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我らと共に真実へ アイビス ~ 第4話 ~

《火星 衛星軌道上・SPACE AREA》

[マサアロケット・ブリッジ]

万丈「レイカ、火星の様子は?」
レイカ「相変わらず動きを見せていないわ」
ノイン「やはり、 こちらを追撃する意志はないのか…」
一矢「その前に奴らの正体が問題だ。 それがわからなければ、今後の対策も 立てようがないぜ」
京四郎「正体の目星はついているぜ。 状況から考えて、ジュピトリアンの 生き残りってところだろう」
万丈(ま、そう考えるのが妥当だろうね)
レイカ「ねえ、万丈。 例の宇宙海賊だってことも あり得るんじゃない?」
ルー「宇宙海賊?」
万丈「ああ。僕も見たことはないが…最近、 この辺りの宙域に出没して地球圏行きの 輸送船を襲っているらしいんだ」
ルー「そんなのがいるなんて…世も末ねえ」
レイカ「しかも、その海賊、 ガンダムタイプのモビルスーツを 持っているそうよ」
ルー「ガンダムを…?」
万丈「噂だよ。そうでなくても、目が二つで アンテナもついてれば、マスコミなんかが みんなガンダムにしてしまうからね」
万丈「そういうカテゴリーでくくるなら、 僕のダイターンだってガンダムの一種に なってしまう。アテにはならないね」
レイカ「言われてみれば、そうねえ。 ダイターンも目が二つあって、 アンテナも付いてるもんね」
トッポ「でも、海賊のガンダムって… どんなんだろ? 興味あるなぁ」
ギャリソン「おそらく、海賊だけに ドクロのマークなどを付けているかと…」
レイカ「背中に骨なんかしょってたりして」
トッポ「あと、 マントとかも着てたらイカスなあ」
ルー「そういう派手なのは、 ウイングゼロやデスサイズで十分よ」
レディ「しかし…仮に敵の正体が 宇宙海賊だとしても規模が大きすぎる」
ギャリソン「ごもっともでございます。 あの計画的な戦術や戦力から考えましても、 国家規模の敵と見るべきでしょうな」
レディ「ああ…」
(扉が開閉する)
カラス「お話中、申し訳ありません」
レディ「何の用だ? 艦橋への民間人の 立ち入りは禁止されているぞ」
カラス「それを承知の上で、 入植者の代表としてやって参りました」
レディ「入植者の代表?」
カラス「ええ。彼らや私の生徒達は、 今後のことを案じて不安になっています」
カラス「彼らを落ち着かせるためにも、 この艦の行き先をお教え願いたいのですが」
レディ「それは…」
(通信)
万丈「どうしたんだ、レイカ?」
レイカ「マサアロケットに通信が入ったわ」
ナナ「通信?  もしかして、地球からなの!?」
京四郎「それはないな。 このジャミングの中で届く通信だ。 ごく近距離からのものだろうさ」
レディ「…レイカ、通信機を受信モードに。 こちらからの送信はするな」
レイカ「わかったわ」
(モニターオン)
輸送艦艦長「こちら、資源輸送船 サウザンスジュピター。応答を願う。 こちらサウザンスジュピター。応答を願う」
輸送艦艦長「本艦は木星圏の避難民を火星へ 輸送中である。現在、火星圏に発生している 強力なジャミングについて説明を求む」
ナナ「大変! あの人達が このまま火星に近づいたら、 攻撃を受けちゃうよ!」
京四郎「いや、待て。 こいつはタイミングが良すぎるぜ」
万丈「ああ、偶然にしては あまりにも出来過ぎているね」
万丈「それに木星圏からの 避難民という話も聞いたことがない」
ルー「じゃあ、もしかして…?」
ノイン「ああ。あの艦はジュピトリアン… そして、謎の敵部隊の母艦かも知れん」
カラス「失礼…。仮にそうであれば、 彼らがこちらへ通信を入れて来るはずが ないでしょう?」
ノイン「…敵のワナだということもあり得る」
カラス「では、こちらから出向いて 彼らの艦の調査をすれば良いのでは?」
レディ「………」
レディ「レイカ、 通信機を送信モードに」
レイカ「わかったわ」
レディ「こちらはプリベンター… レディ・アンだ。そちらの事情は了解した。 本艦との接触を許可する」
レディ「ただし、その前に… 貴艦の内部調査を行わせてもらいたい」
輸送艦艦長「了解。あと10分ほどで 貴艦から目視できる宙域に到達する」
(通信切れる)
万丈「さて…調査となれば、僕の出番だな」
レディ「行ってくれるか、万丈?」
万丈「もちろん。こういう役はお任せあれ」
一矢「俺も行きます。何かあった時、 俺の空手が役に立つと思います」
万丈「じゃ、頼むよ」
京四郎「俺も付き合うぜ。 最近、身体がなまり気味なんでな」
カラス「では、 私もご一緒させて頂きましょう」
ナナ「カラス先生が?」
カラス「ええ。私は若い頃、 サウザンスジュピター艦内に 入ったことがあります」
万丈(ふうん…)
カラス「何かあった場合、 先方の艦内構造に詳しい人間が いた方がよろしいでしょう?」
ギャリソン「…それは助かりますな」
レディ「では、万丈と一矢、京四郎は カラス先生と共に輸送艦へ 向かってくれ」
一矢「了解です」

