出すとサインまで 求められた」
セニア「サインか……それも商売になるかも」
マサキ阿漕な事考えんなよ」
テュッティ「行列は、どうやら落ち着いたみたいね」
ファング「1番人気のホロポスターが、 品切れになっていますから」
セニア「発注はしたの?」
ファング「はい。間もなく届く予定です。 ただ、少し多すぎる気がするんですが」
セニア「何言ってるのよ。この様子なら まだまだいけるでしょ」
ファング「いえ、しかし、100ケースは 多すぎではないかと……」
セニア「100!?  ちょっと待って、あたしは10ケースって 頼んだはずだけど……」
ファング「……セニア様、この発注書を よく見てください」
セニア「あ……ゼロが一つ、多いね」
ファング「セニア様が出されたものです」
セニア「あ、あはは……ちょーっと 間違えちゃった、かな?」
マサキ「おいおい、大丈夫なのかよ?」
セニア「いやあ……さすがに100ケースを 売り抜くのは無理かなぁ」
ファング「倉庫に空きはありますが、 他のグッズを圧迫しますよ」
セニア「仕方ないなぁ…… じゃ、一部はフリングホルニに 保管するとして……」
ミオ「ちょっと待って。 100ケース、売ればいいんだよね?  あたしにいいアイデアがあるんだけど」
セニア「アイデアって?」
ミオ「耳貸して。えーとね……」
セニア「ふんふん……えっ?  それはいいけど……用意できるの?」
ミオ「ふっふっふ……ちょっと待ってね。
(電話の呼び出し)
 あー、もしもし。うん、ミオ。 シャリアンさんに代わって。
 あ、シャリアンさん。 例のヤツ、人数分こっちに送って。 そう、グッズショップ。
 あー、だから、その辺は黙ってて あげるから。だから急いで。 小荷物ゲートの座標はわかるでしょ?」
マサキ「何だ? フリングホルニに 連絡してんのか?」
ミオ「じゃ、お願いね。 うんうん、わかってるって。それじゃ」
(電話を切る)
セニア「本気なのね、ミオ」
ミオ「当然。ここにいる全員の分、 用意してあるから」
セニア「全員って……まさか、マサキや ファングの分もあるの!?」
ミオ「あー、その発想はなかったわ。 何だったら用意するけど?」
セニアいえ、いいの。 今の言葉、忘れて。 見たい様な見たくない様な……」
マサキ「さっきから何の話だよ?」
ミオ「すぐにわかるから。 さ、それじゃみんな、着替える用意して」
ウェンディ「え? 着替えるって……」
ミオ「あっと、マサキとファングは 外で待ってなさい」
マサキ「お、おい?」
セニア「ほらほら、出た出た」
ファング「せ、セニア様?」
マサキ「ったく……何なんだ、一体」

<No.037:メイド衣装でチラシ配り

マサキ「……メイド服って、今更かよ」
セニア「そう? あたし達にとっては 新鮮よ、これ」
ミオ「ほらね、時代が一周したのよ」
マサキ「一周も何も、ラングランにゃ そんなブームねーっての。 大体お前だけ着てないのは何でだよ?」
ミオ「萌えぬ! 媚びぬ! (おもね)らぬ!  が、あたしのモットーだもん。 あたしが着ても嬉しくないでしょ?」
マサキ「……愛など要らぬって言いたいのか?  けど、お前、前にジノの見送りでピンクの フリフリ着てなかったか?」
ミオ「あれは礼装みたいなもんよ」
マサキ「言い訳になってねぇぞ、それ」
ウェンディ「よろしくお願いしまーす」
プレシア「よろしくねー」
マサキ「……何でウェンディやプレシアが ノリノリなんだ?」
ウェンディ「こういう服って、新鮮なの」
プレシア「うん、何だか楽しい」
マサキ「まあ……本人がそれでいいってんなら 別にいいが……」
テュッティ「私は……少し恥ずかしいわ。 何だかジロジロ見られてるし……」
ミオ「はいはい、売り子さんには 手を触れないでください!  ポスターの出張販売はこっちでーす」
マサキ「おい、なんかすごい数のフラッシュが 焚かれてるぞ」
ミオ「ま、写真撮影くらいなら大目に見よっか」

[アンティラスショップ 店内]

