零児「う…うう…」
M.O.M.O.「あ、気が付かれたようです!
アリスさん!」
(零児が傷を押さえる)
零児「ここは…? く…」
響子「傷を見せて。
…深いけど、だいぶ古い傷ね」
響子「開いたりはしていないようだけど…
大丈夫なの?」
小牟「そんなに心配せずとも、ネボケとる
だけじゃろ」
小牟「こやつ、昔から寝起きが極端に悪くての。
わしが毎朝起こしてやっておるくらいじゃ」
レイレイ「へえ、意外アルな。逆な感じするけど」
小牟「ふふん、見くびるなよ」
零児「…そいつは朝までインターネットで
遊んでいるだけだ」
零児「昼から寝るくせに偉そうに言うな」
ブルース「いつもの調子になってきたか」
中村「最後にここに現れましたが…
大丈夫ですか?」
零児「現れた? …そうだ、ここは!?」
キング『それがさっぱりわからなくてな』
フェリシア「なんか…建物とかを見る限り、
ギリシャっぽくない?」
フェリシア「ほら、そこのイスとか」
英雄「…違うような気がしますねえ。
日本国内でない事は間違いないようですが」
英雄「この玉座のようなものは…? ううむ」
響子「携帯電話も圏外ね…
それとも、電波障害でもあるのかしら?」
KOS-MOS「電波状況はクリアです。
厳密には、電波そのものを感知できません」
KOS-MOS「厳密には、電波が一切検知できません」
レジーナ「一切? そんな事はありえないでしょ?」
レジーナ「今の時代…南米のジャングルでも、大気中
を飛び交っているくらいなのよ?」
M.O.M.O.「KOS-MOSさんの言っている事…
本当です」
M.O.M.O.「モモにも感知できません」
零児「となると…考えられる事は一つ、か」
桃「心当たりがあるんですか?」
小牟「この世ならぬ妖物達の出現…その逆じゃ」
桃「……?」
零児「俺達が、奴らの世界に来た…という事だ」
フェリシア「ええ!? そんな世界が存在するの!?」
キング『…おまえはどこから来たんだ』
フェリシア「あ、そうか。
…でも、こことは違う所からだよ?」
零児「そことも違う世界…という事だろうな」
M.O.M.O.「つまり…“次元転移”…ですか?」
シオン「そんな…」
レジーナ「あるエネルギー資源の実験で、
遥かな過去…6500万年前の世界が
現代に出現した事があったわ」
レジーナ「…起こり得る事よ」
ブルース「サードエナジーか」
ブルース「過去と未来…それを仕切っているのが
“次元の壁”だとかいうのであれば…」
ブルース「全く別の世界にすっ飛ばされるって事も
アリってわけだ」
さくら「よくわかんないなあ。
結局、一体何が起こって、あたし達は
どこに来たんだろう?」
さくら「ねえ、リュウさん……」
さくら「って、あれ? リュウさん!?」
さくら「リュウさん…いないよ!?」
さくら「え!?
みんなここに来たんじゃなかったの!?」
『森羅』本部前
零児「なに…!? あの時六本木にいて、
今いないのは!?」
鳳鈴「春麗もいないわ」
かりん「…ケン・マスターズもおりませんわね」
KOS-MOS「付近に生体反応はありません」
レイレイ「アイヤ~…はぐれてしまったようアルな」
さくら「そんな…せっかく会えたのに!」
さくら「無事なのかな…リュウさん…」
中村「まあまあ、とりあえずここを出て、
あたりを散策してみませんか?」
中村「次の手が浮かぶかもしれませんし、
リュウさんにケンさん…でしたか?
その方達も近くに来ているかもしれません」
英雄「いいですな。
ここには誰もいないようですし、
何事も行動せねば始まりません」
かりん「まったく…気楽な方々ですこと」
かりん「とはいえ、仕方ありませんわね」
さくら「リュウさん達が心配だよ!
