エイタ「敵機の全機撃墜を確認!」
リューネ(親父…
ケリはきっちりとつけたよ)
テツヤ「これで、
DCの中核部隊は全滅…」
ダイテツ「後はあの男と…
アースクレイドルか」
キョウスケ「ゼンガー隊長…」
ゼンガー「キョウスケ、クレイドルの
責任者ソフィア・ネート博士は…」
ゼンガー「地球人同士の戦闘を良しとせず、
純粋に人類の未来を案じている人物だ」
ゼンガー「アードラー達が死んだとなれば、
お前達に敵対することはあるまい」
キョウスケ「隊長がそう言うのなら、
信じるが…しかし…」
ブリット「隊長…。
自分は隊長にお願いがあります。
隊長の力を自分達に貸して下さい」
ゼンガー「…俺は
お前達と共に行くことは出来ん」
カチーナ「なんでさ!?
あんたの目的はわかった。
DCとも決着が付いたじゃないさ!」
ライ「王女も無事保護する事が出来た。
…自分はとやかく言うつもりは
ありません」
リュウセイ「そうだよ。
ただ裏切ったわけじゃないんだろ?」
ゼンガー「使命のためとは言え、
俺が今まで犯してきた罪は重すぎる。
…今さら連邦に戻ることは出来ん」
ブリット「しかし!」
ゼンガー「さらばだ。お互い命があれば
また会うこともあるだろう…」
キョウスケ「隊長」
ゼンガー「俺がお前に教えることは
もう何もない」
ゼンガー「いや、
初めからなかったのかもしれん。
お前の信じる道を行け」
ゼンガー「立ちふさがるものは
全て撃ち貫いて、だ」
キョウスケ「……了解」
(グルンガスト零式が撤退)
ブリット「ゼンガー隊長!!」
エクセレン「追っちゃダメよ、
ブリット君」
ブリット「何故です!?」
エクセレン「あの人の気持ちを
察してあげなさいな。
…去る者は追わず、よ」
ブリット「わ、わかりました…」
キョウスケ「ブリット、
あの男とは、必ずまた会う時が…
共に戦う時が来る」
キョウスケ「地球とエアロゲイター…
この戦いが続く限りは」
イーグレット「…アードラー達が死んだか。
予想通りだったな」
ソフィア「このアースクレイドルに
残っているDC戦力は、全て連邦軍側に引き渡すわ」
ソフィア「異論はないわね? フェフ博士…」
イーグレット「いいだろう。
ただし、メイガスの門は連邦の者が
ここへ来る前に閉鎖するぞ」
ソフィア「ええ…。では、ルダール卿……」
ソフィア「ご足労ですが、その旨を
ハガネとヒリュウ改の艦長に伝えて下さい」
ジョイス「…承知致しました。
それで、あなた方は?」
ソフィア「…私達は地上との連絡口を閉じ…」
ソフィア「アースクレイドル内で
未来への眠りの準備を進めます」
ジョイス「…………」
ソフィア「…おそらく、
もうお会いすることはないでしょう」
ジョイス「……ハガネやヒリュウ改の皆様方に
お力添えをなさらないのですか?」
ソフィア「…………」
イーグレット「…………」
ジョイス「…あの方達の戦力と
あなた方が持っておられる技術力を合わせれば……」
ジョイス「いずれ来る脅威に立ち向かうことが……」
ソフィア「…彼らとゼンガー・ゾンボルト少佐の
決意は充分理解しています」
ソフィア「しかし……
最悪の事態を想定した対処も必要なのです」
ソフィア「例え、
それが遠い未来への旅路になろうとも…」
ジョイス「…そうでございますか。
ご決意は固いようですな」
ソフィア「…ええ。それに…」
ソフィア「本当のところは、
私達の準備が無駄に終わればいいと思っています…」
ジョイス「ネート博士……」
イーグレット「………」
ソフィア「…ルダール卿、皆様方にお伝え下さい……」
ソフィア「互いの未来に希望あらんことを………」
ジョイス「…承知致しました。
それでは………」
ガーネット「みんな、みんな!
王女様が目を覚ましたわよ!」
タスク「無事かあ! 良かったぜ」
ガーネット「それに、ルダールさんも無事だって」
エクセレン「わお、
いたれりつくせりじゃなぁい!
