アーク「ほっといてくれッ!!」
クワトロ「残念だがそういうわけにもいかん
それは我々が苦労して入手
したものだ。放ってはおけない
それに、君のような若者を
無駄死にさせるわけにもな」
アーク「勝手なことを……」
クワトロ「どう思ってもらっても構わんが、
今は敵を排除することが先決だ
動けるのなら戦うのだな。
援護する」
(戦闘継続)
エルリッヒ「くっ、やむを得ん。
ここはひとまず引くしかないか……」
(止まったソルデファーの前にロベルトがいるらしい)
ロベルト「コックピット、開きます」
(ハッチ開閉音)
クワトロ「君、大丈夫か?」
アーク「……う、
うぅっ……うっ……」
クワトロ「……生きては、いるようだな……」
アーク「あの……ありがとうございました。
……大尉」
クワトロ「反帝国運動組織、
地球解放戦線機構の
クワトロ・バジーナだ。もと連邦
軍人が中核となっている
レジスタンス組織でな。おかげで、
いまだに階級で呼びあうクセが
抜けずにいる」
アーク「アークライト・ブルー……です
地球解放戦線機構の
名前は、聞いたことがあります
この町はレジスタンスを支援する
人たちが、多くいましたから」
クワトロ「ああ。君が落ち着いて話ができる
ようになってくれて、助かる
またすぐ、帝国軍がくるだろう。
できれば我々と一緒に
来てもらいたいのだが、どうする?
君がここに残りたいというのなら、
止めはしないが……」
アーク「…………いえ、いきます。僕には……もう
何も残っていませんから
……ここに残っても、帝国軍と
うまくやる自信はありませんし……」
クワトロ「そうか……」
アーク「あの、少し時間をください。
おば夫婦や……友達を……
せめて埋葬してあげたいんです」
クワトロ「構わんが……我々も手伝おう」
アーク「でも……」
クワトロ「君はあまり見ないほうがいい
……それに、急ぐ必要もある」
アーク「はい……」
クワトロ「ロベルトはここで待機。
アポリーは私と一緒にきてくれ」
アポリー「……ひどいもんですね。
どこもかしこもめちゃめちゃだ」
クワトロ「そうだな……」
アーク(ごめん……エミリア。今は、どうしたら
いいのかわからないんだ
俺、とりあえずこの人たちと一緒に
いくよ。必ず戻ってくるから……
さよなら、エミリア……)
(大陸中まで移動)
アーク「あの、これからどうするんですか?」
クワトロ「仲間と合流する。このところ
各地の抵抗運動が活発に
なっているせいで、帝国軍も
ゲリラ狩りに本腰をいれてきている
我々としては、高まりつつある
気運を維持したい。そのために
各地の活動を支援しているのだ。
君が守ってくれた帝国の
試作機、開発コードは
ソルデファーというが、あれを帝国から
奪取したのも、その一環でな。
反帝国の抵抗運動の
象徴とできる機体だ」
アーク「……そのために、
僕の町は攻撃されたんですか」
クワトロ「理由の一つではあるだろうが、
……違うな」
アーク「……なんで……いいきれるんです」
クワトロ「理由は君が口にしている
ゲリラが潜伏し、その
支持者が多かったのだろう?
帝国軍はそういう場所を
つぶしにかかっているのだ」
アーク「…………」