サンシロー「ふう…。
ようやく特訓が終わったぜ…」
ブンタ「お疲れ様でした」
ロペット「飲ミ物ヲ ドウゾ、
サンシローサン」
サンシロー「サンキュー、気が利くね」
ロペット「ドウイタシマシテ」
ブンタ「訓練の方はどうでした?」
サンシロー「いや、厳しいの何のって…。
ピートの奴、俺に恨みでもあるのか?」
ブンタ「あの人は任務に真面目なだけですよ。
サンシロー君がしっかりしてくれないと、
大空魔竜は力を発揮できませんからね」
サンシロー「そんなもんかね」
さやか「…意外にレッドサン以外の
野球チームのファンだったりして」
十三「ありうるで。
野球の恨みは恐ろしいからなあ」
甲児「あいつ、アメリカ人だから
メジャーリーグのファンじゃねえか?」
ブンタ「考古学が
好きだということは知っていますが…
そんな話、聞いたことがありませんね」
十三「じゃ、むしろ対象は龍人機かいな」
サンシロー「…何にせよ、
早くガイキングを乗りこなせるように
ならなきゃな…」
十三「頼むで。
どんどんヤバい雰囲気になってきたしな」
さやか「イージス計画が終わってからも
色々あったけど…ここ最近は特にね」
甲児「それによ、
ここは太平洋の上だから…
あいつらが出てくるんじゃないか?」
十三「ああ、リクレイマーがな」
サンシロー(リクレイマー…?)
ピート「大文字博士…
大空魔竜の各種テスト、全て終了しました」
大文字「うむ。結果は良好だったようだな」
ピート「いえ、まだサンシローが
ガイキングを乗りこなせていません」
ピート「このままでは、
いずれ予定されている大空魔竜との
連携戦闘に支障が出ると思われます」
大文字「ふむ…。
サコン君、君はどう思うかね?」
サコン「予測範囲内ですね。
例の武器が完成するまでには、
サンシローの腕も上がると思われます」
ピート「悪いが、
そいつは予測じゃない。希望的観測だ」
サコン「…大空魔竜の
メインコンピュータで計算したんだ。
それに、俺の勘もそう教えている」
ピート「フン…。お前ともあろう者が
勘を信じるとはな」
サコン「勘や閃きは
科学者に必要不可欠なものでね」
サコン「それに、ピートもサンシローの
可能性に気づいているんじゃないのか?」
ピート「………」
サコン「だからこそ、
奴に厳しい訓練を課した。違うか?」
ピート「…俺はただ、
自分の任務を果たしただけだ」
(通信)
ミドリ「大文字博士、
付近を航海中のノヴィス・ノアから
通信が入っています」
大文字「何? 要件は?」
ミドリ「連携行動を取るため、こちらと
コンタクトを取りたいとのことです」
大文字「ふむ…。ノヴィス・ノアと言えば、
対リクレイマー用に建造された戦艦…」
大文字「彼らは軍属ではなく…
GGG同様、連邦政府直轄のはずだ。
それが何故、我々と…?」
ピート「おそらく、先方も
戦力不足なんでしょう。だから、
我々の協力を必要としているんです」
ピート「それに…
極東支部の三輪長官を通せば、
話が複雑になるだけですからね」
大文字「なるほどな」
サコン「博士、これはいい機会です」
サコン「向こうの人間に会えば、
オルファンのことが詳しくわかるかも
知れません」
大文字「うむ。
我々としてもリクレイマーの存在を
無視するわけにはいかんからな」
大文字「では、ピート君…
ノヴィス・ノアと合流するぞ」
ピート「了解です」
ゲイブリッジ「皆さん、
ノヴィス・ノアにようこそ」
ゲイブリッジ「私がこの艦の責任者、
ウィンストン・ゲイブリッジ…
そして、こちらが…」
アノーア「本艦の艦長、
アノーア・マコーミックです」
大文字「早速ですが、オルファンに関する
ご説明をお願いします。我々の方では、
報道程度の情報しかありませんので」
ゲイブリッジ「わかりました」
ゲイブリッジ「…オルファンとは、
太平洋の海溝に沈んでいる
巨大な遺跡のことです」
ゲイブリッジ「そして、研究のために
オルファン内部へ入り込んだ者達は
リクレイマーと呼ばれています」
サコン「リクレイマーの目的は
オルファンの浮上だと聞いていますが…」
サコン「その影響として考えられるのは、
大規模な津波だけなのですか?」
ゲイブリッジ「鋭い質問だな、
サコン・ゲン君。噂どおりの天才だ」
ゲイブリッジ「…オルファンが
浮上した時、地球上の生命は
