back index next


我が手に太陽の輝きを-前編- ゼンガー ~ 第5話 ~

[マシーンランド内部]

ガレリィ「……ゴール様…… 帝王ゴール様……」
ゴール「……………」
ガレリィ「…ゴール様……… お身体の具合はいかがでしょうか……?」
ゴール「……ワシは……」
ゴール「ワシはあの時… ゲッターやマジンガー共に……」
バット「…そうでございます…。 しかし……このバットがゴール様の お身体をマシーンランドへお運びしました」
ガレリィ「そして、 恐竜帝国の科学陣が総力を結集し…… ゴール様のお身体を再生したのです」
バット「…お目覚め下さい、帝王ゴール様。 準備はすでに整っております…」
ゴール「…そうだ……。 ワシはあの忌々しいゲッター共を倒し…」
ゴール「サル共を地上から駆逐し… ハ虫人類に再び陽の光を取り戻さねば ならぬ……」
ガレリィ「…お目覚め下さい、ゴール様。 その時が来たのです……」
ゴール「うむ……。 大儀であったな、ガレリィ長官。 そして、バット将軍」
バット「お、おお…帝王ゴール様…!」
ガレリィ「お目覚めになられた…!」
ザンキ「我らが主、ハ虫人類の王…!」
ラドラ「帝王ゴール様、万歳!」
恐竜兵士「恐竜帝国、万歳!!」
ゴール「…報告せい。 今、地上の様子はどうなっておる?」
ガレリィ「ははっ。サル共は例の衝撃波を 防いだ後、軍備を増強し…」
ガレリィ「我ら地下勢力への 対抗手段を講じておる最中でございます」
ゴール「対抗手段だと?」
ガレリィ「はい。 偵察部隊の報告によれば、大空魔竜なる 巨大戦艦がそれに当たると…」
ゴール「フン…サル共め、小癪な真似を」
ガレリィ「いかがなさいますか?」
ゴール「まずは 我が恐竜帝国活動再開の狼煙を上げる」
ザンキ「帝王ゴール様、 その役目は是非このザンキめに」
バット「待て、ザンキ。 差し出がましい真似をするな」
ザンキ「叔父上、 この俺に何か文句があるとでも?」
バット「調子に乗るな、ザンキ。 いくら武者修行を積んだと言っても、 お前はまだまだ若輩者だ」
ザンキ「……!」
ゴール「ならば…ラドラよ、我が前に出でよ」
ラドラ「ははっ」
ゴール「よいか。メカザウルス軍団を率い、 地上世界を攻撃するのだ」
ラドラ「おおせのままに」
ザンキ(チッ…!  ラドラめ、この俺を差し置いて…!)
ゴール「行け、ラドラ。恐竜帝国の 名誉にかけて、サル共を打倒するのだ」
ゴール「成功の暁、お前の頭上に輝くのは 栄光だ。しかし…失敗すれば、 お前を待っているのは死の処刑だ」
ゴール「栄光か、死か。 お前が選べるのは二つに一つ…!」
ラドラ「わかりました、ゴール様。 キャプテン・ラドラの名誉にかけて…」
ラドラ「必ずや 栄光を選んでご覧に入れましょう……!」

[大空魔竜・ブリッジ]

ピート「大文字博士、あと10分ほどで 極東支部ビッグファルコン基地に 到着します」
大文字「うむ」
豹馬「ちょ、ちょい待ち!!」
大文字「どうしたのかね、豹馬君?」
豹馬「は、博士!  大空魔竜は極東支部へ向かってんのか?」
大文字「ああ、そうだ。 今後の作戦について、三輪長官と 打ち合わせをせねばならんのでね」
豹馬「…や、やられた…!  まんまとおっちゃんにだまされたぜ…!」
サンシロー「ははあ…。 お前、極東支部へ行きたくなかったから、 大空魔竜へ乗るとか言い出したんだろ?」
十三「…図星やな」
豹馬「ちっきしょ~!  てっきり、ミケーネの基地かどこかに 向かってると思ってたのによ!」
サンシロー「おいおい、極東支部より そんな所の方がマシだっていうのか?」
十三「…微妙なところやな」
ピート「命令に従う気がないのなら、 一人でどこへなりと行くがいい」
十三「…バトルジェットがないと ワイら困るんやけどな」
豹馬「うるせえぞ、十三!  横でブツブツ言ってんじゃねえや!」
一矢「…なあ、京四郎。三輪長官ってのは それほどの難物なのか?」
京四郎「ま、それは見てのお楽しみだ。 ただし……」
一矢「ただし?」
京四郎「お前と 絶対にソリが合わないってことは 保証しておいてやるぜ」
一矢「………」

