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少女「………」
ミドリ「どうです、アイリーン先生?」
アイリーン「ショック状態からは
立ち直ったようだけど…記憶を取り戻すには
まだまだ時間がかかりそうね」
ミドリ「そうですか…。
せめて、自分の名前だけでも思い出して
くれればいいんですが…」
少女「………」
アイリーン「とにかく、焦っては駄目よ。
何かきっかけがあれば、いい方向へ
向くと思うから」
ミドリ「きっかけ…ですか?」
アイリーン「そう。
この子の心を動かすためのね」
ミドリ「…わかりました」
アイリーン「じゃあ、私はノヴィス・ノアへ
戻るわ。何かあれば、連絡をしてね」
ミドリ「はい。ありがとうございました」
ヒメ・ブレン「………」
甲児「へえ~、これがブレンパワードか…。
間近で見るのは初めてだぜ」
ちずる「他のメカとは何か感じが違うわね」
比瑪「あ! あなた達、大空魔竜の人ね?」
甲児「!
あんた、このブレンパワードに乗ってた…」
比瑪「私、宇都宮比瑪。
さっきは助けてくれてありがとう」
豹馬「へへっ、礼には及ばないぜ。
当然のことをしたまでだ」
甲児「ところでさ…ブレンパワードに
乗った時って、どんな感じなんだ?」
比瑪「そうねえ…。
あったかくて、優しい感じかしら?」
甲児「ふ~ん…いいシートが付いてんだな」
ちずる「そういう意味じゃないと思うけど…」
比瑪「それに、何か子供みたいなの。
話しかけると応えてくれるし、
向こうからの意思も伝わってくるわ」
豹馬「ロ、ロボットと話す?
変わったことを言うなあ」
ヒメ・ブレン「………」
(ブレンパワードとの共鳴)
ボス「う、うひゃあ!」
甲児「おい、ボス…変な声上げんなよ。
びっくりするじゃねえか」
ボス「か、かか、兜ぉ!
い、い、今の見たか!?」
甲児「見たって、何を?」
ボス「ブ、ブレンパワードが
指を動かしたんだよ!」
ちずる「え? 誰も乗ってないわよ」
甲児「気のせいだよ、気のせい。
生き物じゃないんだからさ」
小介「いえ、それに近いものですよ」
豹馬「ホントかよ、小介?」
小介「資料によれば、ブレンパワードや
グランチャーなどのアンチボディは
オーガニック・マシンとも呼ばれ…」
小介「自立した機能を持つ生体マシン
だそうです。それに、アンチボディは
工場などで『製造』されるのではなく…」
小介「プレートからのリバイバルによって
『誕生』するものだそうですから」
ボス「アンチボディ?
プレート? リ、リサイタル?」
甲児「リサイクルだよ」
ちずる「んもう、リバイバルよ!」
豹馬「よっしゃ、小介。おめえの出番だ」
小介「あ、あの…
僕、解説役じゃないんですけど」
比瑪「良かったら、
あたしにも説明してくれる?
ブレンのこと、詳しく知りたいし」
小介「わ、わかりました。任せて下さい」
豹馬(…現金な奴だなぁ)
小介「まず、アンチボディというのは
ブレンやグランチャーの総称です」
小介「つまり、コン・バトラーVや
マジンガーZなどの総称が特機、
すなわちスーパーロボットであり…」
小介「ガンダムやジムの総称が
モビルスーツであるのと同じです」
甲児「なるほど、なるほど」
小介「また、アンチボディは
『抗体』という意味でもあり…」
小介「オルファンのアンチボディは
外部からの異物と戦うための
存在だと言われています」
ボス「じゃあ、
ブレンパワードもそうなのかよ?」
小介「いえ…オルファン側では、
ブレンパワードは不良品のアンチボディと
いう認識を持っているそうです」
比瑪(だから、あの勇って子は
ブレンを破壊しようとしたんだ…)
小介「…ですから、リクレイマーは
ブレンパワードではなく、グランチャーを
自分達の兵器として使っているんです」
甲児「つまり、オルファン側の
アンチボディ…グランチャーと
ブレンパワードは敵同士ってワケか」
ボス「じゃあ、
プレートとリバイバルってのは?」
小介「プレートは
アンチボディの卵みたいなもので…」
小介「そこからブレンパワードや
グランチャーが誕生する現象を
リバイバルと呼ぶんです」
比瑪「それはテレビでも言ってたわ。でも、
ブレンかグランチャーのどっちがリバイバル
するかはわからないみたいだけど…」
甲児「つまり、玉手箱みたいなもんか」
比瑪「あ、上手い例えね。開けてみなきゃ、
わからないってことでしょ?」
甲児「そうそう。
見てビックリってのにも掛かってるけどね」
比瑪「でも、君はあたしの前で
ブレンにリバイバルしてくれたのよね?」
ヒメ・ブレン「………」
(足音)
ユキオ「アカリ!
