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再会、そして巨大なる盾 キョウスケルート ~ 第10話 ~

《メリットアイランド(ヒリュウ改)》

[ヒリュウ改 格納庫]

タスク「はあ~。また宇宙へ逆戻りか。 こないだ地上戦用のセッティングを したばっかだってのに…」
一般兵「ああ。 少しは俺達整備員のことも考えて欲しいよなあ」
タスク「ま、マオ社から美人の姉さんが来たし… それで差し引きトントンってことにしとこうぜ」
エクセレン「ぐぎゅっ」
タスク「な、何だ?」
ラーダ「違うわよ、エクセレン少尉。 ほら、こうやって関節を…」
エクセレン「ちょ、タンマタンマ!」
タスク「…何やってんスか、少尉?」
エクセレン「わお、タスク君。 お姉さんのあられもない声…聞かれちゃった…?」
タスク「…何かが踏み潰されたような声は 聞こえたッスけど」
エクセレン「美容に効くっていう、 ヨガのポーズを教えてもらってたのよね」
タスク「ああ、 ラーダ姉さんってヨガの達人なんだっけ?」
ラーダ「その言い方が合っているか どうかはわからないけど…効果は確かよ」
エクセレン「いや、 もう少し体を柔らかくしてから再トライね」
エクセレン「関節と鼻が砕けるかと思ったわよ」
タスク(どんなポーズだったんだ?)
エクセレン「ごめんなさいね、ラーダさん。 呼び止めちゃって。私も整備に戻るんで」
ラーダ「わかったわ。 それから、タスク・シングウジ君… ジガンスクードはどこに?」
タスク「ジガン…!  もしかして、あれの出番ッスか!?」
ラーダ「ええ。 カザハラ博士から、ジガンのコックピットまわりの 換装作業を頼まれていたの」
エクセレン(…ま、あれこれ言ってられる 状況じゃないもんね。 ボスもDCへ行っちゃったし…)
タスク「じゃあ、俺、手伝います!  あれ…サイズはPTの倍以上あるし、 作業が何かと大変ッスから」
ラーダ「ありがとう、タスク君。 じゃあ、お願いするわね」
エクセレン「もう、タスク君。 美人のお姉さんだと、すぐデレデレするんだから」
エクセレン「ラーダさん?  変なコトされたら、自慢のヨガで 手足ねじ曲げちゃっていいから」
タスク「そんなのイヤ~ン」
ラーダ「あ、あの… ヨガはそういうものじゃなくて…」

[ヒリュウ改 ブリーフィングルーム]

ギリアム「話とは? キョウスケ・ナンブ少尉」
キョウスケ「はい。 ATXチームの…元隊長… ゼンガー・ゾンボルトのことです」
ギリアム「やはり、そうか」
キョウスケ「戦況が不利だからと言って、 敵に尻尾を振るような男とは思えません…」
キョウスケ「しかし、自分はあの男と出会ってから 日が浅い…。ですが…」
キョウスケ「あなたなら… 同じ教導隊の出身である少佐なら、 どう見られますか?」
ギリアム「ゼンガーは信念の男だ。 己の信じた道をひたすら突き進む…。 生き方は多少不器用だがな」
ギリアム「彼が我々との戦いを望んでいるのなら… 私は、それに応えてやることしか出来ないと 思っている」
キョウスケ「…やはり…そうでしたか。 自分もそうとしか考えられません…」
キョウスケ(…シャトルの積み荷を叩かなかったのは… あの男の思惑通り…だろうな)
キョウスケ(となれば…来る…。 おれ達が宇宙へ上がった直後に…)

《地球周辺宙域(ヒリュウ改)》

[ヒリュウ改 ブリッジ]

