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機人大戦 SRポイント41以上 ~ 第61話 ~

[ヒリュウ改 ブリッジ]

ショーン「艦長、各機の収容が完了しました。 なお、ドクトル・クリフやワン博士達は クロスゲートの調査のため、残られるそうです」
レフィーナ「わかりました」
ショーン「まもなく、連邦軍部隊がここへ到着します。 ここの警備は……」
ユン「か、艦長!」
レフィーナ「どうしたのです?」
ユン「バラルの孫光龍から通信が入っています!」
レフィーナ「えっ……!?」
ショーン「祝電……というわけではないでしょうな」
レフィーナ「……ユン、つないで下さい」
ユン「了解です」
(通信がつながる)
光龍「やあ、バラルの孫光龍だよ!」
レフィーナ「………」
光龍「何だ、ノリが悪いねぇ…… こっちはハッピーなんだ、君達が“破滅の王”を 封印してくれたおかげでね」
光龍「そこで、そのお礼として 君達をバラルの園へご招待することにした」
レフィーナ「……何のためにです?」
光龍「君達を労うためさ。盛大な酒宴を用意するよ」
ショーン「そこで出されるのは……四凶の超機人や雀武王、 妖機人ですかな?」
光龍「何だ、やる気満々だねぇ」
ショーン「人間をやめる気はありませんので」
光龍「まあ、直接会ってじっくり話そうか。 バラルの門を開けるから、来てくれたまえ」
レフィーナ「バラルの門……?」
光龍「その名の通り、僕達の居処に通じる入口…… 結界にちょっと穴を開けるのさ」
光龍「ただし、招待するのは君達だけだからね。 他の者を連れてくると、みんな死んじゃうよ?」
光龍「ということで……再見!」
(通信が切れる)
レフィーナ「………」
ショーン「何とも大胆不敵ですな。いかが致します?」
レフィーナ「ジェイコブ・ムーア中将に報告し、 バラルの園へ向かいます」
ショーン「バリアを突破する手間は省けますが、 確実に罠が仕掛けられておりますぞ?」
レフィーナ「しかし、今という状況では 私達が対応するしかないでしょう」
レフィーナ「副長、直ちにバラルの園との ランデヴー・シーケンスの構築を。 私はジェイコブ中将に連絡し、補給を要請します」
ショーン「わかりました。急ぎ、事を進めましょう」

〔戦域:地球衛星軌道上〕

(東端にヒリュウ改とハガネが出現し西へ移動)
ショーン「……現在対地高度250キロメートル。 バラルの園とのランデヴー・シーケンス、 フェイズ3に移行します」
レフィーナ「各員は第一種戦闘配置」
ショーン「了解。第一種戦闘配置を発令」
レフィーナ「バラルの門が開かれる素振りはありますか?」
ショーン「いえ、まだのようです。念のため、 艦首超重力衝撃砲とトロニウム・バスターキャノンの 発射準備をしておきますか?」
レフィーナ「バラルの門が開かれたと同時に先制攻撃……ですか」
ショーン「まあ、招かれておいて不躾ではありますが」
レフィーナ「バラルの園はH-MAPWの直撃を しのいでいますし、孫光龍の口振りから判断しても、 先制攻撃はおそらく無駄でしょう」
ショーン「やはり、後手に回らざるを得ませんか……」
コウタ「……ここからだと、地球は青く見えるんだな」
ミオ「うん……バラルのバリアの下だもんね」
ミオ「地球は黄緑だった、って……何か語呂が悪いもんね。 やっぱり青くなきゃ」
コウタ「そうだな。 そのためには、何としてもバラルの連中を ブッ飛ばさねえと」
グラキエース「あれが……地球か」
ジョッシュ「そうか……初めてだったな」
グラキエース「私は……ルイーナは、 あれを破滅させようといていたのか」
ジョッシュ「………」
グラキエース「あの青い輝きを見て、 胸に湧き起こるもの……何とも言えない…… これは……?」
テュッティ「それは……美しいものを見て、 感動したんじゃないかしら?」
グラキエース「美しい……感動……」
ショウコ「グラキエースさんだって、そうよ。 ショウコが男の子だったら、ほっとかないな」
グラキエース「私が……美しい……?」
ショウコ「うん。女の子でも憧れちゃうわ」
テュッティ「文字通りのクール・ビューティだものね」
グラキエース「………」
ジョッシュ「ラキ?」
グラキエース「先程の……ほっとかないな、とはどういう意味だ?」
ミオ「それはね、イルムさんみたいな男の人が グラキエースさんを口説くってことよ」
グラキエース「口説く?」
イルム「悪いが、見込みのない所に突っ込むほど 暇じゃないさ」
ミオ「見込みがないって……ああ、なるほど」
ジョッシュ「な、何だよ」
イルム「さあ、よもやま話はそこまでだ。 第一種戦闘配置だからな、みんな機体に 乗った、乗った」
(ハガネにアラート)
エイタ「本艦を中心とした半径20キロメートルの空域に、 異常重力反応発生!」
テツヤ「来たか! 全砲門開け! 攻撃用意!」
エイタ「あっ! 0時方向に高エネルギー反応!  か、拡散します!!」
テツヤ「緊急回避!!」
エイタ「ま、間に合いません! 呑み込まれます!!」
テツヤ「!!」
(閃光)


