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相容れぬ存在 バイタル・ネット作戦に参加する・アラド ~ 第26話 ~

シナプス「すまんが、我々は バイタル・ネット作戦の方を優先したい」
ハヤト「わかりました。 では、北米の方は我々で何とかします」
アムロ「ハヤト…ネオ・ジオンの動きについて 何かわかったら、すぐに連絡をしてくれ」
ハヤト「ああ。そちらも気をつけてな」

[ノヴィス・ノア・ブリッジ]

アノーア「…αナンバーズに参加しているとは 言っても、私はまだ伊佐未勇を全面的に 信用しているわけではありません」
アノーア「彼は元リクレイマーであり、 グランチャーに乗っていた人間です」
ゲイブリッジ「だからと言って、 伊佐未勇君をバイタル・ネット作戦から 外す理由にはならないと思うがね」
伊佐未直子「…あの子は両親と違う道を 見つけたのだと思います。 …そういう子なのです」
アノーア「…親子の絆が そう簡単に断ち切れるものでしょうか?」
ゲイブリッジ「今、オルファンや リクレイマーに対処するには彼が必要だ」
アノーア「直感ですか?」
ゲイブリッジ「まあ、そうだ」
アノーア「…わかりました。 司令がそうおっしゃるのなら……」
ゲイブリッジ「では、アノーア艦長… 補給艦と補充要員の受け入れを頼む」
アノーア「…了解です」
伊佐未直子「………」
アノーア(…オルファンとグランチャー… それに対するブレンパワードは子供が 親兄弟に刃向かう関係と言うが……)
アノーア(オーガニック・マテリアルと 言っても、あれは金属に見える……)
アノーア(…生身の私はこのザマだ……)

[モビルスーツデッキ]

ヒギンズ「本日付けで ブレンパワードのパイロット候補として αナンバーズに配属となりました…」
ヒギンズ「ヒギンズ・サスです」
カナン「…同じく、カナン・ギモスです。 よろしくお願いします」
バニング「サウス・バニング大尉だ。 こちらこそよろしく頼む」
ヒギンズ「…ところで、この艦にも プレートが運ばれているんですね」
バニング「ああ、 バイタル・ネット作戦の一環でな」
ヒギンズ「…あのプレート…あたしを見て リバイバルしてくれないのかしら……」

[ノヴィス・ノア・甲板]

比瑪「ねえ、勇。 どうして直子おばあちゃんと話さないの?  会った時はあんなに喜んでいたのに…」
「関係ないだろ」
比瑪「何よ、その態度!  おばあちゃんがかわいそうでしょ!」
「だから、お前には関係ないだろ!」
比瑪「そういう口の利き方かわいくない!  やきもちやき!」
「何言ってんだよ!」
比瑪「カナンさんが忙しくて 相手にしてくれないからでしょ!」
「カナンこそ、関係ないだろ!  俺は施設の生徒じゃない! 何でお前の…」
比瑪「じゃあ、 そういうあんたはクマゾー以下!?」
比瑪「カナンさんが自分の方を 見てくれないんで、イライラして!」
「なっ……!」
比瑪「文句があるなら、前みたいに キスでも何でもして黙らせなさいよ!」
「そんなクマゾー以下のことが出来るか!」
(勇が立ち去る)
比瑪「オ・ル・ファ・ン・組・が!」
「比瑪姉ちゃん…それ、何なんなの?」
比瑪「え? な、何でもないよ。 …それより、どうしてあなたがここに?」
「僕達、 ノヴィス・ノアに呼ばれたんだ」
比瑪「たち?」
アカリ「うん、ユキオやケン太、クマゾー、 トッポにイルイもこっちへ来てるよ」
比瑪「子供ばっかりじゃない…」
「…俺の父さんとノヴィス・ノアの アイリーン先生のアイデアなんだ」
比瑪「どういうこと?」
「子供達がここにいれば、 バイタル・ネット作戦にオーガニック的な 効果が期待できるらしい」
比瑪「それって… 子供達が大人より純粋だから?」
「そういうことらしいけど… 特に護には例の力もあるからね」
「それで、凱兄ちゃん… 僕達は何をすればいいの?」
「特に何もする必要はない。 バイタル・ネット作戦を展開している間、 ノヴィス・ノアにいればいいのさ」
「え? ホントにそれだけ?」
「ああ。その代わり、こっちに来ている αナンバーズのメンバーの 邪魔をするんじゃないぞ」
アカリ「うん、わかった!」
比瑪(そっか…。子供達の存在が オルファンにいい影響を与えるかも 知れないってことなのね…)

