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我が手に太陽の輝きを-後編- ゼンガー ~ 第6話 ~


第6話
我が手に太陽の輝きを
-後編-

〔戦域:ビッグファルコン周辺〕

(大空魔竜が出撃、出撃準備)
ミドリ「ミケーネの第一波、後退しました!  続けて第二波が接近中!」
ピート「各機、現状のまま迎撃体勢!  油断するな!」
ミドリ「敵第二波、基地上空に侵入!!」
(敵機が出現)
ユリシーザー「さあ、戦闘獣共よ!  奴らに休む間を与えるな!!」
一矢「くっ…!  やっぱり、こっちを消耗させるつもりか!」
サンシロー「ああ。どうやら、連中の攻撃は 九回の裏じゃ終わりそうにないぜ!」
大文字「おそらく、敵はさらなる増援を 送り込んでくるはずだ! そのことを 踏まえて迎撃してくれたまえ!」
鉄也「了解!」
(作戦目的表示)

〈2PP〉

(グルンガスト参式などが出現)
甲児「よし、間に合ったぜ!」
鉄也「甲児君!」
甲児「ヘヘッ、 ちょいと苦戦してるみたいじゃねえか、 鉄也さん」
鉄也「フッ、見てのとおりの状況だ… なめてかかると火傷するぞ」
甲児「さっき、 さんざん火にあぶられたんだ。 そいつぁ勘弁して欲しいな」
鋼鉄ジーグ(…あいつらも前の大戦で 恐竜帝国やミケーネと戦ってた連中か…)
鉄也(…それにしても、 ジーグがここまで来るとはな)
ゼンガー「ピート… 長野地区の方は片づいた。 これより、そちらを援護する」
ピート「了解です、少佐」
豹馬「あのオッサンも なかなか気が利くじゃねえか。 甲児達を連れて戻ってくるなんてよ」
小介「失礼ですよ、豹馬さん!  僕のデータによれば、少佐は まだ29歳なんですから」
豹馬「…オッサンじゃねえか」
ゼンガー「………」
大文字「諸君、すまんが援護を頼む!」
竜馬「了解!」

〈敵機4小隊以下 or 4PP〉

(敵機増援が出現)
ミドリ「敵の第三波が現れました!!」
サンシロー「だけど、大した数じゃないぜ!  一気に蹴散らしてやる!」
竜馬「いや、 奴はそんなに簡単な相手じゃない…!」
サンシロー「!?」
甲児「あ、ああ…。 まさか、あの野郎が出て来やがるとはな!」
鉄也「だが、 おかげで捜す手間が省けたぜ…」
鉄也「暗黒大将軍!!」
暗黒大将軍「聞けい、人間共よ!  我こそはミケーネ帝国7大軍団の長… 暗黒大将軍!!」
一矢「ミケーネ軍団の長だって!?」
大文字「敵の総司令官が 出て来たというのか…!!」
豹馬「だったら、ここでブッ倒せば 後々楽になるってもんだぜ!!」
暗黒大将軍「うぬぼれるな、愚か者めらが!」
(振動、暗黒大将軍に緑の光)
ゼンガー「!」
ナナ「きゃああっ!!」
ボス「じ、地震か!?」
京四郎「ち…何てえ威圧感だ!」
ナナ「あ、あたし達、 あんな怪物に勝てるの…!?」
一矢「弱気になるな、ナナ!  相手に飲まれたら終わりだぞ!」
暗黒大将軍「フフフ…心配は無用だ。 今日、俺がここへ出向いたのは 貴様らを倒すためではない」
鉄也「何…!?」
甲児「じゃあ、何しに来たってんだ!?」
暗黒大将軍「ならば、教えてやろう… 我らミケーネは地上奪還の手始めとして、 日本地区の征服をここに宣言する!」
鉄也「日本の征服だと…?」
暗黒大将軍「そうだ。周辺を海に囲まれ、 内陸に険しい山を保ち、超技術施設が 集中する日本列島は…」
暗黒大将軍「我がミケーネ帝国の 前線基地となるに相応しい地なのだ」
サンシロー「ふざけたことを言いやがって!  誰がそんなことをさせるか!!」
暗黒大将軍「だが、いずれ貴様らは 己の無力さを呪うことになる。 …恐怖と絶望の底でな…!」
暗黒大将軍「そして! 今度こそ我らは 太陽の輝きをこの手にするのだ!!」
ゼンガー「…言いたいことは それだけか?」
暗黒大将軍「何…!?」
ゼンガー「お前も武人ならば、 その力を舌先ではなく、剣で示してみせろ」
暗黒大将軍「ほざいたな。 ならば、貴様らに俺と戦う資格が あるかどうか試してやろう」
ゼンガー「望むところだ…!」
(作戦目的表示)

