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悪を断つ剣なり ゼンガー ~ 第1話 ~

新西暦188年。
地球圏では前大戦の戦災の
復興作業が進められていた…。
ティターンズが壊滅した連邦軍は
組織の再建を始め、
異星からの侵略者と
地底に潜む勢力に対抗するため、
軍備の増強を行っていた。

地球側では、
「大空魔竜戦隊」が結成され、
多くのスーパーロボットが
それに属することになった。
また、それとは別に連邦政府の
直轄組織である秘密防衛組織
「GGG」も有事に備え、
本格的に活動しようとしていた。

一方、宇宙側では
「ロンド・ベル隊」がスペースコロニー・
ロンデニオンを本拠地として、
ネオ・ジオン軍残党や
クロスボーン・バンガードを
始めとする反地球連邦勢力の
動きを調査していた。

さらに、火星では
テラフォーミング計画と同時に、
「プリベンター」を中心として、
対異星人戦の橋頭堡となる
軍事基地の建設が進められていた。

こうして、地球圏の人々は
かりそめの平和に
身を委ねることを止め、
天と地からの侵略者に対して
着々と対抗手段を固めつつあった。
そして、誰もが次なる戦乱の
幕開けが近いことを予感していた…。

[暗闇 (回想)]

???(ゼンガー)(………あの時、俺は決意した)
ソフィア「…私達の役目… それは未来へ希望を紡ぐこと……」
ソフィア「そのために、 私達はアースクレイドルの中で 長き眠りにつくのです……」
???(ゼンガー)「いいでしょう、 ソフィア・ネート博士。 自分はあなたの剣となって……」
???(ゼンガー)「あなたと、 このアースクレイドルを守ります」
???(ゼンガー)「それが自分に与えられた新たな使命…」
ソフィア「…ありがとう……」
ソフィア「…次に私達が目覚める時…… 世界に光と希望があらんことを……」
???(ゼンガー)(………そして、 俺はアースクレイドルの中で 眠りについた……)
???(ゼンガー)(…はるかな未来に… 人類の存続と希望を託して………)
???(ゼンガー)(……俺の新たなる剣…… グルンガスト参式と共に……………)

[マグマ]

(アラート)
メイガス「警告…警告…」
メイガス「アースクレイドル中核部、 外壁損傷……」
メイガス「…地上部に機動兵器多数確認…。 防衛システム、並びに マシンセル・システム作動不良…」
メイガス「緊急事態発生、緊急事態発生。 中核内部に侵入者…」
メイガス「ガーディアン01の コールドスリープ強制解除……」
(爆発)
メイガス「中枢回路…損傷…… ゲート部、緊急浮上… 緊…急浮…上……浮……上…」
(閃光)

〔戦域:アースクレイドル周辺〕

(アースクレイドルに爆発)
ハニワ兵士「ククル様、 ゲート部分が浮上致しました!」
ククル「…断末魔のあがきだな。 例の物は奪取出来たのか?」
ハニワ兵士「現在、捜索中です」
ククル「中枢制御回路は?」
ハニワ兵士「そちらの方は 間もなく機能を停止するかと」
ククル「フフ… ゴーゴンの情報は間違っていなかったな」
ハニワ兵士「はっ。 でなければ、あれを破壊することは 出来ませんでした」
ククル「…わざわざ日本から この地まで赴いた甲斐があった。 これでヒミカ様もお喜びになるだろう」
(アースクレイドルの中心に爆発、グルンガスト参式が出現)
ククル「む? 何だ、あれは…?」
???(ゼンガー)「……………」
???(ゼンガー)「…ここは…参式のコックピット… 俺は…地上に出たのか?」
ククル「フフフ…生き残りがいたか」
???(ゼンガー)「! こ、これは…!?」
ククル「出てくるのが少し遅かったな。 お前達のゆりかごは…この通りだ」
???(ゼンガー)「……!!」
???(ゼンガー)「クレイドル中核部、大破…!?  メイガス機能停止…!」
???(ゼンガー)「!! 機能停止だとッ!?」
ククル「そうだ。 地底世界は我々のもの……」
ククル「お前達人間が 踏み込むことの許されない聖域。 …故に抹殺した」
???(ゼンガー)「…ネート博士……!  イーグレット……!  他の者も……死んだのか!?」
ククル「悲しむ必要はない…」
???(ゼンガー)「く……うう………!!」
ククル「すぐに お前も黄泉路へ旅立たせてやる!」
???(ゼンガー)「うおおおおおっ!!」
(グルンガスト参式に緑の光)
ククル「フフフ、今さら何をする気だ?  お前は仲間も…守るべきものも、 全て失ってしまったのだぞ?」
???(ゼンガー)「…許せん…!  俺の同胞を殺し…我らの希望を 踏みにじった貴様らを…!」
???(ゼンガー)「そして! 使命を果たすことが 出来なかった俺自身を!!」
ククル「ならば、 その怒りを抱いたまま死ぬがいい!!」
???(ゼンガー)「黙れッ!!」
ククル「!」
???(ゼンガー)「そして、聞けッ!!  我が名はゼンガー!  ゼンガー・ゾンボルト!!」
???(ゼンガー)「我は……」


