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争覇の宴(前編) ~ 第16話 ~

地球人類の前に突如姿を現した「ソーディアン」。

剣の形をしたその超巨大構造物は、
異世界から来た修羅達の居城であった。

地球近海に鎮座したソーディアンは、
自身を中心とした宙域に特異な結界を展開。

地球連邦軍は機動兵器部隊やミサイル群で
ソーディアンへの攻撃を試みたが、
結界内に侵入したそれらは
次々に行動不能状態へ陥ってしまった。

そのため、地球連邦軍は有効な対抗手段が打てず、
ソーディアンを放置するしかなかった。

そんな中、血に飢えた修羅達が地球各地を襲撃。
その無秩序、暴虐とも言える戦いぶりに
地球連邦軍は混乱し、劣勢に追い込まれつつあった……。


第16話
争覇の宴(前編)

〔戦域:荒地〕

(北西にクライウルブズが出現、南東にソーディアンズ・ダガーが3体出現)
アルベロ「“ダガー”が現れた!  修羅共が転移して来るぞ!  各機、迎撃用意!」
ヒューゴ「了解!」
(ソーディアンズ・ダガーが共鳴、ソーディアンズ・ダガーの中央にハルパスが6機出現)
修羅兵「ヒュ~ッ! ハァ~ッ!  ついに! ついに俺達の出番が 来たぜぇぇ!!」
修羅兵「おう!  先発組には負けてられねぇぇ~!!」
修羅兵「おい、待て。 瞬転ポイントがずれてるんじゃねえか?  例の砦が見当たらねえぞ」
修羅兵「そんなの関係ねぇ~!  この地球を“血”球にしてやるぅ!!」
修羅兵「うはっ!  てめえ、うめえこと言いやがって!」
修羅兵「おい、野郎共! あれを見ろ!」
アルベロ「……」
修羅兵「おあつらえ向きの獲物だぜぇ!!」
修羅兵「奴らを血祭りにあげて、 昇格だぁ~!」
修羅兵「おう! こんな烈級修羅神とは さっさとおさらばしてやるっ!!」
フォリア「やれやれ、 あれじゃまるで山賊だぜ。 品ってものはねえのか、品は」
ヒューゴ「……あいつら、まさか トーチカへ行こうとしているのか?」
フォリア「奴らは どこでもお構いなしだろうが。 こないだはトリノが襲われたって言うし」
フォリア「戦略なんてねえ。 ただ暴れ回ってるだけなのさ」
ヒューゴ「……」
(ヒューゴ機に警報)
ヒューゴ「隊長、 エリア223にも修羅が!」
アルベロ「ウルフ5、6、7は そちらへ向かえ」
(灰色の量産型ゲシュペンストMk-II3機が撤退)
アルベロ「ウルフ8、9。 奴らにトーチカの方へ行かれると厄介だ。 ここで食い止めるぞ」
ヒューゴ「ウルフ8、了解」
アルベロ「わかっていると思うが、 先にダガーを片付けろ」
フォリア「ウルフ9、了解」
フォリア「今日はこれで3ラウンド目か。 ……ヒューゴ、少しはこっちにも 回せよ?」
ヒューゴ「まだそんなことを言ってるのか。 個人の手柄より、チームとしての 結果の方が大事だ」
フォリア「固いねえ、まったく。 新型に乗ってるお前と違って、 こっちは色々苦労してんだぜ?」
ヒューゴ「個人プレイは禁物だ。 それに、後ろを守ってくれる奴が いないと困る」
フォリア「……わかったよ、相棒。 バックアップは任せな」
アルベロ「ウルフ1よりウルフ8、9。 ラウンド・スタートだ!」
(作戦目的表示)

〈2EP〉

(ソーディアンズ・ダガーが共鳴)
アルベロ「チッ! 新手が来るぞ!」
(ハルパスが3体出現)
修羅兵「ヒャハハハ!  増援、参上! 手柄を横取りだぁ!」
フォリア「ええい、ぞろぞろと!  アインストやバルトールじゃ あるまいし!」
アルベロ「ダガーは修羅共のマーカーだ!  放っておけば、あれ自体も増える!  さっさと破壊するぞ!」
ヒューゴ「了解!」

