勇「身体は大丈夫か? カナン…」
カナン「心配かけてごめんなさい。
拒否反応が思った以上に…」
勇「ここでゆっくり休むんだ。
もうオルファンに戻る必要も、
アンチボディに乗る必要もない」
カナン「…勇は…それでいいの?」
勇「いいも何も、俺はオルファンから
飛び出しちまったからな」
カナン「勇が自意識を取り戻せば
あのご両親から逃げ出したいというのは
わかるけれど…」
カナン「でも、オルファンの目的は…」
勇「オルファンの目的はわかってるさ。
人間をみんな、自分に従う者にしちまう。
…姉さんや親父達を見ただろう?」
カナン「それでも、
あそこが私の見つけた唯一の安らぎの
場所だったのよ」
カナン「他のどこにいても
私は不安で仕方なかったわ…」
勇「それはカナンのお母さんの不安だろ?
カナンはカナンとして生きる意志を
持つべきだよ」
カナン「そんなこと出来るわけないわ…」
勇「出来る。俺はそう考えたから行動した」
カナン「私にはオルファン以外に
生きる場所はなかったのかも知れない…」
勇「ノヴィス・ノアがある。
あそこはカナンに合うと思う」
カナン「………」
勇「リクレイマーの連中は遺伝子や
記憶が全てだと言うけど…」
勇「そうだったら
何故、俺達は世代を重ねるんだ?」
カナン「その間違いをオルファンが
正すのでしょう?」
勇「違うよ。オルファンには、
何か…そう、とりあえずの呪縛の
ようなものがあるんだよ」
カナン「とりあえずの呪縛…?」
勇「カナンだって、
オルファンを離れてみてわかるだろう?」
カナン「勇…
何が正しいのかわからないわ…私には…」
勇「正しい、正しくない以前に
考えなくちゃならないことがある」
勇「世代を重ねる意味という奴をね」
カナン「母のことを全て自分の身に
置き換えて、傷を深くする必要は
ないってこと…?」
勇「そういうこともあるけど…」
勇「俺は今、とっても嬉しいんだ。
カナンと戦わずにすんでさ」
カナン「あ…! そりゃそう…。
そりゃ、あたしだってそうよ…勇…!」
クマゾー「ど、どう?」
アカリ「うん…大丈夫みたい。
比瑪姉ちゃんの所へ戻ろ!」
ラッセ「ん?
何やってたんだ、あの二人…」
ナンガ「さあね。
多分、勇とカナンのスパイをやってんだよ」
ラッセ「あの女が年下の坊やを
追いかけてきたって話もあるけど?」
ナンガ「そんな安っぽい女か?」
ラッセ「そうだな。そういう女じゃない」
ナンガ「惚れたか?」
ラッセ「まさか」
比瑪「…ふ~ん。勇とカナンさんがね」
アカリ「あの二人、恋人だったのかな?」
クマゾー「だったのかも!」
比瑪「マセたこと言うんじゃありません!」
ユキオ「…なあ、ケン太。
もっと他の国の話、聞かせてくれよ」
ケン太「じゃあ、グッドサンダーで
コンゴへ行った時の話をしよっかな?」
プル「いいなあ。あたしもジュドーや
リィナ達と世界中を旅してみたいな」
トッポ「したじゃん。
異次元空間から太陽系の果てまでさあ」
プル「違う、違う! 遊びで行きたいの!」
クマゾー「行きたいも!」
ハチロー「じゃあ、
みんなで行き先を決めようよ」
アカリ「あたし、
ウォーターポリスに行きたーい!」
ユキオ「俺、ハイテクランド!」
ケン太「やっぱファンタジーランドだよ。
ねえ、イルイ?」
イルイ「…私、どこに何があるか
よくわからないから…」
イルイ「みんなが選んだ所にする…」
OVA「はいはい。行き先の相談は
お勉強が終わってからにして下さいね」
ケン太「え~っ!? 勉強なんてヤダよ!」
プル「じゃ、じゃあ、あたし…
格納庫でキュベレイ磨いてくるね」
