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激闘! ラビアンローズ アーク

〈フランス中部〉

デルマイユ「ツバロフ、例の計画は順調に 進んでおるか?」
ツバロフ「はい、デルマイユ公。すでにコロニーの 連中の動員も始めております
 それに加えて本当に月面の 工場が手に入るならば、
 問題はまったくないでしょう」
ジャミトフ「そのためにバスクにやらせている。 貴公は軍備増強のことだけを
 考えておればよい。バスク、帝国の 月面基地攻略作戦の
 準備はどうか」
バスク「整っております。アナハイムの連中が なかなか協力しようとせんのですが
 それはまぁ戦時中のこと、どうにでも なりましょう。月面は
 OZの手に落ちます」
ツバロフ「しかし、帝国軍の基地のみならず 他の月面都市にまで手をだすと
 トレーズが何をいうか……。 現在の軍備増強策にも
 積極的ではないと聞きますが……」
バスク「トレーズなどに何ができるか! あやつは しょせん、飾りにすぎん。貴様は
 トレーズのことなど気にせず、好きに やっておればよいのだ」
ツバロフ「これは頼もしいお言葉ですな。 そういうことでしたら、
 月面基地制圧後、 すぐとりかかります」
デルマイユ「うむ。頼んだぞ、ツバロフ」

レディ(眼鏡あり)「トレーズ様、お元気そうでなにより です」
トレーズ「レディ、君も元気そうでよかった。 君はよくやってくれている」
レディ「ありがとうございます。ただ……」
トレーズ「ツバロフとバスクか。私が 軍備増強に反対したために
 デルマイユ公は私を通さずに進める ことにしたらしいね」
レディ「ジャミトフ閣下のお知恵でしょう。 いかがいたしますか、トレーズ様?」
トレーズ「放っておきたまえ。君まで不必要 な争いを起こす必要はない
 ところでレディ、彼らはどうしている?」
レディ「はい。今のところ、これといって 目立った行動はとっておりません」
トレーズ「そうか……ありがとう、レディ。君が 早く戻ってこれることを祈っているよ」
レディ「もったいないお言葉、いたみいります。 トレーズ様のため、精いっぱい
 努力いたします」

トレーズ(ゼクス、君は今どこにいる。君が いないとOZは、つまらない人間の
 つまらぬ行動を許してしまう……)

〈バルジ〉

バスク「奴らの動きをとらえたと、報告が あった。かねてより探させていた
 ドック艦ラビアンローズと合流すると 考えられる。諸君らには
 ラビアンローズを発見し、破壊する 任務が与えられる」
ガイア「我々はすでにアポロ作戦に 組み込まれておりますが、そちらは?」
バスク「それはかまわん。奴らはいずれ必ず 我々の邪魔となる存在だ
 今のうちに、つぶしておかなくてはならん」
ガイア「了解だ、バスク特佐」
エルリッヒ「特佐、今の状況で彼らに対し そこまでやる理由が、わかりかねますが」
(殴る)
エルリッヒ「ぐっ……」
バスク「知ったふうな口をきくな! 貴様に 何がわかるか!」
エルリッヒ「……はっ、申し訳ありません」
ガイア「エルリッヒ特尉、頼むぞ。 ブロック・ブレイカーの名が、
 伊達ではないとよいのだが」
エルリッヒ「ガイア特尉、それはどういう 意味か?」
バスク「やめんか、バカ者が。 私はアポロ作戦の指揮をとる
 作戦終了時には、よい報告を 期待している。以上だ」

エルリッヒ(バスク・オム……急ぎすぎるな。彼らを いま叩かねばならぬ理由など……
 どういうことか。トレーズ閣下の 理想を理解せぬ男が……)

ジェリド「ジェリド特尉、マウアー特尉、 入ります」
バスク「来たか。ジェリド特尉、貴官は ライラ特尉とカクリコン特尉の
 弔い合戦を希望していたな」
ジェリド「はい。奴らに怨念返しをしなければ 気が休まりません」
バスク「その気合いに期待し、貴官らに 特別任務を与える。これは
 ガイア特尉も知らぬことだ」
ジェリド「はっ、光栄であります」
マウアー「…………」

マウアー「ジェリド、どういうつもりなの?」
ジェリド「どうもこうもない。バスクが極秘 任務に俺を選んだ。うまくこなせば
 道も開ける。それに、 相手は奴らだ。ライラもカクリコンも
 みんな奴らにやられたんだ」
マウアー「……もう何をいってもムダね」
ジェリド「俺はカミーユを、奴らを倒さない 限り、先へ進めなくなっちまった
 奴らは俺にとってカベなんだ」
マウアー「思いつめるのは危険なのではなくて?」
ジェリド「マウアー……」
マウアー「ジェリド、覚えておいてね。あなたの 後ろには、いつもあたしがいるって」

