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男達の受難

[ソラティス神殿 内部]

テュッティ「わざわざ迎えに来てくれたのね」
ヤンロン「手間をかけたな。すまない」
マサキ「ヤンロン、テュッティ!」
ミオ「良かった……元気になって」
ヤンロン「心配をかけてしまったが、 もう大丈夫だ」
テュッティ「今すぐ実戦にも出られるわ。 すごく調子がいいの」
マサキ「おいおい、ホントに大丈夫なのかよ?  ついさっきまで病人だったくせに」
ヤンロンポゼッションの副作用だからな。 だが、そのお蔭で色々と得るものもあった」
テュッティ「ええ、ガッドの心を理解したつもりよ」
ミオ「っていうと、具体的に何か パワーアップしたとか?」
ヤンロン「ほう、よくわかったな。 僕は新たな技を開発した。 その名も光焔万丈という」
ミオ「……また、難しい言葉使ってるなぁ。 確か、勢いが雄大な事の喩えだっけ?」
マサキ「それを知ってるお前も相当だ」
ミオ「それってやっぱ、魔術系?」
ヤンロン「ああ、道教の呪法の応用だ。 実戦で使う機会があったら見せてやろう」

インフォメーション

グランヴェール
光焔万丈
が使用可能になりました

テュッティ「私、カタラクトスプラッシュって 技を作ってみたの」
ミオ「大瀑布の飛沫、かぁ。 さっすが水系。似合ってる名前だね」
テュッティ「大技ってほどじゃないけど、 使い勝手はいいはずよ」

インフォメーション

ガッデス
カタラクトスプラッシュ
が使用可能になりました

マサキ「ふーん、大したもんだ」
ヤンロン「そういえばマサキはポゼッションを 体得したらしいな」
マサキ「ああ、まあな。けど、さすがに プラーナの消費が激しくてよ、 ここぞって時にしか使えねぇが」
テュッティ「私達はまだその境地にまでは 達せてないけど、プラーナの レベルアップはできたわ」
ヤンロンポゼッションか…… 確かにあれは強烈な体験だった」
テュッティ「ええ、何だか世界と一体化した様な……」
ヤンロン「ああ、精霊の意志を垣間見る事が できたのは得難い経験だった。
 できる事なら、使いこなせる様に なりたいものだが……」
イブン「二人共、焦るでないぞ。 精霊との会話はできる様に なったんじゃ。
 いずれ、ポゼッションも自由に 扱える様になろう」
テュッティ「イブン様、色々とお世話になりました」
イブン「気にせんでええ。 精霊の意志を代行したに過ぎんよ」
ヤンロン「そう言ってもらえると助かります。 ところでマサキ」
マサキ「ん?」
ヤンロン「あれから、何か変わった事は 起きていないか?」
マサキ「そうだなぁ…… ザッシュとファングが戻ってきた事 ぐらいかな」
テュッティシュテドニアスに動きはないのね?」
セニア「今のところ表だってはね。 けど、オンガレッドが色々と 何かやってるのは確かよ」
テュッティ「オンガレッドがシュテドニアスに いるの?」
セニア「あ、そうか。その辺は知らないんだっけ」
ギド「二人には私から色々説明しておこう。 フリングホルニの資料室に 来てもらえるか?」
テュッティ「そうね、そうしましょうか」
ヤンロン「わかった、教えてくれ」
マサキ「俺達も艦に戻るか。 色々世話になったな、イブン婆さん。 ありがとよ」
イブン「おお、達者でな」

[フリングホルニ 休憩室]