そっちのバケツを持ってきてくれ!」
アカリ「え~っ? 自分でやってよ。
あたし、忙しいんだから」
ナンガ「お前達、何をしてるんだ?」
クマゾー「ブレンを
マッサージしてあげてるんだも!」
ラッセ「デッキブラシで磨くのが
マッサージだって?」
クマゾー「そうするとブレンが喜ぶも!」
ナンガ「おいおい…本当かよ」
ラッセ・ブレン「………」
ラッセ「…そうみたいだな」
アカリ「ね?」
ナンガ「こりゃいい。
頼むぜ、小さなマッサージ師さん」
小介「僕にも手伝わせて下さい。
ブレンパワードのことを
もっと知りたいんです」
甲児「よ~し、
GGGへ着くまで時間もあるし、
俺もいっちょ手伝ってやるか」
ラッセ「やれやれ、物好きが多いことで」
ナンガ「いいんじゃないのか?
ああいうのがブレンの活性化に
つながるかも知れないんだ」
ラッセ「まあな。
あの比瑪ちゃん達を見ていると、
そう思えてくる気がするよ……」
ゼンガー「………」
京四郎「行くぜ、少佐…!」
ゼンガー「来い…!」
京四郎「おおおりゃあっ!!」
ゼンガー「うおおおッ!!」
(剣戟)
京四郎「むうっ!?」
ゼンガー「隙ありッ!!」
ゼンガー「チェストォォォォオ!!」
(剣戟)
ファン・リー「一本! そこまで!!」
ハチロー「ゼンガーさんの勝ち!」
宙「…危なかったな、ゼンガー少佐。
紙一重だぜ」
京四郎「くっ…! なんてえ打ち込みだ。
さすが、示現流…手がしびれちまったぜ」
ゼンガー「…見切りがわずかでも
甘ければ、敗れていたのは俺の方だ。
…あの太刀筋、ただものではない」
京四郎「小さい頃から
俺のじいさんに叩き込まれたおかげさ」
京四郎「ま、結果的には二勝二敗…
勝負はお預けってところか」
ゼンガー「うむ…。
また手合わせ願いたい」
(扉が開閉する)
ミドリ「あなた達、何をやってたの?」
ハチロー「ゼンガーさんと
京四郎さんの試合を見てたんだよ」
ミドリ「試合?」
ファン・リー「ああ、二人とも剣の達人でな。
試合の審判を頼まれた」
ミドリ「あなた達、
本当にそういうのが好きねえ…」
ハチロー「ファン・リーさんも
一矢さんと試合をやってたもんね」
ファン・リー「…ところで、その子が例の?」
少女「………」
ミドリ「ええ…」
宙「まだ……なのか?」
ミドリ「そうなの。
何かきっかけがあればって、
アイリーン先生が言ってたけど…」
宙「そうか…。あんな目に遭っちまったんだ、
無理ねえか…」
ゼンガー「…………」
少女「あ……!」
ハチロー「ねえねえ、
君の名前は何て言うの?」
ミドリ「あ、ハチロー…その子は……」
少女「…私……イルイ………」
ハチロー「へ~え、イルイちゃんか。
可愛い名前だね」
ミドリ(どうして…? さっきまで、
自分の名前も思い出せなかったのに…)
イルイ「あ、あの……」
宙「? 俺か?」
イルイ「さっきは……
助けてくれて…ありがとう……」
宙「あ、ああ…」
イルイ「それから……
向こうの人も………」
ゼンガー「…気にすることはない。
俺も宙も…当然のことをしたまでだ」
(扉が開閉する・ゼンガーが立ち去る)
ハチロー「あ…
ゼンガーさん、行っちゃったよ。
照れくさかったのかな?」
京四郎「あの大将が? まさか…」
ミドリ「もしかして、これがアイリーンさんの
言ってたきっかけ…?」
京四郎「だろうな」
宙(…きっかけか……)
ピート「何…!?
宙が子供達を連れ出しただと…?」
ミドリ「ええ…宇都宮比瑪さんや
クマゾー君、イルイちゃん達と一緒に
東京見物をするって言って…」
ピート「冗談じゃない。
俺達はGアイランドシティへ
遊びに来たわけじゃないんだぞ」
ミドリ「でも、今は半舷休息中でしょ?」
ピート「…外出許可は出ていない」
美和「……宙さんにはイルイちゃんと
同い年ぐらいの妹さんがいるんです」
美和「多分…それであの子に同情して、
元気づけようと…」
ピート「大空魔竜は託児所じゃないんだ。
そんなことでは士気や規律に…」
サンシロー「堅いことを言うなよ、ピート。
俺達、軍人じゃないんだぜ」
ピート「お前、まだそんなことを…」
サンシロー「ああ。
それに、俺や宙は戦闘マシーンじゃない。
…人間なんだ」
美和「……!」
サンシロー「だから、たまには息抜きを
しないとやってられねえぜ」
ピート「そういうことは、
今回の任務が終わってからでいい」
サンシロー「お前、ホントに堅い奴だね」
ピート「…俺は多くのクルーが乗る
大空魔竜を預かるキャプテンだ。
俺には彼らの命を守る義務がある」
ピート「だから、
回避できうる危機は回避しておきたい。
…そう考えているだけだ」
サンシロー(そうか…。
こいつはこいつなりに……)
大文字「…そこまでにしたまえ、二人共」
ピート「! 大文字博士…」
大文字「宙君の件は構わん。
大空魔竜がGアイランドシティへ
停泊している間なら、外出を許可しよう」
ピート「…博士、
宙に対して甘すぎやしませんか?」
大文字「……そう見えるかね?」
ピート(…何か理由があるというのか?)