第61話
機人大戦

〔戦域:限仙境〕

(東端にハガネとヒリュウ改が出現)
アヅキ「こ、ここは!?」
テツヤ「あの時と同じ……限仙境か!」
エイタ「艦周辺にデモン多数!」
テツヤ「直ちに各機を出撃させろ!」
(龍虎王とゼンガー機が出撃。出撃準備)
光龍「限仙境へようこそ、鋼龍戦隊の諸君」
クスハ「ブリット君、あそこ!」
ブリット「孫光龍か!」
光龍「その通り。直接会うのは初めてだね。 まずは、“破滅の王”を封じてくれたことに対し、 改めて礼を述べよう」
光龍「彼らは僕らにとっても厄介な敵だったからね。 おかげで大変助かった」
カチーナ「よく言うぜ!  高みの見物を決め込むつもりだったくせによ!」
光龍「そうでもないさ。 君達が“破滅の王”に敗れるようだったら、 南極へ攻め込むつもりだった」
光龍「それに、ルイーナの残党を始末したのは、 僕達なんだよ。感謝して欲しいぐらいなんだが」
レーツェル「だが、我々に時間稼ぎをさせていたことに 違いはあるまい?」
光龍「御明察。俗界桃源郷の枠組みが出来たとは言え、 総人尸解計画を実行段階へ移すには、 まだしばしの時を要するからね」
トウマ「あとどれぐらいなんだ、それは!?」
光龍「実は、あと5分ってとこさ」
トウマ「な、何だって!?」
光龍「いや、あと5時間、それとも5日かな?  まあ、5年ってことはないけどね。 あははははは!」
マサキ「あの野郎、ふざけやがって!」
光龍「ああ、そうそう。もう一つお礼を 言っておかなきゃならないことがあった」
光龍「我らの巫女を丁重に扱ってくれて、ありがとう」
ツグミ「巫女!?」
ブリット「ま、まさか、イルイのことか!?」
光龍「御名答」
クスハ「!!」
アイビス「くっ……!」
ブリット「あの子をかどわかしたのは、やっぱりお前達か!!」
光龍「かどわかすなんて失敬な。 彼女はバラルの神の巫女……総人尸解計画の要だよ」
アイビス「嘘だ! イルイがそんな……!!」
光龍「嘘じゃないよ。 彼女に“力”があることは、 君達も知っているだろう?」
スレイ「ならば、イルイはクストースと関係が……!」
アイビス「あの子がバラルの一員だなんて、 そんなことあるもんか! あの優しい子が!」
光龍「残念だが、事実だよ」
ゼオラ「だったら、どうしてイルイは私達と……!?」
ツグミ「あの子が私達に接触したのは、作為的な……?」
アラド「そ、そんな……馬鹿な!」
ゼンガー「………」
アイビス「あ、あたしは信じない……!  例え事実だったとしても、あいつらが イルイの意思をねじ曲げてるんだ!」
光龍「どうしても真実が知りたければ、方法は二つある。 君達がバラルの名の下に尸解し、入仙するか……」
ゼンガー「お前達を打ち倒し、バラルの園へ行くか……だな?」
光龍「そう。 夏喃や泰北が何度か君達を説伏しようとしたが、 どうも聞く耳を持たないようだ」
光龍「まあ、そういう強い意思を持っているからこそ “破滅の王”を退けたと言えるが……」