《ビッグファルコン・JAPANESE AREA》

[ビッグファルコン]

三輪「…大文字博士、大空魔竜のテストの 結果は良好だったようだな」
大文字「はい。グレートマジンガーや コン・バトラーV、ダイモスなどが 加わり…戦力も増強されつつあります」
三輪「そうか。ならば、 地下勢力殲滅作戦の中心として、 大空魔竜戦隊の戦果に期待しておるぞ」
大文字「それより、 現在の極東支部の防衛態勢の件ですが…」
三輪「…またその話か?」
大文字「はい。異星人の侵略に対する防衛網が 手薄ではないかと…」
三輪「くどい。前任の岡はそちらに 力を注ぐあまり、地球におる敵勢力へ充分に 対処することが出来なかったのだぞ?」
大文字「………」
三輪「それに、 前大戦でエアロゲイターは壊滅した。 巨人達も外宇宙へ出ておる」
三輪「今はミケーネ帝国や恐竜帝国などの 地下勢力を滅ぼすことが先決なのだ」
大文字「しかし…リクレイマーの存在に加え、 新たな異星人が地球圏へ干渉している 兆候が見られるのです」
大文字「現に私が選び出したガイキングの パイロットも、彼らのスパイに狙われ…」
三輪「そやつらも地下勢力の手先に 決まっておる。現時点で、異星人に対する 防衛態勢を展開する必要性はない」
大文字「…彼らが現れてからでは 遅いのですぞ?」
三輪「宇宙にはロンド・ベル隊、火星には プリベンター…。そして、アステロイド ベルトにはイカロス基地もある」
三輪「しかも、我が極東支部の 貴重な戦力を割いて、ボルテスチームを 火星へ派遣しておるのだ」
三輪「異星人の相手など、連中に 任せておけばよい。諸君らは諸君らが 戦うべき相手に専念するのだ」
大文字(…だが、現状の戦力分散が いずれ仇になる時が来る…)
(アラート)
三輪「!?」

[大空魔竜・ブリッジ]

