back index next


神楽天原

《武酉城》

[万屋「大判小判」]

神夜「ハーケンさん、どこへ行くんですか?  お父様のところへ早く行かないと……」
ハーケン「そう焦るなよ、プリンセス」
ハーケン「……どうも、町の雰囲気がおかしい」
零児「ああ、何が起こっているんだ?」
ハーケン「こういう時は、正面から行かずに、 サイドから攻めるべき……ってな」
ハーケン「よう、シロウ! いるかい?」
士浪「ん? ハーケンか?  ……おお、神夜姫様もご一緒か」
神夜「あの、大旦那さん。 何か起こったんですか?」
神夜「ハーケンさんが言うように…… 城下の雰囲気が、不穏極まりない感じ なんですけど……」
士浪「…………」
錫華「士浪よ、 知っておることを話してみるがよい」
士浪「…………うむ」
(話を聞いた)
アシェン「ウラゲンブ……?  この国のニンジャチームが?」
士浪「ああ、あくまでウワサだが、 ……不死桜を占拠したということだ」
神夜「裏玄武……お師匠様たちが!?  ど、どうしてなんですか!?」
士浪「詳しいことはわからないのです、姫。 この情報も、あるスジから聞いただけで、 確証はありません」
士浪「それに、滅魏城の式鬼たちを見た、 という情報もあります」
錫華「滅魏城!?  守天たちが、また何かやっておるのか!?」
小牟「突然に人騒がせなマッチョマンじゃな。 まだこりてないんかい」
零児「この国の守備隊が、 敵対関係にあった鬼たちと、か」
零児「謀反(むほん)……という可能性は?」
士浪「……わからん。 だが、城下町に被害は出ていない」
士浪「だからこそ、町人に対して情報の 開示がされていないのだと思うが」
KOS-MOS「事態をこのまま収拾したい、 ということですね」
ハーケン「カグヤを戻せ、というのもわかるな」
ハーケン「サンクス、シロウ。 キングに謁見してみるさ」
士浪「悪い予感がする。 ハーケン、気を付けるワン」

[天守閣]