[ノヴィス・ノア・ブリッジ]

アノーア「…コモド、補給作業の方は?」
コモド「もうすぐ終了します」
アノーア「了解した。作業要員の引きあげは なるべく早く頼む」
(扉が開閉する)
イルイ「………」
アノーア「ここはブリッジだぞ。 子供達は別の場所で……」
イルイ「ごめんなさい…」
アノーア「何…?」
???(ジョナサン)「…そう怒るなよ。 この子達は俺をここまで案内して くれたんだ」
ゲイブリッジ「君は!?」
(銃声)
ジョナサン「挨拶が遅れました。 私はジョナサン・グレーン… リクレイマーのパイロットです」
アノーア「ジョ、ジョナサン…!  ジョナサンだと言うの…!?  何で、あなたが…!」
アノーア「リクレイマーって… あなた、いつから!?」
ジョナサン「近づくな! 俺の持つ爆薬は このブリッジを吹き飛ばす!」
アノーア「ジョナサン…!  あなたって言う人は…!!」
ジョナサン「息子がバラバラになる姿なんて 見たくないだろ? ママン?」
アノーア「……!」
ジョナサン「…ノヴィス・ノアの指揮権を 渡してもらおう」
アノーア「ジョナサン…」
ジョナサン「今さら母親面はするなよ。 あんたは息子を捨てた女だからな…」
アノーア「………」
ジョナサン「男との愛情を育てるのを 面倒がった女は、子供を育てるのも 面倒だったんだよな!」
ジョナサン「だから、 俺を捨てて! 仕事に逃げたんだ!」
アノーア「…あなたを愛しているわ…」
(スイッチを入れる、アラート)
ジョナサン「今、何をやった!?」
アノーア「非常スイッチを入れました。 これで、艦内の全ての操作は 私の音声確認が必要となります…」
ジョナサン「やるね…ママン。だったら…」
イルイ「きゃあっ!」
ジョナサン「来い!  お前達二人は人質になってもらう!」

[ノヴィス・ノア・甲板]