ピート「長野地区で火山の噴火だと!?」
ミドリ「え、ええ…それも活火山じゃなくて、 まったく普通の山が突然…」
サコン「おそらく、自然現象ではなく… 作為的な噴火だな」
ピート「つまり、 地下勢力の仕業ということか…?」
サコン「そう考えるのが妥当だろう」
ピート「よし、総員戦闘配置!  大空魔竜発進準備!!」
(アラート)
ミドリ「ピート君!  ミケーネの戦闘獣がビッグファルコンに 接近中よ!!」
ピート「何…!  奴ら、同時に仕掛けてきたのか!?」
(モニターオン)
三輪「三輪だ。大空魔竜は直ちに 接近してくるミケーネ軍団を迎撃せよ」
ピート「長野地区の方はどうするんです!?」
三輪「そちらには別働隊を回す。お前達は ビッグファルコンの防衛に専念しろ」
一矢「待って下さい、三輪長官!」
三輪「む……貴様は何者だ?」
一矢「ダイモビックの竜崎一矢です。 長官、ビッグファルコンには 充分な防衛設備があるはず…」
一矢「しかし、 長野地区には民間人がいます!  その人達を見殺しにするんですか!?」
三輪「黙れ!  大の虫を生かすためには小の虫を 殺すことも必要なのだ!」
一矢「な、何ですって!?」
三輪「いいか? このビッグファルコンに もしものことがあってみろ…」
三輪「その時は日本地区が地下勢力に 蹂躙され、多くの民間人が死ぬことに なるのだぞ!!」
一矢「だから、長野地区の人達を 見捨てろと言うんですか!?」
ピート「よせ、一矢。 長官の言っていることはある意味正しい」
一矢「何っ!?」
ピート「俺達に出来ることは限られている。 今は目の前の事態に対処するしかない」
一矢「それで納得がいくか!」
ピート「うぬぼれるな!  お前がいくらダイモスで戦おうとも…」
ピート「全ての人間の命を救うことなんて 出来やしないんだ!」
一矢「う…!」
三輪「その男の言うとおりだ。 大空魔竜はビッグファルコンにとどまり、 敵を迎撃せよ。以上だ」
一矢「く、くそっ!  どうすりゃいいんだ!?」
ゼンガー「……俺が長野に行こう」
一矢「!!」
ピート「…少佐、お言葉ですが それは命令違反になりますよ?」
ゼンガー「…いや。 長官はこの地にとどまり、 敵を迎え撃てと命令したが…」
ゼンガー「大空魔竜戦隊全員で…とは 言っていなかった」
一矢「!」
ミドリ「で、でも、それって屁理屈じゃ…」
ゼンガー「責任は取る。 ピート、俺を行かせてくれ」
ピート「………」
ピート「…わかりました、少佐。 では、お願いします」
ゼンガー「了解した。礼を言う」
ピート「それでいいな、一矢?」
一矢「あ、ああ…」


第5話
我が手に太陽の輝きを
-前編-

〔戦域:長野・火山近くの市街地〕

(グルンガスト参式が出現)
ゼンガー「む…!  溶岩流がこれほどまでに…!」
(岩を指す)
ゼンガー「あの巨岩で かろうじてせき止められているのか…!」
(敵機が出現)
ラドラ「フフフ… 間もなくあの街は溶岩で埋め尽くされる」
ゼンガー「メカザウルス…!  恐竜帝国か」
ラドラ「さあ、メカザウルス共よ… あのロボットと巨岩を破壊しろ!!」
ゼンガー「む……来るか!」
(作戦目的表示)

〈2PP〉

(マジンガーZとダイアナンAが出現)
ゼンガー「……!」
ラドラ「むっ! あやつはマジンガーZ!」
甲児「やいやい、てめえら!」
甲児「この兜甲児様と マジンガーZが来たからには、 これ以上好きにさせねえぜっ!!」
ラドラ「馬鹿め、そんな台詞を 吐ける状態だと思っているのか!?」
甲児「何っ!?」
ラドラ「見るがいい!  あの巨岩が砕け散れば、先の街は 壊滅することになるぞ!!」
甲児「!!」
さやか「甲児君!  あの岩、もう保ちそうにないわよ!!」
甲児「チッ、どうすりゃいいんだ!?」
(ブラックゲッターが出現)
ラドラ「!!  黒いゲッター…! 何者だ!?」
竜馬「待っていたぜ、恐竜帝国… この時代でお前達が現れるのをな!!」
ラドラ「何っ…!? どういうことだ!?」
竜馬「…今度こそゴールを倒し、 恐竜帝国との決着をつけてやる!」
ラドラ(な、何故、ゴール様が 甦られたことを知っているのだ…!?)
さやか「リョウ君、来てくれたのね!」
竜馬「ああ、遅くなってすまない!」
甲児「リョウ、そのゲッターは…?」
竜馬「こいつはブラックゲッター… ゲッター1を強化改造した機体だ。 それよりも…」
甲児「ああ。あのグルンガスト…」
ゼンガー「………」
竜馬「まさか、彼とこの時代で 出会うことになるとはな…」
甲児「ま、鉄也さんの言葉どおり… 細かいことは言いっこなしにしようぜ」
竜馬「そうだな。今は この場を何とかしなければならない」
甲児「そこのグルンガスト!  俺は光子力研究所の兜甲児だ!  手を貸すぜ!」
ゼンガー「大空魔竜戦隊の ゼンガー・ゾンボルト 少佐だ。助太刀、感謝する」
ラドラ「来るがいい、ゲッター… そして、マジンガー。ここを貴様らの 墓場としてくれる」
ラドラ「そして、 俺は栄光をこの手にするのだ!」
竜馬「黙れ! お前達恐竜帝国は この俺とゲッターロボが倒す!!」

