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恐竜帝国の逆襲-前編- アイビス ~ 第23話 ~

《移動中・JAPANESE AREA》

[マザー・バンガード・ブリッジ]

キンケドゥ「ベラ、 大阪の状況はどうなんだ!?」
ベラ「予想以上にひどいわ。迎撃に出た 連邦軍部隊も撤退を始めている…!」
ジュドー「…この時代に 恐竜帝国が出てくるなんて…!」
ルー「やっぱり、イージス計画を 成功させたことが原因で…?」
カトル「ええ、歴史は変わってしまいました。 本来なら、彼らはもっと先の未来に 現れるはずでしたから…」
キンケドゥ「みんな、すぐに出撃するぞ!」


第23話
恐竜帝国の逆襲
-前編-

〔戦域:マシーンランド周辺〕

(恐竜帝国軍が待ち構えている)
ラドラ「バット将軍… マシーンランドの固定が終了しました」
バット「よし…。では、次の段階に移るぞ」
ラドラ「はっ」
ガレリィ「フフフ…サル共も よもや我らがマシーンランドで電撃作戦を 仕掛けてくるとは思うまい」
バット「ザンキよ、帝王ゴール様に報告を。 この都市は我らの物になったとな」
ザンキ「叔父上、 まだ作戦の第一段階は終了していませんよ」
バット「何…? どういうことだ、ザンキ」
ザンキ「ゲッターロボと大空魔竜戦隊… この連中を倒さねば、我らの作戦は 成功だとは言えますまい」
ザンキ「何せ、 2年前の時はゲッターに痛手を受けて 撤退を余儀なくされましたからねえ」
バット「お前に言われるまでもない。 今度こそ奴らをマグマへ叩き込んでやる」
ガレリィ「そうじゃ。 そのためのマシーンランド浮上作戦だ。 サルなどに遅れを取ることはないわ」
ザンキ「フフフ… そのサル共が来たようですよ、叔父上」
(母艦出撃選択 2艦、出撃準備)
トビア「あ、あれが敵の要塞…!?」
(マシーンランドを指す)
健一「ああ、マシーンランドだ!」
ツグミ「ひ、ひどい… 大阪の街があの要塞のおかげで…!」
アイビス「あいつら、 おかまいなしだって言うの…!?」
バット「フフフ…フハハハハ!  我らがマグマの中で蓄えた戦力と、 貴様らへの怒り…たっぷりと味わえ!」
バット「そして、この星は まもなく我が恐竜帝国のものとなるのだ!」
アムロ「! 奴らの作戦はもしや…」
健一「大尉、どうしたんです!?」
アムロ「あの時と同じだ。 マシーンランドの周辺の植物が 異常な成長を見せている…!」
健一「! まさか!?」
アムロ「ああ、そのまさかだ。 そっちの方が本命だと考えて間違いない」
小介「アムロ大尉の言うとおりです!  マシーンランドを中心とした地域の気温と 二酸化炭素量が急激に上昇しています!」
一矢「何だって!?」
健一「このままじゃ、避難民が…!!」
アムロ「各機へ! 敵の防衛網を突破し、 マシーンランドを破壊するぞ!」
甲児「くっ!  こんな時に鉄也さんやリョウ達は どこへ行っちまったんだ!?」
(作戦目的表示)

〈2PP〉

ガレリィ「フッフッフッ… サル共よ、我らの攻撃手段は メカザウルスだけではないぞ!」
バット「そのとおり! 新兵器を使え!!」
甲児「新兵器!?」
アムロ「各機、 マシーンランドからの砲撃に気をつけろ!」
(マシーンランドからの砲撃)
武蔵「ひょ~っ…危ねえ、危ねえ!」
カミーユ「やっぱり、 同じ武器が装備されていたのか…!」
バット「ど…どういうことだ!?」
ガレリィ「何故、奴らが マグマ砲のことを知っておるのだ!?」
ジュドー「俺達、 一度そいつを見てるからねえ」
ガレリィ「馬鹿な…!  マシーンランド装備のマグマ砲は 今始めて使ったのだぞ!?」
豹馬「何万年も未来の話だ! もっとも、 てめえらに未来なんざねえけどな!!」
バット「それはこちらの台詞だ!  マグマ砲の次弾装填を急げ!!」