〈vs 暗黒大将軍〉

[鉄也]

鉄也「久しぶりだな、暗黒大将軍!  せっかく来てもらったが、 ここで永遠のお別れにしてやるぜ!」
暗黒大将軍「フン…以前の戦いでは お前と仲間達にしてやられたが、 今回は違う…」
暗黒大将軍「ミケーネ帝国の全軍をもって この地上と太陽、我らの手に 取り返してみせよう!」

[甲児]

暗黒大将軍「マジンガーZよ!  以前に貴様を死の寸前まで叩き込んで やったのを忘れたようだな!」
甲児「何言ってやがる!  それを言うなら、俺達はお前を 一度は完全に倒してるんだぜ!」
暗黒大将軍「何だとっ!?  それはいつの話だ!」
甲児「そんな遠い未来の話なんか 覚えているかよってんだ!」

[竜馬]

暗黒大将軍「恐竜帝国の仇敵、 ゲッターロボか! この首、 ゴールへの土産にさせてもらうぞ!」
竜馬「何!?  ミケーネ帝国は恐竜帝国と手を組む つもりか!?」
暗黒大将軍「ここで死に行く貴様が 知る必要のない話だ!」

[豹馬]

豹馬「暗黒だか大黒だか知らねえが!  地面の下でハニワとケンカでも してろってんだ!!」
暗黒大将軍「フン、この俺に向かってくる 度胸だけは褒めてやる…!」

[一矢]

一矢「気迫の勝負なら負けんぞ!!」
暗黒大将軍「身のほど知らずめが!  たかが拳一つで倒される俺ではないわ!」

[サンシロー]

暗黒大将軍「新顔か。だが、容赦はせんぞ!」
サンシロー「望むところだぜ!  ここでお前を倒して、 俺が勝利投手になってやる!」

[ゼンガー]

ゼンガー「ミケーネ帝国の総大将が わざわざここまで来た理由… それは宣言をするためではあるまい」
暗黒大将軍「む…!」
ゼンガー「貴様の真意… 見極めさせてもらうぞ」

〈暗黒大将軍出撃から 3 NEXT PP〉

暗黒大将軍「フフフ…どうやら、 貴様らには俺と戦う資格があるようだ」
(暗黒大将軍が北端へ移動)
鉄也「待て、暗黒大将軍!!」
暗黒大将軍「焦るな、剣鉄也。 貴様にはじっくりとミケーネ帝国の 恐ろしさを教えてやる」
暗黒大将軍「もっとも、 次に会うまでに貴様が生き残って いればの話だがな」
鉄也「貴様…!」
暗黒大将軍「フハハ! さらばだ!!」
(暗黒大将軍が撤退)
鉄也「逃がすか!!」
ピート「追うな、鉄也!  まだ敵は残っているんだぞ!!」
ジュン「そうよ、鉄也! 冷静になって!」
鉄也「くっ…! わかったぜ…!」

〈vs ユリシーザー〉

[鉄也]

ユリシーザー「剣哲也よ!  噂に聞く貴様の力、このユリシーザーが 確かめてくれる!」
鉄也「お前も7大軍団の長か!  ならば、ここで返り討ちにしてやるぜ!」

[甲児]

ユリシーザー「貴様が マジンガーZの兜甲児か!  相手にとって不足はないわ!」
甲児「誉めてくれてありがとよ!  お礼に俺とマジンガーZが お前達を地底に叩き返してやるぜ!」

[竜馬]