プレシア「ん~……どっちがババかなぁ?  こっち?」
マサキ「…………」(からかうような表情)
プレシア「それともこっち?」
マサキ「…………」
プレシア「やっぱりこっちかな?」
マサキ「…………」(からかうような表情)
プレシア「それとも……」
マサキ「…………」
プレシア「うん、こっちね!」
マサキ「ああっ!?」
プレシア「やったー、揃ったー!」
マサキ「くあああっ!!  また負けちまった!!  何で全然勝てねーんだよっ!」
リューネ「……マサキって、ババ抜きには 向いてないと思うよ」
プレシア「うん。お兄ちゃん、顔に出すぎ」
マサキ「ウソだろ?  さっきからずっとポーカーフェイスの つもりでやってたんだぞ」
ミオ「なになに? ババ抜きなんて なってたの?」
プレシア「うん、そうだよ」
リューネ「けど、マサキが弱すぎてねぇ」
ミオ「あー、わかるわかる。 顔に出るんでしょ?」
マサキ「うっせぇな。次は負けねぇ!」
リューネ「えー? まだやるつもり?」
マサキ「当たり前だ! 勝つまでやめられるか!」
リューネ「一生ババ抜きやり続ける気?  そろそろ諦めたら?」
マサキ「くっ……」
ミオ「あ、そうそう。アンティラスショップの 話って、聞いた?」
マサキ「アンティラスショップ?」
リューネ「ああ、広報ショップの事ね?」
ミオ「それそれ。 結構繁盛してるらしいのよね」
マサキ「ちょっと待て。 一体何の話だ?」
プレシア「お兄ちゃん、予算会議の時 寝てたから……」
マサキ「あー……そ、それはいいから 何の事か教えろ」
ミオ「アンティラス隊直営のグッズ販売店よ」
マサキ「……グッズ?  グッズってあれか?  ポスターとかTシャツとか?」
ミオ「他にもホロマイドやマグカップ、 フィギュア、タペストリー等々。 各種取り揃えてるよ」
マサキ「おい、何だよそれ?  そんなもん、商売になるのか?」
セニア「なるのよ、それが!」
マサキ「うおっ!?  びっくりさせんな!  セニア、いつの間に……」
セニア「ミオの提案なんだけどね、 これがまた、大人気」
マサキ「まあ、ミオの考えそうな事だが…… 大人気ってのはマジなのかよ?」
セニア「うん、すごいのよー。 通販もやってるんだけどね、 人気商品は即日完売。
 一部ではプレミアが付いてるとか」
ミオ「宣伝にもなって、イメージアップも 図れて、お金も儲かっちゃう。 一石三鳥!」
マサキ「そんなに儲かってんのか?」
リューネ「それに関してはあたしも感心してる。 かなり財政が楽になってきたもん」
マサキ「……リューネが言うんなら 相当なんだろうな。
 けど、アンティラス隊のグッズねぇ…… 何か、間違った方向に行ってる気が しないでもねぇんだが……」
ミオ「何よ、その言い方。 あたしの発案が気に入らないっての?」
マサキ「あー……まあなぁ……」
ミオ「だったらさ、実際のお店、見に行こうよ。 どれだけ繁盛してるか見れば、マサキだって 気に入ると思うな」
プレシア「あたしも見てみたいな」
ミオ「プレシアだってこう言ってるんだしさ、 みんなで見に行こう」
セニア「そうね、今は特に事件が起きる 様子もないし、いいんじゃない?」
マサキ「みんなって…… アンティラス隊操者全員でか?」
ミオ「そうだよ」
マサキ「全員出かけて、その間に問題事が 起きたらどうすんだよ」
セニア「大丈夫よ。フリングホルニには 近くで待機しといてもらうから」
マサキ「しょうがねぇなぁ…… まあ、今は暇だしいいか」

[商店街]

セニア「もうすぐそこよ」
マサキ「……何か、人通りが多くねぇか?  祭りでもやってんのかね」
プレシア「行列ができてる……」
ベッキー「……みんな、何か持ってるね」
ミオ「あ、あれ、アンティラス隊グッズよ!  これは……想像以上に繁盛してるのかも」
ザッシュ「うわあ……何だかすごいですね」
ガエン「……おい、注目されているぞ。 我々の顔は知られているのではないのか?」
セニア「あっ! そうだった!  隠れた方がいいわね」
デメクサ「あ、でしたら隠形の咒素子持って きてますから、これを使いましょう」
ヤンロン「用意がいいな、デメクサ」
デメクサ「魔術を嗜む者としては当然ですから」
マサキ「んじゃ、それ使って店の裏口から入るか」

