セニア「もう一台のヂーヱン!
二つあるんなら、一つはもらっても
いいわよね!」
ウーフ「何を勝手な事を言っている。
貴様程度の力で、この俺を倒せると
思っているのか?」
ウーフ「我らが神の宿敵、ゼノサキス一族の
娘か……」
プレシア「だ、だったら何よ!」
ウーフ「死ねっ!」
マサキ「てめぇもヴォルクルス教団の
実行部隊とやらか!?」
ウーフ「その通りだ。
ヴォルクルス様の敵、
生かしては帰さん!」
マサキ「抜かせっ!」
ウーフ「む……まさかこれほどとはな。
少々侮っていたか。
出直すとしよう」
(ウーフ機が爆発する)
(経験値入手)
マサキ「ヴォルクルス神殿跡ねぇ……
ここから見た限りじゃ、ただの廃墟だぜ」
テュッティ「ヴォルクルス神殿なら、地下と相場が
決まってるわ。ここの廃墟は別の遺跡。
ただのカムフラージュよ」
セニア「地下の反応はどう?」
ティアン「しばしお待ちを。
現在調査中ですわい」
ベッキー「ま、ヴォルクルス教団とシュウが
ここに来てたって事は、何かあるのは
間違いないんだろうけどね」
マサキ「そういやシュウのヤツ、今回は
邪魔しなかったな……
どういうつもりなんだ、一体……」
(レーダー警告が鳴る)
ティアン「おっ! 反応があったぞ!
こいつはまた……どでかい空洞だ」
テュッティ「入り口はわかる?」
ティアン「お任せくだされ、テュッティ殿!
このティアンにかかれば、そんなもの
朝飯前ですわい!」
シュウ「ああ、左上がそうですね」
ティアン「おおっ!
これだこれだ!
見つかって……
ぬおっ!? お主っ!?」
マサキ「シュウ!?
いつの間に……」
シュウ「気を付けた方がいいですよ、皆さん。
私と同程度の術を使う者は、
ヴォルクルス教団には大勢います。
いきなり寝首をかかれたくないでしょう?」
テュッティ「隠形の術……」
シュウ「そういう事です」
マサキ「また邪魔しに来たのか!?」
シュウ「……先程そんな気はないと
言ったでしょう?
前回はちょっとした都合があったので、
ああいう形になりましたが、
今は事情が違いますからね」
セニア「じゃあ何しに来たのよ、クリストフ!」
シュウ「あなた方に会わせたい人物がいましてね。
出てきていいですよ」
(ガエンはサングラスを外している)
ガエン「…………」
マサキ「ガエン!?
貴様っ!!」
シュウ「落ち着きなさい、マサキ。
彼は投降してきたんですよ」
マサキ「投降……だと?」
ガエン「この通り、何も武器は持っていない。
ヂーヱンも離れた場所においてある」
セニア「ヂーヱン、あるの!?」
ガエン「あ、ああ」
セニア「見せて! 触らせて! 分解させて!」
マサキ「落ち着け、セニア」
セニア「……マサキに言われるとは
思わなかったわ」
マサキ「お前が興奮してるの見てたら、
こっちは醒めちまったよ。
で、マジなのか、投降って」
ガエン「冗談だとすれば悪趣味だろう」
マサキ「擬装だとすりゃ、なかなかの
演技力だな」
シュウ「彼の本心である事は、
私が保証しますが」
マサキ「てめぇの保証じゃ、余計不安に
なるだろうが。以前裏切ったのを
忘れたのかよ」
シュウ「忘れるワケないでしょう。
ついでに言えば、私がウソをつかない事も
思い出して欲しいのですが」
マサキ「……てめぇの言い回しは
わかりにくいんだよ」
テュッティ「けど、アンティラス隊で身柄を
預かるワケにはいかないわ。
あなたを指名手配している
ラングラン政府に引き渡す事に
なるけど……それでもいいの?」
ガエン「もとより、覚悟の上だ。
死罪になろうとも後悔はせん」
マサキ「そこまで覚悟して、何でヴォルクルス
教団を抜けたんだよ?