全て死に絶えると言われている」
ピート「な、何だって…!?」
大文字「生命が…全て!?」
ゲイブリッジ「ええ。オルファンに
オーガニック・エナジー…つまり、
生体エネルギーを吸収されてね」
大文字「それは本当なのですか?」
アノーア「…一部の学会では、
信憑性が高い説だとされています。
政府や軍上層部は信じていませんが」
ゲイブリッジ「彼らは
オルファン浮上の際に発生する大津波を
やり過ごしたいだけなのだ」
サコン「では、あなた方の目的は?」
アノーア「このノヴィス・ノアと
ブレンパワードでリクレイマーを
監視し……」
アノーア「オルファンの浮上を
阻止することです」
大文字(オルファン問題…。
今の話が事実だとすれば、予想以上に
深刻だな…)
(通信)
ミドリ「…大文字博士、
三輪長官から通信が入っています。
至急、大空魔竜へお戻り下さい」
大文字「…やれやれ、忙しいことだ。
すぐに戻るよ、ミドリ君」
三輪「大空魔竜は何をしておる。
テスト飛行が終わったのなら、
さっさと極東支部へ帰還せんか」
大文字「…申し訳ありません。
現在、リクレイマーやオルファンの件で
ノヴィス・ノアと接触していまして…」
三輪「言い訳など聞く気はない!」
大文字「!」
三輪「オルファンや
リクレイマーなどはノヴィス・ノアと
GGGに任せておけと言ったはずだ!」
大文字「…この期に及んで、
つまらない縄張り争いをしている
場合ではないと思いますが?」
三輪「貴様らに好き勝手動かれると
軍の統制が乱れるのだ! 前任の
岡の時と同じにしないでもらおう!」
大文字「………」
三輪「いいか!? 大空魔竜戦隊は
地下勢力殲滅作戦へ参加してもらわねば
ならん! もはや猶予はない!」
三輪「すでにミケーネは先遣部隊を
地上へ送り込んで来ておるのだぞ!」
大文字「…わかりました。
では、早急にビッグ・ファルコンへ…」
(アラート)
ミドリ「博士、
ノヴィス・ノアより緊急通信です!」
ミドリ「付近の地上に
『プレート』が出現! 高速で
日本の沿岸へ向かっているそうです!」
大文字「何!? 行き先はどこだ?」
ミドリ「藤沢地区…
真田博士の研究所があった所です!」
大文字「真田研究所…?
あのグッドサンダーやゴーショーグンを
開発した…?」
サコン「博士、プレートを追って
リクレイマーが現れると思われます」
サコン「あるいは、プレートと
真田博士が研究していたものとの間に
何らかの関係があるのか…」
大文字「むう…!」
ミドリ「なお、ノヴィス・ノア側は
『ブレンパワード』を出撃させるとの
ことです!」
大文字「いずれにせよ、放ってはおけんな。
ピート君、こちらも出撃準備を!」
ピート「了解!」
三輪「何だと!? どういうつも…」
(モニターオフ)
ミドリ「申し訳ありません、大文字博士。
通信装置の調子が良くなくて…」
大文字「すまんな、ミドリ君」
ピート「涼しい顔してよくやるぜ」
ミドリ「何か言った?」
ピート「いや、別に。
…博士、大空魔竜スタンバイOKです!」
大文字「よし。
では、プレートを追ってくれたまえ!」
勇「…どうやらプレートは
あの場所に落ち着いたようだな」
カナン「そうみたいね。
それより、勇…身体は大丈夫なの?」
勇「カナンこそ、どうなんだ?」
カナン「勇のような無茶はしないわ」
勇「…あれもビー・プレートか?」
カナン「どちらにしても、
プレートは全て回収でしょう?」
勇「カナンは真面目だな…」
カナン「え…?」
勇「そんなにオルファンに
認められたいのか?」
カナン「あたしはグランチャーの
パイロットになれたことを誇りに
思っているのよ」
カナン「…それに
オルファンのリーダーがご両親の
勇とは身分が違うでしょ」
勇「そんなの関係ないだろ」
カナン「! 待って、
プレートの近くに人がいるわ!」
勇「何…!? この辺りには
ドクーガの一件で避難勧告が
出ているはずだろう!」
カナン「勇! プレートが…!」
(プレートの側を指す)
比瑪「それ以上、こっちに来て
いったいどうするつもりなの!?」
アカリ「比瑪姉ちゃん…!」
(ブレンパワードとの共鳴)
クマゾー「お、音がしたも!!」
ユキオ「な、何が起きるの!?」
比瑪(プレートからアンチボディが
生まれる…!? テレビで言ってた
リバイバルって、このこと…!?)