[アンティラスショップ 倉庫]

ヤンロン「すごいな…… 店の中は客でいっぱいだ」
ツレイン「男性客が多いかなって思ってたんですが、 意外と女性客も多いですね」
ファング「……言いたくはないが、マサキ。 お前のグッズが一番人気だぞ」
マサキ「なっ……何だそりゃ!?
 ていうか、ファング。お前、いないと 思ったら店にいたのか?」
ファング「セニア様に頼まれてな。 仕入れ品の整理をしていた」
マサキ「……お前、いい様に使われてんぞ」
セニア「ご苦労様、ファング」
ファング「いえ、この程度の事など 造作もありません」
マサキ「……威張って言うセリフじゃねぇぞ」
リューネ「売り上げは順調?」
ファング「ああ。俺が店番をしたら、客にサインを 求められるほどだ」
リューネ「サインを…… それって、いい商売になるかも」
マサキ「俺達ゃ芸能人じゃねぇんだぞ」
テュッティ「表を見てみたけど、行列は どうやら落ち着いたみたいね」
ファング「一番人気のホロポスターが、 品切れになっていますから」
セニア「発注はしたの?」
ファング「はい。間もなく届く予定です。 ただ、少し多すぎる気がするんですが」
セニア「何言ってるのよ。この様子なら まだまだいけるでしょ」
ファング「いえ、しかし、100ケースは 多すぎではないかと……」
セニア「100!?  ちょっと待って、あたしは10ケースって 頼んだはずだけど……」
ファング「……セニア様、この発注書を よく見てください」
セニア「あ……ゼロが一つ、多いね」
ファング「セニア様が出されたものです」
セニア「あ、あはは……ちょーっと 間違えちゃった、かな?」
マサキ「おいおい、大丈夫なのかよ?」
セニア「いやあ……さすがに100ケースを 売り抜くのは無理かなぁ」
ファング「倉庫に空きはありますが、 他のグッズを圧迫しますよ」
セニア「仕方ないなぁ…… じゃ、一部はフリングホルニに 保管するとして……」
ミオ「ちょっと待って。 100ケース、売ればいいんだよね?  あたしにいいアイデアがあるんだけど」
セニア「アイデアって?」
ミオ「耳貸して。えーとね……」
セニア「ふんふん……えっ?  それはいいけど……用意できるの?」
ミオ「ふっふっふ……ちょっと待ってね。
(電話の呼び出し)
 あー、もしもし。うん、ミオ。 シャリアンさんに代わって。
 あ、シャリアンさん。 例のヤツ、人数分こっちに送って。 そう、グッズショップ。
 あー、だから、その辺は黙ってて あげるから。だから急いで。 小荷物ゲートの座標はわかるでしょ?」
マサキ「何だ? フリングホルニに 連絡してんのか?」
ミオ「じゃ、お願いね。 うんうん、わかってるって。それじゃ」
(電話を切る)
セニア「本気なのね、ミオ」
ミオ「当然。ここにいる全員の分、 用意してあるから」
セニア「全員って……まさか、デメクサや ゲンナジーの分もあるの!?」
ミオ「一応ね。マニアックな層狙いってのも いいかも」
マサキ「さっきから何の話だよ?」
ミオ「すぐにわかるから。 さ、それじゃみんな、着替える用意して」
ヤンロン「みんなとは……僕達に言っているのか?」
ミオ「そ。男性陣全員ね」
マサキ「着替えるって、何だよ?」
ミオ「いいから、いいから。 それじゃ女性陣は表で待っててね」
マサキ「こら、勝手に話を進めるな!」
ミオ「あたしは着付けがあるから、 同室させてもらうよ。 さ、それじゃ始めよっか」
マサキ「人の話を聞けっ!」

