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南極の惨劇 リュウセイルート ~ 第5話 ~

《極東支部基地》

アヤ「え? その話…本当なの?」
リュウセイ「ああ。おふくろや クスハと連絡が取れないんだ。 メールが届いてねえのかなあ」
アヤ(もしかして…少佐が?  でも…そんなことをする必要なんて ないはず…)
ライ「お前のことだ…メールに 新型機のテストパイロットに選ばれた ことを書いたのだろう?」
リュウセイ「あ、ああ…」
ライ「なら、検閲に引っ掛かったと見て 間違いないな。普通なら、機密漏洩で 厳重に処罰されるところだぞ」
リュウセイ「機密漏洩…。 そうか…俺、軍隊にいるんだもんな」
ライ「今さら何を言っている。 ここが日常とは切り離された 世界だということを早く認識しろ」
リュウセイ「うるせえな。 どうしてお前はそういうキッツイ 言い方しか出来ないの?」
リュウセイ「そんなんじゃ、 女の子にモテないよ」
ライ「…余計なお世話だ」
一般兵「伝令です。 サカエ・タカナカ参謀がアヤ・ コバヤシ大尉以下2名をお呼びです」
アヤ「わかったわ。 じゃ、行きましょう…リュウ、ライ」

《極東支部基地》

サカエ「…アヤ大尉、 ライディース少尉、リュウセイ曹長に 特別任務を与える」
サカエ「イングラム少佐、説明を」
イングラム「我々が進めている 『SRX計画』の試作機の 組み上げ作業が終了した」
イングラム「以後、お前達には 機体の調整作業を手伝ってもらう」
リュウセイ「教官、質問!  そのSRX計画って…何ですか?」
イングラム「最近、地球各地に 出没している未確認物体…」
イングラム「通称『エアロゲイター』に 対抗するための特殊人型機動兵器を 開発する計画だ」
リュウセイ「エアロゲイター…?  それって、もしかして…あの時の…」
アヤ「そう、幕張で あなた達を襲った虫型の機動兵器…」
アヤ「コードネーム、 AGX-01『バグス』を 持つ敵対集団のことよ」
リュウセイ「敵対集団?  あいつら…一体何者なんだ?」
アヤ「それは……」
リュウセイ「あ、わかったぜ。 ロボットアニメとかによく出てくる 宇宙からの侵略者って奴だろ!?」
アヤ「………」
サカエ「………」
ライ「………」
リュウセイ「ひょ、ひょっとして… マジ? ホントに異星人なのか!?」
イングラム「………」
リュウセイ「あの虫メカって、 こないだの飛行ロボットみたいに…」
リュウセイ「謎の組織が 秘密で作った奴じゃないのか?」
イングラム「今はエアロゲイターの 正体を言及する時ではない」
イングラム「重要なのは SRX計画の試作機を、お前達が 上手く扱えるかどうかだ」
リュウセイ「………」
サカエ「では、少佐… 彼らに試作機のデータを」
(通信)
リュウセイ「こ、こいつは… パーソナルトルーパー…?  しかも、3機も…」
ライ(標準機と砲撃戦用… 残りの一機はゲシュペンストより 一回り小さいな)
イングラム「これらがお前達に いずれ与えられることになる 試作機…『Rシリーズ』だ」
サカエ「なお、今後の特別任務遂行に あたり、お前達のチームを 『SRXチーム』と呼称する」
ライ「SRXチーム…」
リュウセイ「SRXって…何の略だ?」
イングラム「それはいずれわかる。 では、お前達にスペックデータと 操縦マニュアルのファイルを渡す」
イングラム「三日以内に それらを熟読しておけ。以上だ」
リュウセイ「熟読って…。 睡眠学習機とかないのかよ?」
アヤ「寝てる間に…って奴?」
リュウセイ「そうそう」
アヤ「そんな便利な物があったら、 とっくに使ってるわよ。 あなたを気絶させてからね」
リュウセイ「うへっ…」
アヤ「毎日、勉強会をしましょ。 わからない所があったら、 私とライで教えてあげるから」
リュウセイ「べ、勉強会ぃ?  高校の試験じゃねえんだから、 そんなもんやってもらわなくても…」
アヤ「ダメよ。あなたのことだから、 ぶっつけ本番で何とかしようとか 思ってるんでしょ?」
リュウセイ「うっ…」
アヤ「そんなの 絶対に許しませんからね」
リュウセイ「わ、わかったよ…」
サカエ「イングラム少佐、 君に話がある。司令室まで 来てくれたまえ」
イングラム「わかりました」