早く行こう!」
零児「ああ、互いの情報を交換しつつ…
とりあえずは状況を確認するしかないな」
響子「あの敵の女性と、あなたの関係とかもね」
シオン「え、え~と、モトカノ…でしたっけ?」
零児「何の話だ」
零児「あの女が? …やめてくれ」
フェリシア「でも、あの後がシャオムゥちゃんじゃ…」
フェリシア「…零児って、結構マニアックだよねぇ」
レイレイ「つまり、よっぽどひどい目にあったワケよ。
その反動で、逆の方向に…」
桃「なるほど…深いかも」
小牟「ぬしら…ええ加減にせえよ」
小牟(ひどい目か。…そんな程度ではないわ…)
ジョーカー「とまあ、そんなワケで…
面白いコトになっておりますです、
魔王アスタロト様」
アスタロト「ククク…ついに物質界への扉が開いたか。
これで、4つの世界…すべてが通じた事に
なるな」
ジョーカー「その物質界、なかなか楽しいトコロでして
ワタクシ、かなり気に入りました」
ジョーカー「意外なポテンシャルを秘めた生き物が
多いようでしてねェ」
レッドアリーマー・ジョーカー「…ザベルとやらが持ち帰ったという、
『デビル因子』を持つ者の事か?」
ジョーカー「……!」
アスタロト「なに…?」
ジョーカー「…さすがはお耳が早い」
ジョーカー「ミシマなんとか…という男、物質界の
生物でありながら、『デビル因子』という
ワタクシらに近い要素を持っておりまして」
アスタロト「ほう…それで?」
ジョーカー「これは面白いと、素体ごと奪ってきて
もらったのですが…」
レッドアリーマー・ジョーカー「…ですが? 何かあったのか?」
ジョーカー「覚醒…ってやつなんですかねェ」
ジョーカー「この魔界の気に当てられたのか…
目覚めたと思ったら、どこかへ飛び去って
しまったわけですよ」
ジョーカー「…物凄い暴れっぷりの後でねェ」
アスタロト「ほう…暴れっぷりとな?」
ジョーカー「正直、オドロキのパゥワーでした」
ジョーカー「いやいや、あれを逃がすとは勿体ない。
ドルアーガの塔の管理もズサンなコトで」
ジョーカー「…ま、期待はしておりませんでしたが」
レッドアリーマー・ジョーカー「ジョーカー、貴様はドルアーガの手の者
ではなかったのか?」
レッドアリーマー・ジョーカー「今の台詞…とてもそうは思えんぞ」
ジョーカー「ならば、ドルアーガ様に報告しますか?」
ジョーカー「チクリなんて、アナタがするとは
思えませんがねェ、のほほほほ」
レッドアリーマー・ジョーカー「…ふん」
アスタロト「ククク…いいではないか。
そのミシマ某、ワシの物にするのも
悪くない」
ジョーカー「そういうワケですよ。
お耳に入れておいた方がよろしいかと
思いましてねェ。のほほほ」
ジョーカー「…では、ワタクシめはこれにて」
(ジョーカーが立ち去る)
アスタロト「ククク…ドルアーガとは、いつかは
雌雄を決さねばならぬ…。
その時のためにも、手駒の充実は急務か」
アスタロト「レッドアリーマー・ジョーカーよ、
おまえは…」
レッドアリーマー・ジョーカー「アスタロト様…
私は“あの男”の捜索に参ります」
アスタロト「む…まだ気にしておるのか?