光龍「俗界桃源郷の護りを固め、大羅天へ至る道を求めて 現れる万魔百邪と戦うために、君達の力が欲しい」
ゼンガー「断る」
光龍「そう言わず、人間をやめて みんなでハッピーになろうよ」
ラミア「悪いが、元から人間ではない」
光龍「じゃ、俗界桃源郷で面白おかしく暮らそう。 俗界だけに、酒池肉林でね」
ランシャオ「桃源郷で酒池肉林などと…… 仙人の言葉とは思えません」
ヤンロン「まったくだな」
光龍「何だ、頭が固いねぇ。 こっちは間口を広げようってのにさ」
リシュウ「我が先祖と同じく、妄言に耳は貸さぬぞ」
光龍「ん? 先祖?」
リシュウ「我が名はリシュウ・トウゴウ。 トウゴウの名に聞き覚えがあろう」
光龍「トウゴウ……先祖って…… ああ、稲郷隆馬? それとも、瞬馬かな?  兵馬ってのもいたらしいけど」
光龍「いや、懐かしいねぇ。文麗、飛麗、 ジェイベズ、エドワードにアリッサ・グリムズ、 クラウス・ブランシュタイン……」
レーツェル「!」
光龍「そして、V・B…… 彼女もブランシュタインだったっけ」
ライ「ブランシュタインだと……!?」
光龍「おやおや、子孫がいるのかな?  因縁だねぇ。それとも、我が主の導きかな?」
光龍「ま、いいや。 機も熟したからね……君達の身体と心を 折らせてもらうよ」
光龍「あ、死んでも蘇れるかも知れないから、 その点はご心配なく」
シュウ「お言葉ですが、臨死体験はもう充分ですので」
光龍「では、ククル……彼らの相手をしてくれたまえ。 事が成った暁には、君の家族の魂を解放しよう」
ククル「……二言はございませぬな?」
光龍「もちろんさ。じゃあ、後はよろしく」
カーラ「家族って、どういうこと……!?」
ゼンガー「ククル、お前は……」
リシュウ「なるほど、事情が見えて来おったわ」
ククル「そなたらには関係なきこと。 我が主の意思に逆らう者は、冥府へ去んでもらうぞ」
ゼンガー「否! 我が剣にて罷り通る!」
(作戦目的表示)

〈vs ククル〉

[ゼンガー]

ククル「幾度我らに抗おうと、詮無きことよ!」
ゼンガー「かつてのお前と同じようにか?」
ククル「……!!」
ゼンガー「ククルよ、お前は心の底から バラルに従っているわけではあるまい。 違うか?」
ククル「言ったはず! そなたには関係なきことじゃ!」

[リシュウ]

リシュウ「お主がバラルに従っておる理由が見えたぞ」
ククル「老いぼれが! 今日こそ冥府へ堕ちるがよい!」

[ブリット]

ブリット「もしかして、家族を人質に取られて……!?」
ククル「そなたには関係なきこと!  四神の宿命に準じぬのであれば、冥土へ去ね!」
ブリット「バラルに従うことが宿命であるものか!  虎龍王もそう言っている!」

[クスハ]

クスハ「あなたもかつては バラルと戦っていたんじゃないですか!?  この龍虎王のように!」
ククル「黙れ!  四神の超機人とてバラルの神に逆らえば、 百邪として冥獄へ堕ちることになろうぞ!」