ミオ「あ、こら、そこ!  下からの盗撮とは不届き千万!!  そこに直れ!!」
マサキ「何だと!?  こら、てめぇ!!  待ちやがれ!!」
(何かが壊れる)
ファング「ふんっ!」
ミオ「ををっ!  お見事、ファングさん!  カメラだけ壊すなんてすごい!」
ファング「……愚か者めが」
マサキ「まったく、油断も隙もねぇな」
ミオ「どこの世界にも、ああいうのって いるんだねー」
(呼び出し音がする)
マサキ「ん? 何だ?
 あー、俺だけど。
 何っ!? どこだ!?  おお、それなら近いな!  わかった、すぐに急行する!」
ミオ「何かあったの?」
マサキ「テロリストが暴れてるってよ。 例の、あのバカ野郎達だ。 場所はこの近く」
セニア「バカ野郎達って……
 ああ、晨明旅団ね?」
マサキ「ああ、それだ、それ。 みんなを呼び戻せ。 現場に向かうぞ」
セニア「待って。あの連中が相手なんだったら、 全員で行く必要ないでしょ?」
マサキ「はっ?
 いや、まあ、確かにあいつらなら 大した事ねぇけど……」
セニア「今は在庫をさばく方が重要なの。 あたし達は売り子続けるから、 あんた達男だけでやっつけてきてよ」
マサキ「おいおい、そりゃ、いくら何でも 優先順位がおかしいぞ」
リューネ「マサキ! 今は資金集めも大事な 仕事なの! 1円を笑う者は1円に 笑われるんだから!」
マサキ「……いや、そりゃ、1円に泣く、だろ?」
リューネ「いいの! 大体着替えるのに 時間かかるんだし」
マサキ「ったく……わかったよ。 俺達だけで始末してきてやる。
 おい、ファング! 行くぞ!」
ファング「ふう……わかった」

ヴァース高原


どきっ☆男だらけの戦闘シーン

〔戦域:高原〕

(敵機が出現し、味方機が出現する)
エリック「ヒャッハー!!  来やがったな、アンティラス隊!  待ってたぜ!!」
マサキ「ったく、バカの相手は疲れるぜ」
手下(モヒカン)「あれ? ヘッド…… セニア様がいませんぜ」
手下(モヒカン)「プレシアちゃんもだ」
手下(モヒカン)「リューネちゃんもいねぇぞ、おい!」
エリック「んー? 別にいいだろ。 少ない分にゃ文句ねぇだろーが」
手下(細身)「そんな! 話が違いますぜ!  俺ぁ、テュッティ様に 会いたかったのに……」
手下(モヒカン)「何で男ばっかりなんスか!?  ヘッド! そこんトコきっちり してくださいよ!」
手下(モヒカン)「そうっスよ!  これじゃ、何のために晨明旅団に 入ったんだかわかんねぇっス!
 リューネちゃんにしばかれるの、 楽しみにしてたのに……」
エリック「うっせぇな! ごちゃごちゃ言うな!  見ろ、手下その3を!  嬉しそうにしてるじゃねぇか」
ズネロ(……名前覚えられないからって 手下その3って呼び方はどうかと……)
手下(細身)「俺は……ゲンナジー様の厚い胸板が……」
手下(モヒカン)「うわっ!? きしょっ!!  お前、あっち行け!」
手下(モヒカン)「お、お、お、俺はザッシュを 女装させてみたいな……」
手下(モヒカン)「うっ……そ、それは確かに そそられるものが……」
ザッシュ「な……何なんですか、この連中?」
マサキ「あー……一言で言やあバカだ」
エリック「人の顔見りゃバカバカ言いやがって!  野郎共! たたんじまえ!」
(作戦目的表示)

〈vs 手下〉

[ゲンナジー]

手下(細身)「おほっ! ゲンナジー様!  素晴らしい筋肉美!」
ゲンナジー「……むぅ」

[ザッシュ]

ザッシュ「お前かっ!  僕に変な事を言ったのはっ!」
手下(モヒカン)「お、怒った顔もまた可愛いな」
ザッシュ「こ、このっ…… また言ったなっ!!」

〈vs ズネロ〉

[ファング]

ズネロ「女性陣はどうしたんです?  何でいないのか、教えて もらえませんかね?」
ファング「さあな、お前には関係なかろう」
ズネロ「それじゃ、女性メンバーを獲得する 秘訣だけでも教えてもらえませんかね。
 何せこっちは、むさ苦しいヤロー ばっかりで、潤いってものが ありゃしない。
 たまに女が入ったかと思っても、 すぐにやめちまうんでさぁ。 何でですかね?」
ファング「……自分で考えろ」
ズネロ「あー、やっぱあれですかね。 イケメンが必要って事ですかね」
ファング(……こいつらに比べれば、 まだ俺は恵まれているのか?)

