大文字「ミケーネ帝国と人類の戦いは
現在は一進一退の状況と
なっています」
シナプス「一時は地球上の７割近くを
制圧されていた事を考えれば
状況は好転していると言えるか…」
大文字「ええ。各地のゲリラ部隊が
予想以上に健闘している結果でしょう」
ブライト「しかし、このまま
長期戦になれば、宇宙のネオ・ジオンに
時間を与えるだけです」
ベラ「では、ブライト艦長は
早急に宇宙に上がるべきだと？」
ブライト「いや…ドクーガやゾンダー、
さらにはメガノイドも活動中の今、
地球を離れるわけにはいかない…」
ブライト「今、我々のすべき事は
地上で活動中の組織を一つでも
その根からつぶす事だろう」
麗雄「ならば、方法は一つ。
敵組織の中枢を叩くしかないな」
大文字「それについてですが、
ミケーネ帝国の本拠地については
有力な情報が見つかったそうです」
シナプス「何…？」
大文字「ええ…。
ゴーゴン大公との戦闘で
ミケーネの支配者である闇の帝王は…」
大文字「邪魔大王国の伝承に
残されていた地獄の帝王である事が
判明しました」
麗雄「ふむ…あの暗黒大将軍と
ミケーネの軍団を率いていたのだ…。
その名は相応しいだろうな」
大文字「そして、司馬博士は
古文書の中にミケーネに関する
記述を発見したとの事です」
麗雄「さすがは司馬博士！
古代史にかけては彼の独壇場だな」
ベラ「では、こちらから
ミケーネ帝国に討ってでますか？」
シナプス「…確かに勝利すれば
戦局を一気に逆転する事も
可能ではあるが…」
シナプス「戦況が五分の今、
ミケーネの本拠地には、まだ多大な
戦力が残されているだろう」
麗雄「現時点では
リスクが高すぎるという事か…」
シナプス「うむ…。ましてや
奴らの首領である闇の帝王の正体も
はっきりしていないのだ」
ベラ「………」
大文字「………」
シナプス「一度、日本に戻るという
案もある…」
シナプス「…実は三輪長官から
我々に出頭要請が出ているのだ…」
ベラ「三輪長官が？」
大文字「戦火を逃れた日本は
地球連邦軍の一大拠点となっていると
聞きますが…」
シナプス「うむ…現在、東京では
今後の戦略を検討する軍議が
開かれているのだ」
ブライト「何ですって…！？
そんな重要な会議があるとは
聞いていませんが…！」
シナプス「それは当然だ。
会議とは名ばかりで、三輪長官が
自分の息のかかった人間を集めて…」
シナプス「無闇やたらの抗戦論を
ぶち上げているだけだからな」
麗雄「我々を呼び付けるのは
自分の手駒とするためか…」
シナプス「一応、剛博士達が
彼の暴走を止めるために会議に
出席してくれるとはいうが…」
ベラ「しかし、情報収集のためにも
日本に戻る事は必要かも知れませんね」
ブライト「日本へ向かうか、
ミケーネ帝国の本拠地へ向かうかの
選択か…」
シナプス「………」