〈vs ラドラ〉

[竜馬]

ラドラ「冥土の土産に覚えておくがいい!  我が名はキャプテン・ラドラ!」
竜馬「流竜馬だ! いざ勝負!!」

[ゼンガー]

ラドラ「俺の栄光のために 死んでもらうぞ!」
ゼンガー「栄光…?  戦場にそんなものは存在せん」
ラドラ「何…?」
ゼンガー「勝者には生、 敗者には死……あるのはその二つだ!」

〈2 NEXT PP〉

竜馬「くっ…!  このままじゃ、奴らを倒せても 溶岩流を止めることは…!!」

[日本家屋内部]

美和「宙さん、大変!  長野地区にメカザウルスが現れたそうよ!」
「…それがどうしたんだ?」
美和「え!?」
「俺に鋼鉄ジーグとなって、 奴らと戦えってのかよ?」
美和「宙さん…! 街が襲われているのよ?  何とも思わないの…!?」
「言ったはずだぜ、ミッチー。 俺は親父の言いなりにはならねえってな」
美和「じゃあ、 ここにメカザウルスが現れても 宙さんは何もしないっていうの!?」
「!」
美和「あなたが守るものって、 おばさまとまゆみちゃんだけなの!?  他の人はどうなったっていいの!?」
「う…!」
美和「もういいわ! 宙さんがそんなに 情けない人だなんて知らなかった!  私は一人でも長野に行くわ!!」
「待てよ、ミッチー!」
美和「放っておいて!  宙さんには関係のない話でしょう!?」
「そこまで言われて引き下がれるか。 俺も一緒に行くぜ」
美和「!!」
「ただし、今回限りだからな」
美和「宙さん…!」