OVA「駄目です。ジュドーさんから、
プルさんにもお勉強を教えるよう
頼まれているんですから」
プル「ええ~っ!?」
比瑪「じゃあ、OVA。
子供達の世話…お願いね」
OVA「はい。お任せ下さい」
エマ「…少しずつだけど、イルイは
みんなと打ち解けるようになったわね」
アラド「ええ、そうッスね」
フォウ「でも、少し気になる…」
エマ「何かあったの?」
フォウ「昨日、イルイは津波が来ることに
気づいていたみたいなの」
エマ「え?」
アラド「そういや、早く逃げろって…。
それに、バーム軍が襲ってきた時も
何か感じてたみたいですし」
エマ「勘がいい…。いえ、何か特別な力を
持っているのかしら?」
アラド「う~ん…。
結局、身元もわからないし…不思議な
雰囲気を持っている子だけど…」
アラド「ま、考えすぎじゃないッスか?」
フォウ「…だといいけどね」
遷次郎「獅子王博士…
わざわざお見送り頂いて申し訳ありません」
麗雄「いやいや、司馬博士には
凱の奴が何かと世話になった。せめて、
これぐらいのことはさせてもらわないと」
遷次郎「…では、
私はビルドベースへ戻ります」
麗雄「本当に護衛はいらんのか?
真田博士の件もあるし、心配なんだが」
遷次郎「ご心配なく。
途中で迎えの者と合流する予定です」
麗雄「そうか…なら、気をつけてな。
宙君とまゆみちゃんによろしく」
遷次郎「ええ。では…」
火麻「…ハニワの化け物が出ただぁ?」
牛山「はい。
阿蘇山に行っているマジンガーチームと
コン・バトラーチームからの報告です」
火麻「あいつら、
寝ぼけてたんじゃないのか?」
猿頭寺「宇宙人やハ虫類がいる
ご時世ですからねえ。動くハニワの一つや
二つ、出てもおかしくありません」
火麻「それよりも、
例のEIと4人の機械人間だ!
まだ手がかりはつかめないのか?」
猿頭寺「現在、
データをまとめている最中です」
麗雄「何じゃ? どうした?」
火麻「おう、博士。何でも
阿蘇山にハニワの化け物が出たとかでな。
…まったく、この忙しい時に」
麗雄「阿蘇山…
こないだ噴火したばかりじゃったな」
猿頭寺「もしかしたら、新たな地下勢力が
現れたのかも知れません…」
火麻「そんなに気になるなら、
司馬博士に調べてもらったらどうだ?
考古学の権威でもあることだしな」
麗雄「いや、博士はビルドベースへ戻ったよ」
火麻「なら、この件は後回しだな」
麗雄(…うむむ…何か嫌な予感がするのう…)
(爆発、ブレーキと衝撃)
遷次郎「き、貴様…何者だ!?」
イキマ「ふふふふ…
我々のことはよくご存じのはず」
遷次郎「貴様! まさか、ヒミカの!?」
イキマ「さすがは司馬博士。
…我々の邪魔大王国は復活したのだ!」
遷次郎「邪魔大王国!?
ヒ、ヒミカがよみがえったのか!?」
イキマ「そのとおりだ。
俺はヒミカ女王に仕える三大幹部の一人…
イキマ!」
遷次郎「それで私に何の用があるのだ!?」
イキマ「知れたことよ。
銅鐸の隠し場所を教えてもらいたい」
遷次郎「銅鐸…!?
何のことか私にはわからん!」
イキマ「とぼけても駄目だ。
あの銅鐸は我々邪魔大王国の再建にとっては
なくてはならぬもの…!」
イキマ「日本はおろか、全世界を手中に
収めるためにもなくてはならんのだ。
さあ、隠し場所を言え!」
遷次郎「断る!
お前達に言う必要はない!」
イキマ「何ぃ? 言いたくなければ、
こちらから言わせてやる! やれい!」
ハニワ兵士「ははっ!」
(殴る)
遷次郎「ううっ!!」
イキマ「さあ、言え! 銅鐸の隠し場所を!」
遷次郎「世界の平和を守るためだ!