捨て置け、しょせんは過去の男だ」
アスタロト「ドルアーガめの力を取り込み、あの
『乙女の騎士』すら退けた、我が魔界村…」
アスタロト「一介の騎士ごときにどうにかできる
ものではない」
アスタロト「おまえはミシマを探し出すのだ」
レッドアリーマー・ジョーカー「いえ…そちらへは、我が隊の者を
向かわせます」
レッドアリーマー・ジョーカー「出撃いたします」
(レッドアリーマー・ジョーカーが立ち去る)
アスタロト「ふん、いつまでも頭の固い男よ。
何をこだわっておるのか」
(有栖零児&小牟、シオン&M.O.M.O.、KOS-MOSが南側から帰ってくる)
零児「ふう…進展はなし、か」
小牟「う~む、わからんのう」
小牟「…だが少なくとも、わしらが属していた
世界とは根本的に違っているようじゃの」
小牟「あの女狐め…とんでもない事をして
くれたもんじゃ」
M.O.M.O.「あの女の人…誰なんですか?」
零児「…敵だ」
シオン「モモちゃん…
誰にでも、言いたくない事はあるのよ?」
M.O.M.O.「わ、わかりました…」
零児「………」
KOS-MOS「熱源接近。
探索から帰還した別働隊のようです」
小牟「何か収穫はあったかの?」
(西側に中村等、神田桃、キング&フェリシア、レイレイ&鳳鈴が出現)
中村「ただいま戻りましたよ」
零児「手間をかけてすまない、中村さん」
零児「首尾は?」
フェリシア「だぁーから!
それじゃ盛り上がらないんだって!」
零児「……?」
レイレイ「いやあ、でもさ、一概に押すばかりが
恋愛じゃないワケよ」
レイレイ「相手の出方を見るコトだって大切アル」
桃「う~ん、お互いの気持ちさえ繋がってれば
年齢の差は埋められると思うけど…ダメ?」
フェリシア「にゃはは! 青い! 青いよ、桃ちゃん!
そんなんじゃあ…」
零児(…この話、まだ続いてたのか)
小牟「…ぬしら、真面目に探索しとったん
じゃろうな」
中村「誤解はしないでいただきたいですなあ」
鳳鈴「まったく…
やる気あるのかしらね、この娘達は」
キング『少なくとも我々三人は色々見てきたが…』
(東側にブルース&レジーナ、春日野さくら&神月かりん、島津英雄&水無月響子が出現)
ブルース「戻ったぜ」
レジーナ「どこにも人気がないなんて…
まるで静寂の世界ね」
さくら「はぁ…駄目だねえ」
零児「どうだった?」
かりん「今のさくらさんの言葉通りですわ」
かりん「…ここは一体どこですの?」
英雄「しかし、驚くほど空気は澄んでいて、
自然も美しい」
英雄「いや、いい所ですなあ」
響子「今度、二人っきりで歩きたいですわね」
英雄「きょ、響子先生? い、いやあ…ははは」
シオン「あ、有栖さん…」
零児「…言わなくてもいい。わかってる」
零児「もう少し緊張感を持ってほしいが…」
KOS-MOS「その心配はありません」
M.O.M.O.「緊張しなきゃいけないみたいです…」
小牟「なんじゃと?」
(カオックスが出現)
シオン「な、なに!? 敵なの!?」
かりん「親しき隣人…
という風情ではありませんわね」
キング『フェリシア、見た事はあるか?』
フェリシア「ないよ、こんなお面みたいなの。
でもこの感じ…明らかにこっちに敵意を
持ってる…」
KOS-MOS「過去のデータに同系列のものは
登録されていません。データ不足です」
小牟「厄介な…!」
零児「分散していた時に出てこなかった
だけマシだ」
零児「いくぞ、逆に何かわかるかもしれない」
(中村等がベラボーマンに、神田桃がワンダーモモに変身し、ペアユニットに)
KOS-MOS「いままで接触した、どのタイプのものとも
異なった存在です」
シオン「仮面みたいなのが浮いてるし…」
シオン「一体なんなの、この世界は…」
M.O.M.O.「でも…シオンさん。
