コロス「火星で破嵐万丈に破れた事が、
復活を果たした今もこれほどに私共を
悩ますとは思いませんでした…」
？？？(ドン・ザウサー)「………」
コロス「おっしゃってましたね、あなた…」
コロス「メガノイドの力があれば
人類は地球以外の星に進出していけると…
人類は永遠に平和になると…」
コロス「それなのにビムラーは
私達を選ばなかった…」
？？？(ドン・ザウサー)「………」
コロス「あなた…」
？？？(ドン・ザウサー)「………」
コロス「ああ…あなたはもうすぐ
完全に復活をとげるのですね…」
？？？(ドン・ザウサー)「………」
コロス「心配は要りません。
破嵐万丈らを倒せば、あなたの夢は
全てかなうでしょう…」
コロス「女の浅知恵とお笑い下さい。
あなたが力を取り戻すためなら、
私はあらゆる手段を使います…」
コロス「だから、ドン・ザウサー…、
あと少し…あと少しだけ
耐えて下さい」
コロス「全ての決着は
私が付けてご覧にいれます」
？？？(ドン・ザウサー)「………」
（何かがせり上がり、スイッチが入る）
パスダー「機界四天王よ…いよいよ
お前達の能力を発揮する時が来た…。
期待しておるぞ」
ピッツァ「お任せを、パスダー様。
既にポロネズとプリマーダは
プラントの育成準備を開始しております」
ペンチノン「ウイイィィ！
カインの遺産共が現れたならば
今度は我々が相手をしてやります」
ペンチノン「機界四天王の力、
奴らに思い知らせてやりましょう…
ウイィィィ！」
パスダー「…青の星が
ビムラーに選ばれた星ならば…」
パスダー「一刻も早く全生命体を
ゾンダー化せねばなるまい…」
ピッツァ「お任せを。
邪魔者は我々が排除してみせます」
パスダー「よし…
ならば最後の作戦を開始せよ…」
万丈「………」
ビューティ「どうしたの、万丈？
深刻な顔しちゃって…」
ビューティ「ほら、
いつものスマイル、スマイル！」
万丈「ありがとう、ビューティ。
だけど、心配は要らないよ」
レイカ「もしかして…
メガノイドの事、考えていたの？」
万丈「…アイスランドの戦いでの
コロスの言葉が気になってね…」
凱「メガノイドこそビムラーに
選ばれし者というやつか…」
万丈「ああ…。あの時の戦いで
ドクーガとメガノイドとゾンダーは
それぞれにビムラーを狙っていた…」
万丈「ドクーガとメガノイドはビムラーを
手に入れるために…」
凱「そしてゾンダーはビムラーを
亡き者にするために」
命「同じ生きている機械なのに
ゾンダーとメガノイドではビムラーへの
対応が全く違うのね」
万丈「ビムラーへの対応はね…」
トッポ「どういう意味なの、
万丈兄ちゃん？」
万丈「…メガノイドにとっては
ビムラーは目的を果たすための
手段でしかない…」
命「その目的って…」
万丈「人類の宇宙進出…
そのための全人類メガノイド化だ」
万丈「コロスとドン・ザウサーは
脆弱な人類では宇宙に進出する事は
出来ないと考えているんだ」
凱「なるほど…人間を人間以外の何かに
変えようとしている点では
両者は同じという事か」
（足音）
ギャリソン「両者の共通点は
それだけではありませんぞ」
凱「ギャリソンさん…それに父さんも…」
万丈「獅子王博士…結果は…」
麗雄「万丈君…残念ながら
君の予想は当たっていたよ」
ギャリソン「まずは皆様…
こちらのシャーレをご覧下さい」
トッポ「うわ…気持ち悪い！
こっちの紫色のアメーバみたいな奴、
機械を食べてるよ！」
ビューティ「いったい何なのよ、これ！」
麗雄「ゾンダーメタルのかけらが
金属を取り込んでいる様だ…」
レイカ「…こうやってゾンダーは
メカを操ったり、形を変えたりしてるのね」
ギャリソン「次はこちらをご覧下さい」
命「え…こっちはゾンダーメタルと
何かの細胞が共存…している…？」
麗雄「その通りだ。
こちらの細胞はゾンダーメタルに
侵食されるのではなく…」
麗雄「互いが互いを補い合い
分子活動レベルで両者は共存している」
凱「ゾンダーメタルと共存だと…。
そんな事が可能だとは…」
ギャリソン「両者は極めて近い性質、
どちらも言わば生きている機械だからこそ
成せる業なのです」
トッポ「生きている機械って…まさか！？」
万丈「そうだ…この細胞は
メガノイドの身体を構成するものだ…」
