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ビムラーの意志 ゼンガー ~ 第45話 ~

[炎]

???(ガンエデン)「………目覚めよ………」
???(ガンエデン)「…目覚めよ……巫女よ………」
イルイ(……誰……?)
イルイ(私を呼ぶのは誰……?)
???(ガンエデン)「……目覚めよ、我が子よ……。 イルイよ………」
イルイ(…我が子……?)
???(ガンエデン)「……神の子、イルイよ…… 汝は我の強念を受け継いだ者……」
イルイ「か、神の子…!? 強念…!?」
???(ガンエデン)「…約束の地、バラルへ来たれ… 我が子イルイよ………」
(イルイに精神感応)
イルイ「………!」
???(ガンエデン)「…バラルへ来たれ……… 我が子イルイよ……」
イルイ「……………」
イルイ「……バ……ラ……ル……」
イルイ「……約束の……地………」
イルイ「……バラ…ル……へ………」

《ドクーガ本部・WORLD AREA》

[ネオネロス執務室]

ネオネロス「ブンドルよ…。 カットナルとケルナグールは オルファンを攻撃したそうだな?」
ブンドル「申し訳ございません。 リクレイマーごときに遅れをとるとは… 奴らの無能ぶりは予想以上でした」
ネオネロス「よい。 ビムラーを我が手にすれば、世界は 我らドクーガへひれ伏すことになるのだ」
ネオネロス「それに、オルファン襲撃は ワシにとって有益な結果をもたらしたはず」
ブンドル「さすがはネオネロス様…。 ご想像のとおり、グッドサンダーに 動きが見られました」
ネオネロス「では、 伊佐未博士の理論は正しかったようだな」
ブンドル「はっ…。 北海にグッドサンダーが現れたという 報告が入っております」
ブンドル「おそらく、αナンバーズに 接触するつもりなのでしょう…」
ネオネロス「フフフ… これでサバラスの意図に確証が持てた」
ブンドル「意図…?」
ネオネロス「そう…。 何故、奴がゴーショーグンを αナンバーズに送り込んだか…」
ネオネロス「何故、 グッドサンダーが別行動を取っていたか。 その答えが確実なものとなった」
ブンドル(………)
ネオネロス「小癪な男め…。 自らをオトリにすることで、ワシに 『ソウル』の存在を隠していたか…」
ブンドル(ソウル…?)
ネオネロス「ブンドルよ、 ただちにカットナル、ケルナグールと 合流し、グッドサンダーを奪取せよ」
ネオネロス「その際、αナンバーズにいる 真田ケン太を抹殺するのだ」
ブンドル(この私に そのような命令を下すとは……)
ブンドル(真田ケン太は そのソウルとやらに関係があるようだな)
ネオネロス「よいな? ブンドルよ」
ブンドル「はっ…。全力を尽くしましょう」

《移動中 ヨーロッパ・WORDL AREA》

[マザー・バンガード・休憩室]

キリー「う~寒い寒い。 こう寒くちゃ、やってられん」
レミー「何言ってんの。 ちゃんと暖房が効いてるでしょ?」
キリー「出来れば、 レミーの肌で温めてもらいたいね」
レミー「あ~ら… そんなこと言ってると、ヤケドするわよ?」
キリー「望むところだね」
レミー「ちゃうちゃう。イザベルが知ったら、 ただじゃすまないってこと」
キリー「おいおい、勘弁してくれよ。 正義の味方にスキャンダルは ノーサンキューだ」
豹馬「…それにしても、 何で俺達がアイスランドくんだりまで 来なきゃならねえんだ?」
真吾「それはサバラス隊長に聞いてくれ」
小介「もしかしたら… グッドサンダーにはここから離れられない 理由があるんでしょうか?」
真吾「ま、あれは一度瞬間移動をしたら しばらく動けないからな」
十三「ほな、護衛をさせるために ワイらを呼びつけたっちゅうことか?」
ちずる「そうね… グッドサンダーを狙って ドクーガが現れるのは確実だもんね」
十三「やれやれ。 あっちへヒョイヒョイ、こっちへホイホイ… まるでモグラ叩きやで」
真吾「で…タコ坊主が出りゃ大当たり、と」
ケン太「それって、サバラスさんのこと?」
真吾「他に誰がいるんだ?」
レミー「ま~た、そんなこと言って… ギャラが下がっても知らないわよ?」
真吾「下がるのは キリーの女運だけと願いたいね」
キリー「モテない男のひがみは みっともないぞ、真吾君」
真吾「その余裕… いつまで保つかな、キリーさん?」
豹馬「…で、俺達が呼ばれた理由って いったい何なんだよ?」
ケン太「もしかしたら…父さんは 僕達にビムラーのことを教えるために 呼んだのかも…」
OVA「え…?」
レミー「そうかもね。隊長も いずれ時が来たら…って言ってたから」
OVA「そうですか…。 そうですよね…ケン太君にとって それは喜ぶべきことですよね…」
ケン太「え…?」
OVA「では、私…食事の支度も ありますので失礼します…」
(扉が開閉する・OVAが立ち去る)
ケン太「あ…OVA…」
ちずる「何だか寂しそうだったわね…」
ケン太(OVA、どうしたんだろう…)