ぷるぷるしてるゲル状の生物とかも
いましたよ?」
KOS-MOS「物理攻撃が通用する相手ならば、
形状に惑わされるべきではないと
思われますが」
シオン「そ、そういえばそうね」
シオン「順応早いわね、あなた達は…」
KOS-MOS「熱源、接近してきます」
小牟「さすがは敵の本拠地というとこじゃな」
小牟「数はわかるかの?」
KOS-MOS「1体です」
零児「1だと?」
(風間仁が出現)
仁「やっと人がいた…む?」
英雄「若者? 人間に見えますが、彼は?」
響子「わかりませんわ、英雄先生」
響子「人間そっくりの怪物かも…」
鳳鈴「風間仁!? またあなたなの!?」
レイレイ「また颯爽と現れたアルな。
もしかして、出番を待ってたワケ!?」
仁「いや、たまたまだ」
レジーナ「たまたまって…ちょっと、どこにいたの?」
仁「それがまったくわからないんだ」
仁「2時間近く歩き通したんだが…」
さくら「あ、あのっ! こっち来る途中で、
白と赤の空手着を来た人と、青い
チャイナ服の人を見かけませんでした!?」
仁「え?」
スペンサーレイン号
ブルース「船に乗っていたカラテマン二人の事だ」
ブルース「チャイナ服の方は知らんと思うが」
仁「いや、あんたらが初めて会った人間だ」
仁「他には…」
(ムゥなどが出現)
かりん「あの丸いのは…!」
ワンダーモモ「何度も出てきてる、かわいい
モンスター…!」
仁「くっ、追いつかれたか」
仁「あんた達以外には、途中で俺を見つけて
追いかけて来た、こいつらくらいにしか
会っていない」
ベラボーマン「そうだ、一つ聞かせてください」
三島財閥ビル
ベラボーマン「三島財閥ビルの前での戦いの時…
あなたが追って行った、私と同じような
黒いスーツの男…どうしました?」
渋谷・交差点
仁「渋谷まで追ったが…見失った」
仁「そうしたら急にめまいがして…
気付いたらここにいた」
零児(渋谷…だと?)
キング『話は後にすべきだ』
キング『何が起こって、ここがどこなのかは
わからないが…敵ははっきりしている』
フェリシア「そうだね、キングさん。
とりあえずぶっ飛ばしちゃおうよ!」
仁「ああ、こいつらを引っ張って来てしまった
責任もある」
仁「ここは俺も闘わせてもらう」
零児「………」
小牟「どう思う? 零児」
零児「なぜ渋谷から…? “次元封鎖”は特定の
範囲内しか効果がないはずだ」
小牟「例外か、“あ奴自身”が特殊なのか…」
小牟「ふむ、興味は尽きんの。
なかなかイケメンのいい男じゃし」
ベラボーマン「この相手は…
あの丸いピエロが連れていた怪物ですな」
ベラボーマン「やはり、ここは彼のホームグラウンド
なのかもしれません」
ワンダーモモ「楯を持っていたり…
なんかミサイル積んでるのもいますけど…」
ベラボーマン「こちらも腕が伸びたり、フラフープを
ぶつけたりしますからねえ」
ベラボーマン「おあいこですかね」
さくら「この丸っこいの、結構見かけるね」
かりん「ここはどうやら、彼らの属する世界の
ようですわね」
さくら「…じゃあ、あの丸ピエロも?」
かりん「出て来た時に考えましょう」
かりん「…でも、また会う可能性は高いですわ。
あなたは狙われているわけですから」
さくら「はぁ~」
(羽音の後、デビルカズヤが出現)
デビルカズヤ「………」
響子「あ、悪魔…!?」
小牟「ようやくそれらしいのが現れおった」
小牟「ふふふ…
地獄の一丁目には相応しい相手じゃて」
さくら「ええ!?
ここって地獄の一丁目だったの!?」
かりん「あながち否定できなくなってきましたわ」
かりん「さくらさん、集中なさって」
キング『まさに悪魔か。…しかし、どこかで…?』
仁「…おまえは…!」
デビルカズヤ「…ついに自由を得た…」
零児「口が利ける…?