〈3PP〉

(マシーンランドからの砲撃)
サンシロー「また撃ってきた!?」
トビア「さっきの発射から約60秒…!  次の弾の装填までにそれだけかかるのか!」
バニング「各機、 60秒ごとの砲撃に気をつけろ!  当たるんじゃないぞ!!」

〈ゼン2号撃墜〉

ザンキ「くそっ!  機体の調整が不十分だったか!」

〈vs ラドラ〉

[武蔵]

武蔵「キャプテンラドラ!  どうしておいら達が、また戦わなくちゃ ならないんだよ!」
ラドラ「戦士なら泣き言を言うな!  これは人間とハ虫人類の互いの生存を 懸けた戦いなのだ!」
ラドラ「俺は恐竜帝国の戦士、 貴様は人間の戦士…そしてここは戦場だ!  手加減はせぬぞ!」

[撃墜]

ラドラ「ぐおおっ!  これが人間の力か!」

〈vs バット〉

[武蔵]

バット「旧型の改造機で 我らの相手をすることは出来んぞ!」
武蔵「だったら、こいつが ただのゲッターじゃねえってことを 教えてやるぜ!」

[甲児]

バット「兜甲児!  2年前の借りを返してやる!!」
甲児「うるせえ!  仏の顔も三度までだぜ!!」

[万丈]

万丈「さあ、 未来の後始末をさせてもらうぞ!」
バット「不可解なことを…!  貴様らが言う未来とは何のことだ!?」
万丈「滅び行く運命の恐竜帝国に それを教える必要はない!」

[アイビス]

アイビス「このトカゲ…速い!」
バット「空中戦で このゾリに勝てると思うなよ!」
ツグミ「アイビス!  相手はスピードはあるけど小回りは 効かないわ! そこを狙って!」
アイビス「わかっている!  わかっているけど、 あたしの力じゃ…!」

[撃墜]

バット「い、いかん!  まだワシは死ぬわけには!」

〈vs ガレリィ〉

[武蔵]

ガレリィ「どうした?  三つの力を一つに合わせてこその ゲッターロボではなかったのか?」
武蔵「三つじゃねえ、四つだ!  だから、おめえらなんかにゃ負けないぜ!」

[甲児]

ガレリィ「もはや 貴様ら人類に安息の地はない!」
甲児「それはこっちの台詞だ!  今度はマグマの中なんかに 逃がしゃしねえぞ!!」

[万丈]

万丈「歴史の流れに僕達が抗えるかどうか… それはこの戦いにかかっている!」
ガレリィ「笑わせるな。貴様らサル共の歴史は まもなく終焉を迎えることになるのだ!」
万丈「日輪は我にあり!  お前達の頭上に、太陽が輝くことはない!」

[撃墜]