[マザー・バンガード・休憩室]

OVA「…どうでしょうか、アムロさん」
アムロ「やっぱり、 回路に異常は見られないな」
OVA「は、はあ…そうですか」
(扉が開閉する)
比瑪「アムロ大尉、 何をやっておられるんです?」
アムロ「ああ、OVAに頼まれてね… 彼女のメンテナンスをしていたのさ」
OVA「………」
「どうしたんだ、OVA?  落ち込んでるみたいだけど……」
OVA「はあ…そう見えますか?」
アムロ「勇…よくそれがわかったな」
「ええ…ケン太や護ほどじゃないけど、 そういうことが感じられるように なってきたんです」
「もしかしたら…ネリー・キムの おかげかも知れません」
比瑪(勇……)
アムロ(ネリー・キム… ネリー・ブレンの持ち主だった少女か)
アムロ(どうやら、俺と違って… 勇は彼女といい出会い方をしたようだな)
「それで、OVA…何かあったのか?」
OVA「いえ…別に何でもないんです」
「俺達でよかったら、相談に乗る」
比瑪(勇がそんなことを言うなんて…。 それもネリーさんと会ったから…?)
「…だから、話してみてくれないか?」
OVA「は、はあ…。実は…ケン太君が 私の所から離れていくような感じがして…」
「ケン太が…?」
比瑪「OVAはあの子のお母さんだもの。 きっと寂しいのね」
OVA「私が…ケン太君のお母さん…?」
「寂しいって、どういうことだ?」
比瑪「子供の成長って、親から見れば 嬉しさと寂しさが入り混じるって言うもの」
「そうなのか…?  俺には実感できないけど…」
比瑪「私にはお母さんがたくさんいたし… クマゾー達の面倒も見てたから、 そういうの何となくわかるわ」
OVA「…私… ケン太君の母親の代わりを 務められているんでしょうか……?」
比瑪「ううん、代わりじゃないわ。 ケン太君だって、きっとそう思ってる…」
OVA「は、はい…。 ありがとうございます、みなさん…」
(成長をしている証…か…)
(扉が開閉する)
ナナ「みんな、大変よ!!」
一矢「どうしたんだ、ナナ?」
ナナ「イルイちゃんが…!  イルイちゃんが倒れちゃったの!」
比瑪「ええっ!?」

[医務室]

ゼンガー「…あの子は大丈夫なのか?」
ミドリ「ええ…。ドクターの話じゃ、 身体に異常は見当たらないそうです」
ゼンガー「…そうか……」
ミドリ(すぐに駆けてくるなんて… やっぱり、少佐…優しいのね)
レーツェル「彼女が倒れた原因は?」
ミドリ「…わかりません…。 もしかしたら、疲れがたまっていたのかも」
レーツェル「ならば、 後で彼女のために薬膳を持ってこよう」
ゼンガー「すまんが、頼めるか?」
レーツェル「ああ、任せてもらおう」
イルイ「…ゼンガー……」
ゼンガー「!  気がついたか、イルイ…」
イルイ「心配かけてごめんなさい。 私…大丈夫だから」
ゼンガー「無理はするな。 そのまま休むのだ」
イルイ「………」
イルイ「私…お母さんの夢を見たの……」
ゼンガー「! 母親の…?」
レーツェル「もしかして、記憶が…?」
イルイ「ううん……。 夢の中で声を聞いて…それが何となく お母さんじゃないかって思ったの…」
イルイ「でも… 何を話したかは覚えてない…」
ゼンガー「………」
イルイ「ゼンガー……。 私と一緒にいてくれる…?」
ゼンガー「俺と…?」
イルイ「約束してくれる…?」
ゼンガー「……………」
ゼンガー「…以前にも言ったとおり、 俺はお前達を守るための剣…」
ゼンガー「お前がそう望むのなら、 約束しよう」
イルイ「…ありがと…… それが聞ければ……」
イルイ「……じゅう…ぶん……」
(イルイが意識を失う)
ゼンガー「イルイ…!」
ミドリ「眠ってしまったの…?」
レーツェル「…そのようだな。 このまま休ませた方がいいだろう」
(サイレン)
ピート「総員、第1種戦闘配置につけ。 本艦はまもなくグッドサンダーと接触する。 繰り返す、総員第1種戦闘配置につけ」
ゼンガー「!!」
ミドリ「いけない、 早くコントロールルームへ行かなきゃ!」
レーツェル「ゼンガー、我々も急ごう」
ゼンガー「承知…!」