こいつ…他の連中とは違うようだな」
レイレイ「厄介な相手だよ、たぶん」
鳳鈴「お仲間なの?」
レイレイ「そういうわけじゃないケド…
すごい力を感じるアル」
フェリシア「デミトリ…?
頭とんがってるけど、違うよねぇ」
KOS-MOS「おそらく、人間です」
シオン「え!? ちょっとKOS-MOS」
シオン「どう見たって…」
KOS-MOS「構成成分の78%までが人間と一致
しています」
KOS-MOS「それ以外は、現時点では解析不能です」
ワンダーモモ「え、え~と…コ、コスプレ?」
M.O.M.O.「構成成分という観点から見れば、
サイボーグみたいなものかもしれないです」
仁「…そんなものじゃない」
ブルース「おい、おまえ…あいつと知り合いか?」
仁「………」
(レッドアリーマーと死神が出現)
レジーナ「また来たの!?
同じような翼の生えた奴が…!」
英雄「…これは…こちらも見るからに悪魔、
という感じですな」
零児「それにガイコツか。なんなんだ?」
ベラボーマン「ですが雰囲気的には、彼の仲間…
というわけでもなさそうですが」
デビルカズヤ「…我(われ)の邪魔をするな…」
デビルカズヤ「我(われ)はこの力を試したい…」
デビルカズヤ「そう…相応しい相手がいる…
風間仁、おまえという、な」
仁「…ああ、俺もそう思っていた」
小牟「ワケありのようじゃのう」
小牟(ん? あの悪魔とこの小僧…
少し似ておるか?)
零児「少なくとも、敵のようだな」
零児「…やり合うしかない…いくぞ」
デビルカズヤ「そうだ…来るがいい…!」
仁「…勝負!」
仁「こいつら…いかにも悪魔という感じだな」
仁「だが、俺の狙いは奴のみ…!
邪魔をするなら容赦はしないッ!」
響子「前に日本の妖怪が出てきたと思ったら、
今度は西洋の悪魔ですか」
響子「まるで悪夢ですわね、英雄先生」
英雄「そうですな。
ですが、目が覚めればおしまい…
というわけにはいかないようです」
英雄「自分の力で何とかできる分だけ、ただの
悪夢よりは救いがありますよ、響子先生」
レイレイ「こいつら…ザベルが連れてたのと
同じトコの悪魔っぽいアル」
ブルース「ザベルって…
船で会ったゾンビ野郎の事か?」
レジーナ「ここはやっぱり連中と関係のある所
みたいね」
鳳鈴「ええ、はっきりさせないといけないわ」
零児「西洋のデーモンタイプのようだな、
こいつら」
小牟「わしは東洋専門じゃ。
だいたい、西洋の連中は“趣(おもむき)”
がないから嫌いじゃ」
零児「おまえにあるのか、その趣ってやつは」
零児「…ぐだぐだ言ってないで準備しろ。
一気に叩くぞ」
デビルカズヤ「………」
仁「三島一八…ひとつ聞く」
仁「貴様がなぜ…そんな姿になって、
ここにいる…!」
デビルカズヤ「長かったぞ…俺の中の『因子』が
目覚めるまで…!」
キング『ミシマ…!?』
キング『そうか、先代のキング神父から若い頃に
聞いた…ミシマリュウカラテの達人…!』
かりん「資料で見たことがありますわ」
かりん「三島財閥の“冷血御曹子”…
お父様も一度手痛い思いをさせられたとか」
かりん「ですが…」
鳳鈴「そうよ、三島一八…20年近く前の、
ザ・キング・オブ・アイアンフイスト・
トーナメント…」
鳳鈴「それを最後に行方不明になっているはず」
仁「…21年前だ」
ブルース「聞かせてくれないか? 何があったのか」
ベラボーマン「そうですね。そして、なぜあのような
おぞましい姿なのかも…」
仁「後だ。
…奴の死体の前で、ゆっくり話をする」
デビルカズヤ「クク…できるのか? 貴様に俺を…」
デビルカズヤ「………」
デビルカズヤ「…我(われ)を倒すだと…?
