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アル=ヴァンの真意 カラチへ向かう ~ 第25話 ~

〈ラフトクランズ・アウルンのHP39000以下〉

アル=ヴァン(鋼龍戦隊……半分の戦力で、ここまで追い込むか。 彼らがガウ=ラに侵攻するようなことがあれば……)
アル=ヴァン(いや、それすらもあの男に利用される…… だから、私は……)
アル=ヴァン(彼女に真実を……)
(ラフトクランズ・アウルンが北東の広場まで高速移動)
カルヴィナ「逃がさないッ!!」
(ベルゼルートが追い、追いついたところで、ラフトクランズ・アウルンが振り向く)
カルヴィナ「!!」
(ラフトクランズ・アウルンとベルゼルートが組み合う)

<ラフトクランズ・アウルンとベルゼルートが組み合っている>

アル=ヴァン「迷いを断ち切ったのはわかる…… だが、それ故に動きが素直で読み易い」
カルヴィナ「負け惜しみを!  この情況から巻き返せるとでも!?」
アル=ヴァン「鋼龍戦隊の過去の戦果を知りながら、 その力の見極めが甘かったのは事実だ」
カルヴィナ「なら、悔やんで果てろ!  それが死んだ仲間達への手向けになる!」
アル=ヴァン「聞け、カリン。 アシュアリー・クロイツェルを襲撃したのは、 私ではない」
カルヴィナ「今更、命乞い!?  ジュア=ムが言ったことは、どう説明する!?」
アル=ヴァン「アシュアリーで進められていた計画は、 我らフューリーに新たな未来を もたらすためのものだった……」
カルヴィナ「それであたし達を欺き、利用したのか!  アシュアリーのみんなを殺したのか!」
アル=ヴァン「そう受け取られても仕方がない。 そして、私もエ=セルダ様も 彼らを救うことが出来なかった……」
カルヴィナ「そんな戯言!」
アル=ヴァン「全ての発端はヴォーダの門だ。 そして、あれからもたらされる災厄を 払拭するために……」
アル=ヴァン「何としてもグランティードを取り戻さねばならない。 そして、私は君も……」
(遠方からラフトクランズ・アウルンとベルゼルートの間に砲撃。 砲撃を避けるために、ラフトクランズ・アウルンとベルゼルートが離れる)

〔戦域:カラチ地区〕

(東端にラフトクランズ・ファウネアが出現している)
フー=ルー「そこまでよ、アル=ヴァン」
アル=ヴァン「フー=ルー……!」
フー=ルー「グ=ランドン様のご命令よ。 直ちに退きなさい、アル=ヴァン・ランクス」
アル=ヴァン「待て、私は……!」
フー=ルー「あなたと彼女が何を話していたか知らないけど…… もし、説得するために真実を教えていたのなら、 それは大逆罪に相当するわ」
アル=ヴァン「………」
フー=ルー「あなたは任務に失敗した。直ちに退きなさい。 これは友としての忠告よ」
アル=ヴァン「聞き入れなければ?」
フー=ルー「グ=ランドン様から与えられた命令を遂行するわ。 あなただけではなく、部下達にも 累が及ぶことになるでしょうね」
アル=ヴァン「くっ……」
フー=ルー「ここで戻るのなら、私が取り成してあげる。 最悪の事態は回避できるわ。 さあ、行きましょう」
アル=ヴァン「……了解した」
(ラフトクランズ・アウルンとラフトクランズ・ファウネアが撤退)
カルヴィナ「アル=ヴァン!!」
ユン「戦域内の敵機反応、全て消失!」
カルヴィナ(見逃した……などとは思わないわよ、アル=ヴァン)
ショーン「……結局、彼らは例の手を使いませんでしたな」
レフィーナ「ええ……」

[ガウ=ラ・フューリア 内部(執務室)]