第45話
ビムラーの意志

〔戦域:ドクーガ基地周辺〕

(グッドサンダーと敵機が出現)
サバラス「ファザー、 αナンバーズはまだか?」
ファザー「あと数分はかかるそうです」
サバラス「むう… グッドサンダーはこの位置から動けん。 何とか耐えしのぐしかないか」
ブンドル「フフフ… ついに追いつめたぞ、グッドサンダーよ」
ブンドル「長き旅路の果てに 白き絶望の底へと沈みゆくその姿……」
ブンドル「……美しい………」
カットナル「…ブンドルよ、 作戦前に言っておきたいことがある」
ケルナグール「前回は 貴様の作戦のせいでひどい目に遭った。 その責任、どう取るつもりだ?」
ブンドル「フッ…愚かなことを。 グッドサンダーを発見、包囲できたのは オルファン攻撃の成果なのだぞ」
ブンドル「つまり、私の作戦は 最終的に成功を収めたと言えよう」
ケルナグール「ふざけるな!  ワシらの軍団は大打撃を受けたのだぞ!!」
ブンドル「だから、こうして 我が軍団の戦力を貸し出している」
ブンドル「それも無償でな…」
ケルナグール「む…う…!  だが、それとこれとは話が別だ!!」
ブンドル「ならば、 私はこのドクーガ基地の防衛に回ろう。 手柄はお前達が立てればいい」
ケルナグール「よし…!  まずはグッドサンダーを押さえるぞ!」
ブンドル「時は ダイヤモンドより貴重だ、急げ…!」
???「おっと残念!  戦闘前の口ゲンカは余計だったようね!」
ケルナグール「何!?」
サバラス「どうやら間に合ったようだな」
(マザー・バンガードが出撃、母艦出撃選択)
ブンドル「フフフ… 待っていたぞ、αナンバーズ」
レミー「あ~ら、 ブンドルの兄さん…お見限りィ」
ブンドル「私の名前を覚えてくれたとは 光栄だよ、マドモアゼル・レミー…」
真吾「やれやれ、 今度は三バカトリオでご登場か」
カットナル「だ、誰が三バカだ、誰が!!」
ケルナグール「フン、 貴様のことではないのか?」
カットナル「ええい、単細胞の貴様に そんなことを言われる筋合いはない!!」
ベラ「各小隊は発進を!  ドクーガからグッドサンダーを守れ!」
(出撃準備)
ブンドル「フフフ…。 雄々しくも儚い戦士達に送る言葉は ただ一つだけ…」
ブンドル「美しい…」
真吾「さぁて、 美しいお約束も終わったところで… いざ参りましょうか、諸君!」
レミー「オッケー!」
カットナル「どうする、ブンドル?  この戦力で奴らの相手をするのは 厳しいぞ!」
ブンドル「うろたえるな。一流は一流を知る… ならば、美しき者の相手は美しき者だ」
ブンドル「ミュージックスタート!  出でよ、機鋼戦士ドスハード!」
(ドスハードが2機出現)
アムロ「! あれは…!?」
チェーン「トリコロールカラー、 それに額のアンテナ…」
コウ「もしや、ガンダ……」
ニナ「やめて、コウ!  お願いだから、それだけは言わないで!」
コウ「いや、あれ…どう見てもガンダ…」
ニナ「だから、言わないでったら!」
ブンドル「フフフ… ドスハードよ、お前の美しさに彼らも 思わず息をのんでいるぞ…」
カットナル「…あれは あきれておるだけではないのか?」
ブンドル「フッ… ドスハードは美しいだけのメカではない」
ブンドル「行け、ドスハード。 お前はお前の使命を果たすのだ…!」
真吾「よーし…キリー、レミー!  景気良く行くぜ!」
サバラス「待て、真吾。今のゴーショーグンは ゴーフラッシャーを使えないはずだ」
真吾「な、何だって!?」
レミー「あ、あら…ホント。どういうこと?」
サバラス「全ては数分後に明かされる。 君達の健闘を祈るぞ」
(作戦目的表示)

