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ノルス奪取 ~ 第11話 ~

(渓谷傍の草原)

セレーナ「……それで、この後はどこに行くの?」
シュウ「モニカをアジトへ連れて行きます」
サフィーネ「で、そこに閉じ込めておくんですね」
モニカ「え? 私を、ですか?」
サフィーネ「そうよ。 あんたはシュウ様のご計画にとって、 大切な人間だからね」
モニカ「私が大切…… ああ、嬉しゅうございますわ、シュウ様」
サフィーネ「そういう意味じゃないわよ!  いい? あんたはねぇ……」
シュウ「……サフィーネ」
サフィーネ「あ……も、申し訳ございません」
セレーナ(これは……何かあるわね)
モニカ(でも……このままでは、シュウ様と一緒に いられなくなってしまうかも知れません……)
シュウ「どうしました、モニカ?」
モニカ「シュウ様、私も…… 私も共に戦わせて下さいませんか?」
セレーナ「えっ?」
ガエン「本気か?」
モニカ「ええ、もちろんですわ」
サフィーネ「何を馬鹿なことを言ってんの!  あんたなんか、足手まといになるだけよ!」
モニカ「そのようなことはございませんわ。 私は魔装機の操縦訓練を受けておりますもの」
セレーナ「へえ~、王女様が……」
ヨン「この世界では、王族の方が 人型機動兵器に乗って戦うのですか……」
セレーナ「地上にもいるわよ、そういう人」
ヨン「あっ……で、ですよね」
シュウ「………」
サフィーネ(シュウ様とずっと一緒にいようって魂胆だろうけど、 そうはいかないわよ)
サフィーネ「だいたい、あんたが乗る魔装機なんてないでしょ」
モニカ「いえ、ノルスがありますわ。 レイ型に改修するため、第8工廠に 運び込まれておりましたの」
ヨン「あの、ノルスって、どのような機体なんです?  参考までに教えていただければ……」
モニカ魔装機計画の第1号機なのですが、 精霊との契約失敗や出力不足が原因となって、 正式な魔装機にはなれませんでした」
モニカ「その後、精霊との再契約に成功し、 儀礼用の機体として私に与えられました」
セレーナ「……色々と曰く付きの機体ね。戦闘は可能なの?」
モニカ「はい、武装はありますわ」
エルマ「あの……第8工廠って、ここから近いんですか?」
モニカ「ええ」
サフィーネ「そんなの、とっくの昔に持って行かれてるわよ。 シュテドニアス軍にね」
モニカ「第8工廠は地下にあります。 まだ発見されていないかも知れませんわ」
シュウ(後々のことを考えれば、 彼女には魔装機があった方がいいですね……)
シュウ「わかりました、モニカ。 第8工廠に向かい、ノルスを手に入れましょう」
モニカ「はい!」
アルバーダ(シュウ……てめえは そうやって他人を利用して……)
アルバーダ(いや……俺だって、偉そうには言えねえか)
サフィーネ「モニカのためにわざわざそんなことを……。 ガエン、あんたはどう思ってんのよ?」
ガエン「異論はない。 モニカ王女には、俺達と行動を共にしてもらった方が 好都合だからな」
ガエン「ただし、効率と安全性を第一に考えるなら、 王女はグランゾンに同乗すべきだと……」
サフィーネ「じょ、冗談じゃないわよ!  グランゾンの中でシュウ様とモニカを二人きりに するぐらいなら、ノルスを手に入れた方がマシだわ!」
シュウ「アルバーダ、あなた達はどうです?」
アルバーダ「……お姫様が自分で決めたんなら、 反対する理由はねえな」
シュウ「では、皆さん……すぐに出立の準備をして下さい」


第11話
ノルス奪取

〔戦域:第8工廠周辺〕

(シュテドニアス軍は出撃済み、ソディウム級移動要塞が北西端に2隻。南西の森の中で出撃準備)
シュウ「モニカ…… 第8工廠の入口は、あの辺りなのですか?」
(建物群の南東端を指す)
モニカ「は、はい」
サフィーネ「ほら、見なさいよ。 もうシュテドニアス軍に押さえられてるじゃないの」
アルバーダ「移動要塞が2隻か。そこそこ面倒だな」
エルマ「既にノルスは工廠から持ち去られて いるんじゃないでしょうか……?」
モニカ「その通りですが、 今はあちらの移動要塞に積まれているようですわ」
(北側のソディウム級移動要塞を指す)
セレーナ「何でそんなことがわかるの?」
モニカ「精霊の導き……とでも言えばよろしいでしょうか」
ヨン(いったい、どういうシステムで そんなことを……?)
ジョグ「チッ……よりによって、 こんな時にグランゾンが現れやがるとは」
兵士「少佐、彼らとの交戦でデオ・シュバイルが かなりの痛手を負ったそうです」
ジョグ「ラセツ大佐が直接指揮を執っていなければ、 そんなもんだろう。それに、ヴォルクルス教団の 連中なんざ、適当にあしらっておけばいいのさ」
ジョグ「奴らの目的は、情勢を混乱させることだ。 上手く利用すれば、ラングラン全土制圧の 手助けになるってのによ」
兵士「では、グランゾンと正面から戦う必要はないと?」
ジョグ「ああ。今回の任務は、工廠から奪い取った物資を 後方へ輸送することだからな」
ジョグ「俺達はこのまま離脱する。 ギデム達に殿を務めさせろ」
セレーナ「シュウ、 まずはあの移動要塞の足を止めるってことでOK?」
シュウ「そうですが、この戦域から逃がしてはなりません。 また、沈めてもいけませんよ」
セレーナ「わかってるって」
モニカ「申し訳ありません、皆様。 今一度、ご尽力をお願い致されますわ」
セレーナ「致されますって……ま、いいか。 速攻であの移動要塞に取り付かなきゃね!」
(ソディウム級移動要塞の離脱ポイントを指す。作戦目的表示)