〔戦域:火星周辺の暗礁宙域〕

(サウザンスジュピターの南西側にダイターン3とダイモスがいる)
一矢「あれが サウザンスジュピターか」
ナナ「随分と大きいのね…」
カラス「木星で採取されるヘリウム3の 輸送に使用されているタイプですからね。 あの中には工場ブロックまであるのですよ」
京四郎「あんた、さすがに詳しいな。 ひょっとして、あの中に乗ってる連中の 正体も知ってるんじゃないのかい?」
カラス「ご冗談を…」
万丈「着艦許可が出た。 そろそろ行こう」
トビア(せ、せまいな…。 でも、忍び込んでることがバレたら、 確実にマサアロケットへ送り返される…)
トビア(木星から来た サウザンスジュピターをこの目で 見るまでは我慢しなくちゃ…)
???(もしもし…。 そろそろ着艦のようですよ。 身体を固定した方がよろしいかと)
トビア(あ、あなた…誰です…!?)
???(お静かに。あなたと同じ密航者です。 お互いの目的のためにも、どうかご内密に)
トビア(…わ、わかりました…)
(ダイターン3とダイモスがサウザンスジュピターに接近)

[サウザンスジュピター・ブリッジ]

輸送艦艦長「先程話した通り、 この艦は避難民を乗せた輸送艦だ。 かつてのジュピトリアンとは関係がない」
輸送艦艦長「だから、 妙な疑いをかけるのは止めてもらおう」
万丈「でも、それが 船倉ブロックを見せられない 理由にはならないと思いますけどね」
輸送艦艦長「あそこには ヘリウム3のタンクしかない。 それをお前達に見せる必要はない」
京四郎「そこまで拒絶するってことは、 新型のモビルスーツでも積んでるのか?」
輸送艦艦長「何…!」
京四郎「なあ、艦長さんよ。 ここまで非協力的だと疑いが 増していくだけだと思うがね」
輸送艦艦長「………」
カラス「…艦長、あなた方の 身の潔白を証明するには、彼らに船倉の中を 見せるしかないと思いますが…?」
輸送艦艦長「あ、あなたは…!  わ、わかりました…。では…」
(アラート)
船員「艦長!  例の宇宙海賊が現れました!  本艦へ接近中です!!」
輸送艦艦長「何だと!?」
一矢「万丈さん!」
万丈「仕方がない、ここは僕達が 出るしかないようだね。艦長はこの艦を 安全な宙域まで移動させてくれ」
輸送艦艦長「りょ、了解した」
万丈(それじゃ、ギャリソン。 後は任せるよ…)

[艦内通路]

トビア「さて、艦内は 見学出来たし…そろそろガルバーに 戻らないと置いてけぼりになるな」
トビア「…そう言えば、僕と一緒に密航した あのおじいさんはどこへ行ったんだろ?」
(複数の人間の声、複数の速い足音)
船員「現在、密航者を追跡中!  射殺します!」
トビア「見つかった!?  それにしてもいきなり射殺だなんて 大ゲサ過ぎないか!?」
(速い足音、ぶつかった)
トビア「うわっ!」
ベルナデット「ち、違います!  私は密航者なんかじゃありません!  お願いします! 助けて下さい!」
トビア「追われているのは君か!?」
ベルナデット「助けて下さい!  私は…私はただっ…ただ!」
トビア「安心していいよ。 実は僕もこの艦への密航者なんだ」
ベルナデット「あなたも…!?」
トビア「僕の名前はトビア。 火星を脱出した船からこっちに 忍び込んだんだ」
ベルナデット「私はベルナデット… ベルナデット・プリエットです…」
(ざわめき、複数の速い足音)
ベルナデット「は、早く逃げないと…!」
トビア「そうだね。 いきなり射殺されちゃたまらない。 とにかく身を隠そう」