〈2PP〉

(Gストーンの共鳴)
「! 凱兄ちゃん!!」
「ゾンダーか!?」
(敵機増援が出現)
ケルナグール「何だ、あいつらは!?」
ブンドル「フッ、奴らがゾンダーか…。 ここに現れたということは…やはり…」
「まさか、 奴らの目的はビムラーなのか!?」
ペンチノン「ウイィィィィ!  有機生命体を進化させる 忌々しいエネルギー…!」
プリマーダ「その存在を 許すわけにはいかないわ…」
ペンチノン「ビムラーと関わる者に死を!  ウイィィィィィィ!!」
真吾「あいつらもビムラー狙いなのか!?」
レミー「ちょっと、どういうこと!?」
サバラス「全ては この戦いが終わってから話す。 今は奴らからグッドサンダーを守ってくれ」
キリー「おいおい… 他力本願もはなはだしいぜ」
サバラス「全てはファザー… つまり、真田博士の指示だ」
ケン太「! 父さんの…!?」
サバラス「そうだ。 我々はあと5分間、この場所から動けん」
サバラス「すまんが、諸君… 何としてもグッドサンダーを守ってくれ」
真吾「…わかったよ、隊長。 俺達にとっちゃ、それが本来の仕事だ」
レミー「そうそう。 初心に返って頑張りましょ」
万丈「だが、気をつけた方がいい。 ビムラーがドクーガやゾンダーを 呼び寄せたのなら…」
真吾「! エサにつられてやってくる連中が まだいるってことか…?」
万丈「ああ。 どうやら、今回は厄介なことになりそうだ」
(作戦目的表示)

〈2EP〉

(通信)
ジッター「ケルナグール将軍、 聞こえますか?」
ケルナグール「ジッターか! 何だ!?」
ジッター「ご注文の例のメカが完成しました。 すでにそちらへ送ってあります。 出来上がりはご自分の目でお確かめを」
ケルナグール「おお!  でかしたぞ、ジッター!」
ジッター「なお、入金はお忘れなく…」
(通信切れる)
レミー「真吾、向こうから何か来るわよ!」
真吾「早速いらっしゃったか。 今度はどこの連中だ?」
(ケルナグール艦の側にゴーナグールが出現)
真吾「な、何っ!?」
レミー「ウソ!?」
キリー「冗談だろ、おい!」
(ゴーナグールがゴーショーグンの西側へ移動)
ブンドル「む…!」
プリマーダ「あれは…?」
ブンドル「何と……」
ブンドル「何と悪趣味なロボットだ…」
プリマーダ「地球人のロボットにしては なかなかどうして…」
ブンドル「あの醜悪なカラーリング… オリジナリティのないデザイン… 無意味なデコレーション…」
プリマーダ「素晴らしい色彩バランス… キッチュなデザインセンス… さらに造形美の極限に挑戦したボディ…」
ブンドル「まったくもって……」
プリマーダ「何て……」
ブンドル「…美しくない」
プリマーダ「…美しい」
ケルナグール「見たか!  これぞ、対ゴーショーグン用に 準備していたゴーナグールよ!!」
レミー「あ~あ…よくやるわよ…。 みなさ~ん、類似品には注意しましょう」
真吾「ま、偽物が出てくるってのは メジャーになった証拠だけど…」
キリー「デザインは もうちょっと何とかならなかったのか?」
ケルナグール「グフフ… ゴーナグールは見てくれだけではない!」
ケルナグール「貴様らはここで奴に敗れ、 今日から偽者として生きるのだ!!」
真吾「面白い…この勝負、乗ったぜ」
レミー「真吾、遠慮なくやっちゃって!」
真吾「おう!  元祖合身本家本元ゴーショーグンの力… たっぷり見せてやろうじゃないの!」

〈敵の小隊が8以下〉

(敵機増援が出現)
万丈「!! あれは…!」
コロス「破嵐万丈、健在のようですね」
ビューティ「そ、そんな…!」
レイカ「あの女が生きてたなんて!」
万丈「ま、 二度あることは三度あるって言うからね」
コロス「そう。ドンの夢を果たすまで… 私の戦いに終わりはないのです」
万丈「で、ここへ来たからには…」
(グッドサンダーを指す)
万丈「やはり、ビムラーが目的か?」
コロス「そうです。 あれこそ、私達の夢を実現させる力…」
万丈「……!」
万丈「その理由はあえて聞くまい… いや、聞く必要はない!」
コロス「…………」
万丈「コロス!  この僕とαナンバーズ… そして、空に日輪がある限り!」
万丈「必ずや メガノイドの野望を打ち砕いてみせる!!」
コロス「いいでしょう…。 メガノイドを否定する者達よ、 この地球と共に滅びなさい」
ペンチノン「ウイィィ?  あの女……我らと似ているぞ」
コロス「! 私を見ている者がいる…?」
プリマーダ「フフフ… あんな連中がいるなんて、 この星も捨てたものじゃないわね」
コロス「…あの力は………」