《極東支部司令部》

イングラム「南極、ですか?」
レイカー「そうだ。連邦政府によって 極秘裏に準備が進められていた 例の会見が、そこで開かれる」
レイカー「もっとも、表向きは 『シロガネ』の竣工式と…」
レイカー「EOTI機関の 新型機動兵器のお披露目と いうことになっているがな」
イングラム「なるほど。 南極なら何が起きても 被害は少ない、と…」
サカエ「何か起きては困るのだよ、 少佐。これは人類全体の命運に 関わることなのだ」
イングラム(………)
イングラム(…EOTI機関の 新型機動兵器は、例の会見の 立会人代わりだということか)
イングラム(だが…徹底抗戦派の EOTI機関が、会見を黙って 見ているわけがない…)
イングラム(…何か起きると 考えておくべきだな)
レイカー「なお、今回の出動に関しては 地球圏防衛委員会のノーマン・スレイ 少将から直々の依頼があった」
イングラム(ノーマン・スレイ… SRX計画やATX計画の 真の立て役者か)
レイカー「突然の話で悪いが、君の 部下にはEOTI機関の新型兵器を 直に見せておいた方がいいだろう」
イングラム「確かに。 この基地の地下に存在する スペースノア級はともかく…」
イングラム「遅かれ早かれ、 我々はEOTI機関と関わることに なるでしょうからね」
サカエ「ただし、例の会見の件は 尉官以下の者には極秘だという ことを忘れないでくれたまえ」
イングラム「……了解です」
レイカー「では…頼むぞ、少佐」
イングラム「はっ、SRXチームを 南極基地へ派遣します」