〔戦域:長野・火山近くの市街地〕

ラドラ「フフフ…さすがだな、 ゲッター…そして、マジンガーよ」
甲児「ヘッ!  尻尾を巻いて逃げるんなら、今の内だぜ!」
ラドラ「ほざけ。 だが、貴様らがいくら強大であろうとも… 溶岩流を食い止めることは出来んぞ」
竜馬「何っ!?」
(ラドラが大岩の傍へ移動)
甲児「あ、あいつ! あの岩を!!」
(岩を攻撃、岩に爆煙)
竜馬「いかん! 岩が崩れるぞ!!」
甲児「みんなで支えるんだっ!!」
さやか「わかったわ!!」
(味方機が岩の所へ移動、岩が崩れる)
ゼンガー「むうっ!」
さやか「きゃあっ!」
竜馬「な、何とか溶岩を止められたが…!」
甲児「これじゃ動けねえぜ!」
ラドラ「さあ、どうする?  そのまま我らに討たれるか、 街を見捨てて逃げ出すか…」
竜馬「そのどちらも選びはしないっ!」
ラドラ「何!?」
竜馬「俺はここで溶岩を食い止める!  街の人達を守るためにな!!」
ラドラ「愚かな。 戦士としての誇りと栄光を捨て、 そこで犬死をするつもりか?」
甲児「バカヤロウ!  俺たちゃ、そんなもののために 戦ってんじゃねえ!!」
ラドラ「!!」
甲児「栄光なんざクソくらえだ!  俺は人から誉められるために こんなことをやってんじゃねえんだよ!」
ラドラ「馬鹿な…!  弱者のために栄光と誇りどころか、 己の命までも捨てる気か…!?」
ラドラ「人間とは これほどまでに愚かな生き物なのか!?」
竜馬「違う!  人間は優しい心やいたわりの心を 決して忘れない…!」
竜馬「そして、 その心こそが人間の強さなんだ!」
ラドラ「う…うう…!!」
(ザンキなどが出現)
さやか「!!」
甲児「くそっ! こんな時に新手かよ!?」
ラドラ「奴は…!」
ザンキ「キャプテン・ラドラ、何をしている?  帝王ゴール様のご命令を忘れたのか?」
ラドラ「貴様こそ…今回の作戦で 出撃命令は出ていなかったはずだぞ」
ザンキ「フン…。 叔父上の余計な一言がなければ、 貴様などの出る幕はなかった」
ザンキ「それに、恐竜帝国の栄光は この俺の頭上で輝くのが相応しい…!」
ラドラ「…ならば、好きにしろ。 俺はマシーンランドに帰還する」
ザンキ「何!?  帝王ゴール様のご命令に逆らう気か?」
ラドラ「………」
ラドラ「…この戦い、俺はすでに敗れた」
ザンキ「!?」
ラドラ「そう、 俺は人間の心に敗北したのだ…!」
(ラドラが撤退)
甲児「何だ!?  あいつ、どっかへ行きやがったぞ!?」
さやか「み、見逃してくれたわけじゃ なさそうだけど…」
竜馬「………」
ゼンガー(…ハ虫人類にも あのような男がいたか……)
ザンキ「馬鹿め。 栄光ではなく、死を選んだか。 だが、俺にとっては都合がいい」
ザンキ「この手でゲッターやマジンガーの 首を取れば、出世は思いのまま…」
ザンキ「そうなれば、叔父上を 蹴落とすことなど容易いわ!  フハハハハ!!」
ゼンガー(このままでは、 こちらが一方的に不利か…!)
(ビッグシューターが出現)
さやか「あれは…!」
美和「こちら、ビッグシューター!  これより皆さんを援護します!」
甲児「ありがてえ、助かるぜ!!」
美和「宙さん、行くわよ!」
「おう!!」
「鋼鉄ジィィィィィグ!!」
美和「ジーグパーツ・シュート!!」
(鋼鉄ジーグが出現)
竜馬「あれが鋼鉄ジーグ…!」
甲児「思ってたより小さいな… 10メートルぐらいか?」
鋼鉄ジーグ「フン… この鋼鉄ジーグをそこらへんの 見掛け倒しと同じにするなよ」
甲児「何ぃ!? てめえ、 俺のマジンガーのことを言ってんのか!?」
鋼鉄ジーグ「おっと、 勘違いしてもらっちゃ困るぜ。 それとも、自覚してるのかよ?」
甲児「こ、このヤロー…!  上等じゃねえかっ!!」
さやか「甲児君!  ケンカしてる場合じゃないでしょ!!」
竜馬「そうだ!  今は溶岩を食い止めることが先決だ!」
甲児「う…! わ、わかってるよ」
美和「宙さんもいいわね!?」
鋼鉄ジーグ「お説教は充分だぜ。 それより、何をすりゃいいんだ?」
竜馬「ああ、聞いてくれ。 俺達がこの岩の上から動けば… 溶岩は街に流れ出してしまう」
(溶岩をせき止めるための範囲を指す)
竜馬「つまり、俺達はこの外から出ずに 敵と戦わなければならない。 そのことを忘れないでくれ」
甲児「よし、任せろ!」
(作戦目的表示)

〈vs ザンキ〉

[竜馬]

ザンキ「そんな旧式… 俺のゼン2号の相手にはならんわ!」
竜馬「その台詞は俺を倒してから言え!」

[甲児]

ザンキ「ふふふ…俺はラドラとは違う。 貴様らが動けようが動けまいが… 遠慮はせんぞ!」
甲児「うるせえ!  てめえらの相手なんざ、 逆立ちしてたって出来るぜ!!」

[鋼鉄ジーグ]

ザンキ「動くなよ…。 動くと下流のサル共が死ぬぞ?」
鋼鉄ジーグ「汚ねえ手を使いやがって…!  てめえら、許さねえぞ!!」

[ゼンガー]

ザンキ「ククク…馬鹿め。 そんな状態でこの俺と戦えると 思っているのか!」
ゼンガー「貴様など、 右腕さえ動けば充分事足りる…!」

[撃墜]