〈撃墜〉

[ケルナグール艦]

ケルナグール「ええい!  帰ってケルーナで憂さ晴らしだ!」

[カットナル艦]

カットナル「ええい!  精神安定剤を持って来ーい!」

[メガボーグ・ベンメル]

ベンメル「認めん…認めんぞ!  まだワシのコレクションは 完成しておらんのだ!」
ベンメル「コレクションの完成前に このワシが…このワシが…!」
(メガボーグ・ベンメルに爆煙、爆発)

〈vs ブンドル〉

[真吾]

ブンドル「ゴーショーグンよ、 済まないが今日はお前達の相手は 他の二人に任せる事にする」
レミー「別にこっちもあなたと 手合わせしたいというわけじゃ ないんだけどね…」
ブンドル「マドモアゼル・レミー、 君が一対一で私の元に来るのなら いつでもお相手するがね…」
キリー「ヒュー! 見事なアプローチ!  勉強させてもらったぜ!」
レミー「真吾! お礼にキツい一発を お見舞いしてあげて!」
真吾「了解!」

[撃墜]

ブンドル「フ…。 散り際こそ美しくあれ…」

〈vs コロス〉

[万丈]

万丈「コロス、お前の目的は何だ!?」
コロス「私のすべき事は今も3年前も 変わりません。ドンの夢を実現する事、 それが私の存在する意味です」
万丈「まさか、ドン・ザウサーも 生きているのか!?」
コロス「それを知る必要はありません。 破嵐万丈…我らの邪魔をするお前は ここで死ぬのですから…」

[撃墜]

コロス「…撤退を。これ以上の戦いは 今後の作戦の支障となります」
万丈「逃がさんぞ、コロス!!」
コロス「…破嵐万丈、人間が ビムラーに選ばれると思っているのですか?」
万丈「何…!?」
コロス「ビムラーに選ばれし者…それは 我らメガノイドをおいて他にありません」
コロス「また会いましょう、破嵐万丈…」
(ニーベルゲンが撤退)
万丈「ビムラーに選ばれるだと…?」

〈敵機全滅〉

ブンドル「フフフ… やるではないか、αナンバーズ…」
ブンドル「だが… 勝利に酔いしれたその瞬間が お前達にとって命取りとなるのだ」
(マザー・バンガードの北側にドスハードが出現)
ベラ「伏兵!?」
ブンドル「さあ、ドスハードよ… 奴らに乾坤一擲の一撃を!」
(ドスハードがマザー・バンガードに隣接し、マザー・バンガードに爆煙)
ベラ「くうっ! 被害状況の報告を!!」
レイカ「居住ブロックに直撃!!」
ベラ「何ですって!? すぐに消火を!!」
(マザー・バンガードに爆煙×2、振動)
「な、何だ!? この振動は!?」
めぐみ「地面の下から何か来るわ!!」
サバラス「始まったか…。 ファザー、グッドサンダーを ビムラー受け入れ態勢に」
ファザー「了解。 ビムラー受け入れを開始します」
(グッドサンダーに緑の光がゆっくり集まる)
ファザー「ビムラー受け入れ完了」
真吾「あ、あれがビムラーの正体なのか…?」
「た、ただのエネルギーじゃない!  何か意志のようなものが…!」
竜馬「……!」
ブンドル「何と…何ということだ…。 あの光……あの輝き……」
ブンドル「ただ、ひたすら…美しい……」
隼人「お、おい、リョウ…今のは…!」
竜馬「あ、ああ… ビムラーにゲッターが反応した…!」
サバラス「真吾、 ビムラーの受け入れは完了した。 ゴーフラッシャーも使用可能だ」
真吾「待ってたぜ、その言葉!」
(ドスハードが少し北へ移動、ゴーショーグンがドスハードに隣接)
真吾「行くぞ!!」
【強制戦闘】
真吾[ゴーフラッシャースペシャル]vsドスハード(自律回路)[反撃不可能]
(真吾の攻撃は当たるが、ドスハードのダメージは0)
真吾「あ、あら?」
キリー「確かに当たった…よな?」
真吾「あ、ああ…!」
レミー「なのに、何で効いてないの!?」
真吾「そ、そんなこと俺が知るかって!」
ケン太「見える……見えるよ……!」
OVA「ケン太君、どうしたんです!?」
ケン太「あのロボットの中に何かが見える…」
ケン太「何だろう…?  あいつ、何か言ってる!  聞こえない……何か言ってるよ!」
真吾「!?」
ケン太「ほら…嫌だ、戦うのは… 戦うために生まれてきたんじゃない…」
ケン太「敵メカが言っているんだ。 戦いたくない。戦うぐらいなら、 死んだ方がマシだって…!」
(ドスハードに爆煙、爆発)
真吾「!!」
レミー「も、もしかして… 遅効性のゴーフラッシャー!?」
キリー「い、いや… あいつ、自爆したんじゃないのか…!?」
ケン太「真吾!  もう一度、ゴーフラッシャーを撃って!」
真吾「撃つって、どこへ!?  もう敵はいないんだぞ!」
ケン太「いいから!  あのメカが最期にそう言ったんだ!」
レミー「ええっ!?」
ケン太「早く! ゴーフラッシャーを!!」
真吾「ええい、もうどうにでもなれ!  ゴーフラッシャー・スペシャル!!」
(ゴーショーグンがグッドサンダーに隣接、着地してからゴーフラッシャーを撃つ。ゴーショーグンが空中へ。振動)
サンシロー「こ、今度は何だ!?」
一矢「ま、またビムラーか!?」
小介「ち、違います! ドクーガ基地の 動力源が暴走を始めたようです!」
サンシロー「ぼ、暴走だぁ!?」
レミー「ちょっと、真吾!  いったい何やったのよォ!?」
真吾「だから、俺が知るかって!!」
カットナル「おい、ブンドル!  一体何がどうなっとるんだ!?」
ブンドル「…一つだけわかっているのは…」
ブンドル「我々の基地が 最期を迎えるということだ…!」
ケルナグール「落ち着いてる場合か!  脱出だ! 脱出するぞ!!」
(振動、基地の西側にある火口から噴火、ゆれ)
ペンチノン「ウイイィィ!」
プリマーダ「ペンチノン、何が起きた!?」
ペンチノン「覚醒したビムラーが あのロボットに力を与えた…!」
ペンチノン「成長と進化を続けるエネルギー… 予想以上に危険だ……」
ペンチノン「ウイィィィ!  この件、一刻も早くパスダー様に 報告しなければならない! ウイィィ!!」
(閃光)