（サイレン）
大文字「αナンバーズの各員へ！
たった今、ＧＧＧの大河長官より
緊急連絡が入った」
大文字「それによると東京全体が
ゾンダーに侵食されたとの事だ」
凱「何だって！？」
麗雄「く…我々が宇宙へ向かった隙に
ゾンダーは勝負をかけてきたか…！」
大文字「これよりαナンバーズは
地球に降下し、ただちに東京へ向かう」
大文字「各員は第一級戦闘配備のまま
所定の位置で待機せよ」
万丈「凱…」
凱「ああ…わかっている。
奴らが勝負に出るのなら俺達は
それを全力で迎え撃つだけだ…！」
（母艦出撃選択２艦）
ファ「地球から、何か上がってきます！」
エマ「あれって…まさか！」
（敵機が出現）
万丈「メガノイド…！」
バニング「各機発進しろ！
向こうは仕掛けて来る気だぞ！」
（出撃準備）
万丈「そこをどけ、コロス！
今はお前達にかまっている時間は
ない！」
コロス「………」
ジュドー「くそ…このタイミングに
何て数を連れてきやがるんだ！」
デュオ「おまけにモビルスーツや
異星人のメカまでいやがるぜ！」
カミーユ「どうやらメガノイドは
他の組織の機体を奪い、
自軍の戦力にしているようだ」
コロス「破嵐万丈…αナンバーズ、
無駄な抵抗はやめ、大人しく
退きなさい」
万丈「黙れ、コロス！
お前は今、地球で何が起きているか
わかっているのか！？」
コロス「ええ…間もなく東京は
宇宙からきた機界生命体によって
終焉の時を迎えるでしょう」
豹馬「てめえ！
ゾンダーの手先になって俺達を
ここに足止めする気かよ！？」
コロス「そうではありません…」
万丈「ならば、何故
このタイミングで僕達に仕掛ける？」
コロス「破嵐万丈…わかりませんか？
彼らこそ宇宙の示す啓示であることを…」
凱「啓示…？
ゾンダーの存在がか？」
コロス「そうです…。彼らの存在は
生物と機界の融合こそが宇宙に旅立つ
資格である事を示しているのです」
コロス「私は彼らと共存し、
その上で我々の夢を実現させる
つもりです」
万丈「勝手な理屈を！
肥大したエゴのかたまりのメガノイドに
宇宙に出る資格はない！」
ケン太「そうだよ！
優しい心を忘れた人達をビムラーは
選んだりするもんか！」
コロス「少年よ…お前の事は知っています。
お前が人類のサンプルとして
ビムラーに選ばれた事も…」
万丈「ならば話は早い。
コロス…お前達を倒し、僕達は
東京へ向かう！」
万丈「それが僕達の意志であり
東京で僕達を待つ人々の願いだ！」
コロス「いいでしょう。
ならば、お前達を消去しビムラーの
資格をこの手に収めましょう」
コロス「ドン・ザウサーの夢のために…」
万丈「行くぞ、コロス！
人類の未来のためにも、ここで僕達は
止まるわけにはいかない！」
万丈「この日輪に懸けて！」
（作戦目的表示）
（通信）
命「し、獅子王博士…！
ＧＧＧより緊急通信です！」
命「ゾンダーに侵蝕された東京２３区が
浮上を開始したそうです！」
麗雄「何じゃと！？」
命「現在、東京には約一千万の市民が
取り残されたままです！」
凱「くそ…ゾンダーめ！
市民をゾンダーとし、東京を移動要塞に
するつもりか…！」
鋼鉄ジーグ「急ぐぜ、凱！
もう一刻の猶予も残されてない！」
凱「ああ！
一分一秒でも早く東京に向かうんだ！」
万丈「コロス！
メガノイドにならなくても人間は
宇宙へ飛び立つ事は出来る！」
コロス「出来るのですか？
今の惰弱な人類が…」
万丈「確かに人間は不死ではない…。
肉体の力はメガノイドに
遠く及ばないだろう…」
万丈「だが、人間は明日には
今日以上の力を出せる…。
それが人間の力…成長する力だ！」
万丈「その力がある限り、
人間はどんな困難にも打ち勝って
いける！」
コロス「ば…万丈…、
何故ドンの心をわかってくれないの
ですか…？」
万丈「僕は憎む…メガノイドを造った父を、
まして僕の母も兄もその実験に使って
殺してしまった事は許せない！」
万丈「ドンもあなたもメガノイドを
名乗ってスーパー人間とうぬぼれる…！
それを憎む！」
コロス「人類が新たな進化の時を迎え
宇宙に飛び立とうとする時代には
ドンのお考えは正しいのです」
万丈「人は自らの力で
未来のドアを開けてみせるさ…。
メガノイドにならなくてもな！」
コロス「万丈…あなたという人は…」