第5話
南極の惨劇

〔戦域:南極コーツランド基地周辺〕

(出撃準備)
リュウセイ「やれやれ。 南極くんだりまで来て…」
リュウセイ「ペンギンみてえに 並んで立ってるだけなんてよぉ」
ライ「文句をいうな。これも任務だ」
リュウセイ「ま、 連邦軍の新型戦艦が見られただけでも 充分ラッキーだけどさ」
ライ「…とどのつまりはそれか」
リュウセイ「あ、そうだそうだ…」
アヤ「リュウ! コックピットハッチを 開けて何やってるの!?」
リュウセイ「せっかくだからシロガネの 写真を撮っとこうと思ってさ」
(シロガネを見る)
アヤ「写真…? あなたって、 ホントにああいうのが好きなのね」
リュウセイ「ああ。 何てったって男のロマンだからな」
リュウセイ「ところで、ライ… あの艦って、宇宙・空中・水中の どこでも行けるんだって?」
ライ「…資料によれば 推進機関には最新技術が導入され、 外宇宙航行でさえも可能とし…」
ライ「さらに3種の 艦首モジュールによって、様々な 作戦や状況に対応が出来るそうだ」
リュウセイ「へ~え。 艦首部分が取っ替えられるのか」
リュウセイ「じゃあさ、イテマエ機関の 新型機って、何だか知ってる?」
ライ「…イー・オー・ティー・アイ 機関だ」
リュウセイ「ああ、それそれ。 その組織が作った新型って、 どんな奴なんだ?」
ライ「…EOTI機関は 軍とは別の組織だ。詳しい資料は まだこちらに回って来ていない」
リュウセイ「ふ~ん。それって、 何だか変だよな。これから、 お披露目をやるのにさ」
ライ(…確かに、 リュウセイの言うとおりだ)
ライ(それに、この緊迫した雰囲気… ただの式典とは思えん。まるで、 これから戦闘が始まるかのようだ)
リュウセイ「なあ、 EOTI機関の新型機の 名前ぐらいわからないのか?」
ライ「…『グランゾン』と 言う名らしい」
リュウセイ「グランゾン…。 ふ~ん、何か悪役っぽい名前だな」
(アラート)
ライ「出て来たぞ。 そのグランゾンが…」
(グランゾンが出現)
リュウセイ「す、すげえ…。 悪役っぽいのは名前だけかと 思ったら、見た目もそうだぜ」
アヤ「あ、あれ… パーソナルトルーパーなの?」
ライ「外見や機体構造がPTとは 違います。おそらく、我々の 機体とは別系統のものですね」
テツヤ「艦長、 グランゾンが定位置に付きました」
ダイテツ「テストパイロットの シュウ・シラカワは?」
テツヤ「すでに会場へ入っています。 なお、現在グランゾンは 自動操縦モードで作動中です」
ダイテツ「ならば、 後は客が来るのを待つだけか」
テツヤ「ええ」
アルバート「テツヤ・オノデラ大尉、 警備は万全なのだろうな?」
テツヤ「ご覧の通り、 最善を尽くしています」
アルバート「気にいらん答えだな。 全権大使である私に何かあれば、 今後の交渉は不可能になるのだぞ」
アルバート「だから、 君達は自分の命を捨ててでも この私を守らねばならんのだ」
テツヤ「…わかっています。 そのためのスペースノア級 壱番艦シロガネです」
アルバート「フン…」
ダイテツ「アルバート・グレイ大使…」
アルバート「何だね? 艦長…」
ダイテツ「ここは我々に任せて、 会見場へお急ぎを」
アルバート「わかっている。 彼らが現れ次第、行く」
テツヤ(…やれやれ、 何だかんだ言っても、連中と 直接会うのが怖いらしいな)
(通信)
エイタ「艦長、 基地上空に重力震反応あり!」
ダイテツ「来たか…」
テツヤ「シロガネより各機へ。 間もなく式典が始まる。 周辺の警戒を怠るな」
テツヤ「ただし、命令があるまで 一切の戦闘行為は禁止する」
アヤ「SRXチーム、了解」
アヤ(周囲の警戒… 敵でも現れるっていうのかしら?)
アヤ(それに… 何だか嫌な予感がする…)
(フーレが出現)
リュウセイ「な、何だ…あれ!?  いきなり現れやがったぞ!」
エイタ「…AGX-04の 転移出現を確認しました」
テツヤ「あれがエアロゲイターの 戦艦か……」
アルバート「エアロゲイターではない。 『ゲスト』だ」
アルバート「何故なら、彼らは 我々にとって大事な客人だからな」
ダイテツ(そうだといいのだが)
ダイテツ「では、グレイ大使…」
アルバート「わかっている。 これよりゲストとの会談を開始する」
ライ「………」
アヤ「………」
(フーレを見る)
リュウセイ「!」
リュウセイ「お、おい、 中から人間が出て来たぜ。 やっぱ、地球の船なのか?」
アヤ「シロガネからも人が 降りて来たわ。出迎えかしら…?」
ライ(…何かの会談を しているというのか…?)
リュウセイ「なあ、 式典って、このことかよ?」
ライ「………」
エイタ「艦長、 ゲストとの会談が始まったようです」
ダイテツ「そうか。 会談場のモニターを怠るな」
エイタ「了解」
エイタ「………」
エイタ「ん?」
テツヤ「どうした?」
エイタ「オブザーバーの シュウ・シラカワ博士の 姿が見当たりません」
テツヤ「何…?」
エイタ「変ですね。 博士は先程まで会談場にいたのに…」
???(シュウ)「………」
(グランゾンを指す)
???(シュウ)「フ…… 役者は揃ったようですね…」
???(シュウ)「…では、そろそろ この茶番劇の幕を閉じることに しましょうか…」
(アラート)
エイタ「!  か、艦長、グランゾンから 高エネルギー反応が…!」
ダイテツ「!」
【強制戦闘】
シュウvsフーレ
シュウ『そんな戦艦で私達の目をごまかそうとしても無駄ですよ』
エイタ「グ、グランゾンが AGX-04を攻撃しました!!」
テツヤ「な、何っ!?」
(メギロートが出現)
リュウセイ「お、おい… あいつらはエアロゲイターの…!」
ライ「間違いない。 AGX-01、バグスだ…!」
リュウセイ「じゃ、じゃあ…あの戦艦は エアロゲイターの物なのかよ!?」
ライ(まさか… この式典の本当の目的は…!)
エイタ「04よりバグスが出現!  こちらへ攻撃を仕掛けて来ます!!」
テツヤ「ば、馬鹿な! 誰が グランゾンを動かしているんだ!?  これは連邦への反逆行為だぞ!」
ダイテツ「…あの機動兵器を 動かせるのは、世界でただ一人だ」
テツヤ「で、では…!?」
ダイテツ「そう、シュウ・シラカワだ。 彼に通信を入れ、事情を釈明させろ」
エイタ「何度もグランゾンに 呼びかけているのですが、 応答がありません!」
ダイテツ「…あの男、 いったい何を考えている?」
テツヤ「艦長! 形はどうあれ、 こちらから攻撃を仕掛けてしまった 以上、交渉は決裂です!」
ダイテツ「やむをえん。 各機に迎撃指令を出せ!」
テツヤ「了解! PT各機へ!  バグスを迎撃せよ!」
リュウセイ「く、くそっ!  戦闘が始まっちまうなんてよ!!」