<No.072:時代劇衣装でチラシ配り

マサキ「……何なんだ、これは?」
ミオ「販促用のコスプレ」
マサキ「つーか、時代劇か!?」
ミオ「このカッコって、ラングランじゃ ブームなんだって」
マサキ「意味わかんねぇ…… 何で戦国武将なんだよ?」
ミオ「日本ブームの余波らしいよ。 一部層に大人気!
 ……特に女性」
マサキ「ん? 今ぼそっと何言った?」
ミオ「気にしない、気にしない。 それよりほら、チラシ配布、配布」
ウェンディ「マサキ……似合ってるわよ」
マサキ「そ、そうか?」
リューネ「うん、いい感じ」
ミオ「ほら、そこ!  もっと愛想良く!」
ファング「……何で俺までこんな事を……」
ガエン「どうぞ、チラシでゴザル」
マサキ「……ガエン、ノリノリじゃねぇか」
ヤンロン「……僕はどうせなら三國志か水滸伝の 武将の方がいいんだが」
ザッシュ「あの……僕の衣装ってこれ、 もそかして女性じゃないんですか?」
ミオ「そだよ。お市さんって言って、 有名な武将の妹」
ザッシュ「そんな! どうして僕が……」
ミオ「似合ってるから」
ザッシュ「うう……そう言われても 嬉しくないです」

[アンティラスショップ 倉庫]

セニア「いい感じに、在庫がはけてきたわ。 この分だと今日中に……」
(電話の呼び出し)
セニア「あ、はい。 セニアですけど……
 えっ!? 敵襲!?  テロリストね?」
マサキ「何だと!?  こんな事してる場合じゃねぇ!  どこだ!?」
セニア「うん、うん…… 良かった、ここから近いわね。 それじゃすぐ行くから」
マサキ「よし、全員集めろ!  これから……」
セニア「ダメ!!」
マサキ「えっ!? な、何だ?  ダメって何だよ?」
セニア「あんた達はここで、ちゃんと チラシ配布してなさい」
マサキ「はあ? 何言って……」
セニア「こっちの売り上げも大事なの!  テロリストはあたし達だけで 何とかするから」
マサキ「バカ言え!  俺だけでも……」
ジノ「一つ、局を脱する事を許さず」
マサキ「うおっ!? じ、ジノ!?  お前、バゴニアにいたんじゃねぇのか?  いつの間にここへ……」
ミオ「……鬼の副長、似合いすぎ」
ジノ「プレシアに頼まれては、断るワケには いかんだろう」
ミオ「……これさえなきゃ、 土方そのものなのに」
セニア「とにかく、ここはあたし達 女性陣に任せなさい!  いくわよ、みんな!」

ヴァース高原


男達の受難

〔戦域:高原〕

(敵機が出現し、味方機が出現する)
エリック「おー!  やっと来たか、アンティラス隊!」
ズネロ「? 何か、数が少なくないですか?  ヘッド」
エリック「そうか? 気のせいだろ」
ズネロ「……いや、間違いなく少ないですって」
手下(モヒカン)「これは…… もしかして、みんな女性メンバーじゃ!?」
手下(モヒカン)「マジか!?」
手下(モヒカン)「やったぜ!!  テュッティ様の叱り声が聞ける!」
手下(太目)「たまんねぇな、おい!」
手下(細身)「待て待て、叱り声なら リューネちゃんだろ!」
手下(細身)「わかってねぇな、お前は。 セニア様に攻撃されるのが 最高なんじゃねぇか!」
手下(モヒカン)「歪んでるぞ、お前。 俺はプレシアちゃんのやられ声が 聞きたいんだよ!」
手下(細身)「……お前、アウトな」
手下(太目)「お前ら、まだまだ青いな。 相手にするならベッキー様だろ。 男前だぜ、惚れるぜ!」
手下(モヒカン)「お、俺は、隙の多いメフィルちゃんが いいな。サービスシーンがありそうだし」
手下(モヒカン)「揃いも揃って変態揃いめ。 俺はシモーヌ様一択だ!」
リューネ「な……何かこいつらの相手すんの、 気が引けるんだけど……」
プレシア「うん……何かやだ」
テュッティ「ホント…… さっさと片付けて戻りましょう」
(作戦目的表示)