万丈「一つのエゴに縛られたメガノイドに
未来も進化もない…」
万丈「あなたがいい例なのだ、コロス！
僕は、あの時も言ったはずだ！」
万丈「ドン・ザウサーへの想いが…
愛情だけが心の中で全てを占めて…」
万丈「他の事を何一つ考えられない
メガノイドになっている！」
コロス「あの人を愛する事は
私の生命なのです」
万丈「僕は嫌だ…
僕はメガノイドにはならない！」
？？？(ドン・ザウサー)「コロス…
お前を…お前を傷付ける者を…
私は…許しはしない…！」
万丈「この声は…！」
（ドン・ザウサーが出現し、緑の光に包まれる）
ビューティ「あ…あれって…！」
レイカ「メガノイドのボスの…」
万丈「ドン・ザウサー！」
コロス「ああ…あなた…」
ドン・ザウサー「全て…全て
あの時と…同じだ…」
ドン・ザウサー「破嵐万丈…、
お前は…コロスを…傷つける！」
万丈「ドン・ザウサー！
力と意識を取り戻したのか！？」
ドン・ザウサー「完全では…ない…。
だが…コロスを悲しませる者を…
倒すぐらいは…出来る！」
コロス「ドン・ザウサー…、
破嵐万丈と人間達をここで倒し、
私達を導いて下さい…」
万丈「黙れ、コロス！
人の心を捨てた時から、お前達
メガノイドの未来は失われたんだ！」
ドン・ザウサー「破嵐万丈…
３年前の…火星での戦いと…
同じと思うな…！」
万丈「いいだろう！
お前が３年前のお前でないのなら
僕も３年前の僕ではない！」
万丈「お前にコロスがいるように
今の僕には多くの仲間がいる！」
万丈「聞け、コロス！
そして、ドン・ザウサー！」
万丈「世のため人のため、
あらゆる悪の野望を打ち砕く
ダイターン３！」
万丈「この日輪の輝きを恐れぬなら
かかって来い！」
ドン・ザウサー「破嵐万丈…
決着をつけようぞ！」
コロス「ああ…あなた…」
ドン・ザウサー「コ…コロスーッ！」
（コロス機が爆発）
万丈「ドン・ザウサー！
これで残るはお前だけだ！」
ドン・ザウサー「人間共め…。
コロスの受けた…痛みと…苦しみ…、
お前達に…返してやるぞ…！」
（ドン・ザウサーに『愛』）
ドン・ザウサー「破嵐万丈…、
メガノイドを生んだ…破嵐創造の息子が…
何故、我らの…邪魔をする…！」
万丈「肉親だからこそ
父の悪魔の所業は許せない！」
万丈「ドン・ザウサー！
ここでお前を倒して、父の呪縛を
振り切ってみせるぞ！」
ドン・ザウサー「愚かなり…サイボーグ…。
私とお前…どれほどの違いがあろう…」
凱「機械に魂を食われたお前達と
俺を一緒にするな！」
凱「俺は機械の身体に誇りをもった人間、
獅子王凱！ お前達、悪の手から
人類を守る戦士だ！」
ドン・ザウサー「うおおおおっ！
コ…コロスーッ！」
（ドン・ザウサーが爆発）
凱「ドン・ザウサーの機能は停止した…。
これでメガノイド軍団は壊滅したか…」
万丈「………」
レイカ「万丈…」
ビューティ「まさか…万丈…」
万丈「心配は要らないよ、
レイカ、ビューティ。
僕の戦いは、これで終わりじゃない」
トッポ「万丈兄ちゃん！」
万丈「言ったはずだよ。
僕の敵はメガノイドだけでは
ないってね」
万丈「それよりも急ごう。
東京に取り残された人達を
救い出さなくては」
（ＥＩ－２６がドン・ザウサーの北西に出現）
ピッツァ「久しぶりだな、サイボーグ…」
凱「貴様はピッツァ…！
機界四天王のピッツァか！」
サンシロー「野郎！
俺達を東京に行かせないための
足止めに来たか！」
ピッツァ「勘違いをするな。
お前達が我らのゾンダープラントに
来たとて何も出来はしない」
ピッツァ「生命が惜しいのなら
この星の事は諦めるのだな」
凱「あいにくだったな。
αナンバーズにはここで退き返す
臆病者は一人もいないぜ…！」
ピッツァ「フ…本来なら
私がお前達の相手をしてやるのだが、
今は別の任務がある…」
（ＥＩ－２６がドン・ザウサーに隣接）
ピッツァ「さあ、青の星の機界の王よ。
あなたの力を貸してもらうぞ」
（ＥＩ－２６とドン・ザウサーが撤退）
凱「ピッツァ！」
キンケドゥ「万丈さん！
奴は何をするつもりなんだ！？」
万丈「僕の想像が当たっていれば
おそらくゾンダーは…」
アムロ「各機は一旦、艦に戻れ！
このまま大気圏に突入し、ゾンダーと
決着をつける！」