殺されても言わんぞ!!」
イキマ「貴様!!」
(派手に殴る)
遷次郎「ぐあっ!」
イキマ「ふはは、もう後がないぞ。
ハニワ兵士共よ、博士を捕まえろ!」
ハニワ兵士「ははっ!」
遷次郎「うわあぁぁぁぁぁぁっ!?」
(機械が動く)
イキマ「ぬ、ぬう! しまった!」
(バイクの走行)
イキマ「む、誰か来る!?
ここはいったん引き上げて、司馬博士の
ビルドベースへ向かうぞ!!」
ハニワ兵士「はっ!」
(ブレーキ)
美和「! あ、あれは…博士の車だわ!」
美和「博士! 司馬博士!!
どこにいらっしゃるんです!?」
美和「博士ぇぇっ!!」
まゆみ「遅いわねえ、お父さん…」
菊枝「本当ね…。
今日帰るって連絡があったのに…」
まゆみ「きっとお土産買うのに
時間が掛かってんのよ」
菊枝「そうだといいんだけど…」
宙「…親父の言うことが当てになるかよ」
菊枝「宙……」
宙「母さん、親父はね…
自分の家族より研究の方が大事なんだ。
そういう冷たい人間なんだよ」
宙「だから、俺は……」
(木製の扉が開閉する)
美和「宙さん! おばさま!!」
宙「どうした、ミッチー!?」
遷次郎「ひ…宙…!」
宙「と、父さん!」
菊枝「あ、あなたっ!!」
宙「どうしたんだ、その傷は!?」
美和「宙さん、早く…早くお医者様を!!」
宙「あ、ああ!」
遷次郎「ま、待て、宙…!
私はもう助からん…」
宙「えっ!?」
遷次郎「ひ、宙…! これを……!!」
宙「グローブとペンダント…!?
いったい、これは何の意味だ!?」
遷次郎「………………」
美和「ああっ! おじさまっ!!」
宙「父さん! 父さんっ!!」
美和「そ、そんな……!!」
(通信)
美和「! ビルドベースから!?」
大利「聞こえるか、卯月君!?
ワシじゃ、大利じゃ!!」
美和「は、はい!」
大利「ビルドベースは今、
邪魔大王国の者達に襲撃されておる!」
美和「な、なんですって!?」
大利「司馬博士の予想は当たっておった!
すぐに宙君を連れて戻って来てくれ!」
美和「わ、わかりました!!」
宙「ミッチー、どういうことだ!?
邪魔大王国って何なんだ!?」
美和「そ、それは……!」
宙「もしかして、親父はそいつらに!?」
美和「宙さん、今は詳しいことを
説明している時間がないわ…!
私と一緒にビルドベースへ行って!」
宙「な、何で
俺が親父の研究所なんかに!!」
美和「今はそんなことを
言っている場合じゃないのよ!!」
宙「うるせえ!
そんなの、俺の知ったことか!!」
(速い足音・宙が走り去る)
美和「宙さん!!」
大利「どうした、卯月君!?」
美和「す、すみません、大利所長…!
宙さんが…!」
大利「仕方がない、ビッグシューターの
発進準備をさせる! 君だけでも
ビルドベースへ戻ってくれたまえ!」
美和「は、はいっ!!」
宙「親父のバカヤロウ…!
勝手に死にやがってよ…!」
宙「くそ…!
ガキじゃあるまいし、こんなグローブと
ペンダントなんか!!」
(特殊通信)
遷次郎「……宙……宙…!」
宙「親父の声!?
でも、そんな馬鹿なことが…!!」
遷次郎「宙、私だ…」
宙「空耳じゃない! 父さん、どこだ!?」
遷次郎「…宙……ビルドベースへ……
ビルドベースへ行くのだ……」
宙「………!!」
(ビーコン)
大利「卯月君、準備はいいかね!?」
美和「はい、所長!!」
大利「よし、発進じゃ!!」
美和「ビッグシューター、ゴー!!」
(ビッグシューターが湖の中から出現)
大利「卯月君、ハニワ幻人を
ビルドベースに近づけてはならんぞ!」
大利「ここが破壊されたら、
取り返しのつかんことになる!」
(ビルドベースを指す)
美和「はい! ビッグシューターで
敵を足止めします!」
大利「頼んだぞ!!」
美和(宙さん、何をしているの…!?)