(ブレンパワードのリバイバル。リバイバル・プレートが消滅してヒメ・ブレンが出現)
クマゾー「うああ…!」
ユキオ「グランチャーって奴が
出来たんだ!」
アカリ「嘘だぁ!
あれさ、悪い奴じゃないの!?」
比瑪「そういうのって、わかってないみたい…
グランチャーって言うのと違うわ!」
???(ヒメ・ブレン)「………」
比瑪「この子…! この子って…!」
クマゾー「比瑪姉ちゃん!」
比瑪「この子…優しい目をしてるよ」
???(ヒメ・ブレン)「………」
比瑪「ほらね、見ててごらん」
ユキオ「でもさ!」
比瑪「この子……
生まれたばかりの赤ちゃんなのよ!」
アカリ「これで赤ちゃん…!?」
比瑪「この子は誰かに
面倒見てもらいたがってんでしょ?」
クマゾー「それに乗っちゃ駄目だよ!
比瑪姉ちゃん!」
(比瑪がヒメ・ブレンに乗り込む)
比瑪「…ポカポカしてる…。
スベスベしてるのに、柔らかいなんて…」
比瑪「外が見える!?」
ヒメ・ブレン「『ドウスレバイイノ?』」
比瑪「…色んな言葉があった…。
あなたはどうしたいの? 生まれたのなら
あなた何かしたいんでしょ?」
ヒメ・ブレン「………」
比瑪「立てば? 立ってから考えましょ!」
ヒメ・ブレン「………」
(ブレンパワードとの共鳴・ヒメ・ブレンが空中に)
比瑪「立てたのよ、あなた…落ち着いて。
あなたはちゃんと歩けるわ!
さあ、自信を持って!」
勇「プレートからリバイバルしてる。
カナン、グランチャーじゃないぞ!」
カナン「あのブレンパワードに
アジャストした人がいるんだ。
誰なの!?」
(カナン機と勇機がヒメ・ブレンの所へ移動)
比瑪「別のアンチボディ…?
あれはテレビで見てるのみたい…。
あれ、君の仲間なの?」
勇「ブレンパワードを動かしている…!」
カナン「破壊するよ、勇。
ブレンパワードにリバイバルしたら、
破壊するのが規則だ!」
勇「…!」
比瑪「あれがテレビで言ってた
グランチャーなら…」
勇「ブレンパワードに乗っている奴!」
比瑪「誰の声!? どこなの!?」
勇「ブレンパワードのことを知らないのに
乗るんじゃない!」
カナン「すぐに降りなさい。
不完全なアンチボディは危険なんです!」
比瑪「この子、言うこと聞いてくれるわ!
お節介はいいわ!」
勇「マスコミのいうことなんか
聞いてどうする! ブレンパワードは
使っちゃいけないんだ!」
比瑪「!!」
(勇機がヒメ・ブレンに隣接)
【強制戦闘】
勇[ブレードヒルト]vs比瑪[反撃不可能]
(ヒメ・ブレンはチャクラシールドのおかげでダメージ0)
カナン「あのブレンパワード、
力がある…!?」
カナン「いったいどういうこと…?
