アラセリ「り、離脱できん！ このサイリオンがっ！！」
（アラセリ機が爆発）
アイビス「……だから、言ったんだ……ここから去れって」
スレイ（アラセリ・ガルシア……
お前と鋼龍戦隊では、見据えていた先が違う……）
スレイ（その差が、この結果を招いた……
今の私には、それがわかる）
エイタ「敵機、全機撃墜。後続の反応、ありません」
テツヤ「アイビス達は？」
エイタ「健在です」
スレイ（兄様……
今日からスレイは自分の意志で歩きます……）
スレイ（そして、いつの日か……
このハイペリオンで兄様が夢見たものを
見させてもらいます……）
アイビス「ハイペリオン……
この機体なら、本当に銀河の果てまでも
飛んで行ける気がするよ……」
ツグミ「そのためには、これからも
私達の力を一つにする必要があるわ」
アイビス「わかってる。
……ＴＤ４よりスティール２。ベガリオンと
スレイ・プレスティの着艦許可を願います」
スレイ「アイビス……」
アイビス「今日からまた、スレイはあたし達の仲間だからね」
スレイ「しかし、私は今まで……」
レーツェル「星の軌道に回り道などない。遠回りに見えようと、
いずれは目指すべき道へ還ってくる」
レーツェル「そして、今日までの旅路も
きっと君の糧となっているはずだ」
スレイ「レーツェル……」
レーツェル「レフィーナ司令には、
私からも口添えをしよう。
だから、我らの下へ来たまえ」
レーツェル「我が友、フィリオもそれを望んでいるだろう」
ツグミ「それに、あなた……他にも目的があって、
単機で私達に接触してきたのでは？」
スレイ「……そう、私は……」
スレイ「イスルギ重工社長、ミツコ・イスルギから
レフィーナ・エンフィールド司令宛ての
メッセージを預かっている」
ツグミ「えっ！？」
レーツェル「ミツコ・イスルギからだと……！？」
レフィーナ「そのようなことが……！」
ショーン「にわかには信じられませんな……」
スレイ「ミツコ・イスルギは、
あなた達がそういう反応を
示すだろうと予測していました」
スレイ「だから、私がメッセンジャーとして選ばれたと
推測されます」
カイ「とは言え、罠である可能性は否めん。
そもそも、その両者が誘いに応じるとは思えん」
レーツェル「ですが、彼は勝算なしに動く人物ではありませんよ」
ギリアム「俺もそう思う。
両者を動かし得る何かを掴んでいるのだろう」
ヴィレッタ「それなら、ミツコ・イスルギとスレイを介さず、
直接私達に伝えてもいいはずでは？」
レーツェル「こちらに手の内を読まれたくなかったのだろう。
そして、イスルギを巻き込んだ理由は……
彼らと何らかの確執があるからではないか？」
ヴィレッタ「だとしたら、先程のサイリオンはいったい……」
テツヤ「これでは、疑心が深まる一方だな……」
ショーン「要は、大統領の件のように
情報が操作される前に自分の目で確かめろと
いうことなのでしょう」
レフィーナ「………」
テツヤ「自分は罠の可能性が高いと思います。
それに、最優先すべきはイティイティ島での補給……
宇宙へ上がる余裕はありません」
ショーン「同感です。
二度も術中にはまるわけにはいきませんぞ」
レフィーナ「ですが、シラカワ博士がやろうとしていることは、
我々の現状を打破するきっかけとなり得ます」
レフィーナ「そこで……単機で宇宙へ上がれる機体を
何機か派遣します。それでどうでしょう？」
ショーン「妥当な案ですな」
テツヤ「異論はありません」
レフィーナ「スレイ……あなた達のハイペリオンが
この任務に最も適した機体であると言えます」
レフィーナ「アイビス達と共に宇宙へ上がってもらうことに
なりますが、よろしいですか？」
スレイ「私は……この身を受け入れてくれたそちらの
寛大な処置に感謝しています」
スレイ「そして、今はアイビス達に協力したいというのが
偽らざる想いです」
スレイ「その任務……了解しました」
リュウセイ「アルテリオンとベガリオンが
合体するとはな……」
ツグミ「アルテリオンの名前の由来はアルタイル……彦星。
ベガリオンはベガ……織姫。その二つが合わさることに
よって、シリーズ７７は一つの到達点を迎えるのよ」
ミズホ「もしかして……７７は七夕を意味しているのですか？」
ツグミ「ええ。それも７７の名前の由来の一つよ」
リュウセイ「じゃあ、ハイペリオンじゃなくて、
タナバタリオンって名前の方が良くない？」
コウタ「語呂わりぃな、そいつぁよ」
アイビス「ともかく、今日からスレイもあたし達と一緒に
戦うことになったの」
ツグミ「改めてよろしくお願いするわね」
クスハ「ええ……
スレイさんが戻って来てくれて、私も嬉しいです」
レオナ「彗星と流星の活躍に期待させてもらうわ」
スレイ「出来る限りの事はするつもりだ」
アイビス「スレイ、あんたに紹介したい子がいるの。
……イルイ、こっちに来てくれる？」
（足音）
イルイ「………」
スレイ「こんな子供が軍艦に……」
ツグミ「色々あって、私達で面倒を見ることになったの」
アイビス「イルイ、あたしの仲間を紹介するね。
スレイ・プレスティ……プロジェクトＴＤの
ナンバー０１で、ベガリオンのパイロット」
アイビス「いずれ、あたしやツグミと一緒に
星の海を目指すことになるの」
イルイ「星の……海へ……」
アイビス「スレイ、イルイと仲良くしてやってね」
スレイ「ああ……」
イルイ「………」
イルイ（……星の……海……）
REPORT
換装武器『ＭＴＤＭシューター』を入手しました。