作戦目的(作戦変更)
敵を殲滅せよ
勝利条件(作戦変更)
敵の全滅
敗北条件(作戦変更)
味方の全滅

〈vs 手下

[シモーヌ]

手下(モヒカン)「シモーヌ様…… ああ、シモーヌ様、シモーヌ様」
シモーヌ「勝手に言ってなっ!」

[セニア]

手下(細身)「おおっ!! セニア様!  高貴な生まれなのに庶民派!  我らの希望の星!」
セニア「ま、まあ、褒めてくれるのは 嬉しいけど……」
手下(細身)「どうか攻撃してください!」
セニア「だから、それが気持ち悪いのっ!」

[テュッティ]

手下(モヒカン)「テュッティ様!  どうか卑しいわたくしめに お叱りの言葉を!」
テュッティ「ええっ!?  な、なんなのよ、もう!」

[プレシア]

手下(モヒカン)「ふ、ふへへへ…… ぷ、プレシアちゃん……」
プレシア「もう、やだっ!  なに、この人達!」

[ベッキー]

手下(太目)「ベッキー様!!  男前度なら、あなたが一番です!」
ベッキー「……褒めてるつもりなら、 大間違いだよっ!」

[ミオ]

手下「あー……外れだ」
ミオ「ハァハァ言われても嬉しくないけど…… 外れってのは、ちょっとカチンと来た!」

[メフィル]

手下(モヒカン)「メフィルちゃん、サービスシーンは ないのかな? ぐへへ」
メフィル「う~ん…… それじゃあ、サービスしてぇ、 思いっきり攻撃してあげますぅ」

[リューネ]

手下(細身)「リューネちゃん!  リューネちゃんにぶたれるなら本望!」
リューネ「うぅっ!?
 こ、このっ!  お望み通り、世界の果てまで ぶっ飛ばしてやるよっ!」

〈vs ズネロ〉

[テュッティ]

テュッティ「あなた、この中じゃ少しはまともそうね。 ちゃんと教育しなさいよ」
ズネロ「いやあ、それがですね。 あんた方と戦えるって宣伝したら、 入りたいって連中が殺到しまして」
テュッティ「……世の中困った人が多いのね」
ズネロ「まったくで」
テュッティ「他人事みたいに言わないで!」

[撃墜]

ズネロ「あー、やっぱりこうなったか…… 戦力募集の方法、考え直さないとなぁ」
(ズネロ機が爆発する)

〈vs エリック〉

[テュッティ]

テュッティ「ちょっと!  あなた、部下の教育がなってないわ!」
エリック「知らねぇなぁ。 どーせ俺達ゃあぶれもんよ!」

[ミオ]

ミオ「あんたんトコってさ、人材いないの?  揃いも揃って知力低そうなんだけど」
エリック「へっ!  世の中頭だけじゃねぇんだよ!  最後は体力がものをいうんだ!」
ミオ「いや、せめて最低限の知力が ないとダメだと思うな」

[撃墜]

エリック「ちっ、女しかいねぇってのに、 やられちまったのかよ!  覚えてやがれ!」
(エリック機が爆発する)

〈敵機全滅〉

(経験値入手)

[アンティラスショップ 店内]