〈味方機がジョグ機に隣接〉

シュウ「移動要塞の残り三方に取り付き、 足を止めて下さい」
ジョグ「あいつら、積荷を狙ってるのか!?  各砲座、弾幕を厚くしろ!  連中を取り付かせるな!」

〈味方機がジョグ機の四方を囲む〉

シュウ「これで足を止めることが出来ました。 直ちに砲台を潰し、無力化して下さい」
シュウ「ただし、あの移動要塞そのものを 破壊してはいけませんよ」

〈vs ジョグ〉

[シュウ]

ジョグ「クリストフ!  てめえはどっちかって言うと、俺達シュテドニアスの 協力者だと思っていたがな!」
シュウ「あなた達がヴォルクルス様に帰依するのであれば、 助力は惜しみませんがね」

[サフィーネ]

ジョグ「紅蓮のサフィーネか!  色々と暗躍してるみてえだが、 それも今日で終わりだぜ!」
サフィーネ「あっ、そう。私が戦わなきゃならない相手は、 あんたじゃないのよね」

[ガエン]

ジョグ「あのガディフォールを近づけさせるんじゃねえ!」
ガエン「ソディウム級など、取り付いてしまえば どうということはない」

[アルバーダ]

ジョグ「ふん、クリストフに協力する地上人がいるとはな」
アルバーダ「その手の台詞は聞き飽きたぜ!」

[セレーナ]

エルマ「敵艦の弾幕が厚くなってます!  気をつけて下さい!」
セレーナ「移動要塞とは何度もやり合ってるからね、 いい加減慣れたわよ」

[ヨン]

ジョグ「ヴォルクルス教団に入信でもしたか、地上人!」
ヨン(私が最も信じる人は、マスターよ……!)

[HP1000以下]

エルマ「セレーナさん、 移動要塞の砲台を全て破壊しました」
セレーナ「後はお宝をいただくだけね」
(セレーナ機に警告シグナル)
エルマ「あっ、待って下さい!  移動要塞内から魔装機が出て来ます!」
(ギルドーラ1機とギルドーラII5機が出現)
ジョグ「総員の退艦を急がせろ。 あと3分で艦のジェネレーターを爆破するぞ」
兵士「りょ、了解!」
チカ「ご主人様、あの移動要塞のクルーが 脱出していきますよ!」
シュウ「………」
ジョグ(……あれだけの数でこっちを追い込むたあ、 さすがだと言っておいてやるぜ、 クリストフ・ゼオ・ヴォルクルス)
ジョグ(だが、こっちも手ぶらで戻るわけにはいかねえんでな。 てめえらの命をいただいていくぜ)
シュウ「彼らは、艦を自爆させるつもりかも知れませんね」
チカ「ええっ!?」
シュウ「急いで敵機を排除し、 ノルスを奪取した方がいいでしょう」
セレーナ「エルマ! 敵艦内部をスキャンして、 自爆装置か爆弾の類があるかどうか調べられる!?」
エルマ「ラジャ! やってみます!」
(作戦目的表示)

〈vs ジョグ〉

[シュウ]

ジョグ「てめえらの狙いは積荷だな! 違うか!?」
シュウ「ほう…… あの移動要塞には、何を積んでいるのです?」
ジョグ「白々しいんだよ!  てめえらに積荷は渡さねえぜ!」

[サフィーネ]

サフィーネ「怪しいわねぇ。 どうして、さっさと逃げないのかしら?」
ジョグ(チッ、気づかれたか!?)

[ガエン]

ガエン「貴様らが何を企もうと、無駄なことだ」
ジョグ「ふん、大した自信じゃねえか。 直に吠え面をかかせてやるぜ!」

[アルバーダ]

ジョグ「これ以上はやらせねえぜ、地上人!」
アルバーダ「おう、たっぷりと相手をしてやるぜ」
アルバーダ(少なくとも、あいつがいる内は 自爆なんざしねえだろうからな……!)