竜馬「どうやら、お前が この軍団のボスらしいな!」
ユリシーザー「ゲッターロボか!  我らミケーネ帝国の力を 恐竜帝国と同じと思うなよ!」

[鋼鉄ジーグ]

鋼鉄ジーグ「こうなりゃやってやるぜ…!  ジーグの力、見せてやる!」
ユリシーザー「なめるな、小僧!  こちらこそ超人将軍の力を 見せてくれるわ!」

[撃墜]

ユリシーザー「お、おのれ!  この借りは必ず返すぞ!!」
(超人将軍ユリシーザーが撤退)
ミドリ「敵機の反応、全て消失しました」
大文字「よし…各機、帰還してくれたまえ」

《ビッグファルコン・JAPANESE AREA》

[ビッグファルコン]

三輪「もはや一刻の猶予もならん。 予定を繰り上げ、地下勢力殲滅作戦の 第一段階を開始する」
大文字「待って下さい、長官。 大空魔竜戦隊の戦力は、まだ完全に 整っているわけではありません」
三輪「マジンガーZとゲッターロボ、 そして鋼鉄ジーグを戦力に加えればいい」
大文字「しかし…」
三輪「大文字博士、君は暗黒大将軍の 言葉を聞いておらなかったのかね?  奴らは日本地区の征服を宣言したのだぞ」
大文字「だからこそ、万全な態勢で彼らに 挑む必要があるのです。中途半端な戦力で 作戦を発動しても、効果はありません」
三輪「いや、ある!」
大文字「!?」
三輪「あの作戦は、地下勢力を 待ち受けるのではなく、こちらから奴らの 本拠地へ攻撃を仕掛けることに意味がある」
三輪「今までのような受け身の態勢では、 敵が逐次送り込んでくる戦力への対応に 追われてしまい…」
三輪「結果として、敵の中枢を叩かずに 終わってしまうことになる」
大文字「それを防ぐために、 多少の犠牲には目をつぶれと?」
三輪「そうだ。 以後、君達は地下勢力の本拠地探索と 破壊に専念してもらう」
三輪「そのためには、 異星人やリクレイマーなど無視して構わん」
大文字「彼らが本格的な軍事行動を 開始してもですか?」
三輪「くどい! 貴様らは地下勢力の 殲滅だけを考えておればよいのだ!  わかったな!?」
大文字「………」

[大空魔竜・休憩室]

美和「宙さん、やっぱり行くのね?」
「ああ。 だが、邪魔大王国の連中と戦うのを やめるわけじゃない」
「どうせ戦うのなら、 母さんとまゆみが近くにいる所で…」
鉄也「どうせ、だと?  その程度の決意じゃ、大ケガするだけだ。 家族を連れて、山奥にでも逃げ込むんだな」
「何だと!?」
ジュン「ちょっと、鉄也!  何を言ってるの!?」
鉄也「…こいつは自信がないのさ。 家族以外の人間を守れる自信がな」
「家族のことを 第一に考えて何が悪いってんだ!?」
鉄也「それを否定するつもりはない。 だが、世の中には家族がいない 連中だっているんだぜ?」
「……!」
鉄也「しかも、 お前の家族は比較的恵まれている方だ。 近くにビルドベースがあるんだからな」
「冗談じゃねえぜ!  親父があんなものを作ったおかげで、 俺達がどういう目に遭ったか…!」
「何も知らないくせに 余計なことを言うんじゃねえ!!」
鉄也「フッ…すまなかったな。 だが、俺はお前がビッグファルコンへ 現れたのを見た時…」
鉄也「自分の家族以外の連中も守れる男に なれるんじゃないかと思ったんでな……」
「!」
(足音・鉄也が立ち去る)
「…チェッ、言ってくれるぜ。 てめえだって、家族が危険な目に遭えば 俺の気持ちがわかるってんだ」
ジュン「……家族はいないわ」
「何だって…!?」
ジュン「…鉄也に家族はいないのよ」
美和「え…?」
ジュン「それでも、あの人は戦ってるわ。 家族同然の絆で結ばれた仲間や… 多くの人達を守るためにね」
(…あ、あいつ……!)