(作戦目的表示)
イキマ「ハニワ幻人よ、
一刻も早くビルドベースへ向かえ!
あそこには銅鐸があるはずだ!」
イキマ「あれさえ手に入れば、
この世界はヒミカ様のものとなる!!」
(ビルドベースの北側の道上を移動するものを指す)
美和「! あれは…宙さん!?」
宙「父さん、どこだ!? どこにいる!?」
イキマ「む! 何奴だ!?」
宙「返事をしろ、父さん!!」
イキマ「ビルドベースへ行く気か!
そうはさせんぞ!!」
(ハニワ幻人が北に移動し宙に攻撃)
宙「うおあああっ!?」
美和「ひ、宙さんっ!!」
イキマ「ふははは! 非力な人間め!
あの世で己の不運を嘆くがいいわ!」
宙「…お、俺は…!?」
イキマ「何っ、馬鹿な!
あの爆発で生きているだと!?」
宙「こ、これはいったい…!?
俺の身体は…!?」
イキマ「ええい、ハニワ幻人よ!
もう一度攻撃だ!!」
美和「宙さん! 早くそこから逃げて!!」
宙「くそっ! こんな所で
わけもわからず殺されてたまるか!!」
遷次郎「宙!!」
宙「父さん!?」
遷次郎「宙!
手袋を合わせ、『鋼鉄ジーグ』と叫べ!!」
宙「なっ…!?」
遷次郎「その時、
お前は鋼鉄ジーグに変身するのだ!!」
宙「何をワケのわからねえことを!
父さんは死んだんじゃなかったのか!?」
遷次郎「いいから、言うとおりにするんだ!
母さんやまゆみが邪魔大王国の
手にかかってしまっていいのか!?」
宙「邪魔大王国…!
もしかして、あいつらのことか!?」
遷次郎「早く鋼鉄ジーグになるんだ!
今、奴らを倒せるのはお前しかいない!!」
宙「よ、よし…! わかったぜ!!」
【デモムービー『ビルドアップ 鋼鉄ジーグ』】
(鋼鉄ジーグが出現)
イキマ「な、何だ、あれは!?」
美和「やったわね、宙さん!」
鋼鉄ジーグ「こ、これは…!?」
遷次郎「その姿こそ鋼鉄ジーグだ!」
美和「宙さん、鋼鉄ジーグは
ビッグシューターのサポートがあって
初めて能力を100%発揮出来るわ!」
美和「だから、全ての武器を使うには
ジーグパーツの射出範囲内にいなければ
ならないことを忘れないで!」
鋼鉄ジーグ「要はミッチーと
一緒に戦った方がいいってことだな!?」
美和「ええ!」
遷次郎「戦え、宙!
邪魔大王国の野望を打ち砕くのだ!!」
(ビッグシューターが移動し、鋼鉄ジーグに合流)
イキマ「鋼鉄ジーグだと…? 司馬の奴め、
あんなものを用意していたとは…!」
イキマ「ええい、ビルドベースと銅鐸は
後回しだ! 先に奴を倒せ!」
鋼鉄ジーグ「さあ来い、ハニワ幻人!
鋼鉄ジーグが相手だ!!」
(作戦目的表示)
鋼鉄ジーグ「行くぜ、ハニワ幻人!
ジーグの力を見せてやる!!」
(敵機増援が出現)
イキマ「おのれ…鋼鉄ジーグめ!
かくなる上は、このヤマタノオロチで
ビルドベースを占拠してくれる!」
鋼鉄ジーグ「ちっ! あんな大軍と
どうやって戦えって言うんだ!?」
遷次郎「弱音を吐くな、宙! お前は今日から
戦士として生きねばならんのだぞ!!」
鋼鉄ジーグ「お説教ならたくさんだぜ!」
大利「宙君、卯月君!
