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Gトラップ ~ 第5話 ~

<味方機が海上を疾走している>

アルバーダ「ところで、ヨン…… お前の機体って、量産型ヒュッケIIの改造機だよな?」
(プファイルIIIを見る)
ヨン「ええ。 現在、各部隊で使用されている機体のアップデート案や 先々の近代化改修案を模索するための物です」
アルバーダ「じゃあ、特殊戦技教導隊からの提案を受けて開発された ゲシュII改みたいな感じか」
ヨン「ですが、このプファイルIIIはメーカー側の協力を得ず、 開発実験団内で実際に作ってみて、試して、その後で メーカーへ提案しようというコンセプトなんです」
アルバーダ「プファイル・ドライ?」
ヨン「あ、私の機体の通称でして……」
セレーナ「プファイルって、どういう意味?」
エルマ「ドイツ語で“矢”です。余談ですが、旧西暦時代の 第二次世界大戦中に、Do335プファイルという 戦闘爆撃機がドイツ軍で使われていました」
セレーナ「何にせよ、ヒュッケバインって名前じゃないんだ」
ヨン「あの、第二次世界大戦中、 ドイツのフォッケウルフ社でTa183という ジェット戦闘機が開発されてまして……」
ヨン「結局は完成しないまま終戦を迎えたわけですが、 その愛称がフッケバイン、またはヒュッケバイン でして……」
ヨン「後にフッケバインの開発に関わったエンジニアが、 アルゼンチンでプルキーIIというジェット戦闘機を 設計したんです」
ヨン「プルキーは“矢”という意味で…… それをドイツ語にして、プファイルというわけです」
エルマ「つまり、フッケバイン……ヒュッケバインの流れを 汲む機体として、そう名付けられたんですね」
ヨン「ええ。プルキーIIも曰く付きの機体で、 結局は量産されなかったんですが…… そこは、あえてということで」
セレーナ「いいんじゃないの?  私のゲシュテルベン改の名前の由来なんて もっと不吉だし、趣味悪いわよ」
ヨン「ゲシュテルベン……?」
エルマ「量産型ゲシュペンストMk-IIシュテルベン、 略してゲシュテルベンです」
ヨン(シュテルベン…… ええっと……ドイツ語で“死ぬ”って意味ね)
エルマ「ゲシュテルベンは、ダニエル・インストゥルメンツが 量産型ゲシュペンストMk-IIを基にして 開発した機体で……」
エルマ「自社製の武装や機能拡張・強化パーツの 評価試験を行うためのテストベッドなんです」
ヨン「ダニエル社の武器は、 こちらでも取り扱ってますが……」
セレーナ「ゲシュテルベンのことは、知らなかったってわけ?  まさに開発実験団向きの機体だと思うけど」
ヨン「す、すみません、勉強不足で……」
アルバーダ「開発実験団じゃなく、酷い目に遭い易い 特殊部隊へ機体を回して、手っ取り早く 色んなデータを集めるってんだろ」
アルバーダ「現に、俺とセレーナはこのザマだからな」
セレーナ「ダニエル・インストゥルメンツの狙い通り…… なんて思いたくないわよ」
アルバーダ「だが、ゲシュテルベンが配備された 第7特殊作戦PT部隊の連中は……」
シュウ「お喋りはそこまでです。 敵が私達を感知しましたよ」
アルバーダ「おっと。 真正面からでいいんだな、本当に?」
シュウ「ええ。シュテドニアス軍はグランゾンに対して、 かなりの警戒心を抱いているようですから…… 動揺を誘えるでしょう」
アルバーダ「無茶を頼んどいて言うのも何だが、気をつけてくれよ。 こっちとしても、あんたに二度死なれちゃ困るんだ」
アルバーダ(そう、ミッション・デビルが終わるまではな……)
シュウ「フッ、覚えておきましょう」