人間風情が…」
小牟「なんじゃ…?
オレっちゅうたり、ワレっちゅうたり…
はっきりせい」
仁「どうでもいい。叩き潰す…!」
零児「相当な因縁がある事だけは確かか」
零児「…俺も人の事は言えないが…こういう時は
止めても無駄というのが相場だからな」
零児「やるぞ」
仁「………」
仁「おまえ…今までどこにいた!」
デビルカズヤ「眠っていたのだ。
…長い…長い眠りだったぞ、風間仁」
仁「ならば、俺がまた眠らせてやる」
仁「次は未来永劫、目覚めることのない
眠りだ…!」
デビルカズヤ「…おかしな格好をして…目障りな奴らめ」
ベラボーマン「それはお互い様でしょう」
ワンダーモモ「そして戦いには関係ない事です!」
(キングを見る)
デビルカズヤ「貴様を…見た事があるぞ」
デビルカズヤ「そう、昔…昔、どこかで…」
フェリシア「え? え?
…実は長生きとか? キングさん」
キング『先代のキング神父の事だろう。
このマスクは…彼の形見であり、私の誇り』
キング『二代に渡って戦う事になるとは…
これも神のお導きか』
かりん「噂に名高い冷血御曹子…
こんなかたちでお目にかかれるとは」
デビルカズヤ「なんだ貴様は…俺は貴様など知らん」
かりん「知らずとも結構。これから覚えて
いただければよろしいですわ」
さくら「…か、神月さん、やめない?」
さくら「あたし、これ以上変なのに目を
つけられたくないんだけど…」
ブルース「こいつ…本当に人間なのか!?」
レイレイ「変わり果てた姿アル。
アタシも人のコトはあんまし言えないケド」
デビルカズヤ「フフフフ…理解はできまい。
そして、これからその必要もなくなる」
鳳鈴「姿はともかく、人格は三島一八のようね」
レジーナ「ミシマ…ね。聞きたい事は山ほどあるわ」
小牟「ぬしが本当に三島一八なら…
20年ほど前の格闘大会で三島平八に敗れ、
そのまま行方不明になったはずじゃが?」
デビルカズヤ「………」
零児「その姿…“憑依”によるものか?」
デビルカズヤ「ほう…貴様、他の者とは違うようだな」
零児「…職業柄、詳しいだけさ」
零児「そして、その滅ぼし方も心得ている」
デビルカズヤ「これが力か…まだ馴染んでいないが…
それでもこれだけの力が…」
デビルカズヤ「フフフ…ハハハハハ!」
仁「…逃げるつもりか! 三島一八ッ!
おまえはこの場で、俺が…ッ!」
デビルカズヤ「…ククク…吠えるな、風間仁」
デビルカズヤ「いや…我が息子よ」
かりん「なんですって…!?
三島財閥、冷血御曹子の…息子!?」
鳳鈴(やっぱり…血縁だったのね)
フェリシア「ええっ!? ハ、ハーフ!?