…って、どこにいたの?」
ジャーダ「アースクレイドルに軟禁されてたんだとよ。
今、こっちに向かってるそうだ」
ラトゥーニ「王女…
変なこと…されなかった?」
シャイン「少しされましたけど…何でもないですわ」
タスク「にしても、気丈だねえ。
てっきり泣きじゃくってるもんだと思ってたけど」
シャイン「…皆様、私を助けて下さって
本当にありがとうございました」
ガーネット「ううん、お礼なんて。
でも、ホントにしっかりしてるわよね。
あたしだったら、大泣きしちゃうかも」
(扉が開閉する)
ライ「王女が目を覚ましたと聞いたが…」
シャイン「ライディ様…!」
ライ「お、王女…?」
シャイン「…私…私……」
シャイン「とても心細かったのでございます…。
でも…嬉しかったです」
シャイン「ライディ様やラトゥーニが
白馬に乗って助けに来て下さって…」
ライ「白馬? ともかく、ご無事で…」
エクセレン「女の子の憧れよねえ、白馬の王子様って。
…ラトちゃんが乗ってるのはどうかと思うけど」
タスク「つーか、めちゃめちゃ泣いてるやん」
エクセレン「泣けるっていうのは、
安心したからよん。
…色男さん、おわかりかしら?」
ライ「ああ。
だから、しばらくはこのままで構わん…」
レフィーナ「では、アースクレイドル側には
連邦軍と戦う意思がないと?」
ジョイス「左様で…」
レフィーナ「ゼンガー少佐の言葉は
本当だったのですね…」
テツヤ「それで、アースクレイドルはこれから…?」
ジョイス「準備が済み次第、
人工冬眠に入られるそうです」
ショーン「ふむ…。
どう思われますかな、ダイテツ中佐」
ダイテツ「………」
ショーン「彼らの方にはゲイム・システムと
クレイドル防衛用の兵器が残っておるはずですが…」
ダイテツ「方法はどうあれ、
ソフィア・ネート博士もワシらと
同じく人類の未来に命をかけている」
ダイテツ「彼女の言葉は信じるに値するだろう…」
エクセレン「…冬眠、ねえ」
キョウスケ「仕方ないだろう。
異星人…エアロゲイターとの戦いは
まだ本格的ではないにしろ…」
キョウスケ「何度か戦っている偵察部隊だけでも、
戦力的にDCや統合軍にひけはとっていない」
ブリット「…確かに、
エアロゲイターの主力部隊とは
まだ戦ったことがないんですよね」
カチーナ「何でえ、
ATXチームが揃ってしけたツラしやがって」
カチーナ「戦うのが怖えなら、
今からアースクレイドルに
泊めてもらったらどうだ?」
エクセレン「いや、中尉、
友達ん家に行くんじゃないんだから」
タスク「むしろ、カチーナ中尉には
氷づけになってもらった方が…」
カチーナ「あ…?
タスク、首だけ出して埋めっぞ」
レオナ「手伝います、中尉」
タスク「レ、レオナ…そりゃあんまり…」
クスハ「…それで、
アースクレイドルの人達は
すぐ人工冬眠に入るんですか?」
リューネ「ううん。
準備が済み次第だってさ」
マサキ「下手すりゃ、DCの科学者連中が
地球人最後の生き残りになるのか」
リューネ「DCはもう壊滅したよ。
あたし達の手で…今度こそ本当に」
マサキ「…ああ、そうだな」
イルム「しかし、地球環境の再生が確認されるまで
冬眠するなんざ、気の長い話だな」
イルム「俺には到底耐えられないね、
何百年何千年も氷づけなんて…」
イルム「横に眠れる森の美女が
いるんならともかくさ」
エクセレン「仮にいたとしても、
何も出来なきゃつまらないでしょうに」
イルム「そりゃそうだ」
キョウスケ「カードも出来んようなら、願い下げだ」
タスク「トランプがあったら、ええのんか~」
クスハ「でも、あの人達…眠りについたら、
もうこの時代には戻れないんですね…」
マサキ「何シケたこと言ってんだ。
まだ俺達が異星人に負けるって
決まったわけじゃねえんだぜ?」
クスハ「マサキ君…」
リューネ「それに、あたし達が地球圏を守り抜けば、
冬眠しなくて済むかも知れないしね」
キョウスケ「…やるしかないのなら、やるだけだ」
イルム「そうだな。
ここは一つ、前向きに頑張ってみるとするか」
クスハ「はい…」
シャイン「…国へ戻れと?」
ショーン「ええ。DCの残党軍との戦いは
事実上終結いたしましたし…」
ショーン「王女が狙われる事は
おそらくないでしょうからな」
ダイテツ「一国の王女を
いつまでも連れ回すわけにはいかない…」
ダイテツ「それに、今後我々は
これまで以上に危険な戦いへ望まねばなりません」
シャイン「………」
シャイン「…わかっております。
ここに私の居場所はあっても…
私に出来ることはありませんもの」
レフィーナ「…シャイン王女…」
シャイン「でも、
国に帰ってやらなければならないことは、
たくさんあります」
ライ「そう…あなたには戻るべき、
そして、守るべき場所がある」
シャイン「はい」
ライ「それが…あなたの戦いなのです」
シャイン「わかっておりますわ、ライディ様。
私、国へ戻ります」
ラトゥーニ「シャイン王女…」
シャイン「ラトゥーニ…
あなたと会えて嬉しかったですわ」
ラトゥーニ「私も…。
この眼鏡、大切にします」
シャイン「うふふ。やっぱり似合っておりますわよ。
これからもお友達でいて下さいましね」
ラトゥーニ「はい」
シャイン「ライディ様は…
白馬の王子様でいて下さいまし」
ライ「王子様……はご勘弁下さい」
ショーン「黒い馬に乗った王子様なら、
意外に身近な所にいるかも知れませんなぁ」
ライ「黒い? ああ、なるほど」
シャイン「皆様、本当にありがとうございました。
これからのご武運とご無事をお祈り致します……」
ライ「ご自愛下さい、シャイン王女…」