大文字「それより、ピート君。
私とサコン君はGGG本部へ行ってくる。
後のことは頼むぞ」
ピート「…了解です」
ユキオ「すげ~!
おっきなビルがいっぱいだ!」
比瑪「…この辺りは
水害の影響がほとんどないのね」
宙「みたいだな」
比瑪「ところで、大丈夫なの? あたし達の
東京見物に付き合ってもらっちゃってさ」
宙「ああ、気にするな。
あんたと子供達だけじゃ、不安だろ?」
比瑪「そうじゃなくて、
あの美和さんって人のこと。
誘わなくてよかったの?」
宙「な、何で、俺がミッチーを!?」
比瑪「ふ~ん…。
あわてる所がたちょっと怪しいわね」
アカリ「ね、ね、あの赤い塔…何なの?」
宙「ああ…ありゃ、東京タワーさ。
確か、3代目だったっけ」
比瑪「あれ…? クマゾーと
イルイちゃんはどこに行ったの?」
ユキオ「え!?
さっきまでそこにいたのに…!!」
宙「まさか、いなくなったのか!?」
比瑪「そ、そうみたい…!
早く捜さなきゃ!」
華「ねえ、あなた達、どこから来たの?」
クマゾー「ノヴィス・ノアだも!」
華「そうじゃなくて、おうちはどこ?」
イルイ「…大きな恐竜……」
護「困ったなあ…。
この子達のお父さんやお母さんは
どこにいるんだろ?」
数納「ねえ…迷子だったら、
交番に届けた方がいいんじゃないの?」
末男「馬鹿野郎!
何でも人に頼ってばかりじゃ
立派な大人になれないぞ!」
数納「こういう時は素直に
警察を頼るべきだと思うけど…」
レイコ「あたし達は
東京支庁の見学に来てるってこと、
忘れないでもらえるかしら?」
護「でも、迷子を
放っておくわけにはいかないよ」
イルイ「………」
護「心配しないで。
僕達がお家の人を探してあげるから」
イルイ「…ありがとう…」
レイコ「あ~ら、可愛い子には優しいのね」
華「そうなの…? 護君」
護「ち…違うよ、華ちゃん!
僕、ちょっと向こうを見てくるね!」
数納「あ…逃げた」
護「ふう…。あの女の子、
何か気になるんだよなあ。
どうしてだろ…?」
(Gストーンの共鳴)
護「あ…!?」
護「何だろう…すごく嫌な予感がする…!」
大河「大文字博士、
GGGメインオーダールームへようこそ」
大文字「GGGの長官であるあなたに
お会いするのは初めてですな」
大河「ああ、
いつもは宇宙開発公団の方で……」
(アラート、非常灯点灯)
牛山「何が起こったんだ!?」
命「大変!
格納庫でギャレオンが暴れている!」
麗雄「何じゃと!? 2年間、
ピクリとも動かなかったのに何でまた!?」
スワン「このままでは
格納庫の扉がもちまセン!」
麗雄「どうやらギャレオンは
外へ出たがっているようじゃな。
だが、一体どこへ…?」
大文字「大河長官、
何が起こっているのです!?」
大河「申し訳ありません。どうやら
説明している時間はないようです…!」
牛山「1時間以内のゲートの破壊の可能性!
79.6%!」
麗雄「長官、ギャレオンを出そう」
大河「やむを得んな…。第3ゲート開け!」
猿頭寺「了解です」
(通信)
大河「今度は何だ!?」
命「火麻参謀からの通信です!」
火麻「こちら火麻だ!」
大河「火麻か? 今どこにいる!」
火麻「もたもたしてる場合じゃ
ねぇんだよ! 今、東京都心だ!
そっちに映像を送るから見て驚け!」
(モニターオン)
大河「何だ、あれは!?」
麗雄「おそらく二年前に現れた奴と同類…」
大河「…!!」
(東京支庁東側の木の中から敵機を見る)
比瑪「な、何なの、あれ!?
アンチボディじゃないわ!」
宙「ハニワ幻人でもねえ…!」
アカリ「比瑪姉ちゃん、
早くクマゾーを探さなくちゃ!」
比瑪「わ、わかってるけど…」
ユキオ「あっ! あそこを見て!」
(東京支庁上を指す)
クマゾー「あ、あああ…!」
末男「駄目だ!
エレベーターが動かねえっ!」
数納「じゃ…じゃあ、
僕達、ここから逃げられないのォ!?」
イルイ「……!」
比瑪「あの子達、あんな所に…!!」
華「怖くない、怖くない…!」
護「華ちゃん、最後まで諦めないで。
きっと助けが来るよ…きっと…!」
(敵機が東京支庁方向へ動く)
比瑪「な、何とかしないと…
クマゾーとイルイちゃんが!!」
宙「よし、俺が助けに行く!
その間にお前達は逃げるんだ!」
比瑪「助けるって、どうやって!?」
宙「こうやってだ!!」
(グローブを打ち合わせ、サイボーグ宙が出現)
火麻「こちら火麻だ!
子供が支庁ビルに取り残された!」
牛山「ちょ、長官っ!!」
大河「どうした、牛山君!?」
牛山「逃げ遅れた子供達の中に
弟が…私の弟がいますっ!」
大河「何だと!?」
麗雄「いかん!