第4話
我らと共に真実へ

〔戦域:火星周辺の暗礁宙域〕

(南側にマサアロケットとZガンダムがいる)
レイカ「所属不明艦、来るわよ!」
(マザー・バンガードとゾンド・ゲーが出現)
トッポ「見てよ、あの艦!  まるで海賊船みたいだ!!」
ビューティ「じゃあ、 あれが噂の宇宙海賊なの!?」
(クロスボーン・ガンダムX1がサウザンスジュピターの北側に出現)
一矢「しまった! 正面は陽動か!」
フォウ「間違いない、 あのモビルスーツはガンダムだわ!」
ルー「本当にドクロのマークを付けた 機体だなんて冗談キッツイわね」
(クロスボーン・ガンダムX1がサウザンスジュピターに接近し、サウザンスジュピターの東西に爆煙)
ベルナデット「きゃあっ!」
トビア「やっと追っ手を振り切ったのに 次は外からの攻撃だなんて…!」
ベルナデット「ト…トビア…」
トビア「心配しないで、ベルナデット。 僕が必ず君を守るよ」
(バタラが出現)
ナナ「京四郎さん!  あの艦からモビルスーツが 出て来たわ!」
京四郎「あのゴーグルは… 火星を襲った連中が使っていたタイプか。 やっぱり、思ったとおりだぜ」
万丈「ああ。どうやら、 あの艦は火星を襲った連中の 母艦と見て間違いないな」
一矢「じゃあ、俺達の敵は 本当に木星圏の人間なのか!?」
トビア「よし…!  このモビルスーツ、動くぞ!」
ベルナデット「無理をしないで、トビア…」
トビア「作業用モビルスーツの 免許は持っているんだ。こいつで マサアロケットへ帰ってみせる!」
(クロスボーン・ガンダムX1がトビア機に隣接)
ベルナデット「きゃあっ!」
トビア「あ、あのモビルスーツは… ガ、ガンダム…!!」
ベルナデット「ト、トビアッ!!」
トビア「ガ、ガンダムだか何だか 知らないが…、こんなところで 死んで…殺されてたまるかーっ!」
【強制戦闘】
トビア[ビーム・ライフル]vsキンケドゥ[ブランド・マーカー]
(キンケドゥは避ける。トビア機のHP1%に)
トビア「う…うわっ!」
???(キンケドゥ)「飛び降りろ!」
トビア「え…!?」
???(キンケドゥ)「コックピットを潰すぞ!」
トビア「わああっ! 脱出をっ!!」
(バタラが爆発、クロスボーン・ガンダムX1が東へ移動)
トビア「なんだ? 何故だ?  あの海賊…僕達を…殺さなかった…?」
フォウ「あのガンダムの動き… 見覚えがあるわ」
ルー「フォウもそう思ったの!?」
フォウ「もしかして、 あれに乗っているのは…」
ベラ「我々は宇宙海賊クロスボーン・ バンガード! 木星の闇に潜む敵を 打ち砕くために戦っています!」
ノイン「あの声は…!」
ベラ「これより、本艦は敵母艦の一つである サウザンスジュピターへ攻撃を仕掛けます」
ベラ「プリベンターのマサアロケットは 速やかに戦域より離脱して下さい」
ノイン「やはり間違いない!」
万丈「ああ。彼女は かつて俺達の仲間だった人物だ…!」
(サウザンスジュピターの周りにモビルスーツが出現)
ルー「出てきたわね。これで、 あの艦と火星を襲った連中が 仲間だってことは証明されたわね」
万丈「レディ・アン、 マサアロケットには民間人も乗っている。 戦闘宙域から離脱してくれ」
レディ「了解した。これより後退する」
(マサアロケットが撤退、ダイターン3とダイモスがクロスボーン・ガンダムX1の東側へ移動)
万丈「こちらは破嵐万丈だ。 僕達も君達に協力させてもらうよ。 火星での借りを返したいんでね」
キンケドゥ「申し出に感謝する。 だが、サウザンスジュピターは 沈めないでくれ」
万丈「何故だ?」
キンケドゥ「あの中には 奴らの地球侵攻の証拠があるはずだ。 出来れば、それを押さえたい」
万丈「なるほど。 だけど、それなら既にこっちでも 手を打っているからご心配なく」
キンケドゥ「…そういうところは 相変わらずですね、万丈さん」
万丈「じゃあ、 久々に馬を並べて戦うとするか!」
ベラ「各小隊へ。今回の作戦目的は 敵艦の戦闘力を奪うことです。 決して撃沈させてはなりません!」
(作戦目的表示)

