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阿修羅の頂点(後編) ~ 第33話 ~


第33話
阿修羅の頂点(後編)

〔戦域:修羅王の間〕

修羅兵「メイシス様、彼奴らが来ました」
メイシス「フォルカ、そして地球人…… ついにここまで来たか」
(ハガネ、ヒリュウ改、ヤルダバオトが出現、出撃準備)
メイシス「フォルカ…… アルティス様の仇を討たせてもらうぞ」
フォルカ「メイシス……」
ショウコ「ちょっと待ってよ!  フォルカのお兄さんは……」
フォルカ「いいんだ、ショウコ。 兄さんは……俺が殺したようなものだ」
ショウコ「で、でも!」
メイシス「………」
フォルカ「そこをどいてくれ、メイシス。 俺達は『奥の院』へ往かねばならん」
メイシス「修羅王様を倒してか?」
フォルカ「そうだ」
メイシス「それを聞き入れると思うか?  修羅の将軍であるこの私が」
フォルカ「………」
メイシス「掟を破り、我らを裏切り、 アルティス様の未来を閉ざした 貴様の罪……万死に値する」
レーツェル「だが、アルティスはフォルカに 修羅の未来を託すと言ったのだぞ」
メイシス「……!」
メイシス「アルティス様は 私にはこう言った……強き者に従えと」
メイシス「私にとって強き者とは、 アルティス様と修羅王アルカイド様!  貴様らに従う道理はない!」
フォルカ「メイシス…… 兄さんの傍にいたお前なら、 兄さんの想いがわかるはずだ」
メイシス「黙れ!  貴様にあの方のことを語る資格はない!」
フォルカ「……いいだろう。 その怒り、俺がこの身で受け止めよう。 そして……!」
(作戦目的表示)

〈vs メイシス〉

[フォルカ]

メイシス「フォルカ!  貴様に私の怒りと悲しみが 受け止められるものか!」
フォルカ「だが、 俺はそれを成し遂げねばならん……!  残される者達のために!」
メイシス「黙れ!  この転空魔城に貴様の居場所はない!」
メイシス「氷棺の中で 己が犯した罪を悔い続けるがいい!」

[撃墜]