クマゾー「ひ、比瑪姉ちゃん…!」
イルイ「………」
ジョナサン「お前達を 巻き込んだことは詫びる。 だが、もう少し辛抱してくれよ」
アノーア「ジョナサン、私が人質になります。 この子達を解放しなさい!」
ジョナサン「あんたの考えは読めてるよ。 子供を解放した瞬間、俺を撃つ気だろう?」
アノーア「息子を撃つ気などありません…」
ジョナサン「大した演技力だ。 だが、あんたの巧妙さには騙されんよ!」
ジョナサン「甲板に俺を追い込んだのも… ここなら爆発の被害が少ないからだ!」
アノーア「………」
ジョナサン「あんたはそういう女さ!  子供を産むことまで、 全て計算尽くなんだからな!」
(複数の速い足音)
「ジョナサン!!」
ジョナサン「勇か…。俺はお前と違うぜ。 目的のためなら母親だって殺してみせるさ」
比瑪「母親…!? お母さん!?」
ゲイブリッジ「そう。 あの男はアノーア艦長の息子なのだ…」
「何だって…!?」
アノーア「ジョナサン… あなたは大変聡明な方の遺伝子を 受け継いでいるのですよ」
アノーア「そういう行動が どれだけ馬鹿げているかわかるはずです」
ジョナサン「あんたは男と女の愛情なんかより、 まだ遺伝子の方を信じているんだな…!」
ジョナサン「それで天才の精子を買って、 シングル・マザーになったか!」
ジョナサン「この俺の気性は その天才の遺伝子を受け継いだから じゃないのかね? ヒャハハハハ!!」
アノーア「そ、それは…!  私の遺伝子に問題があったからよ!  精子の問題ではない!」
ジョナサン「だったら、子供なんか作るな!  俺の前で母親面なんかするんじゃない!!」
伊佐未直子「ジョナサンさん…そうやって 憎まれ口を叩けるのも、生命を与えて下さった お母さんがいらっしゃるからでしょう?」
ジョナサン「男を一人も愛せなかった女を!  どうして母と呼べる!?」
ゲイブリッジ「いや、 艦長は毎日君のことを思っていたぞ」
ジョナサン「勝手に思っているだけの想いなど、 子供に伝わるわけがないだろう!!」
イルイ「…………」
クマゾー「お兄ちゃん、 おかあさんのおっぱい欲しいんだも?」
ジョナサン「何…!?」
クマゾー「ママのおっぱいが欲しいんで ここに会いに来たんだも!」
ジョナサン「! き、貴様ぁぁぁ…!」
ジョナサン「ふざけるな!!」
(殴る)
比瑪「クマゾー!!」
ジョナサン「このガキ、何言ってやがんだ!!  この顔、吹っ飛ばしてやる!!」
アノーア「その子に手をかけては駄目!!  ジョナサン!!」
ジョナサン「黙れぇっ!  こんな時に何言ってる!!」
クマゾー「そんなことしたら、 おっぱいもらえないも!」
アノーア「あなたは相手がわかってるの!?  止めなければ、母があなたを殺します!」
(銃声)
ジョナサン「うぐっ!  誰だ!? 誰が撃った!?」
十三「ワイや。 お約束で拳銃だけ弾かせてもろたで」
ジョナサン「まだ爆弾が残ってる!!」
アラド「させるかよぉぉぉっ!!」
(殴る)
ジョナサン「貴様!?」
アラド「クマゾー! イルイ!  今の内に逃げるんだ!!」
イルイ「アラド…!」
クマゾー「わ、わかったも!」
ジョナサン「くうっ!!」
ジョナサン「小癪な真似を!」
(殴る)
アラド「うあっ!!」
比瑪「アラド!!」
ジョナサン「何も考えずに 突っ込んで来たのが運の尽きだ。 ガキの代わりに人質になってもらうぞ」
アラド「何か忘れてねえか!?」
ジョナサン「何!?」
アラド「爆弾の信管コード!  引っこ抜かせてもらったぜ!」
ジョナサン「だが、 貴様が人質であることに変わりはない!」
アラド「そ、それは おっしゃるとおり…」
アノーア「投降しなさい、ジョナサン。 そうすれば悪いようにはしません」
ジョナサン「嘘をつけ!  悪いようにしないなんて、 ずっと言ってきたじゃないか!」
ジョナサン「だけど、 いつもいつも裏切ってきたのがママンだ!」
アノーア「そんなことありません!」
ジョナサン「8歳と9歳と10歳の時と!  12歳と13歳の時も、僕はずっと!  待っていた!!」
アノーア「な、何を…!」
ジョナサン「クリスマスプレゼントだろ!!」
アノーア「…!!」
ジョナサン「カードもだ… ママンのクリスマス休暇だって待ってた!」
ジョナサン「あんたはクリスマス プレゼントの代わりに、そのピストルの 弾を息子にくれるのか!?」
アノーア「………!」
「ジョナサン! 観念しろ!!」
ジョナサン「あいにく、そのつもりはない!」
クマゾー「行っちゃうも!?」
ジョナサン「俺だって…引き上げ時ぐらいは 知っているつもりだ、クマゾー」
クマゾー「うん…」
ジョナサン「…君は立派だったよ。 尊敬に値する坊やだ、フフフ…」
ジョナサン「オルファンに来れば グランチャーをくれてやる…。来るか?」
クマゾー「ううん」
ジョナサン「残念だな」
ジョナサン「それと…そっちの嬢ちゃんも 怖い目に遭わせてすまなかったな」
イルイ「………」
(ジョナサンが立ち去る)
「逃がすか! ジョナサン!!」