〈サウザンスジュピターのHP規定値以下〉

ザビーネ「キンケドゥ、 敵艦の動きは止まった」
キンケドゥ「よし… 後は艦内に乗り込むぞ」

[格納デッキ]

トビア「ここは… サウザンスジュピターの船倉か…!?」
トビア「!」
トビア「ここにあるタンクのマーク… これ…まさか毒ガス…!?」
トビア「な、何で… ここにこんな物があるんだ…!?」
カラス「なに… 単なる表示ミス…悪い冗談だよ…」
トビア「カラス先生!?」
カラス「嘘だと思うなら バルブを一つひねってみたまえ。 天国へ上る気分が味わえるよ…」
トビア「せ、先生…!?」
(銃を構える)
トビア「やめて下さい、カラス先生!  どうしたんですか!? どうして、 僕に銃を向けるんです!?」
カラス「私は正常だよ、アロナクス君。 だが、君は見てはいけないものを 見てしまったんだ」
カラス「…死にたまえ」
トビア「な、何を言ってるんです!?  何のつもりなんです、先生!!」
カラス「ジュピトリアン軍を滅ぼされ、 イージス計画からも見放された我々が… 地球の人間に復讐するための計画…」
カラス「その計画を君一人に… たかがあの海賊ごときにかぎつけられた 程度のことで…」
カラス「諦めるわけには いかないだろう…?」
トビア「カ、カラス先生…!?」
カラス「私は地球連邦に潜り込み… 我々の計画のために情報を収集し、 火星に同胞を導いた」
トビア「……!」
カラス「全ては総統クラックス・ ドゥガチの御心のままに!」
カラス「地球に巣食う連邦という名の ウジ虫どもを皆殺しにし!」
カラス「母なる大地を 我ら木星帝国のものとするのだ!」
トビア「木星…帝国…!!」
(銃声)
カラス「!」
???(ギャリソン)「ふむ…。 どうやら、私めの悪い予感が 当たったようですな」
トビア「あ、あなたは…!」
カラス「貴様、破嵐万丈の執事か…!  いつの間にこの艦へ…!?」
ギャリソン「以前から、あなたのことを 疑っておりましてな。そこのトビア様と ご一緒に密航した次第でございます」
カラス「私を疑っていただと…?」
ギャリソン「ええ。火星基地の 防衛システムにトラブルが発生した 時からでございますが…」
カラス「…ただの老いぼれではないな?」
ギャリソン「それはお互い様ですな」
トビア「でも、どうやってここに?」
ギャリソン「証拠写真を撮って おりましたところ、あのお嬢様の 助けを呼ぶ声を聞きまして…」
ベルナデット「トビア…!  無事でよかった…」
トビア「ベルナデット! 君も無事で…」
カラス「く…!  かくなる上は彼女だけでも!」
トビア「危ない、ベルナデット!」
ベルナデット「きゃあ!」
(爆発、振動)

[格納デッキ]

トビア「な、何だ…?  海賊のガンダムが…突っ込んで来た?」
(モビルスーツが動く)
???(キンケドゥ)「大丈夫か?  俺のいうことがわかるか?」
トビア「な、何が…」
トビア「何が起こっているんですか!?  僕達の知らない所で…いったい…!」
???(キンケドゥ)「………」
???(キンケドゥ)「お前の取るべき道は二つある。 一つは何も聞かずに地球へ帰り… 全てを忘れ、貝のように口をつぐむこと」
トビア「………」
???(キンケドゥ)「そして、もう一つは… 我らと共に……真実に立ち向かうことだ」
トビア「あ、あなたは…?」
キンケドゥ「宇宙海賊クロスボーン バンガード。俺の名はキンケドゥ…… キンケドゥ・ナウだ」

[マザー・バンガード・ブリッジ]

ベラ「ようこそ、 我がマザー・バンガードのブリッジへ。 そして、お久しぶりです…」
万丈「驚いたな…。 消息不明だった君達とこんな形で 巡り合うなんてね」
ベラ「隠すつもりはなかったのですが… 彼らと戦うには、こうするより他に 手がなかったのです」
万丈「事情は理解しているつもりだよ、 ベラ・ロナ。そして…キンケドゥ・ナウ」
キンケドゥ「すみませんね、万丈さん。 あなた達を前にして、この名前を 名乗るのも何ですが…」
キンケドゥ「あえて、ロナ家の名を 冠するベラの決意を汲んでやって下さい」
万丈「ああ、わかった…」