[大空魔竜・ブリーフィングルーム]

竜馬「…というわけで、俺や甲児君達も 大空魔竜へ乗り込むことになった。 これからよろしく頼むよ」
豹馬「ああ。ところで、ハヤトやムサシ達は 何やってんだ?」
竜馬「今、早乙女研究所でゲッタードラゴンの 最終調整作業を手伝っている。それが 終わり次第、こっちに合流する予定だ」
豹馬「なるほど。それで、 あの黒いゲッターロボで来たってワケか」
甲児「……やっぱ、どう考えても妙だぜ」
豹馬「な、何だよ? いきなり」
小介「甲児さん、どうかしたんですか?」
甲児「ああ、暗黒大将軍のことだけど…」
甲児「あいつ、あんなことを 言うためだけにビッグファルコンまで 来たとは思えねえんだ」
豹馬「言われてみりゃあ、そうだな。 全力でかかってくるかと思いきや、 あっさり引きあげやがったし」
さやか「何か別の目的があったんじゃない?  偵察とか、調査とか…」
豹馬「あいつら、そんなの しょっちゅうやってるじゃねえか」
小介「ええ。こちら側の研究所や 基地の位置も知っているはずです」
甲児「そうなんだ、そこが引っ掛かっててな。 何か裏があるんじゃねえかと…」
さやか「考えすぎじゃないの?」
甲児「だったら、いいんだけどよ」
豹馬「…それより、 恐竜帝国も現れたんだってな?」
竜馬「ああ。奴らの出現は… 俺達が見てきた未来の歴史が 変わってしまったことを意味している」
甲児「そうだな。 俺もあのゼンガー少佐を見た時は 驚いたぜ」
さやか「…向こうで会った人達は どうなるのかしら…?」
豹馬「まさか、 消えちまうなんてことはねえだろうな?」
小介「…多分、大丈夫だと思います」
さやか「それ、ホントなの!?」
小介「はい。 ある説によれば、時間の流れには 無数の分岐点があるといいます」
小介「そして、僕達が行った未来世界への 時間の流れと、この世界の時間の流れは イージス計画が成功した時点で分岐し…」
小介「別の時間の流れとなりました。 だから、僕達が出会った人達の世界は 別の未来に存在しているはずです」
豹馬「ってことは… あいつらが消えたわけじゃない…?」
甲児「俺達があの世界でやったことは 無駄じゃねえんだな?」
小介「…おそらく、としか言えませんけど」
甲児「推測だとしても、 そういう可能性があるってことが わかっただけでも嬉しいぜ」
さやか「ええ…」
竜馬(だが、俺達が今いるこの世界で……)
竜馬(これから何が起きるか、 未来がどうなるか… それは誰にもわからないんだ……)

[暗黒大将軍前]

アルゴス「何? 恐竜帝国と邪魔大王国に 停戦を持ちかけろだと?」
暗黒大将軍「うむ。大空魔竜戦隊を 確実に日本へ釘付けにするためにな」
アルゴス「奴らの相手をハ虫人類と ハニワ共にさせると言うことか…」
暗黒大将軍「そうだ。 それに、邪魔大王国はまだしも…」
暗黒大将軍「地中を自在に動く恐竜帝国の マシーンランドを相手にするのは面倒だ」
暗黒大将軍「よって、俺達は予定を変更し… 日本への侵攻を一時中止する」
アルゴス「なるほど。 我らが一歩引いたことで邪魔大王国と 恐竜帝国の活動が活発になれば…」
アルゴス「大空魔竜戦隊は 奴らの相手をせざるを得まい」
暗黒大将軍「そして、 その間に俺達はあのお方を復活させる」
暗黒大将軍「さすれば、結果的に 勝利を手にするのはミケーネとなろう」
アルゴス(…その方が 邪魔大王国との交渉も進めやすいか…)
アルゴス「いいだろう。停戦交渉の件… 我ら諜報軍に任せてもらおう」
暗黒大将軍「うむ、頼むぞ」
暗黒大将軍(ふふふ…これで こやつの真意もわかる。後は…奴らが 共食いを始めるのを待てばよい)


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