ザンキ「お、おのれ!  今日のところは引き上げだ!!」
(ザンキ機が撤退)
鋼鉄ジーグ「何とか片づいたか…」
竜馬「いや、まだだ。溶岩流が残っている」
美和「このまま冷えて固まるのを 待つしかないのかしら…?」
鋼鉄ジーグ「それじゃ、 俺達が溶岩の熱でやられちまうぜ」
甲児「よ~し、マジンガーZの 冷凍ビームで溶岩を凍らせてやる」
さやか「けど、 それでも時間がかかり過ぎるんじゃ…」
ゼンガー「…俺に任せてもらおう」
(グルンガスト参式が岩の横に移動)
さやか「あ、あの人… 何をするつもりなの!?」
美和「さ、さあ…?」
ゼンガー「一意専心………」
ゼンガー「喝!!」
ゼンガー「チェストォォォォォオ!!」
(グルンガスト参式が対岸に渡り、岩の壁が出来る)
さやか「!!」
甲児「あ、あの刀で 岩を切り出しやがった!?」
ゼンガー「…これで、 溶岩が冷え固まるまで保つはずだ」
竜馬「あ……ありがとうございます…」
ゼンガー「いや、 礼を言うのはこちらの方だ。 …では、これで失礼する」
竜馬「どこに行くんです?」
ゼンガー「ビッグファルコン基地だ。 今、ミケーネの戦闘獣に襲われている」
竜馬「本当ですか!?」
甲児「だったら、こうしちゃいられねえ!  俺達も行こうぜ!!」
さやか「ええ!」
鋼鉄ジーグ「………」
美和「…宙さん、 一緒に来てくれてありがとう。 後は私達でやるわ」
鋼鉄ジーグ「ミッチーが 一人で行っても役に立たねえぜ。 …鋼鉄ジーグがいなきゃあな」
美和「!」
鋼鉄ジーグ「鋼鉄ジーグは ビッグシューターと連携することによって 真価を発揮する……だろ?」
美和「宙さん……」
鋼鉄ジーグ「こうなったら、 乗りかかった船だ。俺も付き合ってやる」
美和「でも、あなたは…」
鋼鉄ジーグ「話は後だ。 ぐずぐずしてる暇なんてねえんだろ?  さっさと行こうぜ!」
美和「え、ええ!」

[マシーンランド内部]

ゴール「何? 失敗しただと!?」
ラドラ「も、申し訳ございません…!」
ゴール「ラドラ、貴様は 栄光の代わりに死を選んだようだな!」
ラドラ「お待ち下さい、ゴール様。 勝負はまだついておりません。 どうかもう一度チャンスをお与え下さい」
ゴール「何? もう一度チャンスだと?」
ラドラ「このまま引き下がったのでは、 私の気持ちが収まりません!」
ゴール「…………」
ゴール「……良かろう。 もう一度だけ貴様にチャンスを与えてやる」
ラドラ「あ、ありがたき幸せ…。 今度こそ、必ず…!」
ゴール「では、 下がって次の出撃の機会を待つがいい」
ラドラ「ははっ!」
ゴール(…フフフ…。 あの決意…使いようはいくらでもある)
ゴール「…ところで、ガレリィよ。 邪魔大王国について何かわかったか?」
ガレリィ「ははっ、現在調査中ですが… おそらく、古代の日本に存在していた 勢力であることに間違いはないかと」
ゴール「ならば… 我らと同じく、長き眠りから覚めた者達… 目的も地上世界の奪還であろうな」
ガレリィ「…処置はいかがなさいますか?  他にもミケーネ帝国の者共が活動を 開始したという報告もございます」
ゴール「調査を進めておくだけでよい。 今は日本におるサル共を始末することが 先決だ……」
ガレリィ「ははっ」
ゴール「…地上世界の覇権は 迅速に行動を行った者の手に落ちる…」
ゴール「ミケーネ帝国、そして邪魔大王国よ… せいぜい手をこまねいておるがいい」
ゴール「忌々しいサル共を駆逐し、 頭上に陽の輝きを取り戻すのは… 我ら恐竜帝国だ! ぐはははは!!」


back index next