子供達がいては奴への攻撃が出来ん!」
大河「この状況で頼れるのは…」
麗雄「うむ」
火麻「うむ!」
大河「うむ…卯都木君、凱を呼べ!」
命「はい。
待機中の機動部隊、応答願います!」
凱「全部聞こえてるよ!
幾ら何でも待たせすぎだぞ、命」
命「ごめん、エネルギーは大丈夫?」
凱「OK! 満タンだ!」
命「わかってるわね?」
凱「子供達の救出だな?」
命「頼むわ…凱!」
凱「任せておけって!」
凱「イィィィィクイップ!!」
(獅子王凱が支庁の西側の先端まで移動)
宙「! あいつは…!?」
(サイボーグ宙が東京支庁の東側の先端に)
凱「!!」
宙「何者だ、貴様!?」
凱「まさか…俺と同じなのか!?」
宙「同じだと!? どういうことだ!?」
凱「悪いが、
そっちに構ってる暇はないっ!」
(獅子王凱が東京支庁の真ん中へ)
宙「待ちやがれ!!」
(獅子王凱が道路まで降り、東京支庁の真ん中に爆煙)
宙「うぐっ!!」
(サイボーグ宙が獅子王凱の横へ)
凱「よし、間に合った!」
護「!!」
数納「な、何なのォ!?」
凱「みんな、助けに……」
宙「待て! 子供達を放せっ!!」
【強制戦闘】
宙[格闘]vs凱[防御]
(凱は避ける)
凱「待て! 俺は敵じゃないっ!」
宙「何…!?」
凱「俺は子供達を助けに来たんだ!」
宙「!!」
数納「ホ、ホントなの!?」
凱「ああ!」
護「うわっはぁ!
おじさん、ありがとう!!」
凱「おいおい…おじさんはないだろう。
これでもまだ、二十歳なんだぜ?」
イルイ「………」
宙「イルイ、大丈夫か?」
イルイ「う、うん………」
凱「…信じてもらえたか?」
宙「ああ、すまなかったな。
俺の早とちりだったようだ」
凱「いや、それよりも…子供達を頼むぜ」
宙「何!?」
凱「俺があのロボットを引きつける!
だから、早く子供達を!」
宙「お、おい!」
(獅子王凱が移動し、敵機の真東へ)
宙「…甲児並にせっかちな奴だぜ」
宙「よし、みんな…ここから逃げるぞ。
しっかりつかまってろ!」
護「はい!」
(サイボーグ宙が比瑪達の所へ移動)
比瑪「クマゾー!」
クマゾー「比瑪姉ちゃん!」
比瑪「もう、心配したんだから!
イルイちゃんもケガはない?」
イルイ「うん…」
宙「よし、みんな…こっちだ!」
(サイボーグ宙が撤退)
護(…どうしてだろう…?
僕、ここにいなきゃいけないような
気がする……)
(獅子王凱の周りに爆煙)
凱「く…! すごい熱量だ!」
麗雄「電子レンジを集積させた
荷電粒子砲じゃ!」
大河「この場合は家電粒子砲と
言うべきか…」
火麻「下らんダジャレを言ってる場合か!
凱一人であんな奴と戦わせるつもりかよ!」
凱「くそっ、このままでは!!」
(北端にギャレオンが出現。ギャレオンの咆哮)
凱「ギャレオン、来てくれたのか!」
麗雄「やはり、凱の所へ!?」
ギャレオン「…………」
護(何だろう…初めてじゃない。
あのライオン…どこかで…)
(ギャレオンが獅子王凱の所へ移動)
凱「ようし、行くぞっ!!」
【強制戦闘】
凱[ウィルナイフ](援護攻撃(ギャレオン)[ギャレオンファング])vsゾンダー人間[荷電粒子砲]
凱「やったか!?」
(ゾンダー人間に『ド根性』)
凱「何っ!?」
スワン「NO!
10秒以内に再生してしまいマス!」
麗雄「二年前の時と同じだ…!」
大河「現時刻より
奴をEI-02と認定、呼称する!!」
大河「博士、フュージョンの成功率は!?」
麗雄「シミュレーションで99.9%…。
実戦のデータはないんでな。
やってみなけりゃわからん」
大河「うぬぬ……!」
大河「フュージョン、承認!」
命「凱、フュージョン可能よ!」
凱「待ってたぜ!!」
ギャレオン「ガオオオン!!」
凱「フュゥゥゥジョォォォォン!!」
(ギャレオンと獅子王凱が合体し、ガイガーが出現)
凱「ガイガァァァァァァッ!!」
凱「さあ来い、EI-02!
俺が相手になってやるっ!!」
(作戦目的表示)
(北端にブレンパワードが出現)
比瑪「あれはっ!?」
凱「ブレンパワード!?
ノヴィス・ノアから来たのか!」
護「! あ、あのロボット…!」
(ブレンパワードが比瑪達の所へ移動)
ナンガ「大丈夫か、みんな!」
比瑪「ナンガさんにラッセさん!」
ラッセ「比瑪ちゃん、
君のブレンも連れて来た。
早く乗り込むんだ」
比瑪「ありがとう!」
ラッセ「礼ならブレン達に言ってくれ。
危うく勝手に飛び出すところだった」
比瑪「え…? それ、本当ですか?」
ナンガ「ああ。
あの化け物に反応したのかも知れん。
とにかく、奴を止めるぞ!」
比瑪「はい!」
凱「ブレンパワード隊へ!