[セレーナ]

セレーナ「エルマ、自爆装置は見つかった!?」
エルマ「まだです! もう少し時間を下さい!」

[ヨン]

ジョグ「俺に楯突いたことを後悔させてやるぜ!」
ヨン(シラカワ博士の話が本当だとしたら、 時間は掛けられない……!)

[撃墜]

ジョグ「くそっ、離脱するしかねえか!  積荷はてめえらにくれてやるぜ!」
ジョグ(そのまま一緒に吹っ飛んじまいな!)
(ギルドーラが撤退)

〈敵機全滅〉

アルバーダ「よし、敵機はいなくなったぜ!」
セレーナ「エルマ、どう!?」
エルマ「移動要塞のジェネレーターから 高エネルギー反応を感知!  暴走していると思われます!」
エルマ「そのまま爆発するか、 爆弾で誘爆させるつもりかも知れません!」
セレーナ「後者なら、止められる方法はあるわね!  中に飛び込むわよ!」
アルバーダ「待て、セレーナ!」
セレーナ「アル達は離れてて! エルマ、行くわよ!」
エルマ「ラジャ!」
(セレーナ機がソディウム級移動要塞に隣接し、内部に潜入)
アルバーダ「あの馬鹿! 無茶だ!!」
シュウ「アルバーダ、セレーナが言った通り、 あなた達は離れていて下さい」
アルバーダ「お前はどうするんだ!?」
シュウ「いざという時は、私が何とかしますよ」
アルバーダ「何!? どうやってだ!?」
シュウ「それは……」
(アルバーダ機に通信)
セレーナ「アル、時限爆弾を見つけたわ!  今からエルマに解除させる!」
アルバーダ「わかった! 急げよ!」
シュウ(フッ……どうやら、私の出番はなさそうですね)

〔戦域:第8工廠周辺〕

(南西の森あたりにノルスを含む味方機がいる)
モニカ「皆様、ありがとうございました。 おかげで私のノルスを取り戻せましたわ」
アルバーダ「いやはや、肝を冷やしたぜ……」
チカ「ホント、間一髪でしたね、ご主人様」
シュウ「ええ、エルマのおかげです」
ヨン「あの短時間で起爆装置を解体するなんて、凄いですね」
エルマ「い、いえ、それほどでも……!」
チカ「サボりロボットも たまに役立つことがあるんですねぇ」
エルマ「たまにですって!?  素直に褒めてくれてもいいじゃないですか!」
チカ「お断りですよ~だ」
エルマ「セ、セレーナさん!  セレーナさんからも何か言ってやって下さいよ!」
セレーナ「そうね……喧嘩するほど仲がいいとか?」
エルマ「冗談じゃないです!」
アルバーダ「ところで、シュウ…… あんた、どうやってジェネレーターの爆発を 止めるつもりだったんだよ?」
シュウ「ブラックホールクラスターの出力を絞って発射し、 ジェネレーターを空間ごと削り取るつもりでした」
チカ「え? ブラックホールクラスターって、 使えるようになってたんですか?」
シュウ「先程言った通り、出力を絞ればね。 この間、マサキと会った後、カバラの制御方法を 全て思い出したのですよ」
シュウ「アジトに戻って調整を行えば、戦闘でも ブラックホールクラスターが使用可能となります」
セレーナ「何よ、そんな手段があったのなら、 先に言って欲しかったわ」
シュウ「フッ……あなたとエルマの勇気ある決断を 無駄にしたくなかったのですよ」
アルバーダ(……本当にそうなのかよ)
シュウ「ところで、モニカ……ノルスの調子はどうです?」
モニカ「特に異常は見当たりませんわ。 あと、レイ型の改修パーツも移動要塞の中に 積まれておりました」
セレーナ「他に使えそうな物もあったわね」
シュウ「折角ですから、もらっていきましょうか」
チカ「この際、移動要塞ごといただくってのは どうでしょうかねぇ」
シュウ「駄目ですよ。あれで動けば、目立ちますからね」
チカ「だったら、せめて売っ払うとか。 金がたんまりと手に入りますよ」
サフィーネ「どこに売るってのよ、どこに。 仮に売れたとしても、思いっきり足が付くわよ」
チカ「で、ですよねぇ。ああ、勿体ないなぁ」
シュウ「さて……パーツを回収して、アジトへ戻りますよ」
サフィーネ「わかりましたわ、シュウ様」

REPORT
強化パーツ『ハイブリッドアーマー』を入手しました。
強化パーツ『メガジェネレーター』を入手しました。
強化パーツ『マルチセンサー』を入手しました。

REPORT
強化パーツ『SPドリンク』を入手しました。

REPORT
機体『ノルス』を入手しました。


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