ツグミ「ベラ艦長とキンケドゥさん、 あのプリベンターの方達と お知り合いのようね」
アイビス「プリベンターと言えば 連邦の特殊部隊のようなものじゃない」
ウモン「まあな…。 彼らとは昔の戦友だそうじゃ」
ウモン「もっとも、当時の二人は 今の名前ではなく本名を名乗って おったらしいがな」
アイビス「本名? じゃあ今は 自分の名前を捨てたってこと…?」
ツグミ「それだけ強い決意で この戦いに身を投じているのね…」

ベラ「…ドレル・ロナ率いるクロスボーン・ バンガードは木星帝国と手を組み、 地球圏の人類粛清を計画しています」
ノイン「なるほど。木星帝国の目的は かつてのジュピトリアンと同じか」
ベラ「ええ。前大戦時、 クラックス・ドゥガチ率いる木星帝国は 表に出て来ていませんでしたが…」
ベラ「ジュピトリアンがあれだけの戦力を 持っていたのは、ドゥガチの後ろ盾が あったからこそだと言えます」
ナナ「じゃあ、地球人が同じ地球人を 滅ぼそうとしてるの!?」
ベラ「そうです。地球から遠く離れた 木星で暮らす彼らは…地球圏の人々に 対する憎悪を募らせているのです」
万丈「連中は異星人とも何度か接触している からね。僕達とは別のメンタリティを 持つようになったと考えていいだろう」
ベラ「そういう意味では、もはや彼らは 地球人ではないのかも知れません」
キンケドゥ「前大戦の後、 独自にクロスボーン・バンガードを 追っていた俺達は…」
キンケドゥ「その協力者である木星帝国の 存在を知った。そして、今は彼らの 本拠地である木星圏を目指している」
一矢「木星に乗り込むなら、 俺達にも協力させてくれないか?」
キンケドゥ「協力?」
一矢「ああ。火星基地から追われた借りを たっぷりと返してやりたいんだ!」
京四郎「落ち着け、単細胞め。 その前に、奴らに占拠された火星を 何とかしなきゃならないだろうが」
一矢「だが、木星帝国を 放っておくわけにいくものか!」
京四郎「あのな…火星から 地球圏に毒ガスを送り込まれたら どうするつもりなんだ?」
一矢「そ、それは…」
万丈「その点は心配ないだろう。 彼らはサウザンスジュピターを押さえられ、 切り札の毒ガスを失ったんだ…」
万丈「こうなったからには、 火星に腰を据えて、長期戦を 挑まざるを得ないはずだ」
万丈「それに、地球圏にはブライト艦長や アムロ大尉が率いるロンド・ベル隊もいる。 僕達の後ろ盾はしっかりしているよ」
京四郎「なら、連邦軍と火星駐留の 木星帝国がにらみ合っている間に 本拠地を叩く策は有効ってことか…」
ナナ「ねえ、火星から脱出した人達は どうするの? まさか、木星まで 連れて行くわけにはいかないでしょ」
京四郎「そうだな…」
レディ「…彼らはマサアロケットで 地球圏へ帰還させる」
ベラ「!」
レディ「ベラ・ロナ…。 我々プリベンター部隊は、このマザー・ バンガードへ乗り込ませてもらう」
ベラ「し、しかし、それでは…」
レディ「私が率いるプリベンターの任務は、 地球圏へ迫る脅威を払拭することだ。 木星帝国を見逃すわけにはいかない」
レディ「それに、ジュピトリアンと同等か、 それ以上の勢力を持つ木星帝国と戦うには… この艦の戦力は少ないと思うが?」
ベラ「その申し出には感謝します。 しかし…元々、この戦いはロナ家に 生まれた私個人の戦いです…」
ベラ「その戦いに他人を… あなた方までも巻き込んでよいものかと…」
トビア「何を言っているんです!」
万丈「トビア…! マサアロケットへ 行けと言っておいたはずだが…」
ギャリソン「申し訳ございません、万丈様。 トビア様が、どうしてもこの艦へと…」
万丈「しょうがないな。今からでも 遅くはない、マサアロケットへ…」
トビア「いえ。 僕も皆さんと一緒に木星へ行きます」
一矢「お、おい…?」
トビア「もう決めたんです。 ベラ艦長…僕はあなた達と共に真実へ 立ち向かうことを選びます」
キンケドゥ「………」
トビア「それに、プリベンターの 皆さんもそれを選んだんです。 迷う必要はないはずです」
ベラ「………」
ベラ「…わかりました。プリベンターの 皆さんのご協力に感謝します」
ベラ「そして、トビア・アロナクス君。 我々クロスボーン・バンガードは あなたを歓迎します」
ベラ「共に真実へ立ち向かいましょう」
トビア「はい!」


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