すまないが、援護を頼む!」
ナンガ「ああ、任せな!
GGGのルーキーさん!」
(Gストーンの共鳴)
ヒメ・ブレン「………」
比瑪「え!? どうしたの、君!?」
ラッセ「俺のブレンも奴を見て興奮している。
そっちはどうだ、ナンガ?」
ナンガ「こっちも似たようなもんだが、
怯えちまっているみたいだ」
比瑪「あのロボット…
あれもオーガニック・マシンなの…?
いや、違う……もっと別の…」
比瑪「とにかく、あいつを止めなきゃ!
頼むわよ、君!」
ナンガ「ちゃんとやってみせろよ、兄弟!」
ラッセ「ナンガや比瑪ちゃんに
遅れを取るんじゃないぞ!」
(ブレン隊に『激励』、作戦目的表示)
比瑪「やっぱり、このロボット…
オーガニック・マシンじゃないわ!」
(EI-02(ゾンダー人間)に『ド根性』)
火麻「くそぉっ! 奴は不死身か!!」
麗雄「しかも、
バリアシステムまで持っておる…!」
凱「…!!」
命「ガイガーからファイナルフュージョン
要請のシグナルが出ています!」
大河「博士!」
麗雄「しかし…ファイナルの成功率は
限りなくゼロに近いんじゃがなぁ」
大河「成功率なんてのは単なる目安だ!
後は勇気で補えばいい!」
【デモムービー『ファイナルフュージョン承認』】
(ガオガイガーが出現)
麗雄「奇跡じゃぁっ!!」
大河「頼むぞ、勇者!」
凱「おうっ!」
ナンガ「出やがったな、GGGの虎の子が」
ラッセ「ライオンだろ?」
ナンガ「そりゃ、ごもっとも。
じゃ、実力の程を見せてもらうとするか」
(EI-02に『ド根性』)
ナンガ「何て奴だ…!
これじゃキリがねえぞ!」
凱「ならばっ!!」
【強制戦闘】
凱[ヘルアンドヘヴン]vsEI-02(ゾンダー人間)[反撃不可能]
命「やりました! 凱が敵ロボットの
核をえぐりだしました!」
(EI-02が爆発)
凱「はあ…はあ…っ!」
火麻「よし!
放っておくと何をするかわからん!
早いところ握り潰しちまえ!」
凱「おおおおおおっ!!」
ゾンダー人間「ゾンダァァァァ…!」
大河「あれは!?」
麗雄「地球外生物か…!?」
凱「うおおおおお!!!」
(緊急シグナル)
大河「どうした!?
凱の様子がおかしいぞ!!」
命「凱のアドレナリンが
生命危険域に入っています!
凱は自分で自分を制御出来ません!」
麗雄「いかん! 戦闘で
自己制御システムが損傷を受けたか!」
ゾンダー人間「ゾンダァァァァァ…!」
凱「おあああああ!!!」
護「それを壊しちゃ、だめぇぇぇぇっ!!」
(最初に比瑪達がいたところに光の玉が出現)
大河「何だ!? あの少年は!?」
(光の玉がガオガイガーに隣接)
【プチデモ『浄解』】
凱「はあ…はあ…は……」
命「博士! 凱のアドレナリン分泌量が
急速に落ちています!」
麗雄「あの少年が触れることで
凱の怒りが静まった…。あの子は一体…?」
小宝山金蔵「あ、あああ……」
大河「あれが…地球外生物の正体なのか!?」
小宝山金蔵「ああ…あ…」
麗雄「いや…
あれはまぎれもなく地球人だ…」
凱「………」
護「………」
(光の玉が北へ移動し撤退)
大河「あっ! 少年は!?」
猿頭寺「あ~あ…駄目です。
サテライトサーチでも追跡不能。
エネルギー反応も消えました…」
大河「火麻君…
ガオガイガーの手の平の人間を
連行してくれたまえ…」
火麻「わかった」
大河「ガオガイガー、追って撤収!」
(ガオガイガーが火麻の所まで移動して撤退)
比瑪「行っちゃった…」
ナンガ「凱の奴、
相当無理をしたみたいだな…」
比瑪「あの人を知ってるんですか?」
ナンガ「そりゃまあ…
組織は違えど、お仲間だからな。
特にあいつは……」
ラッセ「ナンガ、比瑪ちゃん!
気をつけろ、何か来るぞ!!」
比瑪「!!」
(グッドサンダーが出現)
比瑪「何、あれ!? いきなり現れたわ!」
ラッセ「もしや、こないだ真田研究所の上に
現れたっていう移動要塞か?」
ヒメ・ブレン「………」
比瑪「! どうしたの、君…?」
キリー「お、おいおい…
ここ、日本じゃないの?」
真吾「もしかして、出戻りってわけ?」
レミー「ちょっと!