神夜「お父様!」
讃岐「おお、神夜か」
讃岐「……本物の神夜だろうな?」
神夜「え!? お父……様?」
神夜「何を言っているんですか!  娘の顔を忘れるなんて、ひどいこと 極まりないです!」
讃岐「だが、その形…… うむ! 間違いなく我が娘だ……!」
神夜「お父様、 形状で判断するのはやめてください」
零児「親子じゃないのか、あんたら」
ハーケン「ナンブキング、 ……娘さんのニセモノが現れたと?」
讃岐「……そうなのだ。 不死桜の祭壇に施された封印を 解こうとしているのが目撃されてな」
ハーケン「…………」
ハーケン(俺のイミテーションには、 ついこの前会ったばかりだ。 ……さすがに偶然なはずがないな)
錫華「楠舞皇、その神夜の写し身は、 何をしようとしていたのであるか?」
錫華「不死桜の祭壇……という時点で、 大体見当はつくが…」
讃岐「うむ。結局、封印は解かれ…… 侵入を許してしまった」
讃岐「裏玄武の乙音に命じて、 後を追わせたのだが……連絡が途絶えて しまったのだ」
KOS-MOS「未確認情報ではありますが、 “ウラゲンブがフジザクラを占拠した” という話を聞いています」
アシェン「情報の提供者は、本人の名誉のために 伏せさせていただきますワン」
讃岐「…………」
讃岐「おまえ達に隠しても仕方があるまいな」
讃岐「……その通りだ。 裏玄武の者達が、不死桜の内部に 人を近づけようとせんのだ」
神夜「そこには、お師匠…… 頭領・乙音もいるんですか?」
讃岐「……うむ。あ奴が、謀反などと…… 考えにくいことだが」
ハーケン「ストップだ、ナンブ・ペアレンツ。 ……“フジザクラの内部”っていうのは どういう意味だ?」
神夜「不死桜の根元にある祭壇…… あれは扉になっているんです」
神夜「木の中は空洞になっていて、 宝刀を安置していたり、“儀式”を行う 社(やしろ)があったりします」
小牟「そっくりのニセモノに、裏切るはずの ない者が、その信頼に反逆する…… こりゃ、アレじゃの」
ハーケン「ああ……アインスト、だな」
錫華「出所は……滅魏城であろう。 式鬼を見たという話もあるでな…」
神夜「お父様、私が行きます!  行って……お師匠様を楔石の呪縛から 解放しなきゃ……!」
讃岐「楔石の呪縛?  神夜、おまえ達は今回の件…… どこまで関わっておるのだ?」
神夜「お父様、実は……」
(事情を説明した)
讃岐「そうか、フォルミッドヘイムが、 交鬼門を不安定にさせようと……。 それに“アインスト”か」
神夜「はい。エルフェテイル北部は滅び… ヴァルナカナイでも問題は起こりました」
錫華「楔石が、あ奴らと関係がある以上、 わらわ的にも、無関係というわけには いかぬのである」
神夜「それで、お父様…… “不死桜の力”を借りようと思うんです」
讃岐「…………!」
讃岐「神夜ッ……!  おまえは本気で言っておるのかッ!」
小牟「おわー! びっくりした!」
ハーケン「おいおい、どうしたっていうんだ?」
讃岐「…………」
讃岐「……いや、すまぬこと極まりない。 客人を前に、恥ずかしいところを 見せてしまったようだ」
讃岐「しかし、神夜……」
神夜「わかってます、お父様。 でも、今回のことだって、アインストが 絡んでいることは間違いないんです」
神夜「そして、 彼らは交鬼門から力を得ている……」
讃岐「……そうだったな。 だからフォルミッドヘイムは、 交鬼門を不安定なものにしようとした」
アシェン「話が見えないのでございまするのですが?」
KOS-MOS「もしや…ブジザクラは、クロスゲートに 何か影響を及ぼすことが可能なのですか?」
讃岐「…………」
神夜「お父様、これからどうするにしても、 不死桜をこのままにしておくことは できません」
神夜「お師匠様のことも気になります。 私が行きます……!」
ハーケン「おっと、テンパリプリンセス。 ……私たちが、だろ?」
讃岐「これは我が国の問題だ。 ……無理につきあうことはないのだぞ?」
小牟「ま、乗りかかった船じゃからな」
零児「ああ、途中で降りるつもりはない」
KOS-MOS「はい。任務を続行します」
錫華「楠舞皇。わらわ達に任せるがよい。 この者たちは、戦闘力だけならば、 いいモノを持っておる」
アシェン「ろくなモノも持ってないのに 偉そうですね」
ハーケン「あおるな、アシェン」
ハーケン「そういうわけだ、キング&プリンセス。 ……フジザクラの祭壇とやらに 行ってみるとしようぜ?」
神夜「皆さん……!  感謝感激極まりないです!」
讃岐「……すまぬ。頼んだぞ」

〔不死桜〕

[祭壇の中・広場]

零児「これが木の内側とは……驚きだな」
KOS-MOS「自然のままではなく、かなり人の手が 入っているように思われますが」
神夜「そうです。この木そのものが、 神なるものを祀(まつ)る祭祀の場 として使われています」
ハーケン「お宝もあるってわけだ。 ハンター冥利に尽きるな」
小牟「木の中にオモチャがあふれておるのは 常識じゃからのう」
アシェン「目的はネコババではありませんので、 ご注意のほどを」
錫華「まあ、手に入ってしまったら、 それは仕方がないぞよ?」
神夜「儀式を行う“使者の間”までは、 少し距離があります。急ぎましょう」

[勾玉のある祭壇前]

(琥魔がいる)
琥魔「…………」
神夜「琥魔さん!? どうしてここに!?」
琥魔「…………」
ハーケン「様子がおかしいな。……まさか」
琥魔「……この……世界を……再構築……」
零児「ちっ、守天やアン船長と同じだぞ。 ……アインストの影響下にあるようだな」
琥魔「……この祭壇は……門を……閉ざす……」
小牟「自分の意識が残っとるっちゅうのが 厄介じゃのう」
KOS-MOS「行動を強制しているのではなく、 それが自然であると認識させる…… 催眠術に近いものと思われます」
アシェン「アンドロイドの我々はともかく、 零児や轟乳姫たちが同じ状態に ならない理由は?」
KOS-MOS「……不明です。 個体差はあると思われます」
琥魔「邪魔をするなら……全員抹殺…… お宝持って……トン……ズラ……ニャ」
錫華「こ奴、本当に操られておるのか?」
神夜「この人に限っては、やや怪しいですね」
ハーケン「だが、情報を聞きだすには丁度いいさ。 ……コマ、とっとと目を覚ましな!」