〈メギロートが全滅〉

(フーレが撤退)
エイタ「ゲスト… いや、エアロゲイター、 撤退しました!」
ダイテツ「グランゾンの様子は?」
エイタ「! こ、これは!!」
(グランゾンが動いてMAPW(グラビトロンカノン)使用。シロガネ、SRXチーム以外を全滅)
リュウセイ「!!」
ライ「!」
アヤ「そんな…!」
アルバート「な、何が 起きたのかね、テツヤ大尉!?」
テツヤ「グ、グランゾンが 友軍機を攻撃した…のか!?」
エイタ「は、はい!  PT隊は、ほぼ全滅です!!」
テツヤ「馬鹿な…!  あの男は我々を殺す気なのか!?」
ダイテツ「おのれ、 シュウ・シラカワめ…!」
シュウ「…では、最後の仕上げを させてもらいましょうか」
エイタ「グ、グランゾンが 本艦を狙っています!!」
ダイテツ「エネルギーフィールド展開!  いや、全砲門開け!!」
テツヤ「艦長!?」
ダイテツ「構わん、 グランゾンを攻撃せよ!」
【強制戦闘】
シュウ[ワームスマッシャー]vsダイテツ[防御]
シュウ『…この一撃が 新たな戦いの幕開けとなるのです』
ダイテツ『お、おのれ…!  シュウ・シラカワ……!!』
(シロガネが撃沈)
リュウセイ「うあっ! シロガネが!!」
ライ「馬鹿な、たった一撃で…!」
リュウセイ「せ、戦艦を 撃沈しやがった…!」
リュウセイ「き、基地やシロガネの 連中は…し、死んだのか…!?」
ライ「リュウセイ!  気をしっかりもて!!」
リュウセイ「う、ううっ…!」
ライ「あいつ、混乱してるのか!?  アヤ大尉は…!」
アヤ「ど、どういうことなの!?  何故、グランゾンが味方を…!?」
シュウ「やはり… あなた達では、これぐらいの 抵抗しか出来ませんか」
リュウセイ「な…何だって!?」
シュウ「ならば、利用する価値も 利用される意味もありませんね」
リュウセイ「だ、誰だ…てめえ!?」
シュウ「ここまでです。 では、死んで下さい」
リュウセイ「や、やられる!?」
アヤ「ライ、リュウの援護を!」
ライ「了解です!」

〈vs シュウ〉

[リュウセイ]

シュウ「無駄な抵抗を…」
リュウセイ「くっ!  き、機体が思うように動かねえ!」
シュウ「おや…まだ新米の パイロットのようですね」
リュウセイ「こ、こいつ… いったい何なんだ!?」
リュウセイ「PTでも、 こないだの新型機でもねえ!  このパワーは…いったい!?」
シュウ「では… 自分の身の不運を嘆きながら 死んで下さい」
リュウセイ「う…うああっ!!」

[ライ]

ライ「貴様…!  この行為がどういうことに なるのか、わかっているのか?」
シュウ「もちろんです」
ライ「何っ…?  ならば、貴様は最初から…!」

[アヤ]