(ペイリネスに爆煙後、着地。残っている敵がいる場合は撤退)
メイシス「くっ……!  この私が……敗れるとは……!」
フォルカ「メイシス、俺は……」
メイシス「貴様に…… とどめを刺す気がないのは、 わかっている……」
メイシス「ならば、私は……!」
(東端にミロンガが出現)
ティス「メイシス!  あの世へ送ってやるよ!!」
フォルカ「!!」
ラウル「あ、あいつっ!!」
(ミロンガの東側にアガレスが出現、ミロンガがアガレスの方を向く)
ティス「!?」
アリオン「猿芝居はそこまでだ」
【強制戦闘】
アリオン[魔朧幻千殺]vsアルコ[防御]
アルコ『ぐぬっ!  こちらの手を見破られたか』
(ミロンガのHP50%、ミロンガに爆煙)
アルコ「お、おのれ、アリオン!!」
フォルカ「アルコ!?」
フィオナ「ティスじゃない!?」
コウタ「アルコが化けてやかったのか!?」
アリオン「……やっぱりな。 こんなこったろうと思ったぜ」
アルコ「く、くそっ!!」
(ミロンガが撤退)
メイシス「ま……まさか……!  アルティス様の命を奪ったのは……!」
アリオン「アルコの奴が、 独断であんな大それたことを やるわけねえ」
アリオン「命じたのは、ミザルだな」
フォルカ「!!」
メイシス「ミ、ミザルめ……!  この期に及んで……!」
アリオン「まァ、 前から怪しいと思ってたが…… ついに牙を剥いたみたいだな」
メイシス「奴は、今どこに……!?」
アリオン「『奥の院』じゃないか?」
メイシス「お、おのれ、ミザル……!  逆賊め……!」
(ペイリネスが修羅王の間へ向かってゆっくり移動)
アリオン「おおっと」
(アガレスがペイリネスの前へ移動、機械音、ペイリネスがゆれる)
メイシス「うぐっ!  アリオン……貴様…………」
アリオン「アルティスは…… あんたが死ぬことを望んじゃいない」
メイシス「……!」
(ペイリネスが撤退)
フォルカ「アリオン!」
アリオン「早合点するな。 メイシスはちゃんと助けたって」
フォルカ「何故、お前がメイシスを……」
イルム「野暮なことを聞くなよ、フォルカ」
フォルカ「え!?」
アリオン「ま、そういうことさ」
イルム「で、お前さんはどうするんだ?  一戦交えるかい?」
アリオン「いや、 俺様はあんた達側につくぜ」
フォルカ「何!?」
アリオン「お前と一緒にいた方が、 何かと面白そうだからな」
フォルカ「………」
カーラ「な、何かノリが軽いね」
タスク「人のことは言えまへんがな」
アリオン「俺は自由戦士…… 思うまま、気の向くままに行動するのさ。 ……今度こそな」
エクセレン「ま、要するに 愛する人を守るために……ってことね。 素直じゃないんだから」
(修羅王の間の中心を見る。修羅王の間が地鳴りのような音と共に3回揺れる)
エクセレン「……って、何なの!?」
フォルカ「こ、この覇気は……!!」
アリオン「……御大将のお出ましか」
(修羅王の間の奥に黒い煙を纏ってエクスティムが出現)
マサキ「何だ、あの修羅神は……!?」
アリオン「あれこそ、 烈級、轟級、超級それら全てを 超越した修羅神……」
アリオン「歴代の修羅王ですら 操者となることが出来ず、 数百年の間封印され続けてきた……」
アリオン「天級修羅神、エクスティムさ」
アラド「は、話を聞いてるだけで 何か凄そう……」
アルカイド「地球人共よ……」
ゼンガー「む……!」
アルカイド「よくぞここまで来た。 我は修羅王アルカイド・ナアシュ…… 業拳にして覇道を往く者なり」
アルカイド「うぬら全て 我が道を妨げる者……ここで滅殺する」
ゼンガー「その後で 我らの世界を修羅界にする気か」
アルカイド「ここは約束の地…… 我らにとって望ましい新天地だ」
アルカイド「争覇の宴は 途切れることなく、修羅たる者達もいる」
リオ「修羅たる者……!?」
カチーナ「あたしらのことを 言ってんだろうぜ」
アルカイド「そうだ。 うぬらこそ、修羅そのもの」
アルカイド「剛力を持ち、敵を殺め、 戦の中に生きる……その姿、まさに修羅」
ブリット「だが、俺達はお前達のように 他の世界へ攻め込んだりはしていない!」
アルカイド「己の世界を失ってもなお、 それと同じ言葉が吐けるか?」
ブリット「……!」
アルカイド「我は修羅の王…… 修羅の行く末を案じねばならぬ」
アルカイド「故に彼奴らが生きるため、 この世界を獲る」
シャイン「その前に 戦い以外の方法を模索しても よろしかったでしょう!?」
アルカイド「あり得ぬな」
シャイン「え!?」
アルカイド「うぬらは、 我らのような異邦人を 素直に受け入れられるのか?」
アルカイド「同じ星に生まれた者同士で 争い続けておるうぬらに、 そのような真似が出来るのか?」
シャイン「ど、努力致しますわ!」
アルカイド「うぬらがそう考えても、 他の者達全てが同意するわけはあるまい。 ……修羅二千年の歴史でもそうであった」
リュウセイ「だからって、 力押しで来ればいいってもんじゃ ねえだろうが!」
マサキ「ああ! 端から諦めて、 攻め込んで来るってのが気に入らねえ!」