まだお嫁にも行ってないのに、
冗談じゃないわよ!」
キリー「そういう意味じゃないだろ」
真吾「隊長…
目的地はここで合っているのか?」
サバラス「…ファザーの判断だ。
我々はそれに従うだけだ」
キリー「やれやれ、コンピュータ任せかよ。
今時、占いでもそんなのやらねえぜ」
真吾「吉と出るか、凶と出るか…。
ま、ドクーガと鉢合わせしなかっただけでも
よしとしとこうぜ」
レミー「そんなこと言ってると、
ゴツい恋人に追いかけられるわよ?」
キリー「悪いが、そっちの趣味はないんでね」
ナンガ「何やってんだ、あいつら?」
比瑪「敵じゃないの…?」
ケン太「あ、あれは…」
ヒメ・ブレン「………」
OVA「どうしたんです、ケン太君?」
ケン太「あそこにいるメカ…
僕に笑いかけているみたいだ…」
レミー「うっそぉ。
あのウサ耳ロボットが?」
キリー「悪いが…
おとぎ話を楽しむ趣味もないぜ、ケン太」
ケン太「違うよ、キリー!
メカにだって意思や心があるんだ…。
メカは僕の友達なんだ!」
OVA「ケン太君…」
サバラス「ケン太、話は後だ。
今は彼らの相手をせねばならない…」
レミー「彼らって…?
まさか、あの笑顔のウサ耳ロボット?」
キリー「お相手するなら、
俺はバニーちゃんの方がいいねえ」
サバラス「いや、彼らは我々の味方だ。
戦うべき敵、それは…」
(『美しき青きドナウ』が流れる)
真吾「何だ、この曲は?」
キリー「フ…真吾には高尚過ぎるか。
こいつは『美しき青きドナウ』…。
フフ、悪くない趣味だ」
真吾「ふ~ん…
趣味のいい奴がこんな大音響で
クラシックを流すもんかね?」
レミー「これじゃ、
暴走族か街頭の宣伝カーよ?」
真吾「もしくはチリ紙交換…って、
こりゃ古いか」
(ドクーガが出現)
ブンドル「ワルツはいい…。
美しいぞ、我がブンドル軍団…」
ナンガ「あいつら…
もしかして、ドクーガか!?」
真吾「どうする、隊長?」
サバラス「もちろん、出撃してもらう。
こういう時のために君達を雇ったのだからな」
レミー「OK! じゃ、行きましょ!」
(ゴーショーグンが出現)
ブンドル「フフフ…
出てきたか、ゴーショーグン。
実物はまた一段と美しい…」
ブンドル「その鎧武者のごとく
黒光りするボディは、紅蓮の炎に
包まれし時にこそ最も美しく輝く…」
ブンドル「そして、その役目は
このレオナルド・メディチ・ブンドルが
務めさせて頂こう…」
真吾「何だ、あいつ?」
キリー「言ってることとやってることから、
だいたいどんな奴かは見当がつくね」
レミー「うへ…あたし、キザな男って
ちょっと苦手なのよね」
ブンドル「それは残念だ、
マドモアゼル・レミー」
レミー「ついでに言っておくと、人の名前を
勝手に調べるような人間は好きじゃないの」
ブンドル「これは失敬…。
ブンドル軍団の情報力を
お教えしたかったものでね…」
真吾「要は自慢したかったってワケか」
ブンドル「では、お相手をして頂こうか」
比瑪「ナンガさん、ラッセさん!
あたし達、あのロボットに協力した方が
いいんじゃない?」
ナンガ「そりゃまあ…
ドクーガを放っておくわけにはいかないが、
どうしてそう思う?」
比瑪「この子が
あの大きな船を気にしてるみたいなの」
ナンガ「!」
ナンガ(…こっちと同じってことか。
オーガニック・マシンとは思えないが、
何か関係があるのか?)
(大空魔竜が出現)
ラッセ「ご両人、助けが来たようだぜ!」
(出撃準備)
ブンドル「噂の大空魔竜戦隊か…。
一騎当千の強者が一堂に集うこの光景を
形容する言葉はたった一つ…」
ブンドル「美しい…」
真吾「…とかおっしゃってる間に、
さっさと仕事をすませようぜ?」
キリー「ああ、見せ場を奪われない内にな」
大文字「各機、
攻撃を開始してくれたまえ!」
(作戦目的表示)
ブンドル「ゴーショーグンよ…、
真田博士の遺産である瞬間移動の秘密、
ドクーガに渡してもらおう!」
レミー「ブンドルが分捕るか…。
名前にぴったりの行動ね」
真吾「悪いな。こっちはグッドサンダーを
守るように依頼されているんだ」
キリー「そういうこと。
それに俺達、あっちの隊長には
ちょっとした借りもあるんでね」
レミー「というわけで、
そのキザったらしいバラと一緒に
お引き取りをお願いします!」
ブンドル「何と美しい…敵は美し過ぎる…。
私の敵として不足はない…」
ブンドル「だが、覚えておくがいい、
ゴーショーグン、
そして大空魔竜戦隊よ…」
ブンドル「必ずやお前達の墓標は
この私が立ててやる
その日を楽しみに待つのだな…フフフ…」
(ブンドル艦が撤退)
真吾「やれやれ、捨て台詞までキザな奴だな」
レミー「今回はどうします、隊長?