そんな感じしなかったけど!」
仁「く…ッ! 言うなッ!」
仁「母さんを捨てた化け物を…父親などと
認めるかッ!」
レジーナ「ちょっと、落ち着いて!」
零児(異形の者の血を引く男…)
零児(まさか、この男があの場にいなかったにも
かかわらず、この世界に来た理由は…)
(羽音の後、デビルカズヤの周りにレッドアリーマーキングが出現)
ブルース「ちっ、また出やがった!」
さくら「さすが地獄の一丁目…悪魔だらけだね」
ワンダーモモ「見るからに、あの赤い悪魔の仲間
みたいだけど…」
響子「でも、こんな調子で出てこられたのでは、
こちらは消耗する一方ね」
英雄「…キリがありません」
英雄「有栖君、ここは一度退くべきです」
零児「…確かに」
KOS-MOS「退路を確保します。よろしいですか?」
シオン「お願い、KOS-MOS」
仁「行きたければ行け! 俺は奴を!」
デビルカズヤ「ククク…そう急くな、仁…」
デビルカズヤ「時間はある…俺にも、貴様にもな」
仁「なんだと…!?」
(デビルカズヤが撤退)
キング『逃げた!? なんというスピードだ』
仁「三島一八ァッ!」
(レッドアリーマーキングが撤退)
ベラボーマン「むっ!? 悪魔も飛び去りましたが?」
レイレイ「な、何しに来たワケ?」
M.O.M.O.「あの人を追いかけていったみたいです」
零児「俺達は眼中になかったって事か」
小牟「な~んか悔しいのう…
見向きもされんというのは屈辱じゃぞ」
零児「無駄な戦いを避けられたんだ。
文句を言うな」
仁「………」
零児「残った連中を片付けるぞ」
零児「こいつらは三島一八を追うつもりは
ないらしい」
響子「…とりあえず、静かになったようね」
レジーナ「伏兵がいる可能性があるわ」
レジーナ「そういう連中は、この状況を待っている
ものよ」
小牟「ふむ…ならばなおさらの事、ショバ変えを
した方がいいかもしれんのう」
M.O.M.O.「ショバ…え?
あの、どういう意味ですか?」
KOS-MOS「“場所変え”のアナグラムと思われます」
KOS-MOS「状況把握が困難である現状においては、
必ずしも得策であるとは思えませんが」
小牟「く…ま、またダメ出し…」
零児「こいつの擁護をするわけじゃないが、
じっとしていても事態は好転しない」
ベラボーマン「どちらももっともな意見ですねえ。
さて、どうしたものか」
仁「決まっている。奴を…三島一八を追う」
レイレイ「まあまあ、落ち着くアル」
レイレイ「どっかぶっ飛んでっちゃったんだから、
捜すっていっても…ねぇ」
仁「…それでもだ」
零児「風間君、奴と君との関係…
話したくないなら別にかまわない」
零児「だが、今は状況が状況だ。
…それに、俺も立場上、民間人である
君に無茶はさせられない」
小牟「ふん、偉そうに。
自分にも似たような相手がおるじゃろが」
フェリシア「しかも女がらみな分、ジンよりも
根が深そうだしね」
ワンダーモモ「ふ、深いんだ…」
零児「…深くない」
さくら「でも…仁さんが他の所にいたって事は、
リュウさん達もどこか別の場所にいるって
事だよね?」
さくら「だったら…
あたしも捜しに行きたいんだけど」
かりん「ですが、可能性があるだけで…
確証はございませんわ」
英雄「その通りです。
バラバラに行動するべきではないと思います」
ブルース「だが、手分けして情報を集めるやり方も、
アリっちゃアリだぜ?」
鳳鈴「その分、戦力が分散するわ。
さっきの悪魔の大群に囲まれたりしたら、
どうするつもり?」
シオン「なんか…混乱してきましたね」
小牟「うむ。どうにもまとまらんのう」
小牟「…なんかこう、きっかけになるような…」
(神殿の扉が開き、イシターが出現)
???(イシター)「………」
小牟「おわっ、誰じゃ?」
小牟「建物の中には誰もおらんかったはず
じゃぞ?」
キング『…この神々しい輝き…な、なんだ…?』
フェリシア「ど、どうしたの? キングさん」
???(イシター)「…あなた方の戦い、見せてもらいました」
???(イシター)「お入りください。お話しがあります」
零児「話…? 敵ではないようだが…」
零児「フッ…“きっかけ”か。
逆に、どうにも嫌な予感がしてきたな」