〈vs エリック〉

[マサキ]

エリック「おいこら!  女共がいねぇのはどういう事だ!?  お蔭で、気合いが入んねーだろうが!」
マサキ「うっせー!  こっちはこっちで事情ってもんが あるんだよ!」

〈敵機全滅〉

(経験値入手)

[アンティラスショップ 店内]

ミオ「やー、ご苦労さん」
マサキ「俺らにだけ戦わせといてそれか?」
ミオ「だったら、マサキもメイド服着て 客引きする?」
マサキ「……まっぴらだね」
リューネ「いやあ、すごい売り上げだったよ。 大評判だね」
セニア「あっという間にネットに 写真がアップされてたもんね」
ウェンディ「まさか100ケース売り切れるとは 思わなかったわ」
マサキ「何っ!? 売れたのか!?」
プレシア「うん、ついさっき全部売れたよ」
マサキ「……確かにすげぇな、そりゃ」
リューネ「毎日これやったら、大儲けできそうだね」
マサキ「それじゃ本末転倒だろうが」
リューネ「まあ、わかってるけど……
 けどさ、こうやってみんなから ちやほやされるって、気分いいね」
テュッティ「そうね。アンティラス隊の イメージアップになるんだし、 たまにやる分にはいいかも」
マサキ「……そのたびに男だけで戦えってのか?」
ミオ「何だったら逆バージョンもアリだよ」
マサキ「何だよ、逆バージョンって」
ミオ「マサキ達が執事のカッコして 売り子するの」
マサキ「……遠慮しとく」
ミオ「需要ありそうだけどなぁ」
ウェンディ「……ちょっと残念かも」
リューネ「うん」
マサキ「お前ら、何期待してんだよ。 大体なんでメイド服なんて妙な衣装が すぐに出てくるんだ?」
ミオ「それはほら、コスプ……じゃなかった。 お裁縫の得意な人がフリングホルニに いるから」
マサキ「お裁縫ってレベルの服じゃねぇぞ!  誰だよ、それ?」
ミオ「プライバシーに関わる事だから言えない」
セニア「それよりミオ、なんかもっと 人気の出そうなグッズってないかな?」
ミオ「うーん…… 人気の出そうなグッズねぇ……
 あっ! そうだ、あれがいいよ、あれ!  抱き枕!」
セニア「抱き枕って……ピーラーの事?」
ミオ「そうそう」
セニア「そんなの、寝具屋で売ってるでしょ」
ミオ「抱き枕本体じゃなくて、そのカバーよ。 カバーにプリントするの」
セニア「何を?」
ミオ「あたし達の等身大姿」
ウェンディ「等身大って……抱き枕に?
 そ、それは……超えちゃいけない 一線の気がする……」
マサキ「ミオ!! ラングランにこれ以上 妙な文化を持ち込むな!!」
ミオ「え~?  バカ売れ必至だと思うんだけどなぁ」
マサキ「ったく、バカな事言ってないで帰るぞ。 ほれ、みんな着替えさせろ」
ミオ「は~い」

[フリングホルニ 通路]

