ル・カイン「それで?」
ギウラ「はっ、現地からの報告では、
何者かが市民に武器を
渡しているのではないかとのことです」
ル・カイン「何者か、だと!? そんなものは
レジスタンスどもに決まっている
どうやらかなりつぶし損なっていた
ようだな
当然調べはついているのだろうな?」
ギウラ「は……それが、かなりの数の偵察隊
を出しているのですが、いまだに……」
ル・カイン「役立たずが!
ロアンとトレーズを呼べ」
???(シャピロ)「それには及びません、閣下」
ル・カイン「ほう? 貴様、
何か知っているようだな?」
???(シャピロ)「はい。あの地域には終戦前に
破壊された地下基地が
あったはずです。が、実際にはそれは
建設を中断しただけの
偽装工作。奴らがそれを利用
することは十分に考えられます」
ル・カイン「ギウラ、それは調べたのか?」
ギウラ「は……いいえ……その、
リストからはずれておりましたので……
地下深くですと熱源探知も
できませんし……」
ル・カイン「ふん。どうやら間違いないようだな」
???(シャピロ)「私にお任せいただければ、
見事叩いて見せましょう
ムゲ帝王様への忠誠の証を、も
うひとつお目にかけることができましょう」
ル・カイン「貴様はバイストンウェルとやらの
軍勢を連れて来たのであったな
ル・カイン
おもしろい、やってみせろ」
???(シャピロ)「は、おまかせください」
ル・カイン「百鬼のグラーを呼べ。
何をたくらんでいるのか知らんが
奴らにも役に立ってもらわねばな」
(アルビオンで南米へ向かう途中海の上)
アンナ「エイジ! 無事だったのね! 向こう
にいる連絡員の人から、金色の
SPTに追われたって噂を聞いて
……私……」
エイジ「ああ……心配かけてごめん。アンナ」
大作「“クスコの聖女”はやっぱり
お姉さんだったんですか?」
エイジ「……そうだ。それよりブライト艦長たち
は? 帝国軍の動きをつかんだんだ」
アンナ「艦長たちなら、
ブリーフィングルームにいると思うわ」
ブライト「南米大陸の太平洋側に
敵が集結しつつあるだと!?」
エイジ「はい。かなりの数が動いています」
クワトロ「ナスカ基地が発見されたな。
しかし、なぜだ?
これまで発見されずにいたのなら、
なぜ今ごろになって発見される?」
アムロ「今はそんなことをいっている
場合じゃない
敵の動きがナスカを
目的としたものなら、やはり
ナスカの地下備蓄基地は
まだ無事だという証拠だ」
ブライト「急がねばならんというわけか」
ハヤト「ナスカの地下基地が
攻撃を受けるらしいな」
亮「やはりまだ発見されていなかったと
いうわけだ」
雅人「もう見つかっちゃったみたいだけどね」
さやか「でもそれだけ巧妙に
隠されていたのなら
なんで今さら発見されるのかしら?」
甲児「そんなこと考えても、しょうがないだろ
オレたちは敵をぶったたくだけさ」
沙羅(あいつは……
あの基地のことを知っていた
建設が放棄されたとき、もうそれを
利用することさえ考えていた……
まさか……あいつが……?)
ル・カイン「どういうことです、父上!
なぜ“クスコの聖女”を
連れ去ったのですか!?」
グレスコ「何をいっているのかわからんな」
ル・カイン「父上、私は父上の手の者が
聖女を連れ去ったと
報告を受けているのですよ」
グレスコ「私は聞いておらぬ」
ル・カイン「父上は何をお隠しになっているの
です。私がエイジを追うのもお止め
になられた。いったいなぜです? あの者
たちに何があるというのですか!?」
グレスコ「もうよい、さがれ。私は疲れた」
ル・カイン「父上!!
お待ちください父上!! くっ……」
ル・カイン(自分の息子にも
聞かせたくない秘密……
いよいよもって知りたい……)
(百鬼が出現、アルビオン出現、ナスカ基地に派手な攻撃)
デュオ「なぁ、これってかなり
まずいんじゃないのか?」
カトル「そうですね……あれでは
いくら地下基地といっても……」
忍「どうするんだよ艦長さん」
アムロ「ブライト、残念だがあきらめるしかない
地下基地は壊滅だろう」
ブライト「くっ……全速で
この戦域を離脱する」
(ガンダムアラート)
ベルトーチカ「艦長!
後方より敵多数接近!!」
クワトロ「なに!?」
亮「ちっ、これは罠だ」
沙羅「何いってんの、もう遅いよ!」
(速い足音)
ブライト「総員、戦闘配置につけ!」
銀鈴「敵、来ます!!」
(ドレイク軍とカルラ隊が出現)
チャム「ショウ、あれウィル・ウィプスよ!