アルカイド「力こそが全て。 生き残るのは弱者でなく、強者。 敗北には何も残らぬ」
アルカイド「これは、 あらゆる世界に通じる理なり」
アルカイド「故に我らは力で世界を獲る。 それを妨げる者には、死あるのみ」
ラミア「調和ではなく、支配…… 修羅達が行き着いた答えはそれか」
キョウスケ「かつてのシャドウミラーや、 監視だの何だの語る連中よりタチが悪い。 ……ゆらぎも迷いもない分な」
アルカイド「それに、 我が見たところ……うぬらのような 強者が争いを呼んでおるようだ」
アルカイド「その証拠に、 デュミナスはうぬらの一部が持つ力を 欲しておる」
アルカイド「その者らがいなければ、 避けられる戦もあったのではないか?」
ラウル「……!」
フィオナ「確かに、 あたし達は時流エンジンを搭載した エクサランスを兵器として作ったわ!」
フィオナ「でも、 それを悪用する気なんか!」
アルカイド「力を得たのであれば、 それを最大限に使い、覇道を進み、 支配者になれば良かろう」
ラウル「俺達にそんなつもりはない!」
コウタ「ああ! 第一、面倒くせえ!」
アルカイド「笑止。 中途半端な偽善を振りかざし、 戦を続けるだけなら……」
アルカイド「うぬらに この世界の守護者たる資格なし。 直ちにこの我に明け渡すがいい」
リシュウ「それこそ、 資格を失うことになるのう」
フォルカ「修羅王…… この世界はお前が言う通り、 戦乱が止まぬ所かも知れん」
フォルカ「だが、それを理由に 修羅が好きにしていいと言う道理はない」
フォルカ「この者達を軸に戦いが 起こっていたとしても、彼らがいなければ 事態が収拾しないということも事実」
アルカイド「………」
フォルカ「ハガネやヒリュウ改の者達の 戦いは、修羅のそれとは似て非なるもの。 そして、彼らはここまで来た」
フォルカ「この世界は 彼らのような者達がいる限り、 新たな修羅界とはなり得ない」
アルカイド「だからこそ、 我はうぬらを屠るのだ」
フォルカ「そうはさせん。 俺は……この戦いの先に 修羅の新たな道を見出した」
アルカイド「ふん…… うぬは修羅二千年の歴史を 塗り替える気か」
フォルカ「修羅界が滅んだ時…… 俺達は新たな生き方を模索するべき だったのかも知れない」
アルカイド「先人達の知恵と うぬの浅知恵を並べて語るでない」
フォルカ「先人達の知恵…… それが招いた結果は、修羅界の崩壊だ」
フォルカ「古き掟に縛られ、 互いに争い続けた末に、 修羅は故郷を失った」
フォルカ「過去に囚われていては、 また同じ過ちを繰り返す……」
フォルカ「修羅王、 俺は修羅の生き方を変えるぞ」
アルカイド「ほざいたな。 だが、うぬらに我が覇道を 妨げることは出来ぬ」
アリオン「いや、あと一歩かも知れんぜ?  修羅王様」
アルカイド「アリオン・ルカダ…… うぬも修羅であることを捨てる気か」
アリオン「掟だの、しきたりだのに 縛られるのが息苦しくってね」
アリオン「名実共に 自由戦士になる決心がついたのさ」
アルカイド「ふん…… うぬの真意はそれだけではなかろう?」
アリオン「まあな。 もう一人、修羅の掟から解放したい者が いるんでね」
(西端と東端に修羅神が多数出現)
アルカイド「む?  うぬら、我が戦いを見届けよと 命じたはず」
修羅兵「その命令は聞けませぬ」
アルカイド「何?」
修羅兵「我ら、修羅として生き、 修羅として死にます。 ……どうかお供を」
アルカイド「フッ……好きにせい」
(東にビレフォールが出現)
フォルカ「ビレフォール……!」
フェルナンド「………」
アルカイド「その眼差し…… うぬは違うようだな」
フェルナンド「ああ。 俺は『奥の院』にいるミザルに用がある」
アルカイド「彼奴に合って、何とする?」
フェルナンド「我が兄の仇を討つ」
アルカイド「………」
フェルナンド「修羅王、 あんたは知っているのか?  ミザルは謀反を起こそうとしているぞ」
アルカイド「デュミナスと手を組んでか。 そのようなこと、端から承知の上よ」
フェルナンド「何……!?」
アルカイド「彼奴の頭脳は、 この転空魔城を我がものとするのに 必要であった」
アルカイド「だが、それを逆手に取り、 我に挑むようであれば…… 逆賊として始末するのみ」
フェルナンド「だが、俺を利用し…… 兄を謀殺した彼奴を許すことは出来ん。 この手で打ち倒す」
アルカイド「今、うぬを『奥の院』へ 往かせるわけにはいかぬな」
フェルナンド「利用できる所まで 利用する気か。ならば、押し通る。 修羅王、あんたを乗り越えてな」
フォルカ「フェルナンド、お前は……」
フェルナンド「勘違いするなよ、フォルカ。 俺はお前に協力するわけではない。 ただ、目的が同じなだけだ」
フェルナンド「事が済み次第、 お前との決着をつける」
フォルカ「……いいだろう」
アリオン「やれやれ、ひねくれてるねぇ」
フェルナンド「アリオン!  貴様は黙っていろ!」
アリオン「へいへい」
アルカイド「さあ、来るがいい!  この転空魔城をうぬらの墓標と してくれるわ!」
フォルカ「修羅王アルカイド!  その業拳を打ち砕いてみせる!!」
(作戦目的表示)