(男性陣はまだコスプレしたまま)
セニア「ご苦労様。 売り上げはどうだった?」
ファング「在庫は全てはけました」
セニア「やった!」
マサキ「あのなぁ……」
ヤンロン「それで、テロリストはちゃんと 退治したんだろうな」
テュッティ「もちろんよ」
プレシア「けど……何か気持ち悪かった」
ジノ「何っ!? プレシア、気分が悪いのか?」
プレシア「あ、ううん、そうじゃなくて、 今回戦った相手が気持ち悪くて……」
ジノ「何だと…… 確か相手は晨明旅団だったな。
 おのれ、プレシアを怯えさせるとは 士道に背く、許し難き所業!!  打ち首にしてくれる!」
マサキ「……ジノは違和感ねぇな」
セニア「ちょっと帳簿見せて。
 おおっ!?  すごい売り上げじゃない!  記録更新!」
リューネ「へぇ、これならもうしばらく 続けてみてもいいかもね」
マサキ「まっぴらだ!」
ガエン「我ら闇に生まれ、闇に消える運命。 このような人目に付く役目は、 忍びないでゴザル」
マサキ「……お前、ミオに何か吹き込まれたな?  堂に入りすぎてるぞ」
リューネ「けどさ、今回だけで終わっちゃうのって 何かもったいないよ」
マサキ「言っとくが、俺は金輪際こんな カッコはしねぇぞ!  やりたきゃお前らでやれ!」
ミオ「あー、それもいいかも。 男性客狙いで、女性陣でコスプレすんの。
 何がいいかな~。 スク水ニーソなんてニッチな層を 狙うのもアリかもしんない」
マサキ「何の事かわかんねぇが、すっごく 危険そうだからやめとけ!」
セニア「ねー、ミオ。 新しいグッズのアイデアない?」
ミオ「んー、そうね…… トレーディングカードなんてどう?」
セニア「交換するカード?  何の事?」
ミオ「あ、こっちじゃそういうの無いのか。 じゃ、本気でいけるかも。
 えっとね、トレーディングカードって いうのは、このくらいのサイズのカードに 人物の写真とかが付いててね。
 で、その人のプロフィールなんかの 情報が裏に載ってるの」
セニア「ブロマイドとは違うの?」
ミオ「最大の違いは、何枚かパックに入れて 何が入ってるかわからない様にする事」
セニア「え? それじゃ目当ての人のカードが 手に入るかどうかわからないじゃない」
ミオ「そこがミソなのよ。更にその中に、 封入率が低くて、欲しがる人が多そうな レアカードを混ぜとくの。そうすると……」
セニア「あ……欲しいカードが出るまで 買い続ける……のね?」
ミオ「そーゆー事。元はただの紙だし、 印刷コストもそんなに高くない。
 だからトレーディングカードを刷ってるのは お金を刷ってるのと同じって言う人も いるくらいなんだから」
セニア「うーわー…… あざといというか、がめついというか……」
ミオ「カードを使ってゲームをさせる商法も あってね、そうすると同じカードが 何枚あってもムダにならないのよ。
 で、数を揃えるために、更に 買い続けていく……と」
セニア「……参った。 地上の商魂たくましさには敬服するわ」
マサキ「おい、ミオ!  あんまり変な事吹き込むんじゃねぇ!」
ミオ「えー? いいアイデアだと思うけど」
セニア「ま、一応参考にはさせてもらうわ。 そのままアイデアを使うってのもなんだし」
マサキ「あんまり地上に毒され過ぎんなよ」

[商店街]

(男性陣が普段着に戻っている)
ジノ「では、私はバゴニアに戻る」
マサキ「お前、何しに来たんだよ。 わざわざコスプレするためか?」
ジノ「言っただろう。 プレシアに頼まれたから来た、と」
マサキ「……それが最優先事項かよ。 つーか、バゴニアの方はどうなんだ?  手間取ってるのか?」
ジノ「いや、もうすぐケリがつく。 今は最後の詰めだ」
マサキ「……そんな時に、ロザリーほっぽっといて 来たのか」
ジノ「ほっておいたのではない。 彼女を信頼して仕事を任せただけだ」
マサキ「……うまい事言い繕ったな」
プレシア「あ、ジノさん。 帰っちゃうの?」
ジノ「ああ、プレシア。今ちょうど君を 探していた所だったんだ。
 なに、心配は要らない。 明日にでも戻ってくるよ」
プレシア「そうなんだ。お仕事頑張ってね」
ジノ「ああ、もちろんだ。 では、名残惜しいが、お別れだ」
プレシア「うん、じゃあね」
マサキ「……あいつ、腕はいいんだがなぁ」

[フリングホルニ 格納庫]