【琥魔、オロチ×2との戦闘】

琥魔「にゃんとぉっ! これは皆様方!」
琥魔「あらまあ、私はどうしたんでしょう?  ついつい戦ってしまいましたけど……」
琥魔「軽くお茶をする感覚で叩き潰そうと 思いましたが……やはりお強い!」
ハーケン「とんだスナック感覚だぜ」
ハーケン「OK、ティーキャット。 ……ここで何が起こっているのか、 レクチャーしてくれないか?」
琥魔「え~とですね…… この不死桜には、すばらしいお宝が 眠っていると聞きまして!」
琥魔「こりゃスゲーと思った次第でございます」
小牟「ぬし個人の企みなんぞ、 レクチャーせんでもいいんじゃ」
神夜「……平時なら聞き捨てならない お話しですけど、今は不問にしましょう」
神夜「ここで何が起こっているんですか?」
琥魔「う~ん、 私も記憶が定かではないのですが……」
琥魔「少し前……このあたりで神夜姫様に 話しかけられたあたりから、記憶が あいまいなのです」
神夜「私に……!?」
アシェン「……ウワサの複製姫ですね。 その偽乳はどこに?」
琥魔「わかりませんねえ。 ……ただ、“上”に向かったようです」
KOS-MOS「上……?  我々が目指している“使者の間”では?」
零児「今回の事件にも、 アインストが関与している、か」
錫華「そうなると、乙音も…… 守天やこの琥魔と同じように?」
ハーケン「Mr.シュテンもそうだったが、 操って何をさせようとしてるのかが 問題だな」
神夜「確かめるためにも、急ぎましょう!」
神夜「……あ、琥魔さんはどうするんですか?」
琥魔「私は、またエルフェテイルに戻ります。 大急ぎでこちらに来たので、 片付けが終わっておりませんのです」
琥魔「では、 またのご来店をお待ちしておりま~す♪」
(琥魔が消える)
ハーケン「相変わらず、フリーダムだな」
アシェン「あれはあれで、 見習うべきかもしれませんのことですね」
神夜「それにしても私のニセモノ……。 気になります」
錫華(アインストか。 守天も関わっておるやもしれぬ……)
KOS-MOS「いまだ不透明なのは、 なぜアインストが、この場所を占拠する 必要があるのか、です」
小牟「そうじゃ、神夜。 このデカ桜……クロスゲートに何やら チョメチョメできるんじゃろ?」
神夜「……交鬼門を閉じることができるんです」
零児「鎖国…… いや“篭国”とは、この桜の木を使って?」
神夜「そうです」
ハーケン「……プリンセス、 この木で……何かあったのか?」
神夜「な、なぜですか? 別に何も……」
ハーケン「この木の“力”について触れた時の、 あんたのダディの反応…… 普通じゃなかったぜ?」
ハーケン「それに、以前祭壇の前で話した時…… この木は、あんたの母親とも関係あると 聞いた覚えがある」
神夜「……よく覚えてますね、ハーケンさん」
ハーケン「まあ、女のヒミツを探るシュミはない。 話したくなければそれでいいさ」
ハーケン「さて…… “使者の間”とやらを目指そうか」
神夜「…………」

[外側へ出る]

ハーケン「おっと、外へ出たか」
小牟「ほほう、なかなか雅(みやび)じゃのう。 一杯やりたい気分じゃな」
零児「この高さじゃ落ち着かんぞ」
錫華「それに、それどころではなかろうに」
KOS-MOS「強いエネルギー反応を感知。 カグヤ、目的地は近いのですか?」
神夜「はい、もうすぐです。 一番左端の黒いツタを登れば、すぐに “使者の間”に入れます」
ハーケン「OK、いよいよだな」
アシェン「緑のツタも登れそうですね。 調査をした方がいいかもしれんでしょう」

[外壁の穴]

大きな横穴が開いている。
一人ずつなら通り抜けられそうだ。

横穴に入りますか?
 入ってみる
 入らない


back index next