〈vs アルカイド〉

[フォルカ]

アルカイド「我が覇道は、まだ半ば!  フォルカ、うぬらは路傍の石に過ぎぬ!」
フォルカ「だが、その石とて神速で衝けば、 巨岩をも打ち崩せる!」
アルカイド「この修羅王…… そして修羅の歴史の重みまでも 砕けると思うな!」

[フェルナンド]

アルカイド「双子の轟級修羅神が、 揃って我に楯突くとはな……!」
フェルナンド「楯突いているのは、 ミザルも同じ! 奴は獅子身中の虫だ!」
フェルナンド「あの漢を倒すのは、 あんたじゃない! この俺だ!!」

[アリオン]

アリオン「自由のための戦い……なんて 洒落込むつもりはないけどな」
アルカイド「情に流されたか、アリオン」
アリオン「それだけじゃないさ。 いつまでも古い掟に縛られてたら、 この先生き残れんぜ!」

[撃墜]

アルカイド「う、うぬう……!」
アイビス「や、やった……!  修羅王を倒したよ……!」
フォルカ「いや…… 奴の覇気は消えていない!」
アイビス「!?」
アヤ「それどころか、 ますます強くなっていく……!」
アルカイド「ふ、ふふふ…… 天級のエクスティムに 膝をつかせるとは……」
アルカイド「うぬらの力を 少々見誤っておったわ」
アルカイド「うぬらの覇気…… そして、我の覇気によって、 今こそ……!」
アルカイド「今こそ神化の時ぞ!  エクスティムよ!!」
フォルカ「!!」
フェルナンド「!!」
アリオン「な、何だって!?」
アルカイド「ぬおおおおおおああああ!!」
(エクスティムに尖った赤い光が集まり、閃光、神化する)
タスク「ばっ、化けやがった!?」
フォルカ「馬鹿な……!  エクスティムは神化した修羅神では なかったのか!?」
アルカイド「そう…… 神化せずとも、天級の力は超級以上」
アルカイド「その剛健さ故に 今まで神化を必要としていなかった」
アリオン「き、聞いてねえぞ!  そんな話!」
アルカイド「そして、 神化を遂げたエクスティム……」
アルカイド「このラハ・エクスティムで うぬらを厭離冥土へ墜としてやるわ!!」
アリオン「うっ……!  あと一歩どろこじゃねえ、 百歩ぐらいだったか!」
ラッセル「た、倒せるのか、 修羅王を……!?」
カイ「ここを突破しなければ、 絶界宝を破壊できん!!」
カイ「総員、気合を入れ直せ!  修羅との戦いをここで終わらせるのだ!」
フォルカ「フェルナンド、アリオン……!  今一度、お前達の力を貸してくれ」
アリオン「まぁ、やるしかないよな」
フェルナンド「ミザルを倒すまで、 死ぬつもりはない……!」
フェルナンド「それに、 剛力無双の漢と死合うのは修羅の本懐だ」
アルカイド「ふん…… うぬらに修羅王の修羅王たる所以を 教えてやる。その命と引き換えにな」
フォルカ「お前こそ、往くがいい!  阿修羅の頂天ではなく、 我が兄が待つ霊天へな!!」

〈ラハ・エクスティム撃墜〉

アルカイド「うぐっ……! ぐはっ!!」
フォルカ「修羅王……お前の拳は砕けた」
アルカイド「ぬぐうう……ッ!  頂天へ……至るはずの我が……!」
アルカイド「修羅二千年の歴史が……!」
フォルカ「これが新たな時代の幕開けだ」
アルカイド「愚かな…… 修羅の生きる所には、常に戦がある……」
アルカイド「その連鎖がある限り…… 修羅に安息はない……」
フォルカ「違う。 修羅にもこの世界の者達と 同じような生き方が出来るはずだ」
フォルカ「俺達は その方法を知らなかっただけなのだ」
アルカイド「修羅は戦を止めぬ…… その血が……欲しておるからだ…… 故に、我は新たな……」
フォルカ「修羅王…… 戦い以外の生き方を見つけることが、 修羅の新たな戦いだ」
アルカイド「……!」
フォルカ「戦わずに生きることも、 戦いなのだ」
アルカイド「理想だけで…… それを成し遂げることは出来ぬ……」
フォルカ「出来る!」
アルカイド「誰に出来ると言うのだ……」
フォルカ「俺が!  残された俺達が実現してみせる!」
アルカイド「ふ、ふふふ…… 吼えたな、フォルカ・アルバーク……」
フォルカ「修羅王……」
アルカイド「下がれ…… 勝者の道を……閉ざすつもりはない」
(ラハ・エクスティムに隣接していた機体が離れる)
アルカイド「フォルカ・アルバーク!  うぬが新たな修羅王となれい!」
フォルカ「!」
アルカイド「我は霊天で先達と共に 修羅の新たな未来を見守ろうぞ!」
フォルカ「アルカイド……!」
アルカイド「さらばだ!  修羅王フォルカ・アルバークよ!!」
(軽い爆発音と共にラハ・エクスティムの周りに5本の火柱とラハ・エクスティムに火柱が上がる、閃光)

[転空魔城 中枢部]

(爆発、ゆれ)
ミザル「な、何だ!?」
(扉が開閉する)
アルコ「ミザル様!  修羅王様がフォルカ共に敗れました!」
ミザル「そうか!  ククク……彼奴らめ、やりおったか!  これで手間が省けたわ!」
アルコ「で、ですが、 エクスティムの爆発で『奥の院』の扉が!!」
ミザル「な、何ぃぃっ!?」
アルコ「フォルカ共は、『奥の院』へ侵入しました!」
ミザル「うぬっ!  彼奴らめ、絶界宝には手出しさせんぞ!!」

『S-アダプター』を入手した。
『SSPドリンク』を入手した。


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