[グッドサンダー・コンピュータルーム]

ケン太「父さん…」
真田「ケン太… お前や皆さんに真実を話す時が来た…」
ブライト「では、ビムラーの秘密を 我々に教えていただけるのですね?」
真田「ええ。あなた達にもビムラーの意志を お伝えしましょう……」
ケン太「ビムラーの…意志?」
竜馬「真田博士、あれは 意志を持つエネルギーなんですか?」
真田「そうだ。 ゲッターロボに乗っている君なら、 理解ができるだろう?」
竜馬「……!」
真田「ビムラーは遥か昔… そう、人類の文明が誕生する以前から 地球内部に存在していたエネルギーなのだ」
ケン太「そ、そんな昔から…?」
真田「ああ。そして、その最大の特徴は 先にも言ったとおり、自らの意志を 持っていることだ」
麗雄「…意志があるからには 明確な目的を持っておるはずじゃな」
真田「ええ。 ビムラーの目的…それは生命体の進化です」
隼人「進化を促すエネルギー…!  そいつはまるで……」
真田「うむ。ビムラーとゲッター線は、 その特徴において共通する要素が多い」
竜馬「! なら、ビムラーも…?」
真田「そうだ。私はあれが 宇宙から来たものだと考えている」
竜馬「じゃ、じゃあ… ビムラーが促す進化とは…」
真田「おそらく、 知的生命体を宇宙へ旅立たせること…」
真田「ビムラーが備えている 瞬間移動能力はそのためのものだろう」
ケン太「ちょっと待って!  宇宙への旅立ちがどうして進化を 意味するの!?」
真田「ケン太…お前も知ってのとおり、 この宇宙には数多くの知的生命体が 存在している」
真田「だが、その者達が それぞれの星で暮らしているだけでは 発展や進化は望めない」
真田「宇宙という無限の空間へ進出し、 異なる星の知的生命体と出会い、 困難や試練に打ち勝って共存することが…」
真田「永遠の繁栄…言いかえれば、 究極の進化への道と言えるだろう」
真田「そして…ビムラーは それを人類に教えようとしているのだ」
ケン太「うん…。 僕、何となくだけどわかるよ」
万丈「そうか…。 メガノイドの最終目的は銀河への進出… それでコロスはビムラーを欲したのか」
アムロ「…人の進化の行く末が 宇宙への進出、つまり重力から魂を 解き放つことだというのなら…」
アムロ「ニュータイプの覚醒も ビムラーの影響によって…?」
真田「いや… 現状のビムラーは全ての知的生命体の 進化を促すまでには至っていない」
真田「ホ乳類誕生のきっかけとなったと 言われるゲッター線や、オーガニック・ エナジーなどのように…」
真田「我々の常識を遥かに超えた エネルギーの一つと考えるべきだろう」
「なるほど…。 それで、オルファンやビムラーは 互いに影響を与えているのか」
比瑪「影響って?」
「性質や特徴は違っても、 銀河への旅立ちという目的は同じ…」
「だから、お互いを利用… いや、協力し合っているのかも知れない」
比瑪「それって、 いい意味での協力だったらいいんだけど…」
(もしかして…ネリーが 言っていた大いなる存在とは… ビムラーのことだったのか?)
カミーユ「…真田博士、一つ疑問があります。 何故、ビムラーは今になって その力を発現させたんです?」
真田「…ここ数年、人類は 何度も存続の危機にさらされている…」
真田「一年戦争、異星人や地下勢力の襲来、 バルマー戦役、超重力崩壊の衝撃波…」