第26話
相容れぬ存在

〔戦域:群島〕

(アルビオンが出撃、母艦出撃選択)
シモン「艦長!  グランチャー部隊が接近中です!」
シナプス「ノヴィス・ノアを後退させろ!  これより、本艦は敵の迎撃に移る!」
(グランチャー群が出現)
「ジョナサンめ、迎えを呼んだのか…!」
ジョナサン「俺だって、 二手三手先は見ているさ。それに…」
ジョナサン「オルファンが バイタル・グロウブのネットに ひっかけられるのは面白くない!」
「アノーア艦長への腹いせか!?」
ジョナサン「あんなちっぽけな艦で オルファンを止めようってのが 生意気なんだよ!」
「!!」
「どうした、護!?」
「凱兄ちゃん…。 ゾンダーが…ゾンダーがここに来る!」
「何だって!?」
シナプス「各機、出撃!  リクレイマー部隊を迎撃しろ!」
(出撃準備)
ジョナサン「シラー! 奴らを抜いて、 ノヴィス・ノアを押さえるぞ!」
シラー「ああ…わかったよ、ジョナサン!」
(作戦目的表示)

〈2EP or ジョナサン機に攻撃をかける〉

ペンチノン「ウイィィィィ!  人間共と有機に惹かれた出来損ないの 機界生命体が争っている…」
ペンチノン「それだけではない…。 有機生命体を進化させるエネルギーを 操る者達とカインの遺産までいる」
ペンチノン「全てが目障りな存在… よって消去する! ウイィィィィ!!」
(南東の島にゾンダー群が出現)
ヒメ・ブレン「!」
(ブレンパワードとの共鳴)
ユウ・ブレン「!」
「くっ! ブレン、落ち着け!」
比瑪「君、しっかりしなさい!  前にも似たようなの見たでしょ!」
シラー「もしかして、あいつらが…」
ジョナサン「ああ… ガバナーから報告があったゾンダーか」
「退け、ジョナサン! 連中は厄介だぞ!」
ジョナサン「ゾンダーが アンチ・オーガニック・マシンとも言える 存在だとしたら…」
ジョナサン「オルファンのために 奴らと戦うのがリクレイマーだ!」
「だったら、なおさらの話だ!  ここから退け!」
ジョナサン「だからと言って、 貴様らを見逃す理由はなぁい!!」
ペンチノン「ウイィィィィ!  いいぞ…殺し合え、人間共」
ペンチノン「貴様ら邪魔者を消した後、 オルファンは我らがいただく…。 ゾンダープラントとしてな、ウイィィィ!」

〈3PP〉

(グランチャーが出現)
「何だ、グランチャー!?  いや、あれは違うぞ!!」
ジョナサン「エッガか!?」
エッガ「フハハハ! どけよ、ジョナサン!  裏切り者など、俺が串刺しにしてやる!!  覚悟! 勇ッ!!」
(エッガに『気合』)
ラッセ「何だ、あのチャクラ光は!?」
カミーユ「プレッシャーじゃない!?」
「あいつ、保つのか!?」
ジョナサン「エッガ!  しっかりコントロールしろ!!」
エッガ「裏切り者がぁ!  親を裏切るガキなどはぁ!  親不孝以下だろうぉぉぉぉっ!!」
ジョナサン「あいつ…!?」
ケン太「だ、駄目だ!  誰か、あのグランチャーを止めて!」
OVA「落ち着いて、ケン太君!  どうしたんです!?」
キンケドゥ「暴走しているのか!?」
ペンチノン「ウイィィィィ!  我らに過剰反応をした者がいるようだな」
比瑪「あんなの、どうしたらいいの!?」
エッガ「フハハハ! 死ねよ!  壊れちまえよ! 裏切り者なんぞは!!  いなくなっちまえぇぇぇぇぇっ!!」
カミーユ「アムロ大尉! このままでは!」
アムロ「わかっている! 各機へ、 ターゲットをあのグランチャーと ゾンダーにしぼるんだ!」
(作戦目的表示)

〈vs EI-07〉

[竜馬 or 隼人 or 弁慶]

弁慶「このゾンダーって奴、 妙にゲッター相手だとしつこいぜ!」
隼人「早乙女博士の言っていたように こいつらとゲッターは相容れぬ存在なのさ」
竜馬「ならば戦うまでだ!  地球を機械の世界にさせないためにも!」

[真吾]

真吾「何だ、こいつ…?  妙にゴーショーグンに敵意をむき出しに してくるな…」
レミー「こんな怪物に嫌われても どうって事ないけど、やっぱり 気分悪いわね…」
キリー「かまう事はないぜ、真吾!  そっちがその気なら徹底的に相手を してやんな!」

〈vs ジョナサン〉

[勇]

「ジョナサン!!」
ジョナサン「もう一度オルファンに 戻るつもりはないのか、勇?  伊佐未博士達は待ってるぜ」
「俺はお前みたいな マザーコンプレックスはない!」
ジョナサン「俺はおふくろを否定した!  お前みたいにベタベタと 言いなりになったことはない!」

[撃墜]

ジョナサン「くっ!  余計な邪魔さえ入らなければ!」
(ジョナサン機が撤退)
「ジョナサン…!」

〈vs シラー〉

[勇]

「どうしても戦う気か、シラー!」
シラー「黙れ、裏切り者め!」
「弟達を食べさせるために オリンピック選手になろうとした気持ちを 忘れていないのなら…」
「シラー! オルファンを降りろ!」
シラー「ブレンパワードに汚染された 奴の話なんて聞きたくもない!」

[撃墜]

シラー「いかん!  これ以上は幾らグランチャーでも…!」

〈vs エッガ〉

[勇]

「くそ…! これが抗体化が進んだ パイロットの乗るグランチャーの力か!」
エッガ「そうさ、勇よ!  俺と俺のグランチャーこそが オルファンに選ばれた存在なのさ!」

[比瑪]

エッガ「さあ、おびえろ!  泣いて許しを請え、ブレンパワード!」
比瑪「何言ってるのよ! この子は あんたみたいな暴走グランチャーに 負けたりしないんだから!」

[アムロ]

アムロ「むき出しの悪意と嫉妬、憎悪…。 このグランチャーのパイロット、 完全に正気を失っている…!」
エッガ「人の頭の中をのぞくのはやめろ!  そういう奴には俺と俺のグランチャーが 罰を与えてやる!」

[万丈]

万丈「抗体化の進行は パイロットに麻薬のような快感を 与えると聞く…」
エッガ「その通りよ! この力と全能感は 何物にも勝る快楽だ!」
万丈「黙れ!  己を失いながらエゴに溺れる姿… 僕は許せない!」

[凱]

エッガ「俺と俺のグランチャーは もうすぐ完全に一体化する!  そうなれば誰にも負ける事はない!」
「そんなものは融合じゃない!  お前はグランチャーに飲み込まれて いるだけだ!」

[撃墜]

エッガ「どうしたよ、俺のグランチャー!!」
エッガ「力があるんだろう!? 貴様は ジョナサンにも負けないだけの力を持って いるんだろう! そう言ったじゃないか!」
エッガ「お前は俺と一緒に あいつらを潰してオルファンを…うお!!」
(エッガ機が爆発)
「あんな現象なんて…!」
カミーユ「あれがグランチャーに 取り込まれた者の末路なのか…?」
(グランチャーが残っていれば撤退)
比瑪「引き上げてった…!」
(エッガのグランチャー…… あれは拒否反応か…?)
(それとも…ゾンダーに触発されて…?)