アヤ「EOTI機関の人間が、 連邦軍に反旗を翻すなんて…!」
シュウ「………」
アヤ「!」
アヤ「もしかして、 あなた達はそれが目的…!?」
シュウ「さあ、どうでしょうね」

〈NEXT PP〉

シュウ「おや? この反応は…」
ライ「何かが…来る?」
(サイバスターが出現)
マサキ「こ、これは…!?」
シロ「地上の部隊が…!」
クロ「やっぱり、 グランゾンのせいで……」
シュウ「おやおや、こんな所まで サイバスターが現れるとは…」
シュウ「もしかすると、 私を追いかけて来たのですか、 マサキ?」
マサキ「シュウ!  貴様、ラングランだけじゃなく 地上まで滅ぼすつもりか!?」
シュウ「まさか…今はまだ、 そんなつもりはありませんよ」
シュウ「私を利用しようとした 連中に身の程を知らしめて あげただけです」
マサキ「チッ…てめえを このまま野放しにしとく わけにはいかねえな…!」
シュウ「まったく… いつもいつも、同じことの繰り返し。 よく飽きませんね、あなたも」
マサキ「うるせえっ! 行くぜ!!」
シュウ「残念ですが、今は あなたと遊んでいる暇はありません」
シュウ「これからビアン博士と 会わなければなりませんしね」
マサキ「ビアン…?」
シュウ「では、ごきげんよう」
(グランゾンが撤退)
マサキ「あっ!  くそっ、また逃げやがった…!」
クロ「追わニャいの、マサキ?」
マサキ「………」
マサキ「…あいつの言ってた ビアン博士ってのは何モンだ?」
シロ「さあ…おいら達は地上の 情報を、まだそんニャに仕入れて ニャいから……」
マサキ「…調べてみる必要があるな」
シロ「調べるって…何をだニャ?」
マサキ「あいつが言ってた ビアンって奴のことを、だ!  行くぞ、クロ、シロ!」
クロ「わかったニャ!」
(サイバスターが撤退)
ライ「あの人型機動兵器… パーソナルトルーパーではない。 いったい何者だ…?」
リュウセイ「………」
アヤ「リュウ、 無事なの!? 返事をして!」
アヤ「リュウ!」
リュウセイ(ま、まるで… ゲームみたいに…あっけなく… やられちまった…)
リュウセイ(こ、これが… 本物の戦争だってのか…?)
リュウセイ(…本物の………)

《極東支部司令部》

サカエ「司令!  南極基地でシロガネが!!」
レイカー「…わかっている」
サカエ「こ、これは…!?」
レイカー「彼らの声明放送だ。 先程から全世界に向けて 流されている…」
サカエ「な、何ですと…!?」

《中継映像》

ビアン「…もはや、 人類は逃げ場を失った!」
ビアン「我々に必要な物は、 方舟ではなく…異星人に 対抗するための剣なのだ」
ビアン「よって、私はここに秘密結社 ディバイン・クルセイダーズによる 地球の武力統一を宣言する!」
ビアン「これは人類が生き残るための 戦いである。正義と平和の名の下に、 振り上げられた剣の下に…」
ビアン「人よ集え、人よ戦え!」
ビアン「我らディバイン・ クルセイダーズと共に、人類の新しい 未来を作り出そうではないか!!」

《極東支部司令部》

レイカー「ついに本性を現したか、 ビアン・ゾルダーク…」
イングラム「………」
レイカー「イングラム少佐、 どう思うかね?」
イングラム「ビアン・ゾルダーク博士 率いるEOTI機関…」
イングラム「いえ、 ディバイン・クルセイダーズによる 実質上の宣戦布告だと考えます」
レイカー「ならば、グランゾンや 君達が接触した飛行型の兵器は…」
イングラム「ええ…彼らが この日のために用意した物だと 見て間違いないでしょう」
サカエ「た、たかが一組織の勢力で 我々連邦軍全てを敵に回すつもり なのか、ビアン博士は…!?」
イングラム(………)
イングラム(そうだ…。人類は エアロゲイターに打ち勝つには その方法しかあるまい…)
イングラム(少なくとも、 今の内はな…)


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