オルファンのブレンは魂のない
人形でしかないのに…!」
勇「貴様!」
比瑪「生まれた子が
立ち上がって飛びたがってたのよ!」
比瑪「それなのに、あなた達が来たおかげで
びっくりして怖がってるわ!」
勇「怖がってる……だって?」
比瑪「あなた達こそ、いったい何なの!?」
勇「グランチャーで
オルファンの意志を表す者だ!」
比瑪「何よ、カッコつけて!
オルファンなんて、
海の中にある変な遺跡でしょ!?」
比瑪「女の顔をしてるとか、
地球を壊すとかってさ!」
勇「ペラペラうるさい女が
いい加減なことを言うな!」
比瑪「あたしは! 『女』じゃないわ!
宇都宮比瑪っていうのよ!」
比瑪「そっちこそ、変な物を使って
プレートを回収してるらしいけど…
何でさ!?」
勇「オルファンが必要としているからだ!」
カナン「勇、下がりましょう!
後続の部隊も来てくれているわ!」
勇「ブレンパワードは
不完全なアンチボディなんだろ!?」
カナン「それに子供を盾にしているのよ!」
比瑪「盾!?
誰が弟や妹達を盾にするもんですか!!」
クマゾー「ヒ、比瑪姉ちゃん…!」
比瑪「クマゾー、ユキオ、アカリ!
早くこの子に乗って!
ここから逃げるわよ!」
(作戦目的表示)
勇(あいつ…何でリバイバルしたばかりの
ブレンパワードを使えるんだ…!?)
勇(ブレンは不完全なアンチボディの
はずじゃなかったのか…?)
カナン「勇、どうしたの?
また拒絶反応なの?」
勇「…いや、何でもない」
ヒメ・ブレン「………」
比瑪「! どうしたの、君?
何か来るの!?」
(敵機増援が出現)
クマゾー「グランチャーがいっぱい来たも!」
アカリ「ヒ、比瑪姉ちゃん!」
比瑪「あ、あんな数…!」
勇「! あのグランチャーは…?」
エッガ「無様だな、勇!」
勇「エッガ・ブランカン…!」
エッガ「ブレンごときに何てザマだ。
伊佐未ファミリーの名が泣くぜ?」
勇「親父達は関係ない!」
エッガ「なら、そこをどけ。
俺があのアンチボディを始末してやる」
比瑪「来るの!? だったらさ!」
ユキオ「比瑪姉ちゃん! あれ!」
比瑪「え!?」
(大空魔竜、龍人機、ブレンパワードが出現)
クマゾー「でっかい怪獣だも!
鳴いてるも!」
ユキオ「何か、どこかで聞いたような…」
大文字「ノヴィス・ノアの
ブレンパワード隊と協力して
リクレイマー部隊を攻撃する!」
大文字「各機、発進してくれたまえ!」
(出撃準備)
ナンガ「プレートからリバイバルしたのは
ブレンパワードか!?」
ラッセ「生まれたばかりのブレンを
ああも動かせる…。誰なんだ?」
クスハ(…何だろう…あのロボット…。
不思議な感じがする……)
ヒメ・ブレン「………」
(ブレンパワードとの共鳴)
比瑪「!
君、あのロボットが気になるの?」
クスハ(龍人機も
かすかに反応しているみたい…)
ヒメ・ブレン「………」
ケン太(…あれ、ただのメカじゃない…。
ホントに生きてるみたいだ…)
小介「ナンガさん…
それにラッセさんでしたよね?」
ナンガ「ああ、そうだ」
小介「僕が知っている限りでは…
ブレンパワードというアンチボディは
こちらの味方なんですよね?」
ラッセ「…ああ。あのブレンパワードも
リクレイマーじゃないことは確かだ」
甲児「けど、このままじゃ
グランチャーに落とされるぜ!
俺達で助けた方がいいんじゃねえか!?」
ナンガ「そうだな。
俺が呼びかけてみよう」
ナンガ「そこのブレンパワード!
こっちの声が聞こえるか!?」
比瑪「あっちもブレンパワード…?
あれって、連邦軍じゃないの!?」
ユキオ「じゃあ、味方なの!?」
ナンガ「そうだ。ブレンに乗っているなら
わかるだろう? ブレンパワードが
グランチャーを嫌っているのが」
比瑪「嫌っている…?