トッドたちもいる!」
ショウ「ドレイクが帝国についたってのは
本当だったんだな
トッド、地上の人間が
なんで敵につく……」
沙羅(備えは周到に、
作戦は先手先手と……
あいつは、いつもそういってたっけ。
この作戦、間違いない
あいつが生きてたんだ)
忍「おい沙羅!」
沙羅「出るよ、みんな!」
雅人「ちょっと沙羅ってば!」
(ダンクーガが出撃)
ベルトーチカ「ダンクーガ出撃しました」
ブライト「20秒!? 早いな。
他の者も順次出撃させろ!」
(出撃選択)
ドレイク「計画通りというわけか、シャピロ」
シャピロ「はい。あとは閣下のお力で連中を
倒せば、帝国にも無理がききます
ショットどのと合流できれば
閣下のお力は
帝国にもひけをとらぬでしょう」
ドレイク「討たれるべき者を、力あるものが
討ち滅ぼし世を平定する
それが戦乱の世のならいだな」
ルーナ「シャピロ様」
シャピロ「なんだ、ルーナ……あれはダンクーガか。
まだ残っていたとはな
藤原に……沙羅か」
ルーナ「お知り合いのようですわね」
シャピロ「フ……過去を捨てた男に
そんなものは関係ない」
アレン「おいトッド、あのオーラバトラーの動き、
ショウ・ザマじゃないのか」
トッド「ショウ!? やはり地上にでていたか」
(ダンクーガ)
沙羅「シャピロ、あんたがいるのは
わかってるんだよ。シャピロ!」
シャピロ「久しぶりだな、沙羅。私が
教えたことはよく覚えていたようだな」
忍「マジかよ、ホントに
シャピロの野郎がいやがったぜ」
沙羅「シャピロ、あんたいったい
どういうつもりなのさ!?」
シャピロ「沙羅、私の考えはお前が
一番よく知っていたはずだがな
私についてくるのではなかったのか?
沙羅
今ならば、まだ
考え直してもいいのだぞ」
沙羅「裏切り者の口から
聞きたい言葉じゃないね」
シャピロ「フ……お前もすっかりスケールの小さな
地球人になりさがったな」
忍「シャピロッ! てめぇ、今度こそ、
ぶっつぶしてやる!!」
シャピロ「愚かな……しょせんは力だけの男か。
私の理想は、はるかなところにある
お前たちを相手に
時間をつぶしているヒマはない」
亮「あんたはもう少しマシな男だと
思っていたんだがな」
沙羅「見果てぬ夢をいだいて死ぬつもり?
シャピロ!?」
シャピロ「それはお前たちの方だろう?
獣戦機隊の諸君
別れの杯を受けてくれ」
沙羅「シャピロ!!」
グラー博士「これで我らの役目は終わりじゃ
せっかく増やした鬼兵士を
ムダにすることもない。撤退するぞ
む? 牛餓鬼、なにをする?」
牛餓鬼「グラー博士、
俺の父さんの牛剣鬼は
百鬼の英雄といわれてるんだ。
俺だって」
グラー博士「よさんか。初陣のお前ひとりで
何ができるというのだ」
牛餓鬼「初陣だからこそ、
おめおめと引き返せません
グラー博士、わがままを
お許しください」
グラー博士「……勝手にせい!
ただしどうなっても知らんぞ」
(百鬼隊撤退、ムゲ兵も)
リョウ「ん? 無鉄砲な奴がいるぜ」
ハヤト「なまいきに1機だけでくるつもりだ」
リョウ「体当たりでもされたらまずい。
みんな気をつけろよ」
牛餓鬼「うわあぁぁぁぁぁーっ、父さぁぁぁん!!」
(鉄也とジュンが出現)
ジュン「鉄也、見つけたよ。アルビオンだ」
鉄也「いわれなくてもわかってる。
聞こえるか、アルビオン
こちらグレートマジンガー、剣鉄也だ
万丈の指示で手伝いに来た」
ブライト「グレートマジンガー? 博士?」
弓教授「うむ、カラバで開発していた
マジンガーZの改良機だ
無事に完成していたようだね」
ブライト「了解だ、剣鉄也。よろしく頼む」
鉄也「まかせな!」
ショウ「トッドォッ!!」
トッド「ショウ、俺が貴様を落してやる!」
トッド「ショウか。再会を祝して
乾杯でもするかい?」
ショウ「トッド! なぜそのオーラ力をドレイクや
帝国のために使う!?」
トッド「そうさせたのは貴様だよ。
貴様が敵にならなきゃ
こんなことはやらずにすんだ」
ショウ「そんな理屈!」
トッド「理屈で何がいけない? お前の
ために、俺は地獄を見たんだよ!」
ショウ「バイストンウェルの戦いが地上にまで
あがった意味は、考えないのか!?」
トッド「おふくろに心配かけるだけ
無益だったってことさ
バイストンウェルで終わらせるだけで
よかったんだ」
ショウ「トッド!!」
トッド「いいかげんに黙んな!」
ショウ「ドレイクめ! 地上でまで戦いをやめ
ないのか!」
ドレイク「ふん、賢しいな、ショウ・ザマ」
シャピロ「閣下、ここはいったん退くのが
よろしいかと」
ドレイク「お前らしくもないな、シャピロ?」