ビルドベースもある程度なら敵からの
攻撃を耐えることが出来る!」
大利「ビルドベースが破壊される前に
敵のハニワ幻人を倒すんだ!」
美和「宙さん、今はビルドベースを
守ることが先決よ!」
鋼鉄ジーグ「言われなくてもわかってる!
…とにかく、近づいて来る奴から
倒していくぞ!」
(作戦目的表示)
(コン・バトラーVが出現)
大利「おお! あれはコン・バトラーV!!」
十三「間違いあらへんで!
あれは阿蘇山に現れた怪物と同じ奴や!」
小介「磁気反応を
感知出来たのが幸いでしたね」
豹馬「あンの野郎~!
今度は逃がしゃしねえぞ!!」
大作「ばってん、あん化け物は
なしてここに現れよったとやろか?」
ちずる「ビルドベースを
狙ってるんじゃないの?」
大作「そいばってん、何のためにね?」
ちずる「さあ…?」
(マジンガーチームが出現)
ボス「ジャンジャジャ~ン!
ボスボロット様の登場だわさ!」
さやか「ふう…やっと追いついたわ」
豹馬「ヘヘッ! 遅かったな、甲児。
来ないのかと思ってたぜ?」
甲児「お前が飛ばし過ぎなんだよ!
こっちは足が遅い連中がいるってのに!」
さやか「足が遅くて悪かったわね!
無理に面倒見てくれなくても
いいですよーだ!」
ボス「まったくだ! 空を飛べるからって
いい気になるんじゃねえよ!」
甲児「わりぃわりい。言い過ぎたよ」
(湖の中からブラックゲッターが出現)
甲児「おっ!
ありゃ、ブラックゲッターか!?」
武蔵「甲児、豹馬! 助っ人に来たぜ!」
豹馬「ムサシ!
もう使えるようになったのか、それ?」
武蔵「おう、見てのとおりだ!」
ミチル「ブラックゲッターは
これが初めての実戦なんだから…
無理しちゃダメよ、ムサシ君」
武蔵「大丈夫、大丈夫! それより、
ミチルさんこそ気をつけて下さいよ。
戦うのは久しぶりなんだから」
ミチル「ええ、わかってるわ」
大利「こちら、ビルドベースの大利じゃ!
すまんが、諸君…ハニワ幻人を
食い止めてもらえんか!?」
豹馬「ハニワ原人?」
十三「そうそう、
大阪に昔から住んでいる奴でな…」
ちずる「って、違うでしょ!」
十三「ん。ええタイミングのツッコミや」
小介「あ、あの…そんなことを
言ってる場合じゃないと思いますが…」
大利「とにかく、詳しい事情は後で話す!
ビルドベースを奴らから守ってくれ!」
甲児「わかりました!
任せといて下さい!」
ボス「ヌケ! ムチャ! 久々の出番だわさ!
気合入れていくわよん!!」
ムチャ「ガッテンだ。ボス!」
ヌケ「任せてちょ~だい~」
鋼鉄ジーグ「まったく、ふざけた連中だぜ。
頼りになるのかよ?」
豹馬「何!? 少なくとも、てめえよりは
はるかに場慣れしてらあ!」
鋼鉄ジーグ「口先だけなら何とでも言えるぜ」
武蔵「お、おいおい…何だよ、あいつ?」
美和「宙さん、
ケンカをしている場合じゃないわ!
あの人達と協力して戦うのよ!」
イキマ「フン、
雑魚が何匹増えようと同じこと!
まとめて始末してやるわ!!」
美和「大利所長!」
大利「だ…大丈夫じゃ!
それよりも早く敵を倒してくれ!」
イキマ「冥土の土産に教えてやる!
俺の名はイキマ! 女王ヒミカ様に
仕える三大幹部の一人よ!!」
鋼鉄ジーグ「女王…ヒミカだと!?」
イキマ「さあ、
貴様の命をヒミカ様に捧げるがいい!」
甲児「やいやい!