第1話
悪を断つ剣なり

ククル「あの男、何を…!?」
ゼンガー「我が同胞達だけを 黄泉路へ行かせはせん…!」
ククル「愚かなことを。 黄泉は我が故郷…お前の導きなどいらぬ!」
ゼンガー「!」
ククル「ハニワ幻人よ、相手をしてやれ!  奴の首をヒミカ様に捧げよ!」
(作戦目的表示)

〈初戦闘〉

[ゼンガー]

ゼンガー「立ち塞がる者は 何人であっても打ち倒すのみッ!!」

〈vs ククル〉

[ゼンガー]

ククル「フフフ… 我が名はククル……黄泉の巫女」
ククル「我がマガルガの舞… とくと見るがよい!」
ゼンガー「……!」

〈マガルガ以外の敵機全滅〉

ククル「フフフ… 大見得を切っただけのことはあるようだな」
ククル「だが、ここまでだ!」
(マガルガがグルンガスト参式に接近し、グルンガスト参式に攻撃)
ゼンガー「ぬう! 速い…ッ!」
(グルンガスト参式がクレイドルの前まで後退する)
ククル「お前にはマガルガの影さえも 捉えられまいて」
ゼンガー「……!」
ククル「さあ、同胞達の下へ逝くがいい… ゼンガーとやら」
ククル「お前の過去は、このククルが 大地へ永久に刻み込んでくれる」
ゼンガー「…あれを…使うしかないか」
ククル「!?」
ゼンガー「…我に応えよ、メイガス…!  参式に新たなる力を…!」
ククル「新たなる力だと…!?」
ククル「笑止! お前は私の手によって、 ここで死ぬのだ!」
ゼンガー「我に応えよッ!  メイガス!!」
(遠くで機械が動作)
???(ソフィア)「…聞こえ…ますか…… ゼンガー…」
ゼンガー「!!」
???(ソフィア)「…あなたの声…… 確かに…聞き届けました…」
ゼンガー「ネート博士! ご無事で…!?」
???(ソフィア)「……今……射出します…… これを受け取って…………」
ゼンガー「承知!!」
【プチデモ『斬艦刀射出』】
ククル「な…剣だと!?」
ゼンガー「一意専心!!」
【強制戦闘】
ゼンガー[斬艦刀・一文字斬り]vsククル[防御]
(マガルガのHP20%に)
ククル「くうっ!  一歩も動けなかっただと!?」
ククル「何なのだ、あの剣は!?」
ゼンガー「これぞ参式斬艦刀…」
ゼンガー「我に断てぬものなし…!」
ククル「貴様…!」
ゼンガー「博士! 今、参ります!!」
ソフィア「…来てはなりません…!  私は、もう……!」
ゼンガー「!?」
(敵機増援が出現)
ゼンガー「奴らは!?」
ククル「ミケーネ帝国の者共か…!」
ユリシーザー「わざわざの遠征、 ご苦労だったな。後は我らに任せろ」
ククル「手柄だけをかすめとるか。 姑息な連中だ」
ユリシーザー「口の利き方に気をつけろ。 それとも、この場で我らと 事を構える気か?」
ククル「…いいだろう。だが、 意趣だけは返させてもらう…!」
(マガルガがクレイドルの中心へ移動)
ゼンガー「う!!」
ソフィア「!」
ククル「この私に傷をつけた報いだ!」
ゼンガー「させんッ!!」
ソフィア「来てはなりません、 ゼンガー!!」
ゼンガー「博士!?」
ソフィア「あなたは私達の最後の希望…!  ここから脱出し……」
ククル「そこまでだ!!」
(クレイドルに爆煙)
ゼンガー「ソフィア!!!」
(マガルガが西端へ移動)
ゼンガー「ソフィアァァァァッ!!」
ククル「フフフ…己の死期を悟り、 身を挺してお前を守ったか」
ゼンガー「う、うう…ッ!!」
ククル「人間にしては見上げた心意気だ。 あの女に感謝するのだな」
ゼンガー「うおおおおッ!!  貴様ァァァッ!!」
ククル「いずれ貴様も 黄泉路を追わせてやるぞ、 ゼンガー・ゾンボルト!」
ククル「それまで、 その生命……預けておくぞ!!」
(マガルガが撤退)
ユリシーザー「奴のおかげで手間が省けた。 後はあのロボットを片づけるだけだな」
ゼンガー「貴様ら……!!」
(グルンガスト参式に緑の光、ゼンガーに『ド根性』)
ユリシーザー「む…?」
ゼンガー「貴様ら……許さん…!  許さんぞ…!!」
ユリシーザー「馬鹿め。 我らミケーネ帝国が、人間の地下要塞の 存在を許しておくと思ったか?」
ゼンガー「地下勢力と戦うつもりなら、 とっくの昔に太刀を打ち込んでいる…!」
ゼンガー「だが、ネート博士は…!」
ゼンガー「ソフィアは…!  この星の未来へ一縷の望みを託すため、 長き眠りにつくことを選択したのだ…!」
ゼンガー「それを…! 貴様らッ!!」
ユリシーザー「フン、希望だと?  貴様ら人間に希望などない…。 あるのは絶望だけよ」
ユリシーザー「そのことをまず貴様に…」
ゼンガー「もはや問答無用!!」
ユリシーザー「何!?」
ゼンガー「貴様らは 我が参式斬艦刀によって、 今日この地で潰えるのだッ!!」