グ=ランドン「アル=ヴァン・ランクス…… 私は此度の作戦で貴様を試していたのだ」
アル=ヴァン「………」
グ=ランドン「貴様は玉座機の奪還より、地球人との接触を 優先させた。フー=ルーの報告によれば、 こちらの情報を漏洩したわけではなさそうだが……」
グ=ランドン「ベルゼルートを破壊しないのであれば、 二心ありと疑われても致し方あるまい」
アル=ヴァン「私は、皇女殿下のご意思を汲んで行動したまでです」
グ=ランドン「そこにはベルゼルートのパイロットに対する 個人的な感情も絡んでいるのではないか?」
アル=ヴァン「………」
グ=ランドン「否定せぬのか」
アル=ヴァン「……この期に及んで、偽りは申しませぬ」
グ=ランドン「貴様もエ=セルダと同じか。 私は同化計画を認めぬ。皇女殿下のご意向がどうあれ、 それに賛同する者もな」
アル=ヴァン「………」
グ=ランドン「貴様の沙汰はいずれ決定する。 それまでは獄中にて謹慎せよ」
アル=ヴァン「……はっ」

《パキスタン カラチ地区(鋼龍戦隊)》

[ヒリュウ改 ブリーフィング・ルーム]

レフィーナ「……カルヴィナ少尉、 アル=ヴァン・ランクスとの交信記録を 聞き終えました」
レフィーナ「どうやら、彼は少尉の誤解を 解きたいと考えているようでしたね」
カルヴィナ「……ええ」
レーツェル「彼の言葉を素直に解釈するならば、フューリーには アシュアリー・クロイツェルを襲撃した者達と、 それを阻止しようとした者達がいることになる」
カルヴィナ「……信じられるものか」
レーツェル「しかし、事実だとしたら認識が変わる。 後者は地球人なのかも知れない」
トーヤ「……!」
レーツェル「かねてからの推測通り、 フューリーに協力する地球人が存在していて、 セルドアことエ=セルダがそうだとすれば……」
レーツェル「トーヤが地球人であることの説明が付く」
カルヴィナ「アル=ヴァンもそうだと言うの?」
レーツェル「それは逆にこちらが尋ねたい。 事件前の彼をよく知っているのは、君なのだから」
カルヴィナ「………」
トーヤ(俺は……父さんが異星人だなんて思いもしなかった)
レーツェル「どうなのだ?」
カルヴィナ「……地球人だと思っていたわ。 あの男もそう振る舞っていた。 疑いの余地なんてなかった」
レーツェル「プライベートでもか?」
カルヴィナ「はっきり聞くわね」
レーツェル「無粋であることは承知の上だ」
カルヴィナ「答えは同じよ。 あの男のことなんて、何一つ信じられない」
ゼンガー「だが、アル=ヴァンは お前の誤解を解こうとしていたのではないか?」
カルヴィナ「あたしを欺いてきた男が何を言おうと…… そうよ、手を汚していないなんて、信じられるものか。 あいつは必ずあたしが倒す」
カチーナ「その言葉が信用できるかどうかは、 今後の行動次第だぜ」
カルヴィナ「……もちろん」
レフィーナ「気になるのは、アシュアリー・クロイツェルで 進められていたという計画ですね」
レーツェル「アル=ヴァンはそれがフューリーに 新たな未来をもたらすと言っていた……」
ゼンガー「アシュアリー絡みで思い当たるのは、ベルゼルートか」
ジョッシュ「カルヴィナ少尉、心当たりは?」
カルヴィナ「あたしは雇われテストパイロットよ。 あいつらの計画なんて知らないわ」
ジョッシュ「でも、アシュアリー・クロイツェルにいたのなら、 全くの無関係というわけではないでしょう」
カルヴィナ「だったら、カティアとテニア、メルアもよ。 あの子達は、サイトロン・システムを起動させるために 月へ呼ばれたみたいだから」
ジョッシュ(果たして、それだけなのか……)
カルヴィナ「あたし達を信用できないんだったら、 事情聴取をやり直す?」
レーツェル「いや、その必要はない」
レフィーナ「最後に気になったのは、ヴォーダの門という言葉です。 それが災厄をもたらすと言うのであれば、まるで……」
キョウスケ「……クロスゲート、か」
(通信、モニターオン)
ショーン「……デブリーフィング中、失礼します。 艦長、マイルズ司令から連絡が入りました」
ショーン「オペレーション・トリオンフは成功、 パリはラマリスから解放されたそうです」
レフィーナ「そうですか……。 それは喜ばしいことですね」
ショーン「ハガネはアビアノ基地で補給と補修を受けるそうです。 ヒリュウ改もそこで合流するようにと」
レフィーナ「了解しました」


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