第5話
Gトラップ

〔戦域:岬周辺〕

(シュテドニアス軍が待機している)
兵士「敵機接近! 0時方向より真っ直ぐ!」
ゴドル「すぐさま反撃に転じ、 しかも正面から仕掛けてくるとは……大胆不敵ですね。 ……シャイエール中尉達の回収は?」
兵士「まだ終了していません」
ゴドル「では、戦闘終了まで帰艦せぬよう通達を。 全艦、対水上戦闘用意!」
(北東端にグランゾンが出撃、出撃準備)
サフィーネ「ヨン、コンテナを積んでる移動要塞はどれかしら?」
ヨン「一番奥…… コンテナに発信器を取り付けてありますから、 間違いありません」
アルバーダ「一番奥っていうと……あれか」
(一番奥のソディウム級移動要塞(ゴドル)を指す)
シュウ「では、残り3隻の移動要塞全てを グラビトロンカノンの射程内へ誘導し、抑えます」
シュウ「なお、それまでグランゾンは 他の武装が使えませんので、あしからず」
サフィーネ「私はシュウ様と一緒に行動するわ。 敵機の相手と陽動は、あなた達に任せるわよ」
ヨン「は、はい」
シュウ「あなた達は決してグラビトロンカノンの射程内に 入ってはいけませんよ。コンテナを積んだ 移動要塞もそうです」
セレーナ「わかってるわよ」
シュウ「アルバーダ、今回の指揮はあなたにお願いします」
アルバーダ「おいおい、どういう風の吹き回しだ?」
シュウ「私は移動要塞3隻を抑えなければなりません。 指揮を任せられるのは、4人の中で あなただと判断しました」
アルバーダ(ふん、お前が俺を……? だが、俺は……)
シュウ「どうしました?」
アルバーダ「いや、了解だぜ。 それじゃ、セレーナ、ヨン、ガエン……命令するぞ」
アルバーダ「雑魚を蹴散らして、グランゾンの進路を確保しろ。 ただし、グラビトロンカノンで抑える 3隻の移動要塞に近づき過ぎるなよ」
セレーナ「OK!」
ヨン「了解です!」
ガエン「命令ならば、従おう」
アルバーダ「何だ? ぶつくさ言うかと思ったら、妙に素直だな」
エルマ「アルバーダさん、 時間が掛かり過ぎたら、敵にこちらの意図を 見抜かれてしまうかも知れませんよ」
アルバーダ「ああ、それでコンテナの中身を壊されたら、 元も子もねえ」
アルバーダ「シュウ、10分だ。 10分以内にグラビトロンカノンを ぶちかましてくれ」
シュウ「わかりました」
アルバーダ「よし……全機、行くぜ! ブレイク!」
(作戦目的表示)

〈ソディウム級移動要塞3隻にグラビトロンカノンで攻撃〉

チカ「やった! ソディウム級を抑えましたよ!  ご主人様なら、やってくれると信じてました!」
シュウ「では、アルバーダ…… あなた達でコンテナを奪取して下さい」
アルバーダ「おう!  セレーナ、ヨン、ガエン! 俺達の機体で あの移動要塞を取り囲むぞ!」
セレーナ「わかったわ!」
(作戦目的表示)

〈vs ゴドル〉

[シュウ]

ゴドル「グランゾンと言えど、 集中砲火を浴びせれば……!」
シュウ「出来れば、私とサフィーネ以外の者を 狙っていただきたいのですがね」

[サフィーネ]

ゴドル「グランゾンを撃破するには、 まずあの機体を落とさなければなりませんね……!」
サフィーネ「もう、あんたの相手をしている場合じゃないのよ!」

[ガエン]

ガエン「さあ、俺を狙ってくるがいい」
ゴドル「あの動き……陽動なのか、あるいは……」

[アルバーダ]

ゴドル「クリストフ側につくのであれば、 地上人と言えど、容赦はしませんよ」
アルバーダ(それなりに相手をしねえと、 こっちの目論見がバレちまうからな)

[セレーナ]

エルマ「セレーナさん、 艦体中央部への直撃は厳禁ですよ!」
セレーナ「わかってる!  エンジンを潰して、足を止める!」
エルマ「だ、駄目ですよ!  それで大爆発しちゃったら、どうするんです!?」
セレーナ「だったら、ターゲットを指定して!  言っとくけど、レティクルを勝手にずらすのは NGだからね!」
エルマ「ラ、ラジャ!」

[ヨン]

ゴドル「ジェバナ少尉、私はあなたを見込んでいたのですが…… 地上人をあてにするのは間違いでしたか」
ヨン「望んでこの世界へ来たのならともかく…… 私には、地上でやらなければならないことが あるんです」
ゴドル「そのために、あのクリストフに 従うというのですか、あなたは」
ヨン「ええ! だから、私はあなた達と戦います!」

〈ゴドル艦をセレーナ、アルバーダ、ヨン、ガエンで取り囲んだ〉

アルバーダ「おーし! 全機、取り付いたな!」
ゴドル「こちらを沈めるつもりではない……!?  もしや、彼らの目的は!」
アルバーダ「今頃気づいたって、もう遅いぜ!  みんな、お宝を分捕って、さっさとトンズラだ!」
エルマ「言ってることとやってることが、 何か悪役っぽいですよね……」
セレーナ「正義の味方ってわけでもないでしょ。 それより、関節モーターの負荷チェックをよろしく。 重い物を押し出すからね」
エルマ「ラジャ!」
ヨン「コンテナにはスラスターが付いてます。 それを使えば、運搬は比較的楽になります」
アルバーダ「よっしゃ、行くぜ!」
(取り付いた4機が撤退、ゴドル艦に爆煙、ゴドル艦に潜入した味方機が出てくる)
アルバーダ「シュウ、コンテナを奪取した! ずらかるぜ!」
シュウ「わかりました」
(アルバーダ達が東端まで高速で移動し撤退、グランゾンが東端まで移動し撤退)