〈NEXT PP〉

(大空魔竜等が出現)
【デモムービー『ガイキング発進』】
ユリシーザー「む? 何だ、あれは… 恐竜帝国の兵器か?」
ピート「…間違いありません。 あれはミケーネ帝国です」
大文字「うむ…。 ついに地下勢力が活動を開始したようだな」
ユリシーザー「フン、人間共の戦艦か。 …奴らも準備を進めておったらしいな」
サコン「どうします、大文字博士?  大空魔竜はテスト飛行中ですが…」
大文字「この場を見過ごすわけにはいかん。 これより本艦は戦闘に入る」
大文字「コンバット・フォース各機は ミケーネの戦闘獣を攻撃してくれたまえ!」
ファン・リー「スカイラー、了解!」
ブンタ「ネッサー、了解!」
ヤマガタケ「パゾラーも了解!  へへへ…腕が鳴るってもんよ!」
サンシロー「よ~し!  ガイキングの力を見せてやるぜ!」
ピート「調子に乗るなよ、サンシロー。 戦闘は野球とは勝手が違うんだ」
ピート「死にたくなければ、 大空魔竜の後ろに下がっていろ」
サンシロー「何だと!?」
ピート「…完成したばかりのガイキングを 壊されてはたまらんからな。何なら、 大空魔竜に戻って来ても構わんぞ」
サンシロー「この! 言わせておけば…!」
大文字「やめないか、二人共!  今は口論をしている場合ではないぞ!」
サンシロー「う…!」
ピート「…申し訳ありません」
サコン「ところで、博士… あちらのロボットはどうします?」
ゼンガー「………」
大文字「む…」
サコン「あれはアースクレイドルの 防衛兵器だと思われます」
大文字「うむ。 連邦軍の資料で見たことがある。 確か、グルンガスト参式……」
ミドリ「先程から 何度も呼びかけているのですが、 応答はありません」
大文字「おそらく、彼は防衛部隊の 生き残りだろう。まずはミケーネ部隊への 攻撃を優先する」
ピート「了解! 大空魔竜、発進します!」
(作戦目的表示)

〈初戦闘〉

[サンシロー]

サンシロー「見てろよ、ピート…!  俺がもう素人じゃないってことを 教えてやる!!」

[ファン・リー or ブンタ or ヤマガタケ]

ファン・リー「抜かるなよ、 ヤマガタケ、ブンタ!」
ブンタ「任せて下さい!」
ヤマガタケ「おうよ!  見せてやろうぜ、俺達の力を!」

[ピート]

大文字「ピート君!」
ピート「了解!  大空魔竜、攻撃を開始します!」

〈サンシローが敵機を撃墜〉

ピート「ほう…やるもんだな」
サンシロー「当たり前だ!  俺は運動神経なら誰にも負けないぜ!」
ピート「勘違いするなよ、サンシロー。 素人同然のお前が敵を倒せたのは… ガイキングの性能のおかげだ」
サンシロー「何だとっ!?」
ミドリ「いい加減にしなさいよ、二人共!  今は戦闘中なのよ!」

〈NEXT EP〉

ユリシーザー「フン…まあ、よかろう。 アースクレイドルの破壊には成功した。 …撤退する」
(ユリシーザーが撤退)