マサキ「よ、セニア。仕事熱心だな」
セニア「ひくっ!?」
マサキ「ん? どうした?」
セニア「ちょ、ちょっと、もう!  ひくっ! いきなり話しかけるから、 びっくりして……ひくっ!
 しゃっくりが出ちゃったじゃない」
マサキ「……しゃっくりってのは、 びっくりすると治るもんだろ?」
セニア「いきなり脅かされて、出る場合だって あるの! ひくっ!」
マサキ「そ、そうか」
セニア「ひくっ! 大体何よ、その 驚くとしゃっくりが治るって 対処法は?」
マサキ「何って言われても…… 俺の国じゃ、そう言われてたんだが。 ラングランは違うのか?」
セニア「ひくっ! 横隔膜のけいれんを 止めれば……ひくっ!  いいだけの話でしょ」
マサキ「へぇ、そんな簡単に言うって事は、 そういう薬があるのか?」
セニア「ないわよ、ひくっ!  そんなの。ひくっ!」
マサキ「何だよ、そりゃ」
セニア「落ち着いてれば、ひくっ!  その内止まるわよ……ひくっ!」
マサキ「とか言いつつ、全然止まる気配ねぇぞ」
セニア「しゃっくりなんて……ひくっ!  止まるのを待つしかないでしょ。
 ひくっ!  あー、もう! 仕事が手につかない!」
マサキ「たがら、驚かせば止まるって」
セニア「ひくっ……確かに、ちょっとした 刺激にはなるから……ひくっ!  可能性はなきにしもあらず……ひくっ!」
マサキ「んじゃ、もう一度驚かそうか?」
セニア「あのね、今から驚かすぞと言われて、 ひくっ! 驚く人なんていないでしょ?」
マサキ「そうか? 例えばお前の服、 ケツんトコが破けてる……って 言ったら?」
セニア「うえっ!? やだ、ウソッ!?」
マサキ「ああ、ウソだ」
セニア「もう、何よ。びっくりさせないで……
 あら、ホントにびっくりした。 おまけにしゃっくりも止まってる」
マサキ「な、できるもんだろ?」
セニア「……それはいいけど、 今の驚かせ方を女の子に対して 使うのは反則よ」
マサキ「贅沢言うなって。しゃっくりが 止まったんだからいいだろ」
セニア「だーめ。罰としてあたしの仕事、 手伝いなさい」
マサキ「おいおい、何だよ、そりゃ。 しゃっくり止めてやったんだぜ」
セニア「そもそも、そのしゃっくりを 起こさせたのは、あんたでしょうが」
マサキ「うっ……そういやそうだった」
セニア「しゃっくりの時間、ムダにさせた上に セクハラまがいでびっくりさせたんだから、 罰は当然でしょ」
マサキ「わーったよ。手伝う。 で、何やりゃいいんだ?」
セニア「ノルス・レイの修理装置を 調整するの」
マサキ「ああ、ありゃあ便利だよな。 どういう仕組みか知らねぇけど」
セニア有機ナノマシンを使ってるのよ」
マサキ「へぇ、何だか知らねぇが、 すげぇのはわかる」
セニア「もう、説明し甲斐がないったら……」
マサキ「その有機なんちゃらっての、 もっと大量にばらまきゃあ、 一編に修理できるのにな」
セニア「まったく、そんな無茶な話……
 ん? 待って、それ、いいかも」
マサキ「それって?」
セニア有機ナノマシンの拡散よ。 どうせ処理が終われば消えるものだし、 広域散布は可能なはず」
マサキ「へぇ、できんのか」
セニア「できる、できる!  どうして今まで誰も、こんな簡単な事 思いつかなかったんだろ」
マサキ「盲点ってのは、そういうもんだ」
セニア「よーし、そうと決まれば早速 実験よ! ちょっとした改良で できるから、マサキも手伝ってよ」

インフォメーション

ノルス・レイ
★広域修理装置MAP Ⓟ
が使用可能になりました

マサキ「へいへい。言い出しっぺは俺だしな」

インフォメーション

特殊スキルが追加されました
  獅子奮迅
  意気揚々
  PN回復


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