真田「それらがビムラーの目覚めを促し… 私は代行者としての使命を与えられたのだ」
ケン太「じゃあ、父さんがゴーショーグンや グッドサンダーを作ったのは…」
真田「そう、ビムラーの意志でもある。 そして、ケン太…お前も私と同じく、 ビムラーに使命を与えられた存在なのだ」
ケン太「僕が…?」
真田「ああ。お前はビムラーの申し子とも 言うべき存在なのだよ」
麗雄(つまり… ケン太君も護君と同じく、僕達にとって 重要な鍵を握る子供だということか…)
麗雄(そして、ゾンダーは 有機生命体を進化させるビムラーを 敵視し、攻撃を仕掛けてきた…)
キリー「それにしても、大したもんだ。 ただのメカ好きの子供だと思ってたが…」
レミー「そのケン太を 守るために選ばれた私達って… 結構責任重大だったのねえ」
真吾「ああ、まったくだ」
甲児「いや、そんな他人事みてえに 言うこっちゃねえだろ?」
竜馬「…もしかして、 ゴーフラッシャーがパワーアップしたのは ケン太君と何か関係が…」
真田「うむ。ケン太と共にビムラーが 新たな成長段階を迎え…ゴーショーグンに 新たな力が与えられたのだ」
ケン太「じゃあ、 あのドクーガメカの声は……」
真田「うむ。彼らはゴーフラッシャーによって 自らの意志を持つに至ったのだ」
キリー「な、何だって!?」
サコン「メカに意思を…?  では、あの爆発は…」
ケン太「うん… あのメカは戦いたくないって言ってた…。 でも、命令を拒否できなくて…」
サコン「自ら役目を終えた…?」
ケン太「うん…」
アムロ「それにしても… 人ならざる者の声を聞くだけならまだしも、 意思を与えるとは…」
真田「ケン太が花や草、風や水と 意思をかわせるのもビムラーの体現者… 『ソウル』として成長しつつある証だ」
ケン太「ソウル…」
真田「その結果、 メカに対しても生物と同じように 愛情を抱くケン太の心と…」
真田「それに反応したビムラーの力が メカの意思を呼び覚ましたのだろう」
サコン「では、ドクーガ基地の 動力源の暴走も同じ理由で……」
隼人「まったく、恐れ入るぜ。 だが、おかげでこれからの戦いが 楽になるかも知れねえな」
真田「いや… ビムラーが完全に覚醒しない限り、 今日のような現象が必ず起きるとは言えん」
レミー「あらら…残念」
真吾「ま、 そうそう事が上手く運ぶわきゃないか…」
ケン太「それで、父さん…。 僕、これからはどうすればいいの?」
真田「ケン太… ビムラーの覚醒はお前の成長と共にある」
真田「お前が正しい心を持ち、 αナンバーズのみなさんと共に 歩んで行くのなら…」
真田「ビムラーは必ず人類の力となり… お前はソウルとして真の旅立ちの日を 迎えることになるだろう」
ケン太「わかったよ、父さん。 僕、みんなと一緒に旅を続けるよ。 それが僕の使命なんでしょ?」
真田「うむ…。お前の未来が ビムラーと共にあることを祈っている」
ブライト「では、真田博士…。 引き続きお子さんをお預かり致します」
真田「よろしくお願い致します。 私はサバラス隊長と共にグッドサンダーで ドクーガに対するオトリとなります」
ブライト「わかりました。 博士達もどうかご無事で……」
真田「ええ…。 ビムラーが真の覚醒を迎えるその時に またお会いしましょう……」