〔戦域:群島周辺〕

(中央の島に味方機が並んでいる)
ヨン「……そ、それが……あなた達の目的なんですか……」
シュウ「ええ、そうです」
セレーナ「残念ながら、正義の味方じゃないのよ、これが。 地上だったら、鋼龍戦隊あたりに 狙われてもしょうがない立場ってわけ」
シュウ「アルバーダやセレーナにも言いましたが…… 罪悪感に苛まれるのであれば、立ち去って いただいても構いませんよ」
ヨン(……でも、これは千載一遇のチャンス……)
ヨン(それに、今後のことを踏まえて、 ラ・ギアスのことも調べておいた方がいい…… 時間は掛けられないけど……)
セレーナ(まあ、普通は邪神の復活とか 世界の破滅なんて話を聞いたら、乗れないよね)
ヨン「あの……シラカワ博士。事が終われば、 本当に地上へ帰してもらえるんですよね?」
シュウ「ええ」
ヨン「期間はどれぐらいで……?」
シュウ「さほど長くは掛かりませんよ」
ヨン「でしたら……私は、あなた達と行動を共にします」
ヨン(すみません、マスター……。 現時点では、これが最良の選択だと判断しました)
セレーナ「ねえ、ヨン……本当にいいの?」
ヨン「それを言うなら、 セレーナ少尉やアルバーダ少尉も……」
アルバーダ「ま、俺達も地上への確実な帰還方法が 他になかったからな」
アルバーダ(あったとしても、 シュウから離れるわけにはいかねえが)
シュウ「では、よろしくお願いしますよ、 ヨン・ジェバナ少尉」
ヨン「は、はい、こちらこそ」
アルバーダ「ところで、シュウ。今まで聞き忘れてたんだが…… あんた、地上と連絡を取る手段を持ってねえのか?」
シュウ「エーテル通信機がありますが…… 現状で使うわけにはいきませんね」
セレーナ「どうして?」
シュウ「情報の漏洩を防ぐためですよ」
アルバーダ(こいつ……)
ヨン「………」
サフィーネ「ねえ、ヨン。 さっきのシュテドニアス部隊も バルディアを目指していたのかしら?」
ヨン「あ、はい。 目的は、ラングランのカークス軍とフェイルロード軍の 合流を阻止することだそうです」
ガエン「フェイルロード軍……?  ならば、指揮を執っているのは……」
ヨン「フェイルロード・グラン・ビルセイアという人だと 言ってました」
サフィーネ「やっぱり、フェイル王子は生きていたのね。 となると、カークス将軍は素直に合流しなさそう だから……これは面白くなるかも」
セレーナ「カークス将軍に野心があったとしても、 隣国から攻められてる大変な時に 王子様と仲違いなんてしないんじゃない?」
アルバーダ「いや、わからんぜ。 地上だって、その手の揉め事は いくらでもあったからな」
シュウ「フェイルロードの件は、念のためにバルディア辺りで 裏を取っておいた方がいいでしょう」
サフィーネ「はい、お任せ下さいませ」
アルバーダ「さて、俺達の武器弾薬とグルンガスト弐式も 手に入ったことだし……これで少しは気が楽になるな」
ヨン「移動中、グルンガスト弐式は私が遠隔操作します」
シュウ「では、バルディアへ向かいましょうか」
チカ「はいはい。 では、あたしがコースを選択しますよ」
エルマ「……大丈夫かなあ。 また、シュテドニアス軍に見つかっちゃうんじゃ……」
チカ「ふん、空も飛べないサボりロボに そんなことを言われたくないですよ」
エルマ「ボ、ボクはサポート・ロボットです!  それに飛行能力の有無は、この話に 関係ないでしょう!?」
チカ「悔しかったら、飛んでみろってんですよ。 ふふ~んだ」
エルマ「ボクだって、テスラ・ドライブを積めば……!」
セレーナ「はいはい、エルマ。 あんまり真面目にチカの相手をしてると ご自慢のAIがオーバーヒートしちゃうわよ」
エルマ「でも、セレーナさん……!」
セレーナ「そんな小型のテスラ・ドライブなんてないでしょ。 無い物ねだりをしてないで、さっさと行くわよ」
エルマ「はぁい……」
ヨン(マスター…… 私、このメンバーの中でやっていけるでしょうか……)

REPORT
強化パーツ『ブースター』を入手しました。
強化パーツ『サーボモーター』×2を入手しました。
強化パーツ『ビームコート』を入手しました。

REPORT
強化パーツ『デュアルセンサー』を入手しました。
強化パーツ『リペアキット』を入手しました。
強化パーツ『プロペラントタンク』を入手しました。

REPORT
強化パーツ『カートリッジ』を入手しました。

REPORT
換装武器『M950マシンガン』を入手しました。
換装武器『ビームソード』を入手しました。
換装武器『シザーズナイフ』を入手しました。

REPORT
換装武器『フォトン・ライフルS』を入手しました。
換装武器『レーザーブレード』を入手しました。
換装武器『マグナ・ビームライフル』を入手しました。

REPORT
換装武器『M90アサルトマシンガン』を入手しました。
換装武器『ハイパー・ビームライフルS』を入手しました。
換装武器『エナジーテイカー』を入手しました。

REPORT
換装武器『スピリットテイカー』を入手しました。
換装武器『チャフグレネード』を入手しました。
換装武器『修理装置』を入手しました。

REPORT
換装武器『補給装置』を入手しました。

REPORT
機体『グルンガスト弐式』を入手しました。


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