シャピロ「我々の当初の目的は連中と
戦う前に達成されております
しょせん、この戦いはついでのようなもの
今後のこともありますゆえ」
ドレイク「……そうだな
ウィル・ウィプス、後退せよ」
(ウィル・ウィプス爆発)
甲児「まちやがれ、こんちきしょう!!」
ブライト「深追いはやめろ
我々も急いでここを離れる」
鉄也「剣鉄也だ。よろしく頼む」
さやか「これがグレートマジンガーね。マジンガーZ
よりもさらに戦闘的な感じがするわ」
甲児「へん、見た目だけで強さがわかるもんかよ」
鉄也「おっと、これはまたごあいさつだな。
グレートマジンガーの力を知りたければ
いつだって相手になってやるぞ。
マジンガーZとの力の違いを
味あわせてやるぜ」
甲児「なんだとぉ!? いいやがったな!」
鉄也「なんだ、やる気か?」
ジュン「鉄也、いいかげんにしなさいよ」
ボス「おぉっ!? いい女……」
鉄也「先にケンカをうってきたのは、
こいつの方だぜ」
ジュン「あたしたちは合流してきたばかりなの
よ? 少しはおとなしくしないと、後で
面倒なことになってもしらないわよ」
鉄也「ちっ、わかったよ」
ジュン「炎ジュンよ。よろしくね」
ボス「おぉぉ、いくらでもよろしくしちゃうだわさ
なぁ兜」
甲児「同感同感」
鉄也「けっ、調子のいい野郎だ」
ボス(兜よぉ、さやかより美人じゃねぇか)
甲児(なんだよボス、今日はやけに意見が
あうな)
さやか「ちょっと、あなたたち。しっかり
聞こえてるんですけど」
ボス「あっ、さやか……いや、その、これには
深いわけが…………」
さやか「うるさい!」
(殴る)
甲児「うわっ、ちょっと待った、さやかさん!」
(殴る)
さやか「フン、失礼しちゃうわ!」
ブライト「剣鉄也に炎ジュン……戦闘
訓練を受けているようですね」
弓教授「そう聞いている。そのせいか多少
人づき合いが下手なところも
あるようだが、彼らは我々にとって
貴重な戦力になってくれるだろう」
ブライト「そう期待したいものです」
(アルビオンで太平洋を横断中、海の上)
ショウ「オーラバトラーが落ちたんですって?」
ブライト「ああ、あれだ。他の機体に
攻撃を受けていたんだが
我々を見て撤収したようだ。
見てくれ」
ショウ「あれは……ボチューンじゃないか。
誰だ、乗っているのは」
ブライト「味方なのか?」
ショウ「そのはずです。お願いします、
収容してください」
チャム「マーベルーッッ!
無事でよかったぁ!!」
マーベル「チャム!? ショウ!?
よく……無事で……」
ショウ「マーベルこそ。大丈夫なのか?」
マーベル「ええ……でも、助かったわ」
アストナージ「……誰なんだ?」
レイン「ショウの仲間ですって」
ルー「バイストンウェルとかの?」
ショウ「マーベルも地上人だよ。
北米出身だ
でも……どうしてこんなところに?」
マーベル「ショウ、エレ様とシーラ様も地上に
出ているの。今はまだ
大丈夫だけど、このまま何度も
攻撃を受けたらやられてしまうわ」
ショウ「場所は?
今どこにいるかわかるのか!?」
マーベル「ええ。私たちは助けを求めに出たの
だけど、みんなやられてしまって……」
ショウ「わかった、ブライト艦長たちに
相談してみるよ。マーベルは
少し休んだほうがいい。チャム、
マーベルを医務室に案内して」
チャム「うん、マーベル、こっちよ」
サリィ「あ、ちょっとまって。私も行くわ」
クワトロ「君の話からすると、その人たちは
我々に協力してくれそうだな?」
ショウ「そう思います」
アムロ「しかしこちらもあまり
余裕のある状態じゃない
両方と接触するのは
無理じゃないか?」
クワトロ「ならば万丈くんたちに
頼んでみるという手もある」
ブライト「そうだな……よし、それでいこう」
ショウ「ありがとうございます」
クワトロ「いや、嫌ないい方かもしれんが、
戦力になるのならば我々にとっても
得るものは大きい。必然があって
そうするのだ、気にすることはない」
ショウ「はい」
牛剣鬼「なんだと!? グラー博士、
それは本当なのか!?」
グラー博士「本当だ。お前の息子は
勇敢に戦ったが
レジスタンスどもになぶり殺しに
されてしまった。残念だ」
牛剣鬼「おおぉぉ、なんということだ。年老いて
やっとさずかった、ひとり息子を……
許さんぞきゃつらめ、地の果てまで
追いかけて必ず仇をうってやる!
まっていろよ!!」
ブライ大帝「よくぞ申した、牛剣鬼。
その決意にわしは感動した
お前の復讐のために
兵を出してやろう」
牛剣鬼「ありがたきお言葉。かならずや
きゃつらを討ち果たしてみせましょう」
ブライ大帝「うむ、期待しておるぞ」