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ここより共に アーク

〈南米・ジャブローから北に少し行ったあたり〉

アーク「確かこの辺りだったな……」
(モニター音)
アーク「あそこか……。MSがいる?
 ……やってみるさ」


ここより共に

(敵機が出現・ソルデファーが出現)
アーク「情報では確かあの区画の建物 のはずだ……」
(エリア表示)
スペシャルズ「なんだ……? て、敵だ! 敵襲!!  迎撃しろ!!」
(アラート)
アーク「見つかったか……やっぱり、MSを倒さ なければだめってことか……」

〈敵機全滅〉

アーク「……他に警備のMSはいないか……」
(ソルデファーがエリアへ移動)
アーク「ここか……どの部屋だ……?」

アーク「女だ……薬で眠らされている?  間違いない、この人だ。ひどいことを」
(バスク隊が出現・ドゴス・ギア、トーラス×3、ノウルーズ)
バスク「なんだ、警備隊はどうしたか!  あそこにおるのはマーチウィンドの
 奴ではないか!」
エルリッヒ(あれは……ソルデファーだと!? バカな、 なぜあの少年が……)
スペシャルズ「バスク特佐、警備隊は全滅の 模様です!」
バスク「ふざけおって! MS隊発進させろ!  奴を逃がすな!!」
(トーラス×6が出現)
アーク「しまった、敵の新手か! バスクの 部隊か!? ……あいつもいる!?」
バスク「もっと出せんのか!? 奴を完全に 包囲させろ!」
スペシャルズ「現在、機体の整備中でありま したので、動かせるのはこれだけです」
バスク「ええい、バカどもが! シュターゼン、 貴様がしとめてみせろ!」
エルリッヒ「……了解」
アーク「エルリッヒ・シュターゼン!  あんたはここがどういう場所か、
 知っているのか!?」
エルリッヒ「なに? どういうことだ、少年」
アーク「ここは、あんたの恋人が軟禁されて いる場所なんだぞ! あんたの女は
 薬で眠らされてた。それをやらせている のは、バスクだろ!? あんたは、そんな
 場所を守るために、それをやった奴 の命令を聞くのか!?」
エルリッヒ「な……んだと……?」
バスク「ええい、なにをやっておるか!」
エルリッヒ「……特佐、いまの話は事実ですか」
バスク「黙れ! 貴様は黙って命令を 聞いておればよい! 従えぬというなら
 貴様も女も、あ奴と同様ここで 死んでもらうぞ!」
エルリッヒ「くっ……アリンディーネ……」
アーク「惑わされるんじゃない! わかるか、いま ここを確保しているのは、俺だ!
 連中をここに近づけなければ、 あんたの恋人は助けられる!」
エルリッヒ「君は……まさかそのために……?」
アーク「いいのか、いつまでもそんな奴のいいなり で!? いずれはあんたも女も、そいつに
 殺されるぞ!」
バスク「小僧が、好き放題いいおって!  早く奴を黙らせい!」
アーク「こういう奴は許せないんだって、あんた だってわかるはずだ! だったら
 自分の女を守って見せろよ!」
(ノウルーズが基地に近づく)
バスク「よぉし、そのままやってしまえ!」
アーク「くっ……」
(ノウルーズが味方に)
エルリッヒ「……君のいう通りだ、少年。私は また、過ちを重ねるところだった」
バスク「なんだと貴様ぁ! ええい、かまわん!  奴ごとやってしまえ!
 生かしてかえすな! 女も殺せ!」
アーク「敵を近づけたらあんたの女が殺され る。わかってるな!?」
エルリッヒ「了解している!」

〈敵機全滅〉

アーク「ふぅ……どうにか終わったか……」

〈基地〉

エルリッヒ「待たせたな」
アーク「……あの人はどうしたんです?」
エルリッヒ「別の町へ身を隠させた。バスクに 見つかることはあるまい
 大きな借りができたな、少年」
アーク「アークライト・ブルーです。 名乗るのが遅れて悪かったけど
 その少年ってのはやめてもらいたいな」
エルリッヒ「すまん。しかし……まさか君がこのような 行動をとるとはな」
アーク「いいたいことはわかりますよ。前のあなた は信用できなかった。でも、恋人の
 ために死んでみせようとするあなたなら、 信用できそうな気がしただけです」
エルリッヒ「そうか……君はあの町で……。 すまん、私は……」
アーク「……恨みは忘れるといいました。それに あれがあなたのせいじゃなかったってことは
 いまは、よくわかっているつもりです」
エルリッヒ「アークライトくん……」
アーク「それで、どうするんです、これから」
エルリッヒ「…………マーチウィンドに 行くというのも、よいかもしれんな
 君がよければ、だが。君も長い間、 部隊を離れていてはまずいだろう」
アーク「いいんですか、それで。俺はそういうつも りで来たわけじゃ……」
エルリッヒ「いまさら、他にどうしようがある?  まさかこの状況で、戦うことをやめる
 選択などできまい。ならば、道は1つ だと思えるがね。もっとも、
 マーチウィンドが私のような者を 受け入れてくれるかどうかは
 わからないが」
アーク「それは、大丈夫でしょう。エマさん だってそうだし、うちにはそういう人は
 たくさんいますから」
エルリッヒ「ならば、やはり共にいかせてもらおう。 かまわないのだろう?」
アーク「わかりました、いいでしょう。急ぎますよ」


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