そうか、だからこの子は…!」
ラッセ「ブレンのことを大事に思うのなら、
俺達の所へ来てくれないか?」
比瑪「大事に…? ああ、その感じ…
わかるわ! そういうことが言える人って、
信用出来るもの!」
ナンガ「あの子、いい感性をしているな」
ラッセ「ああ…。いきなりブレンを
動かせたのも納得がいくぜ」
クマゾー「比瑪姉ちゃん!
あそこ! あそこ見るだも!」
比瑪「え…あれは…!?」
(住宅地の南側の通路を指す)
少女「あ…ああ……!」
比瑪「逃げ遅れた子がいるの!?」
クマゾー「助けるも!」
比瑪「でも、
これ以上この子には乗せられない…!
どうすれば!?」
少女「た、助けて……!」
豹馬「お、おい!
このままじゃヤバいぜ!!」
サンシロー「ああ、俺達で助けようぜ!」
ピート「無理を言うな、サンシロー!
周囲に敵がいるんだぞ!」
サンシロー「何だと!?
お前はあの子を見捨てるってのか!?」
ピート「そうじゃない!
方法を考えろと言ってるんだ!」
サンシロー「!」
クスハ「そ、そうよ…!
何か手を考えなきゃ……」
(精神感応、龍人機に緑の光)
クスハ「!!
ど、どうしたの、龍人機!?」
サンシロー「何があったんだ、クスハ!?」
クスハ「りゅ、
龍人機があの子に反応して…!」
ピート「何だって…!?」
クスハ「龍人機…。
もしかして…あの子を助けたいの?」
ボス「何だってぇ!?」
甲児「それ、ホントかよ!?」
豹馬「龍人機が
そんなことを言ってんのか!?」
クスハ「わ、わからない…でも…!」
甲児「でも!?」
クスハ「あの子は私が助ける…!
助けなきゃいけないような気がするの…!」
甲児「お、お前…」
サコン「…龍人機の機動力なら、
彼女を救出できる可能性が高い」
ピート「! 大文字博士!」
大文字「うむ!
逃げ遅れた子の救出はクスハ君に任せる!」
クスハ「わ、わかりました!」
サコン「クスハ、
彼女がいる位置はわかっているな?」
クスハ「え、ええ! ここですね!」
(目的位置を指す)
大文字「よし、各機は
クスハ君が救助を終えるまで
グランチャーを牽制するんだ!」
サンシロー「了解!」
勇「エッガ! 攻撃を中断させろ!
逃げ遅れた子供がいる!」
エッガ「知らんな。
どうせオルファンが浮上すれば、
弱い生き物は全て死ぬんだ」
勇「何!?」
エッガ「それに、プレートも回収できず
ブレンも見逃したとなれば、
クインシィへ言い訳も出来まい?」
勇「貴様…!」
カナン「どうするの、勇…?」
勇「仕方がない、敵の母艦を叩く。
そうすれば、向こうも退くはずだ」
カナン「わかったわ」
(作戦目的表示)
勇「そのブレンパワードから降りろ!」
比瑪「何よ、偉そうに!
グランチャーっていうアンチボディが
世界中でプレートを集めてるらしいけど…」
比瑪「どうしてだかわからないって
ニュースで言ってたわ!」
比瑪「けど、
あんたみたいなのがグランチャーに
取りつかれてやってるのよ!」
勇「!!」
比瑪「何でさ!?」
勇「オルファンの意志を表すためだ!!」
勇「ブレンパワードが
これほどの力を持っているとは…!」
ナンガ「そうさ!
オーガニック・マシンを使いこなすのが
リクレイマーだけだと思うなよ!」
勇「馬鹿な…! 親父達の話と違うぞ!」
(グランチャーの拒絶反応)
勇「うぐ…! 拒絶反応が…!」
(勇機が撤退)
比瑪「…あの子、行っちゃった…」
カナン「そのブレンから降りなさい!
危険なのよ!」
比瑪「この子を見捨てろってこと!?