〈暗礁宙域傍〉

(アーガマで暗礁宙域内へ)
ブライト「順調なようだな……どうした、大尉」
クワトロ「いや……バスクが我々に好きにさせて おくのが妙でな。1度くらいは
 追撃隊がくるものと思っていた が……」
ブライト「確かに……そうだな」
アムロ「……まさかとは思うが……ラビアンローズ が狙われることは考えられないか?」
クワトロ「そうか……ありうるな。進路を 読めば我々がどこかのコロニーに
 向かっているのではないことは、 わかるかもしれん」
アムロ「気になるな……ブライト、俺は 先行して様子をみよう」
ブライト「わかった。そうしてくれ。カミーユと アーク、エイジも行かせよう」


激闘! ラビアンローズ

(ラビアンローズが出現)
エマリー「そろそろケーラが戻ってもいいはずなんだ けど……」
(ガンダムアラート)
(北にOZが出現)
エマリー「なに!? うそ、敵なの? 見つかって しまったというの!?」
ガイア「あれがドック艦ラビアンローズか。 よくもこんな所に、いままで隠れて
 いたものだ。いくぞ、オルデガ、マッシュ、 シュターゼン」
(南にアムロたち先行部隊が出現)
アムロ「OZか。やはりラビアンローズが狙い だったのか」
ケーラ「アムロ大尉、私はラビアンローズへ 行きます。リ・ガズィがあるはずです」
アムロ「リ・ガズィ?」
ケーラ「はい。変形機構を省略した、 Zガンダムの同型機です」
アムロ「わかった。頼む」
ガイア「くっ、バカな、奴らがこんなに早く くるとは」
オルテガ「ガイア、奴らは数が少ない。先行 した部隊だ。後続がくる前に
 一気にカタをつけるぞ」
エルリッヒ(そう都合よくいけばいいが…… あれは連中のエースパイロットたちだ
 フッ……あの少年も、いつのまにか エースか。そうさせてしまったのは
 この私なのだな……)
アーク「あいつか……不思議だな、前よりも 憎しみが、うすらいでいる気がする……」

〈2PP〉

(リ・ガズィが出現)
エマリー「ケーラ!」
ケーラ「エマリーさん、なんとか持ちこたえて。 アーガマにはブライト艦長もいるんです」
エマリー「え? 本当っ!? ああ、やっぱり ブライト艦長が来てくれたのね!
 私、がんばります、ブライト艦長!」

〈4PP〉

(アーガマが出現)
クワトロ「どうやら間に合ったようだな」
ブライト「よし、全機、ラビアンローズに敵を 近づけるな!」
(出撃選択)

〈4EP〉

ジェリド「来たか……アーガマ! バスクめ、 なかなかやるじゃないか。マウアー」
マウアー「なに?」
ジェリド「無理はするなよ。俺のことを心配 する必要はない」
マウアー「ありがとう、ジェリド」
ジェリド「よし、十分引きつけた。いくぞ!」
マウアー「また、あとで」
ジェリド「そうだな」
(ジェリド隊が出現)

〈マウアー撃墜〉(ジェリドはまだ撃墜されていない)

ジェリド「マウアーッ!!」
マウアー「……守ってみせるって、いったろ?  ジェリド……」
(マウアー機爆発)
ジェリド「マウアァァーッ!  くそぉぉーっ!
 貴様ら!  貴様らはなんでいつもぉぉぉーっ!!」
(ジェリドに『必中』『気合』『熱血』)

〈vs エルリッヒ〉

エルリッヒ「少年、君のその強さはいったい どこからくる? 君は何のために
 何を信じて戦っているのだ!?」
アーク「俺は……誰かが無意味に死んで いくのが嫌なだけだ!!」

〈マッシュ撃墜〉

マッシュ「クッ、俺の悪運もここまでか……」

〈オルテガ撃墜〉

オルテガ「バ、バカな!  俺たちがやられるなどと……」

〈ガイア撃墜〉

ガイア「うおぉっ!? この我らが……黒い 三連星が、敗れるというのか!?」

〈ジェリド撃墜〉(マウアーは撃墜済み)

ジェリド「くそぉぉーっ! 俺は、マウアーの仇も 討てずに……俺はっ!!」
(爆発)
ジェリド(う……なんだ……?)
マウアー(…………)
ジェリド(マウアー……? 俺は…… どうなったんだ……)
マウアー(ジェリド……大丈夫、あなたは死な ない。あなたは世界を導いていける)
ジェリド(マウアー……そんなことはいい。お前まで 行っちまうなんて……)
マウアー(ジェリドー……)
(ジェリド出現・HP50%)
ジェリド「……マウアー、俺は……
 うっ……腕がきかない……?」
マウアー(ジェリド)
ジェリド「マウアー……?」
(ジェリドに『集中』がかかる)
ジェリド「よし、マウアー、 行けるぞ!」
カミーユ「なに!? まだ戦えるのか!?」
ジェリド「うおおぉぉぉぉぉぉぉーっ!!」

[ジェリド撃墜](カミーユ)