〈敵機全滅〉

フォリア「……ふ~っ、 今日はこれで終わりだろうな?」
ヒューゴ「だといいが」
フォリア「ソーディアンが出てきてから、 修羅の相手ばかりだ。どうして俺達は ああいうゲテモノに縁があるのかねぇ」
ヒューゴ「今はどこの部隊も同じだ。 水際で修羅を食い止めるしかない」
フォリア「そりゃわかってるけどよ、 奴らのおかげでゆっくりメシを 食う暇もねえ」
ヒューゴ「現地調達しろよ。 そういう訓練もしただろう?」
フォリア「馬鹿言え、 俺はお前と違ってグルメなんだ。 ゲテモノは勘弁な」
ヒューゴ「慣れれば結構うまいぞ?」
フォリア「冗談。 ヘビとかトカゲを食うぐらいなら、 大昔のレーションの方がまだマシだぜ」
アルベロ「無駄話はそこまでだ。 各機、機体の損傷度チェックを」
ヒューゴ「……こちらウルフ8、 許容範囲です」
フォリア「ウルフ9、 ねぐらへ帰る分には問題なし」
アルベロ「では、ラウンド・エンドだ。 別働隊と合流し、トーチカへ帰還する」
ヒューゴ「了解」
(クライウルブズが撤退後、北東端付近にテュガテールが出現)
ティス「んも~、修羅の下っ端ってのは 馬鹿ばっかなんだから。 時間稼ぎも出来やしない」
ティス「こんなんだったら、 ミザルに言ってアルコあたりを 借りれば良かったな」
ティス「でも、 デュミナス様が言ってた妙な反応は この辺り……」
ティス「さっきの連中の後を つけてみようっと」
(テュガテールが撤退)

《イタリア地区 ブレッシア》

[トーチカ1 中央管制室]

エリック「修羅共がこの辺りにも現れたそうじゃの」
ミタール「ああ。 アビアノも奴らには対処しきれていないらしい」
エリック「ん、まあ…… あやつらは適当に出て来て、適当に暴れおるからの」
エルデ「このトーチカに現れるかも知れませんね」
ミタール「状況が状況だ。 アビアノからの部隊派遣は期待できん」
エルデ「となると、戦力はクライウルブズだけ……」
エリック「数で攻められたら、ちとキツいの」
ミタール「フロンスを 戦闘用UAVとして改造してある。 テルグムも無人AFVとして使おう」
エルデ「そういうことでしたら、 私の方からウェンディゴ3を提供致しますわ。 テスト用として、3機組み上げてありますし」
ミタール「いいのか?」
エルデ「ええ、開発中のAI1に アジャスト出来なくなりつつありますので」
エルデ「ですが、マーダレット・バージョンの Al0を搭載すれば、フロンスやテルグム以上の 戦力になりますわ」
ミタール「……では、緊急時に使うとしよう。 修羅の件で連邦軍が混乱しているとは言え、 あれを出してこちらの腹を探られたくないのでな」
エルデ「わかりました」
エリック「ところで、ザパトよ。 イェッツトの方はどうかの?  妙な反応が出てるそうじゃが」
ミタール「耳が早いな。 現在、調査を行っているが……筋肉組織に 流れる電流の一種だと思われる」
エリック「ふうむ……。 それならいいが、フラットフィッシュの 二の舞は御免での」
ミタール「制御してみせると言っただろう?」
エリック「シシシの虫…… いや、獅子身中の虫にならなければいいがの」
ミタール「……」

[イェッツト調整槽]

???(……………)
(水音)
???(……………………)
???(……ワレ……ハ……)
???(……ナニ……モノ……)
???(ワレ……ハ……)

『リペアキット』×2を入手した。
『プロペラントタンク』×2を入手した。
『カートリッジ』×2を入手した。


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