ガレリィ「ええい!  メカザウルスの強化が足りんかったか!」

〈敵機全滅 or 7PP〉

???(ゴール)「フフフフ…ハハハハ…!  フハハハハハハ!!」
武蔵「あ、あいつは!?」
ゴール「我は帝王ゴール…。 恐竜帝国の帝王…ゴール…!」
ミチル「あ、あれが…!」
キンケドゥ「恐竜帝国の支配者か…!」
ゴール「フフフ…サル共よ、 この時を待ちわびたぞ……」
ゴール「培養液の中で再生を行っていた ワシの脳裏に刻まれていたのは、 己の断末魔の瞬間…」
ゴール「貴様らにはわかるまい…。 ワシは絶え間ない死を味わってきたのだ」
ゴール「そして、 その消える事のない怒りと憎しみが 今のワシを造り上げた……」
ゴール「聞け、サル共よ! この星は 間もなく我ら恐竜帝国のものとなる!」
ゴール「お前達は このマシーンランドによって、 絶滅の時を迎えるのだ!!」
武蔵「黙れ! おいら達がいる限り、 おめえらの好きにはさせねえぞ!!」
ゴール「グハハハハ!  はたして貴様らにそれが出来るか!?」
サンシロー「ああ!  そんな要塞の一つや二つ、 俺達の手でブチ壊してやるぜ!!」
一矢「おおっ! 行くぞっ!!」
ゴール「動くな!」
比瑪「あ、あれ…もしかして!?」
連邦軍兵「………」
(連邦軍兵の周りを指す)
連邦軍兵「………」
比瑪「や、やっぱり…兵隊さん!?」
ラッセ「軍人だけじゃない、 逃げ遅れた民間人もいるみたいだぜ!」
「あいつら… 人間を盾代わりにしているのか!?」
ゴール「フフフ…これぞ恐竜帝国の人間砦。 どうだ、手出しできまい?」
甲児「て、てめえっ!  汚ねえ真似をしやがって!!」
キリー「やれやれ、 冷血動物を地でいってるってわけね」
万丈「ああ、上手い手を考えたものだ。 ああすれば、僕達は手出しできないし…」
キリー「放っておけば、 大気成分の変貌で人質が死ぬ…!」
武蔵「くっそぉ~!  正々堂々と勝負しやがれってんだ!!」
ゴール「正々堂々? 勝負?  笑わせるな…生存か絶滅かの戦いで そんな言葉は通用せん!」
ゴール「そして! これを見るがいい!!」
(十字架に懸けられたゲッタードラゴン、グレートマジンガー、ビューナスAが出現)
武蔵「!!!」
甲児「て、鉄也さんっ!!」
ミチル「な、何てこと…リョウ君達が…!」
カミーユ「すでに捕まっていたなんて…!」
甲児「鉄也さん、返事をしてくれ!  鉄也さん!!」
さやか「ジュンさん! 応えて!!」
武蔵「リョウ!  い、いったい、どうしちまったんだ!?  お前らに何があったんだよ!?」
ゴール「フフフフ 人間の心とはやっかいなものよ…」
ゴール「こやつらは 人質を見捨てることが出来ず、ワシの前に 屈するしかなかったのだからな」
「な…何て卑怯な真似を!!」
竜馬「…みんな…早く逃げるんだ…!」
武蔵「リョ、リョウ!!」
鉄也「行け…!  このままじゃ、お前達まで…!」
甲児「な、何言ってんだ!  鉄也さん達を見捨てて行けるかよ!!」
(味方母艦と小隊01、02、03に火柱が上がる)
比瑪「きゃあああっ!」
「くううっ!!」
アムロ「……!」
アムロ「各機、一時撤退だ!  戦闘空域から速やかに離脱しろ!」
甲児「な、何だって!?  ここから逃げろってのかよ!!」
コウ「竜馬達を見捨てる気なんですか!?」
アムロ「ここで俺達がやられたら、 誰が彼らと人質を救出するんだ!?」
コウ「!!」
アムロ「後退して態勢を立て直す!  反論は許さん! いいな!?」
甲児「う…!!」
コウ(ア、アムロ大尉が ここまで強硬な態度を見せるなんて…!)
甲児「ち、ちきしょう!!  待ってろよ、必ず助けてやるからな!!」
武蔵「ううっ…! リョウ!!」
竜馬「行くんだ、ムサシ!!」
鉄也「後は頼むぞ!!」
(味方機が全機撤退)
ゴール「グハハハハハハ!  勝った…勝ったぞ!!」
ゴール「ついにワシは サル共に勝利したのだ!!」
ゴール「我が誇り高き恐竜帝国の兵士諸君!  もはや我々に恐れるものは何もない!!」
(歓声)
ゴール「見よ!  このまぶしい太陽が、本日ただいまより 我が恐竜帝国のものだ!」
ゴール「グハハハ!  グワーッハッハッハッハッハ!!」

《大阪・JAPANESE AREA》

[アルビオン・ブリーフィングルーム]