そんなこと出来るわけないじゃない!」
カナン「これがブレンパワードの力…
グランチャーと互角だと言うの!?」
ラッセ「自分達の尺度だけで
物事を捉えるなってことさ!」
カナン「いけない…!
これではグランチャーを失うことになる!」
(カナン機が撤退)
エッガ「いいぞ、俺のグランチャー!」
エッガ「貴様には、生まれながらに
戦う男の気骨がある!」
エッガ「この戦場のみならず、
全てを貴様のものにしろぉっ!」
エッガ「ええい!
どうしたのだ、グランチャー!」
少女「!!」
クスハ「助けに来たわ!
早く龍人機に乗って!」
少女「い、いや…っ!」
クスハ「え!?」
少女「い、いやぁぁっ…!
来ないで…来ないで……っ!」
クスハ(こ、この子…
龍人機を怖がっているの…!?)
(クスハに精神感応)
クスハ「つっ!!」
(少女に精神感応)
少女「!!」
クスハ「う、ううっ…! 今のは…?」
少女「………」
クスハ「え……?」
少女「……私………」
少女「…あなた達を……待ってた……」
クスハ「わ、私…達を?
あなたはいったい……?」
少女「…私……
あなた達と…一緒に行く……」
クスハ「ホ、ホント!?」
少女「…うん………」
クスハ(ど、どういうことなの?
さっきは龍人機のことを怖がってたのに…)
甲児「クスハ、どうした!?
あの子を助けられたのか!?」
クスハ「う、うん…何とか」
ミドリ「大文字博士、
龍人機が子供の救出に成功しました!」
大文字「よし!
各機は残っているグランチャーを
後退させてくれたまえ!」
(作戦目的表示)
ミドリ「大文字博士、
グランチャーは全機後退したようです」
大文字「では、
大空魔竜は味方機を収容後、
ノヴィス・ノアの位置まで後退する」
ピート「了解です」
比瑪「…だいたいの事情はわかりました」
アノーア「理解が早くて助かるわ」
ゲイブリッジ「そこで、宇都宮比瑪君…
君に頼みたいことがある」
比瑪「何でしょう?」
ゲイブリッジ「ブレンパワードの力は
まだ未知数だ。もしかするとオルファンの
秘密を解き明かす鍵になるかも知れない」
ゲイブリッジ「だから、
ノヴィス・ノアとしてはブレンに認められた
君に是非とも協力をお願いしたい」
比瑪「それって…さっきのグランチャーと
戦えってことですか?」
ラッセ「その答えでは50点だな」
ナンガ「今となっては、俺達の敵は
リクレイマーだけじゃなくなった」
アノーア「最近の日本地区に起きている異変…
あなたも知っているでしょう?」
比瑪「ええ…。
だから、あたし達は逃げ回って…」
ゲイブリッジ「…どうかね、宇都宮比瑪君?
このノヴィス・ノアに乗ってもらえると、
我々としては非常に助かるのだが」
比瑪「………」
比瑪「今、地球圏全体が
どういう状況になっているのか…
把握は出来てませんけど…」
比瑪「何かが
おかしいってことぐらいはわかります。
私に出来ることがあるなら手伝います」
ナンガ「では、決まりだな」
ラッセ「ああ。歓迎するぜ、比瑪ちゃん」
比瑪「その代わり…
私のお願いを一つ聞いてもらえませんか?」
アイリーン「子供たちのことね?」
比瑪「あなたは…?」
アイリーン「アイリーン・キャリアー。
このノヴィス・ノアの船医を務めているの」
比瑪「…アイリーンさん、皆さん…。
出来れば、この子達を…」
ユキオ「………」
アカリ「………」
クマゾー「………」
比瑪「この子達はひだまりの館から
ずっと一緒なんです」
比瑪「お願いします。この子達も
ここに置いてもらえませんか?」
クマゾー「比瑪姉ちゃんと離れたくないも!」
アカリ「そうよ、そうよ!」
ユキオ「アカリ、クマゾー。わがまま言って
比瑪姉ちゃんを困らせちゃダメだぞ」
アカリ「でも…でも…」
比瑪「お願いします。この子達だって、
炊事や洗濯の手伝いぐらい出来ます」
ゲイブリッジ「…どうするかね、艦長?」
アノーア(…子供を…戦艦に乗せるなんて)
アイリーン「いいんじゃありません?