てめえらもミケーネ帝国の仲間か!?」
イキマ「フン!
我らをあやつらと同じにするな!!」
甲児「何!? じゃあ、てめえらは…!」
武蔵「ブラックゲッターの力、
見せてやるぜ!!」
イキマ「馬鹿め、返り討ちにしてくれる!」
豹馬「覚悟しやがれ、ナニワ原人!」
十三「それはもうええちゅうんじゃ!」
イキマ「ふざけおって…!
血祭りにあげてやるわ!!」
イキマ「お、おのれ…!
今日のところは引き上げだ!」
(幻魔要塞ヤマタノオロチが撤退)
ミチル「あの敵…どう見ても
恐竜帝国やミケーネ帝国じゃないわね…」
ちずる「それに、
バーム軍でもドクーガでもない…」
十三「ま、
新たな敵っちゅうのが妥当な線やろな」
武蔵「甲児や豹馬達は
あいつらのことを調査してたんだろ?
何かわからねえのかよ?」
甲児「いや…。
前に出くわした時は逃げられちまってな。
俺達もよく知らねえんだ」
小介「…詳しい話はビルドベースで聞いた方が
いいんじゃないでしょうか?」
ミチル「そうね…」
大利「ご苦労じゃった、諸君。
ひとまず、こちらへ来てもらえんか?
話したいこともあるのでな」
甲児「わかりました」
鋼鉄ジーグ(…親父…どこにいる?
あんたは死んだはずじゃなかったのか?)
美和「さあ、宙さん。私達も行きましょう」
鋼鉄ジーグ「…ああ」
大利「いやいや…本当に助かった。
ありがとう、諸君」
さやか「GGG本部へ帰る途中、
この近くを通りかかったのが幸いでした」
甲児「ところで、大利所長。
司馬遷太郎博士はどこに? GGG本部から
戻られたって聞いてましたが…」
大利「う…む…。実は……」
甲児「?」
武蔵「誰なんだ、その人?」
甲児「このビルドベースを建設した人さ。
死んだ俺のおじいさんの知り合いで、
GGG本部でも何度か会ったことがある」
ミチル「確か、サイボーグ工学と
考古学の権威として有名な人よね」
甲児「ああ」
宙「…親父なら死んだぜ」
甲児「え!?」
豹馬「その声…そのペンダント…。
もしかして、お前がジーグの
パイロットかよ?」
宙「………」
大利「…パイロットというより、
彼はジーグそのものなんじゃ」
豹馬「そのものって…。じゃあ、ジーグは
お前が変身でもしてんのかよ?」
宙「…それは俺が聞きたいぐらいだぜ」
豹馬「?」
大利「宙君…」
宙「…所長、教えて下さい。
何故、死んだはずの親父が
俺に話しかけてくるんです?」
大利「…いいじゃろう。
諸君、私についてきてくれたまえ……」
宙「こ、ここは…!?」
小介「見たところ、
コンピュータルームのようですね…」
遷次郎「…宙………」
宙「! と、父さん!! その姿は!?」
遷次郎「宙…驚かせてすまなかった。
私の身に万一のことがあった時に備えて…」
遷次郎「このコンピュータに
私の全てを記憶させておいたのだ」
宙「な、何だって…!?」
遷次郎「事の始まりは今から25年前だ」
遷次郎「考古学者として日本の歴史を
研究していた私は…ある日、九州の古墳で
1個の銅鐸を発見したのだ」
遷次郎「その銅鐸に刻まれた古代文字を
解読したところ…大変なことがわかった」
宙「大変なこと!?」
遷次郎「そうだ。
かつて日本には恐るべき古代文明があった」
遷次郎「それが、異次元科学を使う独裁者・
ヒミカの支配する邪魔大王国だ」
遷次郎「銅鐸に書かれた予言によれば、
ヒミカは千数百年の後、眠りから覚めて…」
遷次郎「異次元科学の力を使い、この日本の