またお礼も言わずに消えるの?」
サバラス「いや。君達は今後、
大空魔竜戦隊に同行してもらう」
レミー「あ~らら…
あたし達、もうお払い箱なの?」
キリー「ギャラの分は
働いてるつもりなんだがな」
真吾「命令なら従うが、
グッドサンダーのガードはいいのかい?」
サバラス「……構わん。
その代わり、ケン太とOVAを君達に預ける」
レミー「え~?
それって本末転倒じゃない?」
真吾「レミーの言う通りだ。
グッドサンダーでケン太と旅をすることが
あんたの目的じゃなかったのか?」
サバラス「……正確には少々異なる。
だが、この命令は予定どおりのものだ。
時期的にはいささか早いがね」
レミー「?
まあ、そういうことならいいけど」
サバラス「定期的に連絡を入れる。
それまでケン太を頼むぞ」
(グッドサンダーが瞬間移動して撤退)
キリー「やれやれ…風と共に去りぬ、か」
レミー「どうするの、真吾?」
真吾「どうするもこうするもないな。
ケン太達を連れて大空魔竜戦隊に
行くしかないだろう」
キリー「チッ、あのハゲ隊長と
ポンコツコンピューターめ。俺達に
ガキのお守りを押しつけやがって…」
レミー「お守りだけなら、
まだマシなんだけどねえ」
真吾「ま、プロフェッショナルらしく
これも任務の内だと割り切ろうぜ」
ケン太「………」
ケン太「グッドサンダーとサバラス隊長…
行っちゃったね…」
OVA「ケン太君…きっとこれも真田博士が
望んだことだと思います」
ケン太「うん…。だけど、僕…あの人達に
会ってみたいと思ってたんだ」
ケン太「何故だかわからないけど、
あの人達と旅することが
僕のやるべきことだと思うんだ…」
OVA「ケン太君…」
『ケン太のポケコン』を入手した
『OVAのコロッケ×2』を入手した
大文字「では、君達は雇い主からの依頼で
我々の部隊に同行すると言うのだね?」
キリー「正義のために悪と戦う…と
答えたいところだが、あいにく
そういうお題目は苦手なんでね」
真吾「おいおい、キリー。
真面目に頑張っていらっしゃる
皆さん相手に失礼だろ」
キリー「何とでも言ってくれ。
俺は自分の仕事をこなすだけだ」
レミー「要はカッコつけてるだけなのよね」
キリー「じゃあ、レミーはどうなんだ?」
レミー「あたしは正義のために戦うっての、
悪くないと思ってるわよ。真吾はどう?」
真吾「ま、たまには地球の平和を守るために
戦うってのもやぶさかじゃないな」
ピート「…そんな軽い態度で
戦いを続けられるか疑問だな」
レミー「あらあら、真面目ね。
そんなんで肩がこらない?
お姉さんがほぐしてあげるわよ」
ピート「な、何!?」
レミー「うふふ、慌てちゃって。
かわゆい所もあるじゃない」
ピート「か、からかうのはよせ」
サンシロー(へ~え。ピートの奴が
言いくるめられるなんてな)
レミー「ここで会ったのも何かの縁だし、
仲良くやりましょ」
サコン「…君達は
色々と複雑な経歴の持ち主のようだが、
チームを組んだ理由は?」
真吾「ほう…
俺達のことをよく調べられたな」
サコン「フッ…
大空魔竜のメインコンピュータを
甘く見ないでもらいたいな」
キリー「じゃあ、俺達の過去もお見通しか」
サコン「大体はな」
真吾「お察しのとおり、
俺達は表の世界にゃ馴染まなくてね」
レミー「肩身の狭い思いをしてた時、
スポンサーに雇われたってワケ」
真吾「俺の場合は
個人的にドクーガへ恨みもあるんでね」
大文字「…君達の雇い主は
真田博士…いや、彼と親しい人物だと
考えていいのだね?」
真吾「ああ。
それに、ケン太は真田博士の息子だ」
大文字「わかった、君達の同行を認めよう。
これからよろしく頼む」
レミー「こちらこそ、ボス」
真吾「ところで、ケン太とOVAは?」
ハチロー「あの子なら
さっき喜んで格納庫へ走っていったよ」
キリー「予想通りの展開だな。メカが友達の
ケン太としては、ここは天国だろうぜ」
真吾「じゃあ、俺達も天国見物と行きますか」
ハチロー「なら、僕が案内してあげるよ!」
真吾「すまないね。じゃ、よろしく」
ピート「…大文字博士。彼らがいれば、
ドクーガから狙われることになりますよ」
大文字「それはわかっている」
大文字「だが、
真田博士の研究成果を守らねば、
地球は滅びることになるかも知れん…」
ミドリ「え…?」
ピート「地球が滅びるって、
どういうことです…!?」
大文字「…いや、すまん。
まだ推測の域を出ておらん話だ」
ピート「………」
大文字「では、ピート君。
私は大河長官の所へ行ってくる」
ピート「…了解です」
大河「大文字博士、色々と
お騒がせして申し訳ありませんでした」
大文字「いえ…。
それよりも、ガオガイガーが戦っていた
相手についてお聞かせ願えませんか?」
大河「…あれに関して、
こちらでも詳しいことは……」
サコン「こちらで調べた限りでは、戦闘獣や
メカザウルスの類ではないと思われます」
サコン「そして、これは私の推測に