[マザー・バンガード・休憩室]

ゼンガー「何…!?  イルイがいなくなっただと…!」
カトル「ま、まさか… マザー・バンガードが受けた攻撃で…?」
OVA「い、いえ……。 その時は私やケン太君と一緒に 別のブロックへ避難したんですが…」
OVA「その後、見当たらなくなって…」
ゼンガー「………!」
プル「あたし達も捜したんだけど、 どこにもいないの……」
比瑪「自分で艦を降りたってこと…?」
OVA「そ、そうかも知れません…」
「なら、あの子はどこへ行ったんだ?  この近くに街なんてないぞ」
レーツェル「もしや、彼女は…!」
ゼンガー「!」
レーツェル「…母親を 捜しに行ったのかも知れん…」
ヴィレッタ「母親? あの子の?」
レーツェル「ああ…。 夢の中で声を聞いたと言っていた…。 まさかとは思うが……」
OVA「でも、誰にも何も言わずに いなくなるって…おかしくありませんか?」
比瑪「もしかして、 迷子になってるのかも…」
「それとも…俺達と一緒にいられなくなった 理由ができたか…」
比瑪「え…?」
「…イルイはまだ子供なんだ。 戦場の中で生きていくには……」
比瑪「だったら、 クマゾーやユキオ、アカリ達は どうなるのよ!?」
比瑪「あの子達だって、まだ小さいのよ!?  でも、私達と離れたくないって言って、 こんな戦いの中でも頑張ってるじゃない!」
ゼンガー「…そうだ。イルイも 俺達の使命を理解しているからこそ、 ここまで行動を共にしてきたはずだ」
ゼンガー「…だから、 俺達の前から姿を消したのにも 何か理由があるはず…」
比瑪「勇…イルイを信じてあげようよ。 あの子はそんなに弱い子じゃない…」
「ああ…」
プル「ね、ねえ… もう一度みんなで捜そうよ」
ヴィレッタ「だけど…私達には時間がない。 ここにいたら、またドクーガの攻撃を 受けることになるわ」
レーツェル「では、私が…」
カトル「…いえ、 彼女のことは僕の部下に任せましょう」
プル「え…?」
カトル「ラシード、 君の部下を何人かここへ残して、 捜索に当たらせてくれませんか?」
ラシード「承知致しました、カトル様」
ゼンガー「……………」
ゼンガー(…イルイ…… お前はどこへ行ったのだ……?)

《ドクーガ本部・WORLD AREA》

[ネオネロス執務室]

ネオネロス「…そうか。 ビムラーが新たな成長を遂げたか…」
ブンドル「はっ…」
ネオネロス「それで、お前は 真田ケン太の抹殺に失敗したのだな?」
ブンドル「申し訳ございません。 よもや、ゴーショーグンに あのような力が備わるとは…」
ネオネロス「フフフ……無機物にすら 意思を与えるビムラーの力か…」
ネオネロス「ワシがそれを手にすれば、 この地球…いや、宇宙の支配すらも 可能となる」
ケルナグール「お、おお…!」
カットナル「ネオネロス様のお顔が…!」
(ネオネロスの顔が見えるようになる)
ネオネロス「カットナル、ケルナグール… それにブンドルよ…次の戦いこそが 全てを決する時となるであろう…」
ケルナグール「ははっ」
カットナル「必ずや αナンバーズを倒し…」
ブンドル「ビムラーをネオネロス様の手に…」
ネオネロス(フフフ…ビムラーの 正統なる持ち主はこの地球でただ一人。 それはこのネオネロスなのだ……)

[バラルの神殿]

???(ガンエデン)「…目覚めよ、巫女よ……」
???(ガンエデン)「…神の子、イルイよ……」
???(ガンエデン)「…目覚めよ………」
イルイ(……あなたは……誰……?)
???(ガンエデン)「……我は地球の守護者………」
イルイ(…地球の守護者………)
???(ガンエデン)「…幾多の剣よ……我が下へ集え… この星を守護するために…………」
???(ガンエデン)「…我の力は汝らのためにある…」
???(ガンエデン)「……我の力は この星を護るためにある………」
イルイ(…………)
???(ガンエデン)「…目覚めよ、巫女よ……。 神の子、イルイ……」
???(ガンエデン)「汝の力は我のためにある…。 我の力は汝のためにある……」
イルイ(…………)
???(ガンエデン)「そして……… 汝が見定めた剣を…我の下へ……」
???(ガンエデン)「全ては この星を守護するために…」
イルイ(……全ては……)
イルイ(この星を……守るために………)

『ケン太のポケコン』を入手した
『OVAのコロッケ』を入手した


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