支配を目論んでいると言うのだ」
遷次郎「…私は
自由を愛する一人の人間として、ヒミカの
野望を断じて許すわけにはいかない」
遷次郎「そこで…ヒミカと戦う基地として、
このビルドベースを造った」
遷次郎「そして、
彼らと戦えるのは鋼鉄ジーグ…」
遷次郎「さらに、甲児君、豹馬君…
バルマー戦役を勝ち抜いた諸君らしか
いないのだ」
甲児「………」
ちずる「司馬博士、三輪長官は
この話を知っているんですか?」
遷次郎「…いや。
彼には邪魔大王国復活の確固たる証を
得てから、報告しようと思っていた…」
十三「あのオッサンがこの話を聞いたら、
荒れるやろな…」
さやか「ただでさえも、
地下勢力やドクーガ、バーム軍のことで
カリカリきてるもんね」
さやか「そこに
新しい敵が増えたことを知ったら…」
ボス「いつものごとく、
ドカーンと大爆発だわさ」
遷次郎「三輪長官のやり方では、
いずれ連邦軍内部に大きな亀裂が生じる…」
遷次郎「だからこそ、
私は独自に邪魔大王国への対抗手段を
構築してきたのだ」
宙「…なるほど。
それで、父さんはこのペンダントと
グローブを俺に渡したってワケか」
遷次郎「宙…全ては人類の平和のためだ」
宙「…父さんはいつもそうだ!
俺や母さん、まゆみに結果だけを
押し付けてくる…!」
宙「そんな父さんの言いなりになるのは、
まっぴら御免だぜ!」
遷次郎「…私の言うことが聞けんのか?」
宙「地球の平和なら、ここにいる連中が
守ってくれるさ。俺には母さんとまゆみを
養うことの方が大事なんだ」
(扉が開閉する)
菊枝「待ちなさい、宙」
宙「か、母さん…どうしてここへ…!?」
菊枝「全ては大利所長から聞きました…」
遷次郎「菊枝…」
菊枝「何もおっしゃらなくても大丈夫です。
あなたの考えは理解しているつもりです」
宙「帰ろうぜ、母さん。俺達は
このビルドベースに何の関係もないんだ」
菊枝「宙…お前はお父さんへの反抗心で
自分のやるべき事を
見失っています」
菊枝「そして、その言い訳に
私やまゆみを使っているのでは
ないですか?」
宙「母さん…」
菊枝「お父さんは自分の生命も顧みず
戦ってきたのです。息子のお前が
そこから逃げてどうするのです?」
宙「俺は逃げてなんかいない!
ただ、母さんやまゆみの事が…」
菊枝「私とまゆみなら
心配は要りません。
お前はお前のすべき事をしなさい」
宙「………」
遷次郎「宙…今、地球と人類には
重大な危機が迫っている…」
遷次郎「お前が守らなければならないのは、
母さんやまゆみだけではないのだ」
宙「父さん…俺はどうすればいいんだ…?」
遷次郎「甲児君達と共に
Gアイランドシティへ向かえ」
遷次郎「お前の事は、そこの大河長官と
獅子王博士にお願いしてある。そこで、
お前は多くの仲間と出会うだろう」
宙「母さんとまゆみはどうするんだよ?」
遷次郎「二人にはこのビルドベースに
移ってもらうつもりだ」
宙「待てよ! 邪魔大王国が
ビルドベースを狙っているのなら
かえって危険じゃないか!?」
遷次郎「奴らの狙いはビルドベースではなく
私が発見した銅鐸なのだ。そして、
その銅鐸はビルドベースにはない…」
遷次郎「つまり、ビルドベースは
遠からず奴らの攻撃目標から
外れるだろう」
宙「何故、奴らは銅鐸を欲しがるんだ?
その前に銅鐸は一体どこにあるんだ?」
遷次郎「それは教えるわけにはいかない…」
宙「どうしてだ!?