(ぶつかって、紙をばらまく)
ザッシュ「ああっ!? す、すみません!」
リューネ「ああ、ザッシュ?  ごめん、今のはあたしが悪いのよ。 よそ見してたから」
ザッシュ「え? あ……
 リューネさん!?」
リューネ「これ、荷物?  こんなの、カートで運べばいいのに」
ザッシュ「あっ、あのっ!  だ、大事な物なので、 ちゃんと自分で運ぼうと……」
ザッシュ「そっか。それじゃ、手伝ってあげる」
ザッシュ「ああっ!?  い、いいですって!  自分でやりますから!」
リューネ「遠慮なんて要らないって。 力仕事ならあたしに任せてよ」
ザッシュ「い、いえ、その…… で、ですが……」
リューネ「いいから、いいから。 よっと」
(持ち上げると、紙が落ちる)
ザッシュ「ああっ!?」
リューネ「ありゃ、底が抜けちゃったよ。 ちゃんと止めとかないと……
 あれ? これって……」
ザッシュ「わ、わあぁぁぁぁっ!!  み、見ちゃダメですっ!!」
リューネ「……アンティラスショップで売ってる あたしのグッズ……?」
ザッシュ「あうぅぅ……」
リューネ「へぇ、こんなに出てるんだ。
 うわっ!? これってフィギュア?  改めて見ると良くできてるなぁ」
ザッシュ「ああ……そ、その、すみません」
リューネ「へ? 何で謝るの?  売り上げに貢献してくれてるのに」
ザッシュ「え?」
リューネ「けど、欲しいんなら内部価格で 買えるのに、定価で買うなんて ムダ遣いだよ」
ザッシュ「え、えーと…… 怒らないんですか?」
リューネ「怒る? どうして?」
ザッシュ「その……気持ち悪い、とか」
リューネ「まさか。客商売でそんな事言ったら 商売人失格でしょ」
ザッシュ「そ、そっか……そうですね」
リューネ「ほら、まだそっちに落ちてるよ」
ザッシュ「あ、はい」
リューネ「さ、それじゃ運ぼうか」
ザッシュ「あ、あの、リューネさん」
リューネ「ん? 何?」
ザッシュ「その……写真集とか出す予定、 ありません? その……水着とか」
リューネ「? 最後の方、よく聞こえなかったけど、 写真集は予定になかったんじゃないかなぁ。 さすがにそんなのは需要ないって」
ザッシュ「そ、そんな事はありません!  僕が……その……100部でも 1000部でも……」
リューネ「さっきから、最後の方が ぼそぼそって感じで聞こえないんだけど。
 ま、写真集出すならセニアか ウェンディさんよね。 あの二人なら商売になるかも」
ザッシュ「あ、いや、でも僕はその…… リューネさんのが……」
リューネ「あ、プレシアもいいかも!  ジノさんが買い占めちゃったりして。 ちょっと阿漕かな。
 でも、いい商売にはなりそう!  今度提案してみよっと!」
ザッシュ(リューネさんのが出たら…… 買い占めないと)

[フリングホルニ 格納庫]

ギド「……来たか」
ゲンナジー「ほぅ……俺の気配に気付くとは」
ギド「かなりの集中力が必要だがな。 しかしゲンナジー。君は何か特殊な 訓練を受けていたのか?」
ゲンナジー「いや、単に影が薄いだけだ」
ギド「謙遜だな。そんな単純なものでも ないだろうに」
ゲンナジー「それで、俺を呼んだのは どういう理由だ?」
ギド「今ので用事の半分は済んだ」
ゲンナジー「?」
ギド「諜報員としては、人の気配を 察知できんのは致命的だからな」
ゲンナジー「ああ、そういう事か。 諜報員としてのたしなみか」
ギド「子供の頃からスパイ映画が好きでね。 まあ、実際の仕事は、あんな 派手なものではないが……
 とはいえ、これはこれで やりがいのある仕事だと思っている。 必要な技能は磨かんとな。
 だが、問題はもう一つ。 相手に気配を察知されない方法だ」
ゲンナジー「……それで、俺か」
ギド「君が何か特殊な訓練を 受けているのなら、それを 伝授してもらいたかったんだが」
ゲンナジー「ご希望に添えなくてすまんな」
ギド「何かコツの様なものでもないのかな?」
ゲンナジー「別に、意識しているワケではないからな。 コツなどと言われても困る。 まあ、強いて言うなら無心になる事か」
ギド「無心……か。 抽象的だな」
ゲンナジー「集中と言い換えても構わん。 要は雑念を捨てればいいんだからな」
ギド「なるほど……それなら私でも ある程度は会得できそうだ」

インフォメーション

ギドの特殊スキルに
隠密行動
追加されました

ゲンナジー「む……今の一言で掴んだか?」
ギド「ああ、お蔭様でね」
ゲンナジー「役に立てたのなら何よりだ」


back     index     next 『仁徳の将、ダスドレーシュ』へ 『要塞攻略』へ