ユン「艦長、本艦は成層圏から離脱しました」
レフィーナ「追撃部隊… 及び、迎撃部隊はいますか?」
ユン「いえ…反応ありません」
ショーン「敵がいないに越したことはありませんが… 念のために再度索敵を」
ユン「了解」
レフィーナ「…副長、ジガンスクードは もう使えるようになったのですか?」
ショーン「一応、出撃は出来ますが…」
レフィーナ「一応…ですか?」
ショーン「ご存じのとおり、 ジガンはPTというより、グルンガストのような 特機に近い機体です」
ショーン「加えて、操縦方法に少々クセがありまして… 現状ではPTのノウハウを生かせないのです」
ショーン「そのため、現在ラーダ女史が PT規格コックピットの換装作業を行っております」
カチーナ「副長、コックピットは今のままでもいい。 あたしがジガンを乗りこなしてやるぜ」
ショーン「ジャジャ馬が暴れ馬に乗るのは、 あまりお勧め出来ませんな」
カチーナ「誰がジャジャ馬だって!?  まったく…あたしは本気だっての」
レフィーナ「でも… 出来れば、ジガンスクードを使うような事態を 迎えたくはないのですが…」
カチーナ「そんなわきゃねえな。 コルムナを押さえられて、統合軍は好き放題に 地球に降りて来てる…」
カチーナ「ってとは… あたしらは見逃されているか…」
レフィーナ「ワナを張られている…と?」
カチーナ「…十中八九」
レフィーナ「………」
カチーナ「ともかく、 あたしはこういう中途半端な状態が一番嫌なんだ」
カチーナ「来るなら来る、来ないなら来ないで、 ハッキリして欲しいところだぜ」
ラッセル「中尉に落ち着きがないということは… ひょっとしますね」
カチーナ「あたしゃナマコか!」
(アラート)
ショーン「ひょっとしたようですな」
ユン「敵襲です!」
ラッセル「やっぱり…!」
カチーナ「ちっ、言ってろ! ラッセル、行くよ!」

[ヒリュウ改 ブリッジ]

レフィーナ「…副長」
ショーン「なんです? 艦長」
レフィーナ「地震の前に騒ぐ生き物… ナマズ…ですよね…?」
ショーン「さて… まあ、戦闘には関係ないことですので…」


第10話
再会、そして巨大なる盾

〔戦域:衛星軌道上〕

(ヒリュウ改が出現し、SF-29ランゼンが出現)
ユン「識別終了、コロニー統合軍の 宙間戦闘機です!」
キョウスケ「…妙だな。仕掛けが遅すぎる…」
エクセレン「そうね、 こっちはほとんどゲシュちゃんだから…」
エクセレン「大気圏内の方が向こうの AMにとっては有利なはず…」
カチーナ「うだうだやってる 場合じゃねえだろ! 出撃だ!」
(出撃準備)
ブリット「やっぱり、そう易々と 月まで行かせてくれないようですね」
キョウスケ「ここは奴らの庭だからな。 番犬も遠慮なく食いついてくる」
ギリアム「その割に、 飼い主が見当たらないようだ」
カチーナ「そのうち、 嫌でも会うことにならあね。 よし…やっちまうか!」
ギリアム「地球からの追撃部隊が 上がってくる可能性もある。 背後にも気を配っておくべきだな」
(東側を見る)
ラーダ「挟み撃ちをされないために…ですね。 わかりました」
(作戦目的表示)

〈敵機全滅〉

(コスモリオンが多数出現)
ユーリア「やはり、ヒリュウ改か。 …レオナ少尉、新型AMを搭載した シャトルは?」
レオナ「L4宙域方面へ離脱させました」
ユーリア「よし…。 シャトルが安全圏へ到達するまでの 時間を稼ぐぞ」
レオナ「了解です、隊長」
キョウスケ「あれは…!」
ギリアム「あのマーキング…トロイエ隊か」
ブリット「トロイエ隊?」
ギリアム「コロニー統合軍の親衛隊… 女性のエリートパイロットのみで 構成されている部隊だ」
エクセレン「わお!  タスク君が聞いたらソッコーで 入隊志願しちゃいそうな部隊ね」
ユーリア「DCの包囲網を突破し、 よくここまで来られたものだ…ヒリュウ改」
ユーリア「だが、その強運… いつまでも続くと思うな」
カチーナ「ハッ! トロイエ隊だか、 オオトロ隊だか知らねえが…」
カチーナ「ラングレーでの借りは きっちりと返してやるせ!!」
キョウスケ(…この中には…いない。 いつ仕掛けてくる…? ゼンガー…)
(作戦目的表示)

撃墜したのは
ユーリア レオナ
ユーリア、レオナを撃墜せずに6EPを迎えた


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