何故秘密にする必要がある!」
遷次郎「いずれはわかる…。だが、
今のお前では知っても無意味な事だ」
宙「くそ…結局、それかよ…!」
菊枝「宙…お父さんにも
考えがあるのでしょう…。
今は辛抱するのです」
宙「………」
遷次郎「卯月君、君も宙に同行してもらう。
つらい戦いになるだろうが頼むぞ」
美和「はい。宙さんのサポートは
お任せ下さい」
遷次郎「宙…これからの戦いは苦難に
満ちている。だが、負けてはならんぞ。
鋼鉄ジーグの敗北は人類の敗北だ」
宙「ああ、やってやるさ…!
だが、父さんに言われたからじゃない…、
母さんやまゆみを守るために俺は戦う…!」
宙「戦ってやる!」
ヒミカ「この愚か者めが!
銅鐸を手に入れられなかったどころか、
ハニワ幻人までも失いおって…!」
イキマ「お、お許し下さい、ヒミカ様…!
まさか、司馬遷次郎があのような物を
作っていたとは夢にも思わず…」
ヒミカ「ええい!
言い訳など聞きたくはない!
わらわの怒りを思い知らせてくれる!!」
(落雷、振動)
イキマ「お…お許しを、ヒミカ様!」
アマソ「フン、イキマよ。人間共の力を
甘く見ておったお前が悪いのだ」
ミマシ「何を言う、アマソ。我らが人間に
劣るとでも考えているのか?」
アマソ「ああ、数の上ではな」
ヒミカ「アマソの申す通りじゃ。
我ら邪魔大王国が眠りについている間に
地上には人間共が溢れかえっておった」
ヒミカ「奴らから地上を取り戻すためには、
銅鐸に秘められし方法にて地獄の帝王を
復活させるのが最も得策であろう…!」
ミマシ「地獄の帝王…。
全てを破滅に導く破壊の化身…」
アマソ「その力さえ手に入れば、
もはや恐れるものなどありませんな」
ヒミカ「よいか…イキマ、アマソ、ミマシ!
我ら邪魔大王国存亡の鍵は、
司馬遷次郎の持つ銅鐸の秘密にある!」
ヒミカ「まずは銅鐸のありかを捜せ!
そして、その邪魔をする者共には
死と恐怖を与えるのじゃ!」
???「フフフ……では、俺も
それに協力させてもらうとしよう」
ヒミカ「! そこにおるのは誰じゃ!」
(虎の咆哮)
???(ゴーゴン)「これは失礼した。
女王の声が耳に入ったのでな…」
ヒミカ「そなたは…!?」
ゴーゴン「俺は
ミケーネ帝国諜報軍…ゴーゴン大公だ」
ヒミカ「ミケーネ…?
確か、我らと同じく地の底に
生きる者達じゃと聞いておるが…」
ゴーゴン「フフフ…そのとおり」
イキマ「貴様、ここへ何をしに来た!?」
ゴーゴン「お前達邪魔大王国に
力を貸してやろうと思ってな…」
ミマシ「何!?」
アマソ「貴様、よくもぬけぬけと!!」
ヒミカ「やめい!
この者がわらわの前に現れたのには
それなりの理由があるはずだ」
ヒミカ「まず、それを聞かせてもらおうか?」
ゴーゴン「お前達が戦っている相手は
我らにとっても敵…。ここは一つ、
双方で力を合わせようではないか」
ヒミカ「共闘か…。
それに対するわらわへの見返りは何じゃ?」
ゴーゴン「俺がそこにおる者達より先に
銅鐸を発見してみせよう」
アマソ「何…!?」
イキマ「貴様、調子に乗りおって…!」
ヒミカ「フフフ…
ゴーゴンとやら、大口を叩きおったな。
ならば、結果を示してみせよ」
ゴーゴン「…もとより、そのつもりだ」
ゴーゴン(…フフフ…これでいい。
邪魔大王国を利用すれば
銅鐸を手に入れるのも容易かろう…)
ヒミカ(愚か者め…。
おおかた、銅鐸の秘密でも探りに
来たのじゃろうが…)
ヒミカ(あれの封印は
わらわでなければ解けぬのだ)
ヒミカ(ミケーネ帝国…
わらわのためにせいぜい働いてもらうぞ)