〈敵機全滅〉

ミドリ「戦闘終了…敵の反応、ありません」
大文字「うむ。諸君、よくやってくれた。 …ところで、アースクレイドルの方は?」
サコン「…応答ありません。おそらく、 中核部分は地上部以上に…」
大文字「そうか…」
ピート「アースクレイドル所属の グルンガスト参式へ…」
ピート「こちらは極東支部所属の 大空魔竜だ。状況の説明を願いたい」
ゼンガー(…俺は……)
ゼンガー(俺は… 奴らを…あの女を追わねばならん…!)
(グルンガスト参式が西端へ移動)
サンシロー「待てよ!  助けてやったのに挨拶もなしか!?」
ゼンガー「…助太刀、感謝する」
サンシロー「!」
ゼンガー「さらば!」
(グルンガスト参式が撤退)
サンシロー「な、何なんだ、あいつ…?」
ファン・リー「どうします、博士。 あのグルンガストを追いますか?」
大文字「いや…まずは状況の確認を 優先する。ピート君、大空魔竜を アースクレイドルに着陸させてくれ」
ピート「了解しました」

《アースクレイドル・WORLD AREA》

[大空魔竜・ブリッジ]

大文字「…サコン君、 アースクレイドルの調査結果は?」
サコン「…残念ながら、生存者は確認できず… メインコンピュータであるメイガスも 完全に機能を停止していました」
大文字「そうか…。 人類の未来を担うプロジェクトが このような結末を迎えるとはな…」
サンシロー「博士… あのアースクレイドルってのは いったい何なんです?」
大文字「人類の種の保存のために 建設された巨大な地下人工冬眠施設だ」
サンシロー「種の保存って?」
サコン「見てのとおり… あの施設は地中に潜み、様々な危機を 回避するためのシェルターだ」
サンシロー「その危機ってのは… こないだみたいな…」
サコン「そう…。 前大戦、すなわちバルマー戦役……」
サコン「あの戦争の勃発で、 地球圏は幾多の地球外敵勢力に 狙われていることが判明した」
サコン「…そして、アースクレイドルは 人類がそれらに敗北した時のことを 想定して建設された施設なんだ」
サンシロー「敗北…!? じゃ、じゃあ…」
ピート「そう。 俺達が侵略者との戦いに負けた時…」
ピート「アースクレイドルの中で眠る人々が 人類最後の生き残りとなるはずだった」
ミドリ「でも…。アースクレイドルは…」
大文字「そうだ… もう我々に敗北は許されない」
大文字「前大戦のような 悲劇が繰り返さぬよう… 我々は戦うしかないのだ」
大文字「…そのことを忘れないでくれたまえ、 サンシロー君」
サンシロー「はい…!」
大文字「では、 これより我々は日本へ帰還する」
大文字「地下勢力に対する今後の対策を 三輪長官と検討せねばならんからな」
ピート「了解。大空魔竜、発進します」

《ミケーネ帝国本拠地 UNKNOWN・WORLD AREA》

[暗黒大将軍・玉座]

暗黒大将軍「ユリシーザーよ… アースクレイドルの破壊任務、 ご苦労だったな」
ユリシーザー「いえ…」
暗黒大将軍「これで我らの作戦を 次の段階へ進ませることが出来る」
ユリシーザー「ときに暗黒大将軍… 一つ気になることが」
暗黒大将軍「…人間共の新造戦艦だな?」
ユリシーザー「は。 そのような物が建造されているという報告… 諜報軍からは受けておりませんでした」
ユリシーザー「おかげで 我が軍団は思わぬ損害を被ることに…」
暗黒大将軍「…説明をしてもらおうか、 アルゴス長官」
アルゴス「フン…出来たばかりの 戦艦のことなど、報告するまでもないと 判断したまでよ」
アルゴス「それに、ワシは邪魔大王国との 交渉で忙しくてな…」
アルゴス「自分の失敗を 他人に押しつけるのはやめてもらおうか」
暗黒大将軍「何…?」
アルゴス「それに、貴様の指揮官面も 気に食わん。我らが忠誠を誓うのは あの方だけであることを忘れるなよ」
暗黒大将軍「貴様こそ、つまらぬことを 考える暇があったら少しでも例の件の 情報を集めておけ」
アルゴス「言われるまでもない。 すでにゴーゴンを日本へ送り込んである」
暗黒大将軍「よかろう。 …だが、前線の指揮は7大戦闘獣軍団の 長である俺の領分だ。それを忘れるな」
アルゴス(フン… だが、それもあの方のご帰還までだ)
暗黒大将軍「よし、ミケーネの戦士達よ。 戦いの時は来た!」
暗黒大将軍「これより、 我々は地上奪還作戦の第一歩として 日本へ向かう!」
暗黒大将軍「地上を人間共より取り戻し、 ミケーネの世を作り上げるのだ!」
ハーディアス「地上と太陽を我らに!」
バーダラー「人間共に死を!」
暗黒大将軍「待っているがいい、剣鉄也…。 手始めに、我らミケーネの宿敵である お前を地獄に送ってやるぞ…!!」


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