(爆発)
カミーユ「なんで……あんなに保ったんだ…… 確か、マウアーって……」

〈敵機全滅〉

ブライト「終わったか……よし、アーガマを ラビアンローズにつけろ」

〈戦闘マップ・暗礁宙域の中〉

ジェリド「マウアー……どこだ? マウアー……。 く……うぅ……」

〈暗礁宙域の中〉

エマリー「ブライト艦長!  ブライト艦長ーーっ!!」
(速い足音)
ブライト「エマリー……艦長代理、 よくラビアンローズを守ってくれた」
エマリー「はい! 私、ブライト艦長のために、 がんばりました!」
ブライト「え?」
エマリー「ブライト艦長……忘れてしまったの ですか? 私、艦長に頼まれたと
 思って、一生懸命……」
ブライト「あ……いや、その……」
デビッド「…………」
ドモン「…………」
サイ・サイシー「…………」
ボス「…………」
アーサー「え? なになに? みんなどうしたんだ?」
ブライト「……貴様ら、何をみている!  さっさと作業にかかれ!」
レイン「はい、すみません。ほらみんな、さっさと いらっしゃい」

アムロ「Zガンダムにリ・ガズィか。しかし、よく これだけのものが、つくれたものだな」
???(チェーン)「アナハイム・エレクトロニクスとのパイプが ありますから。でもいろいろと
 大変だったんですよ」
アムロ「君は……」
チェーン「チェーン・アギです。もと連邦の技 術士官で、今はラビアンローズの
 クルーをやっています」
アムロ「そうか、よろしくチェーン。俺は……」
チェーン「知ってます、アムロ・レイ大尉。 私、ずっとお会いしたいと
 思っていたんですよ」
アムロ「ははは、実物を見てがっかりしたん じゃないか」
チェーン「そんなことないです。 ますますがんばろうって、思いました」
アムロ「なにをだい?」
チェーン「私の夢なんです。アムロ大尉の 乗るガンダムをつくるのが」
アムロ「そういえばアナハイムといっていたが……」
チェーン「帝国やロームフェラに協力する 裏で、こちらにも協力する
 あまり気分のよいものではありませんが そのおかげで私たちも新型を
 開発することができます。拠点 防衛用のGP03というのも
 あるんですよ」
アムロ「GP03?」
チェーン「ステイメンというガンダムを、オーキスとい う武器コンテナに収容した形が
 通常の運用形態で、 デンドロビウムと呼ばれています」
アムロ「なんだかすごそうだね。ウラキ少尉が 喜びそうだ」
ベルトーチカ「ちょっとあなた、何やってるのよ!」
アムロ「ベルトーチカ」
チェーン「なにって……あなたは?」
ベルトーチカ「ベルトーチカ・イルマ、アーガマのクルーよ あんまりアムロにちょっかい出さないで」
チェーン「あなたにそんなこといわれる理由は ないわ」
ベルトーチカ「私は、アムロの恋人なのよ」
チェーン「ふうん、そうなの。でも私は、 アムロ大尉のために、一緒にMSを
 つくれるわ。新しいガンダムを。 あなたには、それはできないでしょう?」
ベルトーチカ「それが、どうしたのよ」
チェーン「私は、アムロ大尉のお役に たてるってことです」
ベルトーチカ「な……あ、ちょっとアムロ、どこ行くのよ」
アムロ「ごめん、アストナージを手伝わなくちゃ いけないんだ」
チェーン「私も行きます。私、ここの チーフメカニックですから」
ベルトーチカ「ちょっと、あなた待ちなさいよ!  アムロ!」

デビッド「……なんかすげぇもん見ちまったな」
ボス「まったくだわさ」
アーサー「ほんとほんと。でもアムロ大尉って 意外に、はっきりしないんだね」
ドモン「ふん、男の戦いに女は邪魔になる だけだというのにな」
レイン「…………」
ドモン「あ、いや、レインのことをいったんじゃ なくてだな……」
シュバルツ「ハハハハハハッ、修行が足りんぞ ドモン!!」
サイ・サイシー「わっ、覆面のあんちゃん、いきなり 出てくんなよな」

〈月〉

エルリッヒ「バスク特佐、帝国軍を追撃 しないというのはどういうことですか」
バスク「貴様がレジスタンスどもを 叩いておれば、よかったのだ
 アステロイドまで撤退した 帝国軍など、もはやいつでもつぶせる
 今は軍備を整える時だ。特に、 あのような連中がいる以上はな」
エルリッヒ「特佐、私にアステロイド基地 攻略の許可を」
バスク「うぬぼれるな! 貴様のかわりなど、 いくらでもおる。そんな言葉は
 実績を見せた者がいうことだ。 貴様も負傷したジェリドのように
 地球で頭を冷やしてきたらどうだ」
(足音、扉が開閉する)

エルリッヒ「バスク特佐! くっ……帝国の排 除がOZの最大の目的だったはず
 しかし、これでは…………」


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