彼女のブレンは、この子達との接触で
何かを学んだのかも知れません…」
アイリーン「それに、人手は必要でしょう?」
アノーア「……わかりました。
いいでしょう」
比瑪「あ、ありがとうございます!
ほら、あんた達もお礼を言って!」
クマゾー「ありがとうだも!」
アイリーン「その代わり、
ちゃんと働いてもらうわよ?」
アカリ「はーい!」
アノーア「…では、ゲイブリッジさん。
これより、ノヴィス・ノアは
東京湾上のGGG本部へ向かいます」
ゲイブリッジ「大空魔竜戦隊は
どうするのかね?」
アノーア「本艦を護衛し、
GGGへ向かうそうです」
ゲイブリッジ(…なるほど。
我々を建前に使うつもりか)
ゲイブリッジ(大文字博士も三輪長官の下で
色々と苦労をしているようだな…)
真吾「何?
大空魔竜がGGGへ行くって?」
豹馬「そうなんだよ。
あのノヴィス・ノアって戦艦を
護衛するためだってさ」
レミー「何だか出戻りが多いわねえ」
キリー「堂々巡りとも言うけどな」
真吾「ま、いいんじゃないの?
極東支部はあの調子じゃ窮屈そうだし」
甲児「そうそう。
三輪長官の説教を聞かずにすむんだったら、
願ったりかなったりだね」
クスハ「………」
レミー「あら、どうしたの?
クスハちゃん」
クスハ「…私が助けたあの子のことが
気になって……」
(扉が開閉する)
OVA「…さ、ここですよ」
少女「…………」
クスハ「あ……」
真吾「噂をすれば何とやら。
その子にケガはないのかい、OVA?」
OVA「ええ…。ですが、この子は
記憶をなくしているみたいなんです。
…保護者の人も見当たりませんし…」
クスハ「え…!?」
クスハ(それって…
ブリット君と同じ……?)
甲児「無理もねえ。
相当怖い目にあったみてえだからな…」
OVA「多分、ショックによる
一時的な症状だと思うんですが…」
レミー「…かわいそうに…」
豹馬「なあ、その子…
俺達で面倒みてやれねえかな?」
キリー「おいおい、
いくら設備が整ってると言っても、
大空魔竜は託児所じゃないんだぜ?」
豹馬「それはわかってるけど…
何か放っておけねえんだよ」
豹馬「俺、実はガキの頃に親を
なくしちまって…孤児院で育ってさ。
…その子の気持ち、わかるんだよ」
キリー(…俺と同じってことか)
真吾「ま、いいんじゃないの?
大空魔竜にはハチローや
ケン太もいるし…」
真吾「ノヴィス・ノアだって、
あの比瑪ちゃんとかいう子と
一緒にいた子供を引き取ったんだろ?」
キリー「…確かに、
今さらガキか増えたところで同じことか」
レミー「それに、OVAもいるしね」
OVA「はい。この子は私がお世話します」
少女「………」
キリー「じゃ、
上には俺が話を通しておいてやるよ」
真吾「おやおや、キリー…
どういう風の吹き回しだ?」
レミー「ホント。クールでニヒル…ってのが
売りじゃなかったの?」
キリー「言ったろ? 俺は優しい男だってな」
豹馬「何にせよ、良かったぜ…」
クスハ「うん……」
少女「……………」
甲児「…ところでさ、
君、名前は何ていうんだ?」
OVA「あ、甲児さん…この子は……」
少女「……私………イルイ……」
ファ(! さっきまで自分の名前すら
思い出せなかったのに…)
甲児「へえ、可愛い名前じゃないか」
イルイ「あ、あの……」
クスハ「?」
イルイ「…助けてくれて……ありがとう…」
クスハ「ううん…私だけの力じゃない。
みんなが助けてくれたおかげよ」
イルイ「うん……わかってる……」
クスハ(…イルイ…ちゃんか。
さっきの不思議な感じは
しなくなっちゃったけど…)
クスハ(私達を待ってたって言葉…
あれはどういう意味なのかしら……?)