そこがどうしてもわかんねぇ」
ガエン「……神などいない。
それがわかっただけで充分だ」
マサキ「何だぁ?」
シュウ「彼にとっての真実を見た。
それだけの事です」
マサキ「てめぇが何かやったのか?」
シュウ「少し、背中を押してあげただけですよ。
元々、彼は懐疑論者でしたし」
マサキ「悪い神さんに騙されてたって、
ようやく気付いたのか」
ガエン「お前の理解力ではその程度の
説明しかできんか」
マサキ「……投降しといて、偉そうな口叩くな」
シュウ「ところで、いつまでこんな所で
立ち話をする気です? フリングホルニにも
ゲストルームくらいはあるでしょう」
マサキ「何だよ、フリングホルニに
乗りたかったのか? だったら早く
そう言えっての」
シュウ「……いい加減、相手を自分のレベルにまで
下げて考えるのはよしなさい」
マサキ「へいへい、お前はレベルが高いよ」
テュッティ「シュウの言う事ももっともね。
フリングホルニに招待しましょう」
ワグネル「では、もう一度確認します。あなたは
ラングラン政府預かりの身となります。
それでいいんですね?」
ガエン「ああ」
セニア「ヂーヱンは、あたしがもらう!
文句言っても返さないっ!」
ガエン「好きにしろ」
セニア「やたっ!」
ワグネル「では、念書にサインしてください」
ガエン「……これでいいのか?」
ワグネル「はい、結構です。
希望するなら、弁護士費用の負担は
こちらで行いますが……」
ガエン「必要ない。
第一、公開裁判にかけられるとは限らん」
ワグネル「そうですか。そこまで覚悟ができて
いるなら、何も言いません。
司法取引ができる事を祈っています」
ガエン「……祈る、か。
ムダな行為だ」
ワグネル「私達はしばらくこの遺跡を調査するため、
ここから動けません。その間、独房に
入ってもらいますけど、いいですか?」
ガエン「構わん」
シュウ「おや? あなたは……」
プレシア「!? シュウ……」
シュウ「奇遇ですね。
これまではずっと避けられていましたが」
プレシア「……会いたくないの」
シュウ「……そうですか」
プレシア「……あたしは。お兄ちゃんとは違う」
シュウ「…………」
プレシア「赦さない……絶対に……」
シュウ「……それで結構です。
これから、私はこの艦を降ります。
用事があるのでしたら、お早めに」
プレシア「…………」
セニア「うっひゃあ~……
こんな事やってたんだ」
ウェンディ「これで、設計は50年前だと
聞いてますが……」
セニア「これ、マジで天才の仕事よね」
ウェンディ「ええ……
私にはこの発想はありませんでした」
セニア「この部品だけで、いくつパテントを
とれるやら……
もったいないから、あたし達で
取っちゃおうか」
ウェンディ「それはいいですけど……
パテントを取ったところで、
靈装機の生産を制限できるワケじゃ
ないって事は、忘れないでください」
セニア「あはは、わかってるって。
連中には法律なんて意味ないしね。
ところで、この辺の機密関係を除いて、
ラングラン政府に売ったら、
いくらになると思う?」
ウェンディ「数十億はくだらないか、と」
セニア「だよね。それだけあれば、
情報機関も強化できるし、
要員も増やせる」
ウェンディ「確かに、有効な使い道ですね……
少し、後ろめたい気もしますけど。
あと、あくつかはアカデミーの
禁忌に触れるものがありますから、
それは除外しないと……」
シュウ「女性二人にしては、艶っぽくない
会話ですね」
セニア「クリストフ、何の用?」
シュウ「艦を降りるんですよ。
用事は済みましたからね」
セニア「あっそ。じゃ、さいなら」
シュウ「…………」
セニア「……何してんのよ。
さっさとグランゾンに乗って
降りればいいでしょ」
シュウ「……赦す以前の問題、ですか」
セニア「何の話よ?」
シュウ「いえ、気にしないでください。
ちょっと女性に振られましてね」
セニア「……そういう諧謔的な言い方、
やめてよ。ワケわかんない」
シュウ「気を付けましょう。
それでは、失礼しますよ」
セニア「まったく……モニカも、
あんな男のどこがいいんだか」
ウェンディ「あら、プレシア。
どうしたの?」
プレシア「えっ? あ、あの……
シュウ、は?」
セニア「ついさっき、出てったよ。
何か用だったの?」
プレシア「う、ううん……
いいの、もう」
ウェンディ「……プレシア」
プレシア「え? 何?」
ウェンディ「赦してあげなさい……とは言わないわ。
でも、認めてあげなさい。
彼は、昔とは違う、と」
プレシア「…………」
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