[撃墜]

ククル「くううっ! 彼奴らを止められぬとは……!」
ゼンガー「ククルッ!」
ククル「わ、妾は滅するわけにはいかぬ!  妾が湮滅すれば、父君や母君が……!」
(マガルガが西へ移動すると進路を塞ぐように饕餮王と窮奇王が出現)
ククル「!!」
(饕餮王がマガルガに隣接)
ククル「あうううっ!!」
光龍「逃げちゃ駄目じゃないか、ククル」
ククル「光龍様!?」
光龍「ま、君にはそれほど期待してなかったけど。 最期に一役務めてもらおうか」
光龍「僕達に逆らうと、どうなるか…… 鋼龍戦隊に対しての見せしめとして、 饕餮王に食べられちゃってよ」
ククル「そ、そんな! 妾は!!」
光龍「ああ、これまでの働きは認めるよ。 だから、君を父母の所へ送ってあげよう」
ククル「ま、まさか!?」
光龍「そう、君の大事な家族は饕餮王の腹の中さ」
ククル「で、では! バラルの園の氷器は!?  あの中の父君と母君は!?」
光龍「ああ、あれ。良く出来た(よう)だろう?」
ククル「ううう! あああああっ!!」
マサキ「俑って、何なんだ!?」
ヤンロン「死者と共に埋葬される人形のことだ」
クスハ「じゃ、じゃあ!?」
リシュウ「……ククルは光龍に騙されておったようじゃの」
ククル「わ、妾は……妾は、今まで何のために……!?」
光龍「決まってるじゃないか、そんなの」
ククル「!?」
光龍「ここで饕餮王に喰われるためさ!  グッバイ! そして、グンナイ!  あははははは!」
ククル「ち、父君! 母君!!」
(ゼンガー機が饕餮王の北側に隣接し、饕餮王を弾き飛ばす)
ククル「! ゼ、ゼンガー!?」
ゼンガー「………」
光龍「おや、何の真似かな?」
ゼンガー「孫光龍……貴様の比興、見るに堪えん」
光龍「何言ってんの?  そいつは、君達を何度も殺そうとした女だよ?」
ゼンガー「そう仕向けたのは、貴様だろうが」
光龍「甘い、甘いなあ。 でも、巫女は君達のそういう所が 気に入っていたのかも知れないねぇ」
アイビス「どういうことなの、それ!?」
光龍「まあ、いいや。 次の相手は四凶の超機人、饕餮王と窮奇王だ」
光龍「知っての通り、情け無用だからね、彼らは。 あと、老婆心ながら言っておくけど……」
光龍「饕餮王と窮奇王に喰われたら、 尸解もへったくれもないから。 魂を貪られて、完全消滅さ」
ククル「そ、孫光龍……!  許さぬ! そなただけは断じて許さぬ!!」
光龍「僕らに刃向かうつもりかい、ククル?  それがどういうことになるか、 君ならよくわかってるだろう?」
ククル「……!」
光龍「主の恩寵が途切れることになれば、 君の虚魂は消滅するんだよ?」
ゼンガー「……!」
クスハ「そ、そんな……!」
ククル「妾は黄泉の巫女……然るべき処に還るだけのこと。 じゃが、そなたは……そなたらだけは許せぬ!」
ククル「妾の父母の無念、妾が晴らしてくれる!」
光龍「あ、そう。 じゃあ、精々頑張ってくれたまえ」
ククル「……ゼンガー・ゾンボルトよ、 そなたに礼は言わぬ」
ゼンガー「………」
ククル「じゃが、妾はたった今、バラルと袂を分かち、 妾を謀った者共を討つ!」
ゼンガー「良かろう……その言葉、信じるぞ」
(窮奇王と饕餮王を指す)
クスハ「四凶の超機人……あなた達には負けない!」
ブリット「俺達を……白虎と青龍を 易々と止められると思うな!!」
(作戦目的表示)

先にHPを50%以下にしたのは
饕餮王 窮奇王


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