サコン「大気成分が人間にとって 有害なものとなるまで、あと約1時間…」
サコン「それまでに我々の手で マシーンランドを破壊しなければ、 大阪地区は完全に壊滅します」
シナプス「…人質さえ助けられれば、 光明は見えるのだが…」
アムロ「マシーンランドへの攻撃と 人質の救出を同時に展開するしか ありませんね」
ベラ「ですが、それには 大きな危険が伴うことになります…」
「人質の救出は俺とボルフォッグが 担当します。過酷な条件下の作戦は 俺達が得意とする分野ですから」
「だったら、俺も手伝うぜ」
万丈「僕も行こう。 潜入任務はお手の物なんでね」
「おいおい…生身の人間じゃ危険だぜ?」
万丈「それはご心配なく。 鍛え方が違うんでね」
「鍛え方って…?」
麗雄「う~む…宙君と万丈君はともかく、 凱が人質の救出を担当するのは あまり得策とは言えんな」
「どういうことだ、父さん?  こういう時こそ俺達の出番じゃ…」
麗雄「いや、例のアレが間に合えば……」
(通信)
シモン「シナプス艦長、 極東支部の三輪長官から緊急連絡が 入っています」
シナプス「こちらへ回してくれ」
(モニターオン)
三輪「三輪だ。 αナンバーズに通達する… 直ちに極東支部へ帰還せよ」
大文字「何ですと?」
シナプス「マシーンランドを 放置しろとおっしゃるのですか?」
三輪「そうではない。1時間後、 我々は大阪地区へ化学兵器を投入する」
ベラ「!!」
コウ「化学兵器を!?」
三輪「そうだ。 地下勢力殲滅作戦の一環で開発しておった 対ハ虫人類用の毒ガスだ」
キンケドゥ「……!」
アムロ「もしかして、 それを使えば人間も…!?」
ベラ「長官、 マシーンランドに囚われている人々を 見殺しにするおつもりですか!?」
甲児「そうだ!  リョウ達だっているんだぞ!」
一矢「あんた、それでも軍人か!?」
三輪「民間人が口を挟むことではない!  ワシは軍人だからこそ、人類の勝利という 結果を出そうとしておるのだ!!」
一矢「そんな勝利、誰が喜ぶものか!!」
三輪「黙れ! これは決定事項だ!  ここでハ虫人類共を抹殺しなければ、 犠牲は増える一方なのだぞ!!」
万丈「残念ですが、 そんな命令を聞く気はありませんね」
甲児「ああ!  顔を洗って出直してこいってんだ!」
三輪「き、貴様ら…!!」
シナプス「…長官、お話はわかりました」
ベラ「!?」
バニング「艦長! 長官の命令を 受け入れるおつもりですか!?」
三輪「一兵士の意見など聞いておらん。 貴様らは黙ってワシの命令に従えばいい」
シナプス「…長官、化学兵器の投入は 1時間後とおっしゃられましたな?」
三輪「そうだ」
シナプス「では…それまでに我々で人質を 救出し、マシーンランドを破壊します」
三輪「何だと!?  貴様、ワシの命令に逆らうつもりか!」
(モニターオフ)
デュオ「おおっと、いけね。 手がすべっちまったぜ」
シナプス「…すまんな、デュオ」
ベラ「シナプス大佐……」
シナプス「気にする必要はない。 責任は私が取る。それよりも……」
シナプス「諸君、 これで我々は後に退けなくなった」
シナプス「私の判断に異論のある者は 今回の作戦から外れてくれて構わん」
キンケドゥ「…………」
「…………」
「…………」
万丈「どうやら、 みんなその気はないみたいですね」
シナプス「…諸君の決意に感謝する」
アムロ「後は… どうやって人質を救出するかですね」
バニング「上手く時間を稼ぎ、 敵の目をそらせればいいんだが…」
アイビス「…やっぱり、 あの長官のやり方しか方法はないのかも…」
ツグミ「何を言うの、アイビス!?  あなた、人質を見捨てる気なの!?」
アイビス「あたしだって助けられるなら 助けたいさ! でも…でも…!」
「アイビス、お前の気持ちはわかる。 だが、俺達は自分の中にある絶望に くじける弱さと戦わなくてはならない」
「そして、 その気持ちこそが勇気なんだ…!」
アイビス「………」
アイビス「でも、 どうやって人質を救い出すのよ…!?」
麗雄「なぁに、心配はいらんよ。 すでに手は打ってある」
「父さん…もしかして、それは…」
麗雄「うむ。 今、猿頭寺君達が輸送してくれておる ガオガイガーの新しいツール…」
麗雄「その名も ディバイディングドライバーだ」


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