過ぎませんが…あれには地球外の技術が
関与しているのではありませんか?」
大河「………」
大河「…やはり、
あなた方に隠し事をするのは無理なようだ」
大文字「ならば、ご存じなのですね?」
大河「全てではありませんが…。
ご説明をする前に一人の人物に
会って頂きましょう…」
大文字「それはもしかして…」
大河「ええ、獅子王凱…ガオガイガーに
フュージョンしていた者です」
(医療器具が動作)
麗雄「命君、凱の様子は?」
命「急激なストレスによる血圧の低下が
見られましたが、現在は正常値まで
落ち着いています」
麗雄「そうか……」
(扉が開閉する)
大河「どうかね、博士?」
麗雄「…何とも言えんのう。
新しいパーツの免疫反応と異物反応の
中和に最低でも12時間はかかる」
麗雄「おお、大文字博士。
それにサコン君」
サコン「博士…もしや、ご子息は…?」
麗雄「お察しのとおり…
僕の息子、凱はサイボーグだ」
大文字「!」
麗雄「…2年前、宇宙開発公団所属の
パイロットじゃった凱は…」
麗雄「新型シャトルのテスト飛行中、
謎の物体と衝突事故を起こしたのだ」
麗雄「そして…瀕死の凱を救うため、
僕は彼にサイボーグ手術を施した」
サコン(2年前…。
エアロゲイターの偵察機が地球圏に
現れてしばらく経った頃か)
大文字「では、
彼のシャトルと衝突したのは…」
麗雄「いや、エアロゲイターじゃない。
彼らとは全く別の地球外知的生命体だ」
大河「そう。すなわち、
エクストラ・インテリジェンスの
認定ナンバー1号…EI-01だ」
サコン「…EI…」
麗雄「君が知らぬのも無理はない。
EI-01の存在は極秘とされたし…」
麗雄「先ほど現れた家電製品の化け物が
2番目に確認されたEIじゃからな」
サコン「じゃあ、EI-01はすでに?」
麗雄「いや…奴は横浜に落下した後、
行方をくらませおった」
麗雄「そして、時を同じくして
我々にもたらされたのがギャレオンと
無限情報サーキット・Gストーンだ」
サコン「ギャレオン…。
あのライオン型ロボットのことですね?」
麗雄「EI-01と同じく、宇宙から
飛来したギャレオンは瀕死の凱を
我々の元へ運んでくれた」
麗雄「そして、同時に発見された
緑の輝きを放つGストーンは
凱の生命をつなぎ止めただけでなく…」
麗雄「サイボーグを活動させる動力源として
無限のエネルギーを発するんじゃ」
大河「そして、我々はいつか再び活動を
開始するであろうEI-01と
地球外からの脅威に対抗するため…」
大河「ガッツィー・ジオイド・ガード、
通称GGGを結成したのだよ」
麗雄「ま、準備期間やら何やら色々あって…
本格的に活動を開始したのは最近じゃがな」
大河「さらに、ガオガイガーは
合体に成功したものの、肝心の
凱のダメージは計り知れない…」
(コードを巻き取る)
凱「長官…俺の身体のことなら
心配はいらないぜ…」
命「凱! まだ起きては駄目よ!」
凱「心配するな、命。
俺は地上最強のサイボーグだぜ」
凱「それに俺の力だって
小さいながらも平和の役に立つはずだ。
そうだろう、長官?」
大河「しかしだな…」
凱「…いつまでも大空魔竜戦隊に
甘えているわけにはいかないんです」
命「駄目よ、凱。今のあなたの身体は
戦いに耐えられる状態じゃないのよ?」
凱「…この生命は拾ったようなものだ。
だったら、それを誰かのために
役立てたい…ただそれだけなんだ」
命「凱…」
大河「気持ちはわかるが、
まだ君の身体は不安定な状態にある…」
大河「それが解決を見ない限りは
GGG長官として君の実戦参加を
認めるわけにはいかんな」
凱「………」
麗雄「凱…今は耐えるんだ…。
必ず…必ずお前の力が人々のために
役に立つ日が来る…」
凱「はい…」
麗雄「あの緑の髪の少年は
凱の体内機能を調整し、
アドレナリンの分泌を抑えた…」
大河「うむ…あの緑の光はGストーンと
何か関係があるのかも知れんな」
麗雄「さらに、少年は
EI-02の核から取り込まれていた
人間を救い出した…」
麗雄「あの少年が謎を
解き明かす鍵となるのは確かだろう」
大河「わかった。猿頭寺君に指示して
諜報部の者を調査に当てよう」
天海愛「それで護ちゃんは…!?」
華「私達、はぐれちゃって…それで…
もしかしたら家に帰っていると思って…」
天海愛「ああ…そんな」
天海勇「しっかりするんだ、ママ。
護は必ず帰ってくるよ…!」
華「………」
(足音)
護「あ、お母さん…!」
天海愛「護ちゃん!」
天海勇「護! 無事だったのかい!?」
護「ただいま…」
天海愛「良かったぁ、無事だったのねぇ!
心配したんだから、もう!」
天海勇「あはははっ! 良かった、良かった!
あはははっははっ!」
護「心配させてごめんなさい」
華「護君…あれからどこへ行ってたの?」
護「え? ちょ、ちょっとね」
護(急に怖くなって逃げ出しちゃったけど
僕のあの力…一体、何だったんだろう…)