〈敵機全滅〉

シモン「敵機の反応、消えました。 ノヴィス・ノアも無事です」
シナプス「よし…各機に帰還命令を」
「あ……!」
ケン太「これって…!」
イルイ「……プレート……!」
OVA「みんな、どうしたんです?」
「OVA、ブレンだ!  ブレンがこの近くにいるよ!」
ナンガ「何だって!?」
比瑪「そんなの、見当たらないわよ!?」
「もしや…リバイバルするブレンが 近くにいるのか!?」

[森]

(ブレンパワードとの共鳴)
ヒギンズ「この光…見たことがある。 プラハで見たのと同じだ…」
「この時間のかかり方…妙だぞ」
カナン「リバイバルする?」
「立会人に合わせてくれるのが アンチボティだ…」
「リバイバルするさ… ブレンパワードに」
(ブレンパワードとの共鳴、閃光)
ブレンチャイルド「………」
ブレンチャイルド「………」
比瑪「ブレンが2体……!」
「双子だ……!」
カナン「オルファンでも 双子の例はなかったのに…!」
ブレンチャイルド「………」
カナン「ブレン……あたしの ブレンパワードになってくれて?」
ブレンチャイルド「………」
ヒギンズ「こっちのブレンは あたしを見ている……!」
比瑪「オルファンでもこういうことあったの?  双子とか三つ子とかっていうの…」
「こんなのは初めてだよ…」
比瑪「私の時とは違うようで…」
ブレンチャイルド「………」
ブレンチャイルド「………」
ケン太「こっちを見てる…!」
イルイ「…………」
比瑪「お礼を言っているのかも知れないわ。 気づいてくれてありがとうって」
「うわっはぁ!  よろしくね、双子のブレン!」
ブレンチャイルド「………」
イルイ「ブレンが笑ってる…」
(アイリーンさんが言ってたっていう… オーガニック的なものの効果って、 こういうことだったのか…?)
(エッガのグランチャーが 拒否反応を起こし…子供達が 新しいブレンを見つける……)
(…アンチボディが オルファンやパイロットからだけではなく、 外的な要因にも過敏に反応するのなら…)
(オルファンそのものも、また……)
カナン「………」
「大丈夫? ブレンに体力を 吸い取られている感じなんてない?」
カナン「それはないわね…。 初めて会ったのが私だったからでしょうね、 馴染んでくれているみたい…」
カナン「ブレンが不完全なアンチボディで… リバイバルするとすぐに硬化するという話は やっぱり、間違っていたのね………」
「ああ…。親父達の理論は 必ずしも正しいわけじゃない」
「だから、あの連中にオルファンを 任せておくことは危険なんだ…」

《太平洋 ノヴィス・ノア・WORLD AREA》

[ノヴィス・ノア・ブリッジ]

シナプス「何ですと…!?  バイタル・ネット作戦を中止する!?」
ベラ「本当ですか、司令?」
ゲイブリッジ「ええ。 連邦政府はオルファンの危険性についての 認識を改めたそうです」
大文字「まさか、オルファンを 安全な遺跡だと判断したとでも?」
ゲイブリッジ「残念ながら、 その旨が政府に伝達されたようです」
麗雄「GGGを通さず、政府上層部に 直接コンタクトか…。そんなことが 出来るのはガバナーしかおらんのう」
ベラ「ガバナー?」
「リクレイマーの統括者のことさ。 ただ、その正体は謎に包まれ… 俺も会ったことはない」
麗雄「噂では軍や政府に 強い影響力を持っておるらしいがのう」
ゲイブリッジ「だが、リクレイマーも 力押しや口先で連邦政府を 丸め込んだわけではありません」
ゲイブリッジ「彼らは宇宙開発公団で 開かれるオルファン対策会議に、 代表者を出席させることを約束しました」
シナプス「その代表者とは…?」
ゲイブリッジ「勇君の父上、 伊佐未研作博士だ」
「何だって!? 政府の連中は 親父の話を聞くつもりなのか!?」
ゲイブリッジ「そういうことになる」
「親父は時間稼ぎをする気なんだ!  その会議の間に、オルファン浮上の 準備を進めるに決まっている!」
麗雄「まぁ、そう熱くなるな。 これはチャンスかも知れんぞ」
「チャンス!?」
麗